デスクトップPCには好みのサイズのディスプレイと組み合わせられる、ノートPCに比べてパーツの増設、換装が容易というメリットがある。しかし、専有面積が大きいというのが弱点だ。そこで今回ご紹介したいのが、省スペース型のデスクトップPC「iiyama STYLE-IJH6-144T-UHX [Windows 11 Home]」。
書籍を縦置きするスペースに設置可能で、ディスプレイの背面に装着できる。もちろんメモリやストレージの増設、換装もカンタンだ。今回本製品の実機を借用したので、スペック、使い勝手、パフォーマンスについてレビューしていこう。
静音、省エネPCに適したCPU「Core i5-14400T」を採用
本製品はOSに「Windows 11 Home 64ビット」、CPUに「Intel Core i5-14400T」(10コア[6P+4E]、16スレッド、最大4.5GHz、35W)を採用。メモリは8GB(DDR4-3200、8GB×1、SO-DIMM×2、最大64GB)、ストレージは500GB(M.2 PCIe Gen4 x4接続)を搭載している。
インタフェースはUSB 3.0 Type-C×2、USB 3.0 Type-A×5、USB 2.0×2、HDMI×1、DisplayPort×2、有線LAN(1000BASE-T)×1、ヘッドフォン/スピーカー出力×1、マイク入力×1、COMポート×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5をサポートしている。
本体サイズは、縦置き時:約幅69.2mm×奥行189mm×高さ185mm(※縦置き用スタンド・突起物含む)/横置き時:約幅178mm×奥行189mm×高さ35.6mm(※突起物含む)、重量は実測約1,200g。パッケージにはACアダプタ、電源ケーブル、スタンド、VESAマウントキット、説明書類(マニュアル、保証書)が同梱されている。
本製品購入時にはカスタマイズが可能。OSはWindows 11 Home/Windows 11 Pro、CPUグリスは標準グリス/シルバーグリス(9W/m・K)/ナノダイヤモンドグリス(16W/m・K)、メモリは8GB/16GB(8GB×2)/16GB(16GB×1)/32GB(16GB×2)/32GB(32GB×1)/64GB(32GB×2)、1stストレージは500GB/1TB/2TB SSD(NVMe)、2ndストレージはなし/500GB/1TB/2TB SSD(NVMe)、3rdストレージはなし/480GB/1TB SSD/1TB HDD(SATA)から選択可能。用途と予算に応じて、最適なシステム構成を選択できるわけだ。
メモリ、ストレージの換装は容易
本製品は背面のネジを取り外すだけで、天面パネルをスライドして内部にアクセスできる。上部の2.5インチストレージベイにはそのままアクセス可能で、SATA接続のSSDやHDDを簡単に取り付け可能。大容量のデータドライブを増設するなら、このストレージベイを利用するのが一番お手軽だ。
M.2 スロットは2.5インチストレージベイの下、メモリスロットは空冷ファンの下に配置されている。それぞれのスロットに抜き差しするためには少し分解を進める必要があるが、難易度自体は高くない。ただしメモリ、ストレージの増設、換装に伴うトラブルに関してはメーカー保証されない。それぞれの容量に余裕がほしいのであれば、購入時にカスタマイズしておくことをおすすめする。
とはいえ、さらなるスペックが必要になったときに、ユーザーが自分でアップグレードできるのはデスクトップPCならではのアドバンテージといえよう。
動画・画像編集、表計算、データベースソフトなどを実用的な速度で動作可能
それでは気になるパフォーマンスについて定番ベンチマークでチェックしてみよう。今回のマシンは、Core i5-14400T/8GBメモリ/512GBストレージというスペックだ。
CINEBENCH R23 | |
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CPU(Multi Core) | 10697 pts |
CPU(Single Core) | 1741 pts |
PCMark 10 | |
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総合 | 5006 |
Essentials | 10074 |
Productivity | 6822 |
Digital Content Creation | 4955 |
3DMark | |
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Time Spy | 647 |
Fire Strike | 1784 |
Wild Life | 4316 |
CrystalDiskMark 8(単位:MB/s) | |
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1M Q8T1 シーケンシャルリード | 3532.904 MB/s |
1M Q8T1 シーケンシャルライト | 1627.282 MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルリード | 1962.790 MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルライト | 1618.116 MB/s |
4K Q32T1 ランダムリード | 464.468 MB/s |
4K Q32T1 ランダムライト | 563.810 MB/s |
4K Q1T1 ランダムリード | 79.370 MB/s |
4K Q1T1 ランダムライト | 222.584 MB/s |
CPUベンチマーク「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は10697 pts、CPU(Single Core)は1741 ptsを記録。総合ベンチマーク「PCMark 10」の総合スコアは5006、Essentialsは10074、Productivityは6822、Digital Content Creationは4955となった。「Core i5-14400T」は静音、省エネPCに適したCPUだ。しかし、10コア[6P+4E]、16スレッド、最大4.5GHz動作のCPUだけに、動画編集、画像編集、表計算、データベースソフトなどを実用的な速度で動作させられるパフォーマンスを備えていると言える。
3Dベンチマーク「3DMark」のTime Spyは647、Fire Strikeは1784、Wild Lifeは4316を記録した。「Core i5-14400T」の内蔵グラフィックスは「Intel UHD Graphics 730」だ。カジュアルなゲームであれば実用的な速度でプレイできるグラフィックス性能を備えている。
ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「SOLIDIGM SSDPFKNU512GZ」が搭載されており、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8」のシーケンシャルリード(1M Q8T1)は3532.904 MB/s、シーケンシャルライト(1M Q8T1)は1627.282 MB/sを記録した。PCIe Gen4 x4接続SSDとしては決して高速ではないが、低発熱や安定動作を目的としてこのSSDが選ばれている可能性が高い。
コンパクトでアップグレード可能な小型デスクトップPC
今回の「iiyama STYLE-IJH6-144T-UHX [Windows 11 Home]」は省スペース型のデスクトップPC。ディスプレイの背面に装着可能で、メモリやストレージの増設、換装も容易とデスクトップPCならではのアドバンテージを備えている。好みのサイズのディスプレイと組み合わせたPCシステムを自宅やオフィスに導入したいという方に、本製品はもってこいの1台といえる。
主なスペック
メーカー名 | パソコン工房 |
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製品名 | iiyama STYLE-IJH6-144T-UHX [Windows 11 Home] |
型番 | IStDEs-IJH6-A144T-UHCXB |
CPU | Intel Core i5-14400T(10コア[6P+4E]、16スレッド、最大4.5GHz、35W) |
メモリ | 8GB DDR4-3200(8GB×1、SO-DIMM×2、最大64GB) |
SSD | 500GB(M.2 PCIe Gen4 x4接続) |
HDD | オプション |
チップセット | Intel H610 |
マザーボード | ASRock H610D4-P1 |
光学ドライブ | - |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 730 |
OS | Windows 11 Home 64ビット |
LAN | 有線LAN(背面×1、1000BASE-T) |
無線 | IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n、Bluetooth 5 |
インタフェース | USB 3.0 Type-C(前面×1、背面×1)、USB 3.0 Type-A(前面×1、背面×4)、USB 2.0(前面×2)、HDMI(背面×1)、DisplayPort(背面×2)、ヘッドフォン/スピーカー出力(前面×1)、マイク入力(前面×1)、COMポート(背面×1) |
サイズ | 縦置き時:約幅69.2mm×奥行189mm×高さ185mm ※縦置き用スタンド・突起物含む / 横置き時:約幅178mm×奥行189mm×高さ35.6mm ※突起物含む |
重量 | 実測約1,200g |
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