「CPUと並びパソコンの性能に大きな影響を与える重要なパーツ」を知っていますか?

自分の用途に合ったパソコンを選択するために重要な「スペック」の読み解き方を確認していく本連載。第2回では、パソコンのグラフィック性能を左右するパーツである「GPU」について見ていきます。(過去連載記事はこちら>>)

3DゲームやVR体験、クリエイティブ用途ではGPU性能が重要

GPUはGraphics Processing Unitの略称で、画像処理を担うパーツです。CPUと並んでパソコンの性能を図る上で重要な存在といえます。「単にディスプレイに情報を表示するだけのパーツでは?」と思われるかもしれませんが、近年では3Dグラフィックスの活用も当たり前となり、高性能なGPUを必要とするニーズも増えてきています。

たとえば、3Dゲームを高解像度で楽しみたいだったり、クリエイティブ作業を快適にしたいなら、GPUのスペックはもっとも重要な要素となります。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)といった先進テクノロジーを活用するソフトウェアやサービスを利用したいという場合や3D CGの作成や4K動画の編集、機械学習といった膨大な量の計算が必要な作業を行う際にも同様です。

エントリークラスのGPUとハイエンドのGPUでは、処理時間に驚くほどの差が出るため、選択を誤るとゲームの快適さやクリエイティブワークの作業効率が大幅に損なわれてしまいます。

コスト重視なら内蔵型、将来を考えるとグラフィックボードを選択

現在のパソコンのGPUは、大きく「CPU内蔵型」「外付けグラフィックボード」に分類できます。

  • ※ノートPC・デスクトップPCのGPU一例となります

前者はその名の通りCPU内部にGPUが内蔵されており、コストパフォーマンスを重視したい場合に魅力的な選択肢となります。前述した3DゲームやVR、クリエイティブ用途には物足りませんが、WebブラウズやOfficeアプリケーションの利用といったライトな用途では、十分な処理能力を持っています。

しかし近い将来、GPUの高度な処理能力が必要になる可能性があるのなら、高性能なグラフィックボードを搭載したパソコンを選択することをオススメします。そこで、グラフィックボードの選択を前提に、重要なスペックを見ていきましょう。

グラフィックボード(GPU)スペックのチェックポイント

グラフィックボードの性能は、パソコンのスペック表にある「グラフィックス」欄で確認します。

重要なのは「グラフィック・アクセラレーター」「ビデオメモリ」です。搭載されている端子の種類と数にも注目しましょう。スペック表には解像度や発色数も書かれていますが、現行のGPUならばフルカラーの4K解像度に対応しているので、GPUによる違いはほとんど見られません。

✔グラフィック・アクセラレーター

グラフィックボードに採用されているGPUが書かれています。現在はNVIDIA製の「GeForce」シリーズと、AMD製の「Radeon」シリーズが主流です。GPUの性能は名前に表されており、たとえば「GeForce RTX 2080 Ti」ならばGeForceブランドのRTXクラスの製品を意味しており、後ろの数値が大きいほど高性能なモデルとなります。
また、CPUと同様、高性能なGPUは発熱量も高いため、グラフィックボードには冷却用のクーラーが付いています。水冷式のクーラーを採用して高い処理性能と静音性を両立させた製品を選ぶこともできます。

▼RTXクラスとの違いが気になる方は下記の記事をcheck!
RTX 2080/2070/2060 SUPERのベストバイは? 【ベンチマーク比較】

✔ビデオメモリ

映像処理に特化したメモリでグラフィックボードに搭載されています。メインメモリと比べて高速なデータ転送が可能な製品が使われており、ビデオメモリが多ければ、リアルタイムの映像処理も快適に実行することができます。
たとえば3Dゲームをプレイする場合、テクスチャ品質や解像度によって必要なビデオメモリは異なります。GPUの性能にもよりますが、フルHD解像度で快適に楽しみたいなら「6GB以上」、4K解像度のゲームをプレイなら「8GB以上」を目安に選んでみると良いかもしれません。

✔出力端子の種類と数

搭載されている出力端子はグラフィックボードによって異なるため、同じGPUでも出力端子の数と種類は異なります。DisplayPort、HDMI、DVI-D、VGAなど端子の種類は多く、接続するディスプレイと合わせる必要があります。複数の端子を使ってマルチディスプレイ環境を構築することも可能です。

GPUの詳細な性能はパソコンのスペック表には記載されていないケースが多く、細かく調べたい場合はGPU名で検索する必要があります。CPU編で確認したコア数やTDPなども確認できます。膨大な数の単純計算を行うGPUでは、CPUとは異なり数千ものコアが実装されています。

- One Point -
消費電力が高いパーツなので、CPUと同様に冷却方式も重要です。ハイエンド製品には、発熱による性能低下を抑えるため水冷式のGPUクーラーが採用されているケースもあります。

NVIDIA製「GeForce」とAMD製「Radeon」の2択

現在、グラフィックボードで採用されているGPUは、NVIDIA製の「GeForce」シリーズとAMD製の「Radeon」シリーズが主流です。インテル製CPUとGeForce、AMD製CPUとRadeonの組み合わせが多い印象ですが、組み合わせ方は自由です。
AI/ディープラーニングなど最新テクノロジーを活用したいビジネス用途や、リアルタイムの映像処理やVRといったクリエイティブ用途で使いたい場合は、プロフェッショナル向けグラフィックボード「Quadro」(NVIDIA製)という選択肢もあります。

また、グラフィックボードはサイズの大きな製品が多く、デスクトップPCでの採用が一般的ですが、最近ではノートPC向けのGPUも増えてきています。BTOで選択できる場合は、自分の用途(将来的なものも含む)をしっかりと考えて、コストとのバランスに優れたGPUを見つけましょう。

GPUを重視したオススメのPC構成

今回は、GPUスペックの観点からマウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」のパソコン3機種をリコメンドしていきましょう。

▼GeForce RTX 2080 Ti 搭載 ハイエンドデスクトップ
「MASTERPIECE i1730PA1-DL」

いま話題の4K解像度や、最新3Dゲームが求める高度な映像処理や動画編集等の負荷のかかる作業も楽々こなしたい、という人におすすめなのが、高性能グラフィックスボード「GeForce RTX 2080 Ti(ビデオメモリ11GB)」を採用したモデル。

>>製品の詳細についてもっと知りたい!<<

▼GeForce GTX 1660 Ti 搭載 スタンダードデスクトップ
「NEXTGEAR-MICRO am560SA2」

ライトなゲームを楽しみたい、コストパフォーマンスとのバランスを考えながらオールマイティに活用できるPCが欲しいのであれば、グラフィックスボード「GeForce GTX 1660 Ti」(ビデオメモリ:6GB)を採用したモデルがおすすめです。こちらであれば、ライトゲームであれば最高画質でプレイできます。また、重ためのゲームタイトルでも画質ランクを落とすことで、問題なくプレイが出来ます。

>>製品の詳細についてもっと知りたい!<<

▼GeForce GTX 1660 Ti 搭載 高性能ゲーミングノートPC
「NEXTGEAR-NOTE i5565SA1」

ノートPCでも高性能GPUを採用した製品が増えてきています。「GeForce GTX 1660 Ti」(ビデオメモリ:6GB)と「Intel UHD グラフィックス 630」(内蔵GPU)を搭載。重ためのゲームタイトルは少々厳しくなるものの、ライトゲームであればデスクトップPCと遜色のないゲーム体験が楽しめます。

>>製品の詳細についてもっと知りたい!<<

[PR]提供:マウスコンピューター