高速道路事業を通してSDGs/CSR活動を実践している、NEXCO東日本。同社の事業内容や取り組みを連載企画でお送りしている当シリーズ、第2回となる今回は東北支社総合企画部広報課へ取材を実施しました。
「現場とお客さまをつなぐ」役割を担う広報課は、SDGs/CSR活動においてどのようなことを心がけているのでしょうか?
入社からわずか4年でビッグプロジェクトの指揮を担当している、広報課の大内健五さんに、業務内容と仕事のやりがいについて伺いました!
東北6県の高速道路や高速道路関連施設の新設、改築、維持、修繕、改良、災害復旧などの管理や料金サービスの業務を担当。なかでも総合企画部広報課は、メディアを通して事業内容を世の中に伝える役割を果たしている。
大内 健五さん
2019年、NEXCO東日本入社。上越管理事務所で道路や交通の管理業務を経験したのち、2021年12月から東北支社総合企画部広報課に勤務。現在はテレビCMやラジオ、情報誌での広報業務に加え、年に1回行われる大規模イベント『ハイウェイフェスタとうほく』の指揮運営に注力している。
NEXCO東日本の広報活動とは
NEXCO東日本の広報って何を発信しているの?
――広報課は、どのような仕事をされているのですか?
多くの方々に「高速道路っていいな」「利用してみたいな」と思っていただくために、当社の事業内容を社外に発信することが主な業務です。
――具体的にどのような方法で情報発信されているのでしょうか?
コマーシャルを作ってテレビやラジオで放送したり、ホームページやSNSで情報を発信したりするなど多岐にわたります。また、マスコミ関係者への記者発表も実施し、その件についての問い合わせ窓口業務も行っています。それから、高速道路のリニューアル工事のご案内をするためポスターや映像の制作を行い、テレビCMやホームページ、Web広告等で告知することも担っています。
地域に密着! 東北ならではの広報活動
――東北ならではの広報業務を教えてください。
私の担当業務のひとつに、年1回開催のイベント『ハイウェイフェスタとうほく』 の運営があります。このイベントは、東北6県のグルメや郷土芸能、物産品などを一堂に集めるイベントで、来場者の皆さまに東北の魅力を堪能していただくことを目的としています。
――SDGsやCSRの観点で考慮しているポイントはありますか?
「ハイウェイフェスタとうほく」の開催については、持続可能な観光業の促進や地域社会の活性化などにつながる事業活動としてSDGs目標の8番、17番に貢献するものと考えていることから、東北各県の魅力を再発見してもらうことで往来を活発化し、地域活性化につながればいいなと思っています。我々が取り組むべきSDGs/CSRは、何よりも「地域住民の皆さまとの良好な関係構築」だと考えています。この取り組みを通して、最終的に移動を支える高速道路にも興味をもっていただき、たくさんご利用いただけるとさらに嬉しく思います。
――6県合同のイベントとなると、かなり大規模ですね。
そうですね。例年、仙台市の大きな公園で2日間に渡って開催しています。2023年は全部で50ほどの団体が出展・出演し、来場してくださったお客さまの人数は約54,000人でした。今年で20回目を迎えた歴史のあるイベントで、毎回約1年がかりで準備を行っています。
――大内さんは、イベント運営の全体を取り仕切る役割を担当されていると伺いました。
はい。当社がイベントの事務局を担っているので、事実上私がチーフのような立場になっています。東北6県のさまざまな方とやりとりしてイベントを作り上げるので、運営の際は各地域に失礼のないよう、リスペクトの気持ちをもって接することを心がけています。
そもそも東北支社の広報課は、イベントのときだけでなく普段から東北6県の方と連絡を取り合っています。各県のマスコミの方々に情報を発信したり、問い合わせに答えたりするなど、密に関わっているんです。信頼がないと成立しない業務なので、私を含めて担当者は常に正確なことを伝えられるよう努めています。
NEXCO東日本の広報だからこそ得られるやりがいとは
――入社から4年で大きなイベントのチーフを任されているとなると、やりがいも大きいでしょう。
そうですね。もちろん大変なことも多いですが(笑)。実は、入社当初から広報の職種を希望していたこともあって、毎日充実した生活を送れています。
――責任も大きいと思いますが、どのような気持ちで仕事をされていますか?
