グローバル化が進む昨今、ビジネスの場で英語を目にする機会が増えています。そのため、なかには自分のキャリアについて考え、英語の勉強に力を入れている人もいるのではないでしょうか。
しかし、ビジネスの場で求められる英語は、教科書の英語とは異なる点もあり、壁にぶつかることもあるようです。そんなビジネス英語の実情を探るべく、国際輸送業界で活躍する株式会社阪急阪神エクスプレス(以下、阪急阪神エクスプレス)で働く社員の方々にインタビューを実施し、ビジネスにおける英語の重要性や特徴、英語力を伸ばすための取り組みなどをうかがいました。
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「阪急阪神エクスプレス」について
ーー貴社は阪急阪神ホールディングスグループの中核5社のひとつとして、国際輸送事業を行っているとお聞きしましたが、具体的な事業内容についてお教えください。
藤間さん 弊社は、航空・海上・陸送等の様々な手段を用いて、お客様の輸出入のお手伝いをする「国際物流」を担っています。弊社の特徴としては、航空機やコンテナ船などの輸送機材を所有せず、お客様のご要望に応じた輸送手段を柔軟にコーディネイトして、世界各国に荷物をお届けするフォワーダー(利用運送事業)という形態の事業を行っています。2023年度現在では、世界29カ国、179拠点を展開し、日本法人の社員のうち約110名が海外にて勤務しています。
入社前や入社後に求められる英語力は?
――浦川さんは海外勤務中なので、日々英語に接しているかと思います。たとえばどのような場面で英語を使っていますか。
浦川さん シンガポールやASEAN各国の現地スタッフとのコミュニケーションはもちろん、日常生活でも英語を使っています。とはいえ、頻繁にコミュニケーションを取る現地法人の責任者は日本人の方が多いので、業務で使用する言語の比率は、日本語と英語が半々くらいです。
――浦川さんのように海外で活躍する社員の多い貴社は、入社前の学生さんにどの程度の英語力を求めているのでしょうか。
上西さん 弊社はグローバルに展開する企業ではあるものの、仕事を進めるには、英語力だけが業務に必要な能力であるとは考えておらず、そのほかのビジネススキルや経験も重要であり、英語力は業務経験を通じて磨いて頂くという考えから、入社前の英語力に関しては特に明確な基準を設けていません。ただ、海外で働くことを志して応募される学生さんも多いので、英語を強みとされている方や、学生時代に勉強された語学を活かしたいという方が集まりやすい特徴はあります。
――入社後、実際に業務で英語を使うようになるタイミングはいつごろですか。
上西さん カスタマーサービス部門など、海外の現場や取引先様と直接やり取りする部署であれば、入社後すぐ英語を使う機会があります。また、それ以外の部門でも、海外現地法人の現地スタッフとビジネスメールで英語を使う場面は多くあります。英語のビジネスメールと聞くと難しそうと身構えてしまうかもしれませんが、先輩がしっかりとフォローしますので心配ありません。そういった実務経験を経た上で、いずれは英語での会議や提案資料作成など、本格的に業務で英語が必要となりますが、そのタイミングは、入社数年後からになることが多いです。
――貴社では社員の英語力強化に取り組んでいる背景について教えてください。
板井さん 日本国内の市場が縮小傾向の中で、当社が持続的に成長するためには、成長市場である海外で事業を拡大することが重要だという考えから、英語力強化に継続的に取り組んでいます。日系企業のお客様のみならず、特に成長目覚ましい地域・業種や、日本を介さない海外間輸送にも積極的に展開を進めているため、日本からの出向社員とのやり取りだけではなく、現地のスタッフや、グローバル企業と一緒に事業を進めることが増えることになります。そうすると英語を使った意思疎通が必須になるので、最低限の力を満たすためにも、社員の英語力強化に乗り出しました。
●入社すると、英語力以外のビジネススキルや実務経験なども重要となるため、敢えて採用時には英語力の基準を設けていない。
●海外の現場に近い部署は入社後すぐに英語を使う機会があり、また他の部署でも、英語のメールのやり取りは頻繁にある。
英語力はキャリア形成にどう役立つ?
