はじめまして、NR・サプリメントアドバイザーの関川です。
弊社は男性のヘルスケアに関する課題解決をサービスとしており、今まで2万人以上の方から相談を受けてきました。
特に「テストステロン」は、筋肉や性機能、睡眠、メンタルとあらゆる要素に関係するため、多くの方が興味をもっている印象です。
そして同時に気になるのが、リスクの面。やはり「テストステロンを増やすとハゲるのは本当?」「サプリを飲むと薄毛になる副作用があるのでは?」という疑問もよくいただきます。
たしかにテストステロンと毛髪は関連性があり、日本国内で信頼できる情報が少ないことから不安になる方が多いのでしょう。
……ご安心ください。今回の記事を読み終えたとき、あなたはテストステロンを増やすことだけを考えられるようになるはずです。
今回の記事ではテストステロンと抜け毛の関係について解説したうえで、日常の中でテストステロンを増やす行動が抜け毛につながるのか? を検証します。
テストステロンを増やして、たくましい筋肉、逆境に負けないメンタル、溢れる活力……と誰もが羨む要素を手に入れたい方は注目してみてください。
なぜテストステロンはハゲることを連想させるのか? 3つの理由
火のないところに煙は立たぬというように、テストステロンと毛髪は全く無関係ではありません。
しかし、情報と薄毛の恐怖が一人歩きした結果、多くの人が誤った理解をしている状態なのです。
まずはなぜ「テストステロンが増えるとハゲる」といわれるのか、噂をもとに正確な情報をお届けします。
① 男性ホルモン=ハゲるという誤った理解
「ハゲる原因は男性ホルモン」
誰もが聞いたことのある話だと思いますが、真実と嘘が混ざっているフレーズです。
たしかに男性ホルモンは薄毛の原因になりえます。しかし、男性ホルモンの中にも様々な種類があり、全ての男性ホルモンが薄毛につながるわけではないのです。
薄毛につながる男性ホルモンは『ジヒドロテストステロン(DHT)』といいます※1。あなたが増やそうとしているテストステロンとは別のはたらきをするホルモンです。
ジヒドロテストステロンは髪の毛の成長を促進する「毛乳頭細胞」のはたらきを阻害することで、毛が成長しきる前に抜けてしまう状態をつくりだします。結果として毛根の寿命を縮めてしまい、ゆくゆくは毛が生えてこなくなる状態に……。
一連の流れが、昨今よく聞くようになったAGA(男性型脱毛症)の症状であり、我々男性に薄毛が発生してしまう原因の1つです。
一方、テストステロンは毛髪の成長に関与しており、作用だけを見ると毛髪の増加に役立ちます※2。
※1参照:Biochemistry, Dihydrotestosterone
※2参照:Stimulation of Hair Growth by Topical Application of Androgens
② テストステロンとジヒドロテストステロンの名前が似ているから
なぜテストステロンが薄毛を進行させる悪者にされてしまったのか?
それは「テストステロン」と「ジヒドロテストステロン」の名前が似ているからでしょう。
人は似ている名前の物質を同じはたらきだとイメージしがち。
たとえば「ニコチン」と「ニコチン酸」。どちらもタバコを連想しませんか?
