液晶／ペンタブレットを開発・販売するXPPenは、デジタル描画デバイスに対してプロのアーティストが求めるクリエイティブ環境に応えるため、同社のチップスタイラステクノロジーを積極的に展開し、ペンディスプレイ製品の革新を推進すると発表した。
同社はデジタルアート業界の急速な技術進歩にともない、過去2年間では「X3」によって筆圧検知を8,192レベル、2023年5月には「X3Pro」チップを搭載した新型スタイラスペンによって業界初の16,384レベルを達成した。同年末までに発表を予定している「X3Proローラースタイラス」ではさらに革新的なデジタル描画を実現し、CGやイラストのクリエイティブにおける新時代を切り開くとリリースしている。
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XPPenのチップスタイラスデジタル戦略は、CGの創造性を強化し、パフォーマンスの新時代を開く
XPPenのチップスタイラスデジタル戦略は、よりスマートな接続性や高速な計算能力、安定したパフォーマンスの一貫性を追求するもの。将来的には多機能ペンIDの互換性と、ハイエンド以外の製品へのチップスタイラスの展開も行われる予定だ。
X3 Proをはじめとした同社独自のスマートチップを搭載したスタイラスペンによるメリットは、スマートな識別と複数のペンIDとの互換性を可能にするほか、多機能でマルチタスクを行うデジタル信号処理を実現し、クリエイティブな生産性を大幅に向上させる。
また、「すべての人のためのテクノロジー」という自社の製品開発コンセプトから、フラッグシップモデル以外のアーティストシリーズに搭載されたデジタルスタイラスのアップグレードも開始。より多くのユーザーがチップスタイラス技術によってもたらされる高度なクリエイティブを体験できることを目指している。
ペンタブレットのようなデジタル描画装置においては、ユーザーがスタイラスペンで入力する際の微妙な筆圧やストロークを検知する技術は重要なパラメータのひとつといえるだろう。
XPPenは従来製品の2倍である16Kレベルの筆圧感知レベルを達成したが、これはソフトウエアのアップグレードのみで行うアナログスタイラスとは異なり、「X3 Pro」というスマートチップを新型のデジタルスタイラスペンに組み込むことで、データ伝送と精度という従来の技術的なボトルネックを解消したものだ。
16Kの圧力レベル曲線設定は人間工学の「筋力記憶」に適したもので、非常に穏やかな圧力は従来の紙にペンで描画するときと同様、スタイラスペンがタブレットに触れた瞬間から繊細で滑らかなストロークを表現し、高圧では従来品を超える描写を可能にしている。
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XPPenの16K圧力レベル曲線設定は、人間工学に基づいた圧力曲線をもたらす
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16K圧力レベルによって可能になる超高感度ライン性能
『XPPenのデジタルチップスタイラス技術は高い筆圧検知レベルを達成するだけではなく、スタイラスのシステム全体のパフォーマンスとインテリジェントなニーズの安定性により、継続的な革新を推進しています』とXPPenのR&Dディレクターであるライアン氏は述べている。
『プロのCGクリエイターはスタイラスペンを使用する際の安定性、スピード、精度を追求し、常に描画の繊細さと滑らかさを求めています。これらを実現するにはデータ伝送速度、伝送容量、耐干渉性や微妙な圧力制御のための高い技術が必要になり、従来のアナログ信号伝送の技術的限界を打破しなければなりませんでした』(同・ライアン氏)
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※イメージです
この課題を克服するため、XPPenはX-INNOLABと呼ばれる独立した R&Dラボにおいて一連のテストを行い、より正確で安定したデジタル信号伝送が行えるデジタルコンピューティングチップ技術を採用してクリエイター達のニーズに対応することにした。
チップスタイラスの技術的なフレームワークに基づいて構築されたデジタルスタイラスは、マルチタスクデータを処理する際の安定した信号伝送、強力な干渉抵抗、およびあらゆるビットの圧力データを正確に識別・伝送することで、クリエイティブ環境を充実させた。
ユーザーが描画時に繊細で滑らかで応答性の高いフィーリングを得られるよう、高いデータスループットと高速計算能力を持つX3 Proチップスタイラスではアルゴリズムの最適化によってデータ速度は1.5倍、圧力検知計算能力は100％向上。これによって描画時の応答性とスムーズさもアップし、「細部にいたるまでの絶妙なペン先制御」を実現している。
また、X3 Proチップはエンコーディングを通じてさまざまな種類のスタイラスを効果的に識別・適応。より豊かなクリエイティブ効果を提供する。
ペン／液晶タブレットの分野において高レベルの筆圧検知は、デジタル描画技術の探求におけるトレンドでもある。XPPenがX3 Proチップスタイラスによって16Kレベルを実現したことは、将来的により多くの端末デバイスと連携するなどの発展性を持つといえるだろう。
プロ・アマを問わず、CGやイラストを生み出すクリエイターはより繊細なデジタル描画が行える環境を望んでいるが、これはXPPenが掲げる「すべての人のためのテクノロジー」というR&Dコンセプトにも合致する。
今後もクリエイターのためのクリエイティブ環境づくりに励む、XPPenの動きに注目していきたい。
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