――浦川さんは、実務レベルの英語力をどのように磨きましたか。
浦川さん ビジネスで使う英語は日々の業務のなかで身についた部分が大きいです。入社から5年間所属していた人事課では海外勤務をしている方のサポート業務がメインでしたが、現地の人事の方と直接やりとりすることもありました。こうした仕事に携わっているうちに、必要な表現を覚えていきました。
――ビジネスの現場では、どのような英語が飛び交っているのでしょうか。
浦川さん 実は全員が完璧な英語を話しているわけではないので、「この表現でも通じるの!?」とショックを受ける場面があります。アジア特有の事情なのかもしれませんが、どの国のスタッフにとっても英語は外国語です。そのため、正しい英語やきれいな英語であるよりも、お互いにわかりやすいシンプルな英語を使い、コミュニケーションをとっています。
――完璧な表現を求めているわけではないのですね。
浦川さん 日本人は「英語ができる」と言えるようになるまでのレベルを高く設定しているように思える一方で、海外の方は、あまりレベルが高くなくても「英語ができる」と自信を持っている傾向があります。実際に海外へ行ってみて、気負わず「伝わればいい」と思って英語をどんどん使うことが、英語力の向上にはとても大切だと思いました。むしろ特徴的な英語を話す方は現場で親しみを持ってもらえることが多く、印象づけにもつながっています。
――上西さんも英語が得意だとお聞きしました。英語力を高めるために取り組んでいることはありますか?
上西さん 学生時代は外国語学部に所属し、海外留学もしましたが、基本的には日々の生活のなかで英語を身につけていました。親族に英語話者がいるので、定期的に英語を話すようにすることで、英語力を鍛えています。また、動画配信サイトで字幕をつけて海外映画を見るのも好きなので、ほぼ毎週英語を聞くことで、リスニングとスピーキングの力を維持できています。
――藤間さんと板井さんは、学生時代にどのように英語を学びましたか?
藤間さん 基本的には教科書に沿った内容を学びましたが、海外で働きたいと学生時代から思っていたため留学にも行きました。留学中に「今の英語力ではビジネスで通用しない」と気づき、そこからは勉強により取り組みはじめた記憶があります。就職活動のエントリーシートに行き詰まるたびに、TOEIC® Listening & Reading Test(以下、TOEIC® L&R)のテキストを開いていて気分転換がてら勉強していましたよ。 英語に苦手意識はないものの、現在の業務では英語をほぼ使っていません。入社後に久しぶりにTOEIC® L&Rを受験したところ点数が落ちていて……。ですが、おかげで今の自分の英語力を客観的に把握できました。TOEIC® L&Rを定期的に受験することで、現在の英語力を認識して勉強につなげられると思います。
板井さん 大学では友人が留学することに触発され、自分も英会話などを通して勉強しました。弊社に入社したのも英語を学ぶうちに「将来海外で働いてみたい」という気持ちが芽生えたためです。多くの方がそうかもしれませんが、社会人になると自分の業務と関連がない勉強についてはなかなか手が回らないと思います。それでもTOEIC® L&R団体特別受験制度(IP:Institutional Program、以下IPテスト)のような会社の制度や、海外で活躍する先輩の存在があるため、高いモチベーションで学習を続けられています。
●気負わず、「伝わればいい」と思って英語をどんどん使うことが、英語力の向上のポイント。
英語力の評価基準としてTOEIC® L&Rを活用
――みなさんそれぞれが英語への意識を高く持っているんですね。
英語力を高めるために、貴社が実際に行っている取り組みを教えてください。
藤間さん フォワーダー業界のビジネスにおける公用語は英語なので、海外勤務をする社員に最低ラインとして、TOEIC® L&Rで500点以上を取得するように求めています。この基準を満たした上で、海外勤務を希望する「グローバル職群」を選択する社員から、実際に現地に出向する社員を選んでいます。
――英語力の評価基準としてTOEIC® L&Rを採用した理由はありますか?
