パチンコパチスロと聞くと、今でも「怖い」「汚い」といったネガティブな印象を抱く人も多いのではないでしょうか。しかし、現在のパチンコ・パチスロ店を訪れるとそういったイメージが過去のものになっていることがわかるはず。かつて多くの方が抱いていたネガティブな印象はなく、きれいな店舗で誰もが楽しく遊べる場所になっているのです。

そこで今回は、長年パチンコ業界を取材してきた神保 美佳(じんぼう みか)氏と全日本学生遊技連盟ミスセブンのひなた氏による対談を実施。時代と共に変化してきたパチンコ業界についてたっぷりと紹介します!

さらに、対談で出てきた“パチンコ業界の今”を実際に確かめるため、記事後半ではマルハン新宿東宝ビル店を訪問。店舗を紹介すると共に店舗で働くマルハンの社員さんのインタビューをお届けします!

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プロフィール

 神保 美佳
遊技文化史研究家、ライター、コラムニスト。90年代よりパチンコの歴史やサブカルチャーをメインに「パチンコ必勝ガイド」をはじめスポーツ紙、一般誌など多数の媒体で執筆活動を行う。著書「パチンコ年代記」など。現在はパチンコの文化や面白さを伝えるサイト「ぱちんこかるちゃー倶楽部」編集長も務める。

 ひなた
2001年生まれ。学生パチンコ日本一決定戦「PS:JAPAN」の公式アンバサダー就任をかけた「ミスセブンオーディション」にてグランプリを受賞。全日本学生遊技連盟アンバサダーとしてイベント出演や動画出演など活動中。

“昔のパチンコ店のイメージ”が根強い……

ーー今回はお二人の対談を通して、この数十年におけるパチンコ業界の変化を見ていきたいと思います。まず、現在のパチンコ・パチスロ業界が世間でどんなイメージを持たれていると思うかについてお聞きします。

ひなた:私の周りだと、特に女の子の友だちはあまり良い印象を持っていないことが多いですね。なので私もこういった活動をしていることを最初は言い出しにくかったです。といっても友だちは現在のパチンコ店へ実際に行ってそう思ったわけではなく、親など上の世代の方から良くないイメージを聞いてなんとなく「パチンコは良くない」と思っているみたいです。

神保:ひなたさんの親世代の方々が、昔のパチンコ店のイメージを今もそのまま持たれているケースは多いでしょうね。そういった“うっすらとした良くないイメージ”のせいで、パチンコ店は今でもよく批判の対象になることが多いです。

たとえば東日本大震災のときは電力の使いすぎだとバッシングされ、コロナ禍のときは“密”な環境だと叩かれました。実際はクラスターも発生せず、むしろワクチン接種会場として店舗を提供していたのですが……。

ひなた:昔のイメージを引きずってしまうのは、今のパチンコ店の状況を知らない人が多いからですよね。

神保:そうですね。昔のように地上波でパチンコ番組を放送することもなくなり、パチンコ関連の情報が少なくなりました。SNSで発信している方はいらっしゃるのですが、そういった情報は能動的に取りに行かないと入ってこないので……。パチンコが好きな人でなければ、もう自然とパチンコ情報に触れる機会は日常生活にはないかもしれませんね。

昔のパチンコ店には女性用トイレがなかった!?

ーー実際のところ、昔のパチンコ店と今のパチンコ店はどれくらい違うものなのでしょうか。

神保:もう全く違うと言えると思います。私がパチンコを打ち始めたのは、大学生だった1985年頃でした。当時のパチンコはようやく法整備されたくらいの状況で、今みたいにきちんとはしていなかったです。当時のパチンコは4種類のジャンルに分かれていて、射幸性の高い台が集まっているエリアはちょっと物騒な雰囲気の人が多かったし、空気もどんよりしていましたね(笑)。

店舗内は分煙どころか台枠に灰皿がくっついてて、吸い殻がいっぱいになると店員さんがひっくり返して玉箱に入れて捨てたり、掃除機で吸うんです。空調もあまり効いていなかったから店内は常にモクモクしてタバコのにおいが充満していました。お客さんの層も今とはまったく違っていて、特に女性はよっぽどパチンコが好きでなければ入りにくかったと思います。

ひなた:そうだったんですね……! 私は今のパチンコ店しか知らないのですが、本当に全然違いますね。今は完全分煙が進んでいてタバコのにおいもほとんどしないし、お客さんも店員さんも女性をよく見かけます。

神保:昔のパチンコ店員さんはほぼ全員が男性でしたし、中にはパンチパーマでコワモテの店員さんなんかもいました。お客さんにも物騒な人がいたから、睨みをきかせるためにわざとそういう雰囲気をつくっていたところもあるかもしれませんが。でも決してホスピタリティがあるという感じではなかったですね。ホスピタリティといえば、昔のパチンコ店には女性用のトイレがないお店も多く、男女兼用でした。

ひなた:えええっ!? それは衝撃的です……。

パチンコ・パチスロ業界のターニングポイントは90年代後半!

