※本記事は「兵庫県旅館ホテル生活衛生同業組合」
から提供を受けております。
本記事を担当する関と申します。私は有馬温泉にある旅館「元湯龍泉閣」で勤務しています。
涼しい風が吹き始めた10月中旬、南あわじ市にある淡路島うずしお温泉「うめ丸」に宿泊してきました。普段はお客様をお迎えする立場ですが、今回は1人の宿泊客として旅館の魅力をじっくり堪能してきました。本記事では、そんな「うめ丸」で味わった心に残るひとときをご紹介していきたいと思います。
〈施設の魅力とくつろぎの空間〉
旅館に足を踏み入れた瞬間、目を引いたのがエントランスに飾られていた「うずしお」のオブジェ。鳴門の海をイメージしたデザインが心を和ませてくれます。
正面に広がる大きな窓から見える鳴門海峡と鳴門大橋の景色は圧巻で、天井が高く広々としたロビーは居心地が抜群でした。
また、ラウンジには「うめ丸」別館1階にある雑貨屋「juchi」さんのたんかじ窯の器や小物、アクセサリーなどが展示されており、旅の思い出として思わず手に取りたくなる品々が並んでいました。今回はあいにくお店の定休日でしたが、陶芸体験もできるとのことなので、次回はぜひ訪れたいと思います。
さらに館内には淡路島のアートや地域の作品が飾られており、ゆっくりと散歩しながら、つい足を止めて見入ってしまうような素敵な空間でした。
〈足湯でのリラックスタイム〉
温泉に浸かる前に、まずは足湯でひと息つきました。湯気が立ちのぼる静かな空間にある足湯は、淡路瓦が敷き詰められた床が印象的で、足元からじんわりと体が温まり、心地よさを感じました。目の前には鳴門海峡が広がり、潮風に包まれながらほっと心がほぐれるひとときです。タオルも用意されているので、手ぶらで訪れてもすぐにリラックスできる点も嬉しいポイントでした。
〈夕食:淡路島の美味しさを堪能!〉
夕食では、淡路島の新鮮な食材をふんだんに使った豪華なコース料理をいただきました。特に印象深かったのは鯛の活造り。鮮度抜群の鯛はプリプリと弾力のある身で、一口ごとに深い風味が広がります。たまり醤油・土佐醤油・旨塩の3種類が添えられ、それぞれが鯛の甘味を引き立て、旨味をより一層引き立ててくれました。
次に登場したのは、鯛とサザエの宝楽焼き。小石を敷いた上で塩焼きにした鯛とサザエを豪快に焼き上げる料理で、ジュウジュウと焼ける音や香ばしい香りが食欲を刺激します。さらに、淡路島ならではの玉ねぎも一緒に焼かれ、その甘みが引き立つ柔らかい食感が加わり、鯛とサザエの旨味と絶妙に調和します。うめ丸旅館発祥のこの料理は、料理を“待つ”時間さえも楽しんでもらいたいという心遣いが感じられました。
鯛のあら煮やしゃぶしゃぶなど、鯛をさまざまな調理法で丸ごと味わい尽くす構成は、一つの食材でさまざまな食感や風味を楽しませてくれました。
淡路牛の溶岩焼きは、溶岩プレートで焼き上げた肉の旨味がしっかりと感じられ、ジューシーで食べ応えがありました。さらにゆずポン酢との相性が抜群で、つけることであっさりとした風味が加わり、肉の豊かな味わいが一層引き立ちました。
全体を通して、料理ごとの色彩や盛り付けが美しく、色とりどりの素材が巧みに配置され、視覚でも楽しむことができました。料理の鮮やかな色合いが一品一品の個性を引き立て、見た目からも食事への期待感を高めてくれます。さらに味わいも深く、視覚と味覚両方から満足感を得ることができ、旅館のこだわりが随所に感じられました。淡路島ならではの豊かな自然の恵みを活かした料理と心温まる食体験が、心もお腹も満たしてくれます。
〈温泉:とろけるような美肌の湯〉
温泉も、「うめ丸」の大きな魅力の一つです。日本屈指の炭酸水素イオン含有量を誇る「うずしお温泉」は、美肌効果が抜群。お湯はとろっとしていて、肌を優しくまとってくれるような感覚が心地よく、入った瞬間から肌がしっとりと潤いました。まるで天然の美容液に浸かっているかのようでした。