浦川さん TOEIC® L&Rは認知度が高く、社員全員がなじみやすいテストです。ビジネスで活用できる表現に重点を置いた内容が多く、弊社が求める英語力ともマッチしている点からも採用をしています。
板井さん 全社員が受験しやすい環境を整えるため自宅でオンライン受験ができるTOEIC® L&R IPテストを導入しています。
浦川さん 実際に英語を仕事で使用するようになってからTOEIC® L&Rを受験したのですが、その結果を以前受けたテストと比べたところ、かなりスコアが伸びていました。その際に、TOEIC® L&Rは、日常の英語力を測定することはもちろんのこと、ビジネス英語にも対応していて、しっかりと英語力の測定ができるのだと実感しました。弊社では、ビジネスを行っていくうえで英語を使用する機会が多数ありますので、ビジネス英語を測定できるTOEIC® L&Rはぴったりです。
――英語力を高めると、仕事にはどのようなメリットがあると思いますか。
上西さん 英語力や海外でも自分が戦えるという自信があれば、キャリアの選択肢が増えると思います。私も就職活動の際、日本国内で活躍する企業だけでなく、海外で活躍する企業にも目を向けることができました。また、英語が堪能であれば海外勤務へ行く機会もありますし、そこで実力が認められれば若いうちから日本国内とは少し違う責任の重いポジションにつくこともあります。キャリアアップを考えるうえでも、英語ができるとキャリアの選択肢が増えることは大きなメリットだと感じています。
浦川さん キャリアの選択肢が増えるというメリットは、私も実感しました。日本では当たり前にできていたことが、海外では英語が使えなければできないことも多くあります。英語が通じる国は多いので、英語力を鍛えれば海外で生活するハードルが下がりますよ。また、最近では日本国内にいても海外の方とリモートでつながる機会が増えていますし、ビジネスチャンスも世界に広がっています。せっかく海外展開のチャンスがあっても英語ができなければ国内に留まってしまうなんてこともあるかもしれません。会社のなかでのキャリア、さらに長い目で見たときの自分のキャリアにとっても、英語は重要な能力のひとつだと思います。
●TOEIC® L&Rを利用することで自分の英語力を客観的に把握できる。
●英語力を高めることは自分の選択肢を増やすことにもつながる。
●自分のキャリアを考えたときに英語は重要なスキルになる。
●海外勤務をする社員としての最低ラインはTOEIC® L&Rで500点以上。
「英語を学ぶ」から「英語を使う」へ
――最後に、これから世界で活躍したいと思っている学生や若手社員に向けてメッセージをお願いします。
藤間さん 弊社は採用段階では英語力の基準は設けていませんが、入社後に英語のスキルがないと苦労することもあると思います。英語が強みである方は、それ以外のビジネススキルに目を向けることが可能になる為、英語学習以外の自己研鑽に時間を使うことが出来るのではないのでしょうか。そういう意味でも、英語はより一層重要なスキルのひとつになると思います。だからこそ、英語を磨くことがキャリア形成にも影響してくるのだと思いますし、私も継続して取り組みたいと考えています。
板井さん 私はあまり英語とかかわる部署ではないものの、ふとした瞬間に英語を目にする機会があります。その際には、もう少し英語を勉強していればよかった、と感じることが多くあります。グローバル化が進んでいる近年、より仕事で活躍するためにも、ぜひ英語力を身につけてみてはいかがでしょうか。
上西さん 日本国内の市場は縮小傾向になっており、これからさまざまなビジネスが海外向けになっていくと思います。早いうちに英語を勉強しておくと、英語が必要になったときに「英語を学ぶ」という段階を飛ばして、「英語を使って何をしようか」という一歩進んだ場所からスタートを切ることができるはずです。私も英語力を日々鍛えていきたいと思うので、一緒に頑張りましょう!
浦川さん 社会人になると勉強する時間を確保することが難しくなるので、学生のうちにぜひ英語を勉強していただきたいです。TOEIC ® Programは、自分の能力を客観的に測るいい機会にもなります。「これだけ勉強したらスコアが上がった」とわかれば、安心材料にもつながるかもしれません。英語は、自分の世界を広げられるひとつのツールですので、苦手意識を持たずに英語の勉強を頑張ってください。
ビジネスに必要な能力のひとつとして、英語力も重視している株式会社阪急阪神エクスプレス。社員の方々もTOEIC ®L&Rを健康診断のように定期的に受験することで、現在の英語力を客観視し、次の学びや仕事につなげています。将来の選択肢を広げ、世界で活躍するためにも、TOEIC ® Programを活用してみてはいかがでしょうか。
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