社員の目指すべき姿に「熱き挑戦者たちであれ」というスローガンを掲げる小野薬品工業株式会社(以下、小野薬品)。製薬業界の中でも新薬開発に強みを持ち、高い研究開発費率を誇る同社は、常に「挑戦」を是としています。

「挑戦」、ポジティブなワードですが、ハードルが高そうな印象も……。入社して間もない若手社員は実際どのようなことをしているのでしょうか。

本記事ではマイナビニュースが潜入し、入社2年~6年の若手社員に小野薬品を選んだ理由を振り返ってもらいながら、同社がもつ「挑戦」への姿勢はどんなものなのかを伺います!

  • 小野薬品工業

お話を伺うのは、開発職、MR職、MA職、デジタルIT職の4名!

  • KSさん

    S.S.さん/開発職
    入社6年目。臨床試験の企画から承認申請業務を行う部門で、承認申請に向けたデータ整理や書類作成を担当。

  • RAさん

    R.A.さん/MR職
    入社2年目。医療従事者に対し、自社医薬品の情報提供・収集・伝達を行う。プライマリー領域(循環器や神経内科など)の開業医を担当。

  • MOさん

    M.O.さん/MA職
    入社3年目。患者さんに医薬品を適切に届けるためのヒントを医療現場から抽出し、データ創出によって還元する。オンコロジー領域(がん)を担当。

  • KOさん

    K.O.さん/デジタルIT職
    入社3年目。RWD(リアルワールドデータ/医療ビッグデータ)を用いて各本部の課題にアプローチし、データドリブンの意思決定を促進する。

それぞれの職種から医薬品を患者さんに届けるために邁進する彼らは、なぜ小野薬品を選び、どのような挑戦をしているのでしょうか。学生時代を振り返るところから、お話を伺います!

  • インタビュイーの皆さん

バックボーンはバラエティ豊か。でも、入社の決め手には共通点が!

Topic1 Q.学生時代はどんな学生でしたか?

――皆さんは学生時代、どんなことに力を入れていましたか?

薬学部で、抗体医薬品などの精製方法に関する研究をしていました。研究以外では、いつか海外で働きたいと思い、英会話にも力を入れていました。


  • KSさん

僕は、文学部で哲学や心理学を学び、卒論では、統合失調症の患者さんの症状を哲学の観点から分析しました。在学中はドイツで1年間の交換留学も経験しました。

当時は現地で有名な医薬分業に関心がなくスルーしてしまい、今思うと、もったいないことをしました……。


私は院卒で、大学院ではバイオサイエンスを専攻。環境に強いトマトの研究をしていました。

南米のトマトの原種は、高温にも紫外線にも強いんです。その強さを、現代のおいしいトマトに身につけさせる研究でした。実は、トマト嫌いなんですけどね(笑)。


僕は薬学部を卒業し、2年間薬剤師として調剤薬局に勤務。その後、大学院で薬の効果をソフトウェア上でシミュレーションする研究をしました。


  • KOさん

仕事を辞めて、大学院に行ったんですか!?


薬局で、薬を服用してもなかなか病気が改善しない患者さんを見た経験から、創薬の重要性について考えるようになりました。

自分自身が創薬に貢献する方法を模索していたときに、統計学を医療に応用する生物統計学を知り、その分野の大学院へ進学しました。


Topic2 Q. 小野薬品を選んだきっかけや入社の決め手は?

――ほかの製薬会社ではなく、小野薬品を選んだ理由は?

小野薬品の「欧米での自社製品の販売」という世界を目指すというビジョンに惹かれました。入社して、会社と一緒に挑戦し、成長したいと思ったんです。


僕は、人と違うことをやってみたいタイプで、就活も文系にはハードルが高いと思われがちな製薬会社にチャレンジ。小野薬品のことはオプジーボで知っていて、画期的な新薬を生み出す挑戦的な姿勢に興味を持ちました。就活で会った先輩社員の雰囲気も、好印象でした。


  • raさん

先輩の雰囲気って大切ですよね!僕も就活で、先輩社員からの「患者さんの命を救いたいんだ」という熱い言葉に共感しました。

さらに僕のこれまでの取り組みを真剣に聞いてくれる姿勢も好印象で、そのようにお互いをリスペクトできる環境で働きたいと思いました。


「一日でも早く患者さんに新薬を届けたい」と、全員が本気で思っているんですよね。その思いを実現するため、チームで協働する企業姿勢にも惹かれました。

入社してからも強く感じますが「チーム」というキーワードが、他の製薬会社より強調されているのが印象的でした。


  • MOさん

若手社員のリアルな「挑戦」に迫る!

Topic3 Q. ズバリ、今仕事で「挑戦」できていますか?

――皆さんの最近の「挑戦」を教えてください!