しかし、「ニコチン酸」は別名「ナイアシン」といい、身体に必須であるビタミンBの一種です。
このように、科学物質は近い名前でも別のはたらきをすることが多々あります。
テストステロンとジヒドロテストステロンも名前は近いものの、はたらきは一部異なるものです。
③ テストステロンがジヒドロテストステロンの原料になるから
テストステロンが薄毛に無関係といえない最大の理由。それは、ジヒドロテストステロンは体内でテストステロンを原料に生成されるという点です。
もう少し専門的に話すと、テストステロンが5α-リダクターゼという酵素によって変換され、ジヒドロテストステロンになります。
研究によると、体内のテストステロンのうちおよそ10%がジヒドロテストステロンに変換されると考えられています※3。
つまりテストステロンが高いほど、相対的にジヒドロテストステロンが増加する可能性はゼロではないというわけです。
「テストステロンを増やすとハゲる」という噂の根拠ともいえますね。たしかに、他の条件に変化がなくジヒドロテストステロンだけがたくさん増えた場合、理論上は薄毛が加速されることになるでしょう。
しかし、テストステロンを増やすことが薄毛につながるかどうかは別問題。
なぜなら、テストステロンの増加が薄毛につながることを示す研究は2024年時点で存在しないからです。
これほど関連性があるのにデータがないのはなぜか、気になりますよね? 次の章で理由を解説します。
※3参照:Dihydrotestosterone - Society for Endocrinology
本当にテストステロン増加は薄毛と関係ある? 知っておくべき3つのこと
テストステロンは薄毛のメカニズムに一部関連性があるため、増加させることで薄毛になるイメージが形成されたといえるでしょう。
しかし、薄毛の原因についてより正しく理解すると、テストステロンを増やすことが必ずしも薄毛につながらないと見えてきます。
① ジヒドロテストステロンのはたらきは個人差がある
実はジヒドロテストステロンが多いからといって必ず薄毛になるとは限りません。
ジヒドロテストステロンは毛髪にある『アンドロゲン受容体』に結びついて、はじめて作用するからです。
受容体は、いわば職場。いくらたくさん働きたいジヒドロテストステロンさんがいても、職場が無いと働けないのです。
そして受容体の数や感受性は個人差があります。
受容体が多い人や感受性が高い人……つまり、体内に職場がたくさんある場合や待遇が良い場合は、ジヒドロテストステロンさんが頑張って働いてしまい、AGAによる薄毛が進行してしまうわけです。
ここで悲報。AGAの要因は80%が遺伝子によって生まれながらに決定していることが明らかになっているため、努力で変えられません※4。
つまり、もともと薄毛になりやすい人はテストステロンと関係なく薄毛が進行するため、別途何かしらの対策が必要になるのが実情なのです。
※4参照:Male Androgenetic Alopecia
② 薄毛はジヒドロテストステロン以外でも起きる
薄毛を引き起こすのはジヒドロテストステロンが原因のAGAだけではありません。
運動不足やストレス、ビタミン&ミネラル不足など不健康な生活習慣をはじめ、頭皮の乾燥なども薄毛が発生する原因です※5。
そしてテストステロンを増加させる行為は、一般的に健康に良いとされる内容がほとんど。
つまり、テストステロンを増やす行為は、理論上だと髪の毛に良いことだといえるのです。
もしテストステロンが薄毛の原因なら、薄毛になりたくない人は不健康な生活を送らなくてはいけないのでしょうか……? 私はそうは思いません。
※5参照:Telogen Effluvium: A Review
③ テストステロン量と薄毛は関係しないというデータがある
実はテストステロン量と脱毛症の関連性を調査した研究があります。
研究では、男性373人のテストステロンの量と頭部の状態を計測し、テストステロンが高いほど脱毛症のリスクが高まるのかを調査しました。すると、テストステロン量と脱毛症のリスクには関連性が無いと報告されたのです※6。
つまり「テストステロンが高いと薄毛になりやすい」とはいえないことがデータで明らかになりました。
373人の状態を計測する大規模な研究かつ直接的なデータのため、信頼度も申し分ありません。
以上3点が、テストステロンの増加が薄毛につながらないと考えられる証拠です。
※6参照:Sex Hormones and Hair Loss in Men From the General Population of Northeastern Germany
テストステロンが増えるとハゲる? 5つの取り組みを徹底検証
ここまでお読みいただいても、まだ不安を払拭できない方は一定数いらっしゃるはず。
テストステロン量が多くても薄毛につながらないことはデータが示していますが、「増やす」時にどんな影響があるかは100%解明されていないので、無理もありません。
そこで「テストステロンを増やす行動は本当に薄毛につながらないのか」をデータを用いて検証してみました。
① 筋トレ等の運動
テストステロンを増やす行動として最もメジャーなのは、筋トレを含む運動でしょうか。
