はじめまして、NR・サプリメントアドバイザーの関川と申します。
アルギニンといえば精力増強サプリやペニス増大サプリでよく見る人気成分です。
しかし、どのくらいの摂取量が男性器に有効なのか、なかなか情報が載っておらずお困りではないでしょうか?
少し調べると、推奨量は2,000mg〜4,000mgと出てきますが……幅も広く具体的にどのくらい摂取すれば良いかは不明確ですよね。
しかも、アルギニンは普段食べるお肉や大豆にも豊富に含まれています。たとえば鶏むね肉1枚(約300g)を食べるとサプリの推奨量を超える4,500mgが摂取できてしまうのですが……はたして鶏むね肉をたくさん食べるボディビルダーの男性器は通常の男性と比較して大きいのでしょうか?
また、アルギニンといえば「成長ホルモン」の分泌に欠かせない物質であることが知られています。名前の通り男性器も成長すれば良いのですが……成長ホルモンはどのようなはたらきをする物質なのでしょうか?
今回の記事では、メカニズムや研究データからアルギニンの摂取量と男性器に与えられる影響について解説します。
アルギニンと男性器の関係性とは? 知っておきたい3つのこと
アルギニンが男性器に対してどのようにはたらくのか、ご存じでしょうか。
「血流を良くする」という話は有名ですが、それならED薬のバイアグラや玉ねぎなども同じような話を聞きますよね?
具体的な効果を理解するためにも、まずはアルギニンが男性器に対してどのような影響を与えるのか、知っておきたいことを紹介します。
① 正体は尿をつくりだすアミノ酸
アルギニンの正体は、タンパク質を構成する20種類のアミノ酸の一つです。
つまり、私たちが毎日食べている肉や大豆、魚など多くのタンパク質にはアルギニンが含まれていることになります。
では、身体の中でどんなはたらきをして男性器に効果をもたらしてくれるのでしょうか? 鍵は我々が普段排泄している『尿』を作る工程にあります。
尿は体内のアンモニアを化学変化によって無毒化することで作られます。そしてアルギニンは、尿を作るためのパーツなのです。
そして尿を作るとき、化学変化によってアルギニンから一酸化窒素(NO)という物質が作られます※1。
NOは血管を拡張して血流を良くする作用をもつ物質なので、体内で増加すると血流促進効果があるのです。
結果として男性器にも良い影響をもたらしてくれると話題になり、精力サプリや増大サプリとしてアルギニンがよく採用されるようになりました。
ちなみに日本ではマーケティングの影響で下半身の効果に対するイメージが強いアルギニンですが、実は血流改善による健康的な血圧の保持や運動パフォーマンスの向上といった分野の研究データのほうが豊富だったりします。
※1参照:Role of L-Arginine in Nitric Oxide Synthesis and Health in Humans
② 成長ホルモンは男性器に効果なし……
アルギニンは血流以外にも、成長ホルモンの分泌を促してくれる効果で人気です。
しかし、残念ながら成長ホルモンは男性器に対して効果をもたらすものではありません。
たしかに幼少期は身体の成長につながる重要な物質のため、間接的に男性器の成長にとっても重要な物質といえます。
しかし、成人後の役割は代謝の調整や細胞の修復などがメインになり、いつまでも身体の成長に使われるわけではないのです※2。
実際、成長ホルモンが男性器を増大させる、もしくは勃起力を高めるといったデータは存在しません。
精力サプリや増大サプリは科学的根拠のない広告や金銭目的で過激な宣伝をするメディアも多いので、イメージだけで判断しないように気をつけましょう。
※2参照:Normal Physiology of Growth Hormone in Adults
③ 効果はシトルリンとほぼ同じ?
同じく精力サプリや増大サプリの人気成分として知られるシトルリン。
よくいわれている血流促進の効果も同じですが、どちらを選んだほうが良いのでしょうか?