医薬品の承認取得は、患者さんの治療の選択肢を広げる意義深い仕事。薬を待つ患者さんのために、早く・正確に・薬の価値を余すところなく、承認取得に必要な書類を準備することが求められ、毎日が挑戦です。


僕も同じく挑戦の毎日。RWD(リアルワールドデータ)による市場調査は、総合格闘技といわれることもある一筋縄ではいかない業務。膨大なデータの山から必要な情報をバイアスなく取り出すには、統計学はもちろん、臨床や保険制度、医師や患者さんの思いなど多角的な視点が必要で、やりがいと難しさを感じます。


  • KOさん

RWDといえば、今、うちの会社はDXにすごく力を入れていますよね。2023年6月には、「Ono AI Chat」という生成AIツールも導入されました。


MRの僕の挑戦を紹介すると、担当している透析施設での事例が強く印象に残っています。そちらのご施設では患者さんやスタッフにとってメリットの大きい改良された剤型が発売されたにもかかわらず、コロナ禍という事もあり十分な情報提供ができず、従来の剤型が使用されていました。

その際、先輩から「先生方が求めていることは何かをよく考えて」とアドバイスをもらいました。患者さんやスタッフへのメリットを限られた時間で端的に説明し、変更していただいたことで、医療現場に貢献できました。限られた面会機会の中で何ができるか、自分の活動を見直しました。


  • RAさん

面倒見の良い先輩が多いですよね!

私も昔、先輩から「自分の強み(専門性)を持て。強みがあれば、強みを軸に仕事の幅やコミュニティを広げることができる」といわれ、肝に銘じていますよ。


  • KSさん

私の場合は、他社では別々のチームが行うことの多いMSL活動(先生方の声を聞き医療ニーズを集める業務)と企画業務(医療ニーズをもとに研究計画を立てデータを創出する業務)を、小野薬品では1つのチームで両方を兼任することが挑戦でした。


専門家の先生と議論できるレベルの知識とデータ創出に必要な知識を、ダブルで持つのはかなり大変そうです……。


勉強すべきことが多過ぎて、絶望を味わいました(笑)。

でも、1人で頑張るしかないかというと、そうでもなくて。MAには他部署から異動してきた人が多く、元MRの人から「先生の関心がある領域を知るには、論文やSNSをチェックするとがいいよ」とアドバイスされたり、元開発の人から研究立案のノウハウを教わったり、チームの幅広い支えがあり助けられています。


  • MOさん

最近、他部署の方と関わる機会が増えてきていますよね。社内公募制度や社内チャレンジジョブ制度(他部署の業務を兼務できる制度)などが設けられたことが後押しになっています。


他部署の状況を知ることは普段あまりできないことではあるので、職種の垣根を超えた混じり合いの機会があるのはいいですよね。


――皆さん、めちゃくちゃ「挑戦」されていますね!小野薬品は「熱き挑戦者たちであれ」と掲げていますが、他の社員の皆さんもそうなんですか?

色々なタイプの人がいますが、何だかんだ皆そうだと思います。「熱い」ってところも当てはまる人は多いんじゃないでしょうか?


  • MOさん

分かります……!皆さん「軸」があって、何かを考える時にしっかりとその軸がベースとなる。だから自然と意見も熱くなるんですよね。

「軸」っていうのは、「専門性」と言い換えてもいいかもしれません。


その「軸」があるのが分かっているから、お互いリスペクトがあるんですよね。互いのリスペクトがあるからこそ、異なる部署のメンバー同士でもチームとしてうまく機能するのはあります!


ありますね!みんなチームへの貢献意識が強いというか。そこが「熱い」ところの源だと思います。


Topic4 Q. 最後に今後の挑戦・キャリアプランを教えてください

――皆さん、本日はありがとうございました。最後に今後「挑戦」したいことやビジョンを教えてください!

先生方から声を聞くMSL活動と並行して、RWDからも医療ニーズを探る仕組みを構築したいです。両者を組み合わせれば、医療ニーズ把握の精度が上がり、MAの仕事の質がさらに高まるはずです!


僕はRWDを用いた臨床研究の専門家になりたいです。臨床現場を反映したRWDから得られる研究結果は外的妥当性が高く、治療の個別化や臨床の現実に即した意思決定をサポートすることができるためです。


私は産休育休を経て、今はフルタイムで働いています。在宅勤務制度やフレックス制度など柔軟に働ける環境が整っており、仕事がしやすいです。近い将来、プロジェクトリーダーにも挑戦したいです。そしてゆくゆくは、海外での医薬品開発に携わるのが目標です。


僕は、まずは一人前のMRになること。中長期的には、当社が今注力している、欧米での自社販売など海外に関わる業務を担当したいです。


高い専門性を持ち、チームで医薬品創製に挑む小野薬品

皆さんの声から共通して浮かび上がったのは、小野薬品の社員の高い専門性と、互いを信頼してチームで仕事を進める姿。そして、職種を問わず全員が「一日でも早く患者さんに薬を届ける」ために挑戦している姿でした。

「熱き挑戦者たちであれ」という目指す姿の通り、「挑戦」のDNAが根付く小野薬品。今後の活躍が楽しみでなりません。

  • インタビュイーの皆さん

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