ーーそこから数十年でパチンコ業界は大きく変わったわけですね。ターニングポイントになったのはいつごろだったのでしょうか。

神保:90年代後半にパチンコ業界が30兆円規模まで成長したことで、「儲け過ぎだ」と世間からは大きなバッシングがありました。パチンコ業界はそのあたりから「外部からどう見られるのか」を気にし始めたのだと思います。

当時「イエローキャンペーン」と呼ばれた、業界自らがイメージを良くしていこうという動きが大きく報道されたのをはじめ、パチンコ台のギャンブル性を抑えて遊びやすくするなどの動きも進んでいきました。そうした動きがターニングポイントとなり、2000年以降のパチンコ業界は急速にクリーンになっていったのです。

  • 最近では、少ない金額で長い時間楽しめる1円パチンコや5円スロット(通常の1/4レート)が多くの店舗に設置されています

ひなた:そういった流れがあったんですね。私がはじめてパチンコ店に入ったのは18歳だったので2019年のことですが、親から聞いていたイメージと全く違っていて……ホスピタリティもしっかりしているし、店内は明るくて清潔で、もちろん女性トイレもちゃんとありました(笑)。むしろトイレのきれいさとアメニティの充実ぶりに驚いたくらいです。タバコに関しても、分煙になっているところが多いので非喫煙者の友だちを誘いやすいと感じます。

  • 清潔な店内

  • 分煙が進み、区切られた喫煙ルームがあるほか、電子タバコなども吸えない完全禁煙エリアがある店も数多くあります

  • 女性用トイレがあるのはもちろん、多目的トイレを設置している店舗もあります

神保:最近はパチンコ店に入りやすくなりましたよね。ほかには、パチンコ店って社会や地域とのつながりを作るために沢山努力しているんですよ。私が特に良いなと思ったのは、パチンコ店の防災活用です。災害に備えて備蓄品を用意していたり、駐車場を災害時の集合場所として提供していたりと、パチンコ店が地域に貢献しているのはすばらしいと思います。

ひなた:同感です! 以前パチンコ店さんのイベントに出演したとき、パチンコ店として地域の活動に参加したり地域イベントに協賛したりしているということを聞いてびっくりしました。

  • 地域貢献活動の一例の「ぱちんこ防災拠点ネットワーク」。日本全国にあるパチンコホールが協力・加盟し、防災拠点として地域住民への案内のサポート、災害対策品・備蓄品などの設置のサポートを行っています

ーー今回の対談を読んでパチンコ・パチスロ業界に対する印象が変わった読者の方も多いと思います。改めて読者にメッセージをお願いします。

ひなた:ミスセブンや全日本学生遊技連盟アンバサダーとして活動させていただいているので、今後もパチンコ・パチスロ業界のネガティブなイメージを払拭できるように情報発信していきたいと思います。パチンコ業界は本当に優しくて素敵な方が多いので、安心して楽しんでいただきたいです。

神保:お客さんと店員さんの関係が昔とは違うと感じています。昔の店員さんは不正していないか目を光らせているような存在でしたが、今は少しでも困ったり迷ったりしているように見えると、すぐに駆け寄ってフォローしてくれます。ひなたさんが話していたように、今のパチンコ店はホスピタリティがしっかりしているので、誰でも楽しめると思います。

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“今のパチンコ店”を訪問! 新卒パチンコ未経験で入社した女性社員にインタビュー

神保さんとひなたさんの対談で、昔と今のパチンコ店の違いを知ることができました。そこで次は「パチンコ店の今」を実際に見るためにマルハン新宿東宝ビル店を訪問してきました!

お店に入ってみると、たしかに店内は明るくて清潔な雰囲気。完全分煙されているため、タバコのにおいもまったくしませんし、当然灰が床に落ちているなんてこともありません。店員さんも明るく元気にあいさつしてくれるなど、神保さんに伺った昔のパチンコ店のイメージとはまったく違う印象です。

実際にマルハン新宿東宝ビル店で働いている藤田さんに、パチンコ店やパチンコ業界がどんな職場環境なのかを伺いました。

ーーまず藤田さんのご経歴を教えていただけますか。

藤田:大学を卒業後、新卒で入社して今年で4年目です。現在はホールのスタッフとして勤務しています。

ーー藤田さんはどういった経緯でパチンコ業界に就職されたのでしょうか。もともとパチンコがお好きだったとか?