実はアルギニンとシトルリンは効果がほぼ同じなので、どちらを摂取しても大きく実感が変わることはありません。
なぜなら、尿を作る過程でシトルリンはアルギニンに、アルギニンはシトルリンに変化しながらNOを生成するからです※3。
つまりどちらも尿を作る材料のうち1つなので、NOが作られる結果に変わりはありません。
ただし、アルギニンとシトルリンは同時摂取するとより吸収効率が高まるというデータもあります※4。もしより強い効果を得たいなら、同時に摂取できる製品が良いかもしれませんね。
※3参照:Pharmacokinetic and pharmacodynamic properties of oral L-citrulline and L-arginine: impact on nitric oxide metabolism
※4参照:Oral supplementation with a combination of L-citrulline and L-arginine rapidly increases plasma L-arginine concentration and enhances NO bioavailability
男性器に効果的なシトルリン推奨摂取量
アルギニンの正体がより明確になったところで、いよいよ男性器に対して有効な摂取量を確認しましょう。
① 単体摂取によるED改善目的の推奨量
アルギニン単体で男性器にどのような影響が出るかを知るには、ED改善のために摂取させた研究が参考になります。
いくつかの論文をまとめて分析した研究では、1,500mg〜5,000mg(1.5g〜5g)のアルギニンを継続摂取すると、軽度〜中度のEDが改善されることが示唆されました※5。
1,500mg〜5,000mgは幅が広すぎるように思われますが、さらに摂取量を絞れるデータがいくつかあります。
ある研究では1,700mgを継続摂取してもEDが改善されなかったことが報告されているので、1,500mgだと実感は難しいかもしれません※6。では、どのくらい飲めばで実感できるでしょうか?
イスラエルで行われた研究では、EDと診断された29名の男性に5,000mg(5g)のアルギニンを6週間継続摂取させたところ、9名(33%)の男性がEDから改善したことが報告されました※7。
つまり5,000mg程度摂取すれば、軽度のED改善や勃起力の強化といった面で実感できる可能性があります。
5,000mgはよくあるカプセルタイプの精力サプリや増大サプリではまず摂取できない量ですが、スポーツ向けの製品として売られている粉末タイプのサプリなら無理なく摂取できそうです。
ちなみにカプセルの場合は大きめでも300mg程度しか入らないので、5,000mgを摂取したかったら最低でも16粒以上摂取する必要があります。
そもそも精力サプリ、増大サプリの中にはアルギニンをアピールしている割に配合量の記載がない製品や、5,000mg入っていない製品も多い印象です。ペニスの強化を目的としている場合はお気をつけください。
※5参照:The Potential Role of Arginine Supplements on Erectile Dysfunction: A Systemic Review and Meta-Analysis
※6参照:Treatment of erectile dysfunction with pycnogenol and L-arginine
※7参照:Effect of oral administration of high-dose nitric oxide donor L-arginine in men with organic erectile dysfunction: results of a double-blind, randomized, placebo-controlled study
② 他の成分との組み合わせによるED改善の摂取量
実はアルギニンの男性器に対する研究データは限られており、思いのほか少ないことをご存じでしょうか? アルギニン単体でのデータは上記が主であり、その他にはほとんどありません。
ただし、アルギニンは他の成分との組み合わせによりED改善が確認された研究も存在します。
1,700mgのアルギニンと120mgのフランス海岸松エキスを組み合わせて3ヶ月間摂取させた研究では、多くの男性がEDを改善したことが報告されています※8。
フランス海岸松エキスは抗酸化作用があり、別の経路で一酸化窒素(NO)を増やしてくれる成分です。つまり、他のNO系成分と組み合わせると、比較的少ない摂取量でも男性器に効果的といえます。
もう1件組み合わせによるデータがありました。軽度から中等度のEDを持つ40名の男性にヨヒンビンとアルギニンが含まれる錠剤を摂取させたところ、75%の男性がEDを改善したと報告されています※9。
ただし、研究では60%の男性が不眠、頭痛、高血圧、痒み等の副作用を感じたことも記載されていました。実はヨヒンビンという成分、海外ではサプリとして販売されていますが、日本では劇薬に指定されるほど副作用が強く危険な成分なのです。
リスクを避けてより効果的にアルギニンを摂取したいなら、医薬品成分が混入するリスクの少ない国内で製造された製品を選ぶべきです。そして男性器に対しての有用性が確認されている成分と組み合わせて摂取することが、実感を得るためのポイントになりそうです。
※8参照:Treatment of erectile dysfunction with pycnogenol and L-arginine
※9参照:The effect of l-arginine supplementation on body composition and performance in male athletes: a double-blinded randomized clinical trial
アルギニンで男性器が増大するという噂は本当なのか?