どんな運動でもテストステロンは向上しますが、筋トレは特に顕著です。実際、普段運動をしていない男性に週3回のペースでウェイトトレーニングを行わせたところ、4週間で尿中テストステロン濃度が約36.8%増加した研究があります※7。
では本題。筋トレを継続するとハゲるのでしょうか? 答えはノーです。
論よりデータ。実際に1,182名の運動量や運動強度を調査して、運動を行なっている人は本当にAGAになりやすいのか? を調査した研究があります。
そして中〜高強度で運動を行っている人々を分析した結果、運動の頻度が増加してもAGA患者の割合が増加しなかったと報告されました。
つまり、たくさん筋トレや運動をしている人ほど薄毛になりやすいのは嘘だといえます。
さらに朗報。運動はむしろ薄毛を予防できることが示唆されているんです。
AGAの男性患者215人が参加した試験では、運動を6ヶ月継続させたところ約15%がAGAの改善を実感し、約75%が悪化を防げたとのデータが出ています※9。
研究では運動による頭皮の状態改善や不安とうつ症状の緩和、睡眠の質改善も報告されているため、間接的に頭髪の改善につながったと考えられるでしょう。
結論、運動が薄毛を引き起こすことはなく、むしろ薄毛防止につながる行動であることが明らかになりました。
※7参照:Variations in urine excretion of steroid hormones after an acute session and after a 4-week programme of strength training
※8参照:The Association between Exercise and Androgenetic Alopecia: A Survey-Based Study
※9参照:Relationship between the exercise and severity of androgenic alopecia
② バランスのとれた食事
お次はバランスの良い食事。高栄養価で身体に良いとされる食事は当然テストステロン向上に効果的ですが、薄毛を引き起こすのでしょうか?
もちろんそんなことはありません。むしろ頭髪にも良い影響があることは直感で理解できますよね。
データでも案の定の結果が出ています。複数の論文をまとめた信頼度の高い研究では、地中海式の健康的な食事が頭髪の健康を促進して抜け毛の予防に役立つことが示唆されました※10。
地中海食は主にイタリアやスペイン、ギリシャでよく食べられる料理を指します。野菜や魚介類、全粒粉の穀物多めで、オリーブオイルをよく使う料理が多い印象ですね。
世界的に糖尿病や肥満の予防に効果的な長寿食と言われていますが、薄毛につながることはないわけです。
※10参照:The Role of Diet as an Adjuvant Treatment in Scarring and Nonscarring Alopecia
③ テストステロンブースターの摂取
「サプリでテストステロンを増やしたいけど、薄毛につながらないか心配……」と考える方もいらっしゃるでしょう。
そんなあなたに朗報。薄毛に関する直接的な研究はありませんが、実はとても意外なデータが報告されています。
それが、一部のテストステロンブースターはテストステロンを増やしつつジヒドロテストステロンを低下させるという事実です。
データが確認されているのは、『テスノア』と呼ばれる素材。2020年に開発された、ザクロとカカオの有効成分で構成されるテストステロンブースターです。
研究では400mgのテスノアを継続摂取させたところ、テストステロン値が48.2%上昇したことが確認されています※11。
そして別の研究では400mgの摂取を9週間継続させたところ、摂取前と比較してジヒドロテストステロンが7%減少していることが報告されました※12。ちなみに、摂取していないプラセボグループは2%増加しています。
研究結果から、少なくともテスノアの摂取はAGAにつながらないと判断できるでしょう。
データの裏付けがあるサプリを選べば、薄毛を気にせずテストステロンを増やせます。
※11参照:A proprietary blend of standardized Punica granatum fruit rind and Theobroma cocoa seed extracts mitigates aging males' symptoms: A randomized, double-blind, placebo-controlled study
※12参照:A Proprietary Herbal Blend Containing Extracts of Punica granatum Fruit Rind and Theobroma cocoa Seeds Increases Serum Testosterone Level in Healthy Young Males: A Randomized, Double-Blind Placebo-Controlled Study
④ 良質な睡眠
テストステロンと密接に関連している睡眠。睡眠不足が続くとテストステロンが15%程度低下することも研究でわかっています※13。
では、睡眠不足でテストステロンが低いと薄毛にならず、質の高い睡眠をたっぷりとると薄毛が進行してしまうのでしょうか?