同僚からの刺激もあって、毎日気を引き締めることができています。東北支社の広報課には、私よりも若い年齢で重要なポジションを担当している者もいます。先ほど申し上げたように、広報課の主な仕事は当社の事業内容を社外に発信することです。
そうすると、当然のことですが東北支社管内で行っている工事の内容や技術的なことはきちんと把握している必要があります。でなければ、正確な情報を発信できませんからね。そのため、どのメンバーも他部署と密にコミュニケーションをとり、工事や技術面の話を自ら教わりに行くなど積極的に動くよう心がけています。
――広報課で仕事をするうえでは他部署の方々との交流が欠かせないのですね。
他部署の業務内容を世の中に発表することが広報課の役割なので、交流は必須です。以前、広報課のメンバーのひとりは、上司から「周りの人のために汗をかけない人は、お客さまに思いを伝えることはできないよ」と言われたことがあったそうです。
つまり、まずは社内の人が仕事をしやすい環境を作ることが大事で、その工程を踏まないとお客さまへの誠実な広報活動は実現できないということだと考えています。身近な関係者に対するベストな行動が、最終的にはお客さまへのベストな貢献につながっていくのだと思います。
――現在の業務において、大内さんが達成感や手ごたえを感じる瞬間を教えてください。
『ハイウェイフェスタとうほく』の当日、ふと周りを見渡したときに、お客さまが笑顔で楽しそうに過ごされている様子を見ることがあります。その瞬間は嬉しくてちょっと泣きそうになります(笑)。当日を迎えるまでは準備が大変なのですが、そういう光景を見ると報われますね。よし、次も頑張ろう! 来年はどういうイベントにしようかな? とワクワクしてきます。
――大内さん以外の広報課の方は、どんなことにやりがいを感じていらっしゃるのでしょうか?
たとえば、コマーシャルやポスターの制作を担当している者だと「このコマーシャルは私が作りました」と自分の仕事を対外的に示しやすいので、そういう部分に手ごたえを感じているようです。また、X(旧Twitter)への投稿を担当している者は、やはりフォロワー数が伸びると達成感を得られるようです。『NEXCO東日本(東北)』アカウント のフォロワーは、現在、61,000人を誇っているんですよ。
――フォロワー数61,000人! それはすごいですね。
東北エリアは雪が降るので、冬になると高速道路は除雪しないと通行できないことがあるんです。そういうことが起きた場合「今ここで除雪作業を実施しています」というツイートを動画付きで投稿すると「いいね」の数はとても伸びます。そのうえで、フォロワー数が増える傾向にあります。
「お客さまのための広報」を地道に続けていると、ありがたいことに冬が終わっても継続してフォローしてくださる「ファン」のようなお客さまが増えるんです。情報を迅速に公開することでスピーディに注意喚起ができますし、SNSでの発信は今や広報活動に欠かせないものになっています。
――入社時には想像していなかった、仕事の魅力を教えてください。
入社したばかりの頃は、当社社員は現場の最前線で活動することはなく、後方でのマネジメントを通じて高速道路を支えることが主な業務だと思っていたんです。そして、そこに魅力・やりがいを感じていました。ところが、上越管理事務所に配属されて2年目の冬に、価値観が大きく変わる経験をしました。高速道路上で1台の車が雪のなかに埋もれてしまうトラブルがあったのですが、除雪車で除雪できないような狭い場所だったため人力で雪かきをすることになったんです。自分も現場に行き作業をしました。
作業後にお客さまから感謝されたとき「お客さまと直接関わる仕事って、すごくいい気持ちになるな」と感じたんです。この経験をきっかけに、裏方の業務をしながらもお客さまと直接関わる仕事に就きたいと思いはじめました。そう思っていた矢先、以前から希望していた広報課への配属が決まりました。今ではイベントなどを通してお客さまと触れ合う仕事をすることができています。
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NEXCO東日本が実現する、これからのSDGs
――最後に、NEXCO東日本の事業や取り組みを広めていくにあたり、今後どのような指針で広報活動を行っていく予定か教えてください。
「若い世代の方々に焦点を当てた広報」を積極的に行っていきます。若者の車離れが進行している今、同時に高速道路離れも進んでいます。当社の調査でも、20代の高速道路の利用率は他の年齢層と比べて低いという結果が出ていますし、現時点で手を打っておかないと今の若者世代を境にそのお子さん以降の世代の利用率も低くなっていくだろうと予想しています。このようなことを未然に防ぐため、広報活動を通じて高速道路の魅力をどんどんお伝えしていきたいと思っています。
NEXCO東日本のSDGsとCSRまとめ
・東北6県合同のイベント開催で、地域活性化
・社内のコミュニケーションを活発に。それがベストな広報を生み出す
・お客さまの安全のため、SNSで情報を迅速に公開
・次世代のことを視野に入れ、若者への情報発信を積極的に
もっと知りたい! NEXCO東日本のSDGs/CSR
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