ノルウェーのOpera Softwareは、Webブラウザ「Opera」の最新バージョンとなる「Opera 9.5」のα版を発表した。Windows / Mac OS X / Linux版のダウンロード提供がそれぞれ開始されている。なお、公開されたOpera 9.5は、あくまでも開発者向けのα版であり、通常の利用には正式版の最新版「Opera 9.23」を使うことが推奨されている。
「Kestrel」のコードネームで開発が行われてきたOpera 9.5の最大の特徴としては、一層の高速化を実現した点が挙げられる。昨年の「Opera 9.0」リリースから約1年をかけて、レンダリングエンジンの再設計が行われ、前コアバージョンとなる「Opera 8」と比較した社内ベンチマークでは、最高1.5倍のスピードアップが計測されたという。レイアウトアルゴリズムが大幅に向上し、ECMAscriptエンジンやフォントレンダリングの高速化に成功したとされる。
また、複数台のデスクトップPC環境で利用することを想定して、ブックマーク・スピードダイヤル・パーソナルバーなどを、ログイン後にワンクリックで同期できる便利な機能も追加された。さらに、特にブックマークしていないページも、過去に閲覧したページのコンテンツに含まれるキーワードからスムーズに全文履歴検索ができるほか、アドレスバーにURLを打ち込むだけで、自動的に履歴検索機能が起動するように改良が加えられたとされている。
他にも、ステータスバーにズーム機能を組み込み、より使いやすくなったほか、スキンを含むユーザーインタフェースやデザインの向上、スピードダイヤル、「Opera Mail」によるメール機能などのパフォーマンスアップなど、数多くの改良点がアピールされている。