もちろん、そんなバカな話はありません。
睡眠不足の状態は当然強いストレスを引き起こします。するとストレスホルモンの「コルチゾール」が増加するのです。
研究によると、コルチゾールが高い状態だと頭髪の保持に重要なヒアルロン酸とプロテオグリカンの合成が約40%減少するため、抜け毛が増えると報告されています。
つまり睡眠が不足すると、AGAとは別のメカニズムで薄毛が発生するのです。
一方、質の高い睡眠はテストステロンの向上に効果的ですが、抜け毛が起きるという報告はもちろんなし。
やはりテストステロンが増える健康的な習慣により抜け毛が発生するという理論は、無理がありそうです。
※13参照:Effect of 1 Week of Sleep Restriction on Testosterone Levels in Young Healthy MenFREE
※14参照:Stress and the Hair Growth Cycle: Cortisol-Induced Hair Growth Disruption
⑤ テストステロン補充治療
テストステロンを増やす行為として無視できないのが、医療行為でテストステロンの増加を図る補充療法。
今までの健康的な取り組みは薄毛につながらない結果でしたが、テストステロン補充療法は唯一の例外かもしれません。
なぜなら、医薬品による不自然なテストステロンの上昇は、薄毛にとってマイナスの要素しかないからです。
今までの健康的な取り組みは、血流の促進や栄養状態の改善など総合的に薄毛を防止する意味合いがありました。
しかしテストステロン補充療法は単にジヒドロテストステロンを増加させ、さらに血流を悪化させます※15。
実際、テストステロン補充療法で使用される薬剤には必ず「脱毛」が副作用として記載されているんです※16。
もちろんテストステロンが直接抜け毛を起こすわけではありませんので、影響は個人差があります。また、症状によっては薄毛よりも重要な症状を改善するために補充療法を行った方が良い場合もあるでしょう。
ただし、少なくとも健康的な習慣のように薄毛を防止する効果は無いといえます。
薄毛の心配をせずにテストステロンを増やしたい場合は、より自然なアプローチを検討しましょう。
※15参照:Cardiovascular risks and elevation of serum DHT vary by route of testosterone administration: a systematic review and meta-analysis
※16参照:医療用医薬品 : テストステロンエナント酸エステル
健康的にテストステロンを増やす取り組みは薄毛を気にする必要なし
ここまでテストステロンと薄毛の関係について解説してきました。
データを参照すると、テストステロンを増やす健康的な取り組みを行う場合、薄毛の心配はないことがわかります。
テストステロンと薄毛は切りわけ、安心してテストステロンを高めていきましょう。
薄毛自体は体質によってどうしても進行する可能性があるのも実情ですが……サプリやお薬によるアプローチで対策も可能です。
ただし、お薬は確実性と引き換えに副作用のリスクがあります。確率が低いとされているものの、私も服用した時期は性機能の低下を実感しました。
お客様からの相談を聞いていても、製薬会社が公示しているデータより明らかに多くの人が副作用に悩んでいる印象です。
そのため、個人的にはサプリから始めてみるのがおすすめ。ジヒドロテストステロンの抑制に関してデータが豊富であり、かつ副作用が発生しないサプリを選びましょう。
特に最近は薄毛対策で有名なノコギリヤシを超える最先端の素材が開発されているため、要チェックです。
最後になりますが、弊社ではサプリメントに関するご質問はもちろん、ヘルスケア全般に関する相談が無料でできるLINE窓口を開設しています。
私を含めた有資格者がデータに基づいて回答させていただきますので、テストステロンや薄毛に関することなど、気になる内容についてお気軽にご連絡ください。
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