広々とした大浴場にはジャグジーや露天風呂があり、大きな窓越しにどこからでも鳴門海峡や鳴門大橋の絶景を楽しむことができます。目の前に広がる壮大な景色はまるで一枚の絵画のよう。特に開放感あふれる露天風呂では、広がる海と空を眺めながら温泉を満喫し、心からリラックスできました。時間がゆっくりと流れているようで、思わず長湯してしまいました。朝日や夕陽、月明かりに照らされて表情を変える鳴門大橋を一望しながらの入浴は、とても贅沢な体験でした。
また、大浴場の隣には湯上がりどころがあり、温泉から上がった後もリラックスできるスペースがありました。ここではマッサージチェアでくつろいだり、アイスの無料サービスを楽しんだり、温泉で温まった体そのままに、のんびりとした時間を過ごすことができます。
〈朝食:新鮮な鯛尽くしで贅沢なひととき〉
朝食は、お味噌汁や地魚と淡路玉ねぎの蒸し物など、基本の和定食と鯛のビュッフェ形式で提供され、夜に引き続き朝も鯛を堪能できました。
ビュッフェスタイルでは、鯛を漬け丼と鯛茶漬けの2通りで楽しむことができます。漬け丼は、あつあつのご飯に新鮮な鯛の身をのせ、卵、ネギ、刻みのり、ワサビをトッピング。仕上げに板さん秘伝の漬けダレをかけて完成。濃厚な漬けダレの深い味わいが鯛の旨味を引き立て、ご飯との相性も抜群でした。
対照的に、鯛茶漬けはあっさりとした味わいで、ご飯に鯛をのせ、刻みのり、三つ葉、ワサビをトッピング。最後に特製のだし汁を注ぎ、鯛と出汁の絶妙なコンビネーションを楽しめます。鯛はお好みで自由にトッピングできるため、何度でも自分好みの味を楽しむことができます。
〈周辺観光スポット〉
旅館の周辺には魅力的な観光地が点在しています。例えば「淡路花さじき」は車で約1時間の距離にあり、広大な花畑の美しさに圧倒されました。私が訪れた時期はサルビアやソバの花が満開で、四季折々の色とりどりの花々が楽しめます。訪れる度に異なる景色が楽しめるので、少し足を延ばしてでも季節ごとに何度でも足を運びたくなるスポットです。
またポケモン好きの私にとって、ポケモンの絵が描かれたマンホール蓋、通称「ポケふた」巡りは欠かせませんでした。今回は、道の駅あわじでルギアのマンホールを見つけ、北淡震災記念公園でベイリーフやフレフワンのマンホールも発見!ポケモンファンにはたまらないスポットで、マンホールを見つける度に胸が高まりました。
街中を歩きながら、あちこちに隠れているポケモンたちを探すのは、まるでポケモンの世界に迷い込んだようなワクワク感がありました。淡路島にはまだもう1つポケふたがあるので、次回はそれも制覇したいと思います。
さらに、旅館からも見える鳴門大橋の橋桁にある「渦の道」では、全長450mの海上遊歩道を歩きながら海上散歩を楽しみました。網構造のフェンス越しに、潮風や波音を感じ、まるで屋外にいるかのような爽快感を味わいました。
太平洋側と瀬戸内海側の両方の雄大な景色が広がり、その美しさはまさに絶景です。遊歩道を歩いた先にある展望室では、ガラス床があり、海上45mの高さから見る渦潮は迫力満点で思わず足がすくんでしまうほどの体験でした。頭上を通る車の音や揺れも加わり、様々な方面からスリルを感じることができました。この海の上を歩くような体験はここでしか味わえない貴重な体験でした。
〈まとめ〉
「うめ丸」は、美しい景色と居心地の良い施設が魅力的な旅館で、ただの宿泊以上に、心に残る贅沢なひとときを過ごすことができました。この経験を通じて、おもてなしの大切さを改めて実感し、今後はお客様に寄り添ったサービスを心掛けて誰もが心から安らげる空間を提供できるよう努めていきたいと思います。
また、季節ごとに新鮮な食材を活かした料理も楽しめるとのことなので、次回は季節を変えて訪れ、旬の味覚や新たな風景を楽しみながら、特別なひとときを過ごしてみたいと思います。
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