藤田:いえ、パチンコは全然経験がなくて……。実は入社する前日に初めて打ってみたくらいなんですよ。

ーーえっ、そうだったのですね!

藤田:当社を知ったきっかけは、就活中に友人がマルハン主催のインターンを見つけて誘ってくれたからです。でもマルハンを知らなかったので、最初は「食品メーカーだっけ? 」と思っていました(笑)。

ーーまったくパチンコに触れてこなければ、確かにわからないかもしれませんね(笑)。

藤田:ただ実際にインターンへ行ってみると、会社の雰囲気が本当に良くて、働いている皆さんがとっても優しかったんです。就活に関してわからないことは何でも教えてくれましたし、友人なんてマルハンに入社しないことを決めた後も、インターンのご縁でずっと就活の相談に乗ってもらっていましたからね。「せっかく出会ったんだから最後までサポートするよ」と。その話を聞いて、そこまでしてくれるなんてと感激しました。

ーーすばらしいですね。とはいえパチンコ業界には今もあまり良くない印象を持っている方もいらっしゃいます。藤田さんがパチンコ業界に就職されることについて周囲の反響はいかがでしたか。

藤田:やはり反対する人もいましたね。特に母は「女性がパチンコ業界で働くなんて大丈夫なの? 」と不安に感じていたようです。ただ、そこは私が「絶対にここで働きたい」という意思を伝えてきちんと説明しました。また、実際に地元の店舗にも一緒に行ってみたりしたんです。

そうしたら、ちょうどパチンコ業界は完全分煙が進んでいた切り替えの時期だったみたいで、1回目はまだ煙のにおいが漂っていたのですが、2回目に行ったときはまったくにおいがしなくなっていました。母はタバコの煙が苦手なので、においがしなくなったことも、母の中のパチンコ業界の印象を変えるきっかけになったと思います。

ーー昔は女性が足を踏み入れにくい業界だったと思いますが、どんどん改革が進んでいるのですね。

藤田:そうですね。今はホールスタッフにもお客さんにも女性は多いですよ。また、残業も少ないですし、残業する場合はしっかりと手当が出ます。時間の融通もきくので働きやすいと感じています。

当社の場合はシフト制で勤務するのですが、早番は朝7時半から16時半。遅番は14時45分から23時45分です。なので、早番の場合は勤務が終わった後にたっぷりと自分の時間を楽しめるんです。

ーー16時半なら外も明るいし、マルハン新宿東宝ビル店の場合は周りも栄えているので仕事終わりが楽しそうですね。

藤田:そうですね、よく街で常連さんとお会いすることもありますよ。そんなときは気軽に声をかけていただけるのもうれしいですね。

ーーお仕事でのやりがいはどんなところに感じますか?

藤田:日々のお仕事もそうですし、こうやって取材に携わらせていただくことも大きなやりがいです。ほかにも、先日は当社主催で出店のイベントを開催したり、地元のお祭に企業として参加したりして、それも楽しかったですね。とにかくいろいろなことにチャレンジさせてもらえる会社なので、新鮮な毎日を過ごしています。

ーー藤田さんの今後のキャリアプランはいかがでしょうか。

藤田:現在はちょうどカウンタータスクの2年目なのですが、ようやく業務にも慣れてきました。まずは引き続きカウンタータスクで成長して、自分ならではの売り場づくりに挑戦したいと考えています。将来的には少し迷っている部分があって、このままホールスタッフとして成長して店舗マネージャーを目指したいという気持ちもある一方、本社業務にも興味を持っています。というのも就活中に人事の方にすごくお世話になったので、私自身もそういった人事として学生さんをサポートしたいと思っているんです。それが会社への恩返しにもなるのかなと。
※ 景品交換や景品の在庫チェック、店内アナウンスなどの案内業務のこと

ーーどちらも素敵なキャリアプランですね。

藤田:実は当社にはホール業務をしながら本社の人材育成にも携わる「リクルーター」という制度があるので、まずはそこを目指してみようかなと思っています。

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これまでパチンコ・パチスロ業界に対して、なんとなく「怖い」「汚い」といったマイナスなイメージを持っていた方も多かったはず。確かに昔はそうだったかもしれませんが、今ではパチンコ・パチスロ業界は大きく変わっており、誰もが安心して遊べる場所になっています。

そんなパチンコ・パチスロ業界の「今」を発信し、パチンコ・パチスロにまったく触れたことのない人や、昔のイメージを持ったまま遠ざかっていたという人に、ワクワクを届ける活動を行っているのがKIBUN PACHI-PACHI委員会です。気になった方はぜひサイトをチェックしてみてください。

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