次に気になっている方も多いであろう「アルギニンで男性器が増大するのか?」を解説しましょう。
ただし、まずはじめに注意点をお伝えしなくてはいけません。ネット上ではペニス増大といえば「男性器が何cmもメキメキと成長する」「血管がどんどん増える」という誤ったイメージで語られることがあります。
しかし、成人後に身長が伸ないのと同じで、男性器がサプリによって成長することは科学的にありえません。
では、サプリによるペニス増大とは何を指しているのでしょうか? それは、細い血管の塊である男性器により多くの血液を流し込める状態を作ることで、サイズに変化を起こすことです。
男性器の血管は非常に繊細なため、サイズはコンディションの影響を大きく受けます。たとえば、寒さで血管が収縮して男性器が縮むことや、加齢による血流の悪化でサイズに変化があることは一般的です。
つまり、男性器の血管に対して効果をもたらしてくれる成分を選ぶことで、一回り程度のサイズアップを実感する可能性はあるといえます。
では本題ですが、アルギニンはサイズアップが期待できる成分なのでしょうか? 答えはノーです。アルギニンは全身の血流を整える健康成分として有益ですが、サイズアップに関するデータが一切存在しません。
単体での摂取では、5gの大容量を摂取しても30%程度の人しかED改善を実感しないというレベル感なので、サイズに影響を与えるのは難しい印象です。
データを基に考えると、もしサイズアップの希望があるとすれば、成分同士の組み合わせによる相乗効果を期待することでしょうか。
つまり、もともとサイズアップが研究で確認されている成分と同時に摂取すれば、効果をサポートしてくれる可能性があるわけです。
アルギニンはデータがありませんでしたが、実はサイズアップについて研究が行われている成分は存在します。
たとえば『ブラックVキューブ』という成分は「PDE5」を抑制する効果があり、ペニス増大の効果が報告されています※10。
PDE5は男性器の血管から血液を排出して勃起を萎えさせる役割の物質です。そのため、PDE5を抑制することは男性器の血管においてより多くの血液を留めるのに役立ち、サイズにも影響をもたらします。
ちなみに、即効性や作用の強さに違いはありますが、PDE5の抑制はバイアグラなどのED治療薬と同じメカニズムです。全身の血流を改善するアルギニンと異なり男性器の血管にアプローチをする物質だからこそ、データが存在するのかもしれません。
その他だと、男性ホルモンの「テストステロン」が増える成分は、一部サイズアップの研究データが存在します。テストステロンは男性器に血液を流し込むための信号を送る役割をもつので、サイズに強い影響を及ぼすのです。
サプリの成分について何か不明な点があれば、記事の最後でも紹介している弊社のLINE無料相談窓口をご利用いただけます。
※10参照:Efficacy Assessment of Kaempferia parviflora for the Management of Erectile Dysfunction
男性器に関する効果を実感したいならアルギニンだけでは不十分かも?
ここまでアルギニンの男性器に対する影響や効果的な摂取量について解説してきました。
残念ながらアルギニンが男性器を増大させる、勃起力を大幅に高めるといったデータは存在しないので、劇的な効果を期待するのは難しいといえるでしょう。
アルギニンは成分が安くて色々なサプリに含まれているので、販売事業者やマーケター、インフルエンサーなどが過度な広告で販売を行っています。結果として、虚偽の情報や口コミにより誤った期待値をもつ方が多いのです。
もちろんアルギニンは単体だと全く効果が無いわけではありません。粉末のサプリでないと到達が難しい5,000mgの大容量を摂取しなければいけないデメリットはあるものの、運動パフォーマンスの向上や、血圧の低下など日々の健康に役立てることができます。
ただし、性欲の向上や勃起力の増加、サイズアップなどの効果を期待するなら、実際の研究データが存在する成分を選ぶべきでしょう。
日本では研究データに基づいたサプリの情報を発信するメディアが少ないため、正しい情報を得るのは少し難しいかもしれません。
もし不明な点があれば、弊社のLINE無料相談窓口でサプリについてご質問いただけます。以下のように、気軽にご質問ください。
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