約9万円で使い勝手のよいデスクトップPCを求めているなら注目したいのが、パソコン工房より発売された「iiyama STYLE-M07M-141-UH1X [Windows 11 Home]」だ。Intel最新世代のCPUを採用し、普段使いのPCとして十分な性能を持ちながら、将来的な拡張性もしっかり確保。長く使っていけるPCに仕上がっている。さっそくレビューをお届けしよう。
CPUはIntel最新世代の「Core i3-14100」を搭載
「iiyama STYLE-M07M-141-UH1X」はOSに「Windows 11 Home」、CPUにIntel最新となる第14世代(Raptor Lake Refresh)の「Core i3-14100」を採用。メモリは16GBのDDR5-4800、ストレージは500GB(NVMe M.2)、光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブを搭載している。
CPUのCore i3-14100は、4コア8スレッドという構成だ。現在のCPUとしてはコア数が多いほうではないが、パフォーマンス重視のPコアだけを搭載しており(効率重視のEコアはなし)、動作クロックは最大4.7GHzと高めで一般的な処理であれば、十分快適にこなせるだけのパワーがある。
主なインタフェースは、背面にアナログ6chサウンド(ライン出力×1/ライン入力×1/マイク入力×1)、USB 3.2 Type-C×1、USB 3.0×2、USB 2.0×2、1000BASE-Tの有線LAN、DisplayPort出力、HDMI出力を備えている。Wi-FiやBluetoothといったワイヤレス機能は非搭載だ。前面にはヘッドホン出力、マイク入力、USB 3.0×2が用意されている。
本体サイズは約175mm×387mm×360mmとタワー型のデスクトップとしてはコンパクト。前面はつや消しのブラックで丸みを帯びたデザイン。無機質過ぎず、それでいてサッパリした雰囲気で個人的には好みだ。
カスタマイズしての注文も可能! 拡張しやすいのも強み
OSや一部パーツをカスタマイズしての注文にも対応している。Windows 11 Proへの変更をはじめ、Microsoft Officeの追加、CPUグリスの変更、メモリの増設、ストレージの容量アップ、光学ドライブを記録型ブルーレイへ変更などが可能だ。電源は標準で500Wだが、700Wも選べる。
このほか、拡張性が確保されているのも大きなポイントだ。メーカー製PCでは、パーツ構成を変更した時点で保証が切れてしまう場合もあるが、パソコン工房ではユーザーがパーツを増設したり変更したりしても保証はそのまま。
本機は拡張スロットとして、PCI Express 4.0 x16スロットをはじめ、PCI Express 4.0 x1スロット、PCI Express 4.0 x4スロット(x16形状)があり、ビデオカードやビデオキャプチャカードの増設が可能。5インチ、3.5インチ、2.5インチの内蔵ベイにも空きがあり、HDDやSSDも取り付けられる。M.2スロットもあるので、NVMe SSDの追加も可能だ。
デスクトップPCならではの拡張性を存分に活かせるのは強みと言える。将来的に高性能なビデオカードを追加してバリバリとゲームを楽しみたいと考えているなら、電源をあらかじめ700Wに変更して注文しておくと安心だ。
一般用途なら十分な性能を備え、それを静かに使えるのが魅力
最後にパフォーマンスをチェックしよう。CGレンダリングでCPUパワーを測定する「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)が8,776pts、CPU(Single Core)が1,820ptとCore i3-14100の性能を十分引き出せている結果だ。特にSingle Coreの結果は優秀と言える。
3Dのゲーミング性能を測定する「3DMark」のFire Strikeは2,148、Night Raidは9,145とCPU内蔵のグラフィック機能ということもあって高いスコアとは言えない。軽めのゲームなら何とか遊べると思っておこう。ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は3524.19MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は1645.28MB/sだった。
一番の注目と言えるのは、PCの基本的な性能を測定する「PCMark 10」の結果だ。総合スコアは5,366、Essentialsは10,543、Productivityは7,600、Digital Content Creationは5,232となった。PCMark 10は、Web会議/Webブラウザ/アプリ起動の“Essentials”で4,100以上、表計算/文書作成の“Productivity”で4,500以上、写真や映像編集“Digital Content Creation”で3,450以上が快適度の目安となっている。そのすべてを上回っており、一般的な用途であれば十分快適に使えるのが分かる結果だ。
そして特筆すべきは、CINEBENCH R23などCPUにフルで負荷がかかる強烈な作業を実行しても動作音が非常に小さいこと。騒音計を使い、PCが動作していない暗騒音が34.1dBの環境でCINEBENCH R23を10分間動作させたときの動作音をPC正面から10cm離れた位置で測定したがわずか34.8dBと非常に静かだった。本体に耳を近づけてようやく風切り音が分かるレベル。Core i3-14100はハイスペックなCPUではないが、その分、発熱も少なく静かに使えるのは魅力と言ってよいだろう。
普段使いとして十分な性能と拡張性を確保できるのが強み
「iiyama STYLE-M07M-141-UH1X」は、約9万円で普段使いなら十分快適な性能を持っている1台だ。好きなサイズのディスプレイと組み合わせて、仕事でもプライベートでも活躍してくれるだろう。さらに、ビデオカードやストレージを拡張できる余地があるので、スペックに不満を感じたり、新たにやりたいことができたりした際に対応しやすいのも強み。予算を抑えながらも、長く使っているデスクトップPCを求めているならオススメの1台だ。
主なスペック
ブランド名 | パソコン工房 |
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製品名 | iiyama STYLE-M07M-141-UH1X [Windows 11 Home] |
CPU | インテル i3 プロセッサー 14100(4コア、8スレッド、最大4.7GHz) |
メモリ | 16GB DDR5-4800 DIMM (PC5-38400)(16GB×1/メモリスロット×2) |
メモリ | 8GB DDR5-4800 (PC5-38400) |
SSD | 500GB(NVMe M.2) |
HDD | - |
チップセット | Intel B760 |
マザーボード | ASRock B760M |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
グラフィックス | インテル UHDグラフィックス730 |
OS | Windows 11 Home |
LAN | 有線LAN(1000BASE-T) |
無線 | オプション |
インタフェース | USB 3.2 Type-C(背面×1)、USB 3.0(前面×2)、USB 3.0(背面×2)USB 2.0(背面×2)、1000BASE-T LANポート(背面×1)、HDMI(背面×1)、アナログ6chサウンド【ライン出力/ライン入力/マイク入力】(各背面×1)DisplayPort(背面×1)、マイク入力(前面×1)、ヘッドホン出力(前面×1) |
サイズ | 約175×387×360mm |
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