「筋トレ用サプリを使って効率よく筋肉をデカくしたい! でも予算は限られるし、どんな優先順位でサプリを摂れば良いのかわからない……。」
サプリの魅力に気づいた人なら、どんな人でも一度は経験するこの悩み。人によって摂取すべきサプリの優先順位が異なることも複雑さに拍車をかけています。
しかし、サプリごとの特性や臨床試験データに基づいた効果をキチンと理解すれば、自分が本当に摂取すべきサプリの優先順位は見えてくるはずです。
今回はエビデンスが豊富な筋トレサプリについて整理し、あなたが摂取すべき筋トレ用サプリを決めるお手伝いをさせていただきます。
筋トレ用サプリは大きく3種類にわけられる
筋トレ用サプリは大きく3種類にわかれており、それぞれ用途が異なります。
人によって必要なサプリも異なるので、まずはそれぞれの特徴を簡単につかんでから、状況に合わせて選びましょう。
① ベースサプリメント
ベースサプリメントとは、普段の食事で十分に足りていない、身体にとって必須の栄養素を補う基礎的なサプリのことです。
基本的には、身体の正常なはたらきを支える糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素とビタミン&ミネラルを指します。具体的なサプリでいうと、皆さんご存じのマルチビタミン&ミネラルやプロテインなどが当てはまりますね。
ベースサプリメントの栄養素たちは、1つでも不足しているとそもそも筋肉をつけるうえで大きなマイナス要素を背負うことになるという特徴があります。
イメージとして、不足している人は筋トレの効率が常に-30%になる呪いをかけられている状態、といったところでしょうか。
不足の状態は身体にとって常に罰ゲームを受けているのと同じなので、不足の自覚がある場合は最優先で摂りたいサプリといえます。
一方で、意識をすれば普段の食事でも十分に摂取できる成分なので、しっかりと食事で摂れている人なら少量で済む、もしくはあまり必要がないのも特徴です。
② パフォーマンスサプリメント
パフォーマンスサプリメントは、筋トレの前に摂取することで運動のパフォーマンスを高める成分を指します。
即効性が強く、高強度な筋トレの重量や回数が明らかに変わるのでわかりやすいのが大きな利点ですね。
筋肉を増やして肉体を鍛え上げ続けるには、必ず筋トレの質を高めて強度を上ていかなければいけません。全く同じ重量で同じメニューをこなしているだけでは、筋肉の成長が止まってしまうのです。
そんな時、強度を高めるために強力なサポートとなるのがパフォーマンスサプリ。
「筋トレ中の集中力を極限まで高めたい」
「いつもはできないあと1回をブチ上げたい」
「今より1kgでも重い重量を扱いたい」
……といった要望をお持ちの方にとっては優先順位が高いサプリです。
逆に、自宅での自重トレーニングが中心の人や、ライトにゆるく取り組む方にとっては優先順位低めですね。
③ コンディショニングサプリメント
コンディショニングサプリメントには、毎日継続して摂取することでボディメイクの効率を高めることができるサプリが該当します。
ボディメイクは1回筋トレをすれば終わりではありません。質の高い筋トレを継続的に行うための体調管理はもちろんのこと、身体が常に筋肉を合成しやすい環境を整えてあげることが超効率への近道です。
データが豊富な成分を選べば、摂取し続けることで筋肥大や身体を絞る時の効率が常に15%~20%程度増加している感覚を得ることができます。
ベースサプリやパフォーマンスサプリより万人におすすめしやすいジャンルにはなりますが、強いていえばデータや体感が弱い成分も多いため見極めが大切でしょうか。
もちろん、今回の記事ではデータが豊富なコンディショニングサプリメントだけをピックアップしたので安心してくださいね。
筋トレサプリの優先順位とおすすめ成分8選
サプリメントの種類をおさらいしたところで、実際に有用な筋トレサプリの優先順位をつけてみましょう。
上から優先度の高い順に並べてあり、さらに読むだけで自分に必要かどうかも判断できるようになっています。
これからご紹介する8つのエビデンスが豊富なサプリメントを検討、摂取すれば、栄養面では盤石の体制が整えることができますよ!
① 不足の自覚があるならマルチビタミン&ミネラルは最優先
最も優先順位が高いのは、基礎栄養素の中でも特に不足しやすいビタミン&ミネラルの補給。つまり、マルチビタミン&ミネラルのサプリメントです。
ビタミンとミネラルは身体の正常な活動を維持していますが、筋肉をつけるメカニズムにおいても例外ではありません。
たとえば、ビタミンDは筋肉の合成を促進する男性ホルモン「テストステロン」の生成に必要不可欠だとされており、不足するとテストステロンが減少すると明らかになっています※1。
しかも恐ろしいのが、不足している人の数。2,313人のアスリートを調査した研究では、56%の人がビタミンD不足であることが判明したのです※2。
身体が資本で常に健康なはずのアスリートですら半分以上が不足しているのですから、一般人の不足率がもっと高いのは言うまでもありませんね……。
もし肉や魚を毎食ガッツリと食べて、追加で手のひらいっぱいの野菜を1日1杯食べられている人ならマルチビタミンは不要でしょう。
しかし、少しでも食生活の乱れを感じているなら、マルチビタミン&ミネラルはマストで摂取するべきです。
おすすめは天然素材から抽出されたビタミンを使用したサプリ。人工的に合成されたビタミンよりも身体に吸収されやすいことがわかっているため、効率を第一に考えるなら天然ビタミンが使用されたサプリを選ぶべきです※3。
※1参照:Association between plasma 25-OH vitamin D and testosterone levels in men
※2参照:Prevalence and correlates of vitamin D deficiency in US adults
※3参照:Natural vitamins may be superior to synthetic ones
② プロテインはタンパク質量を計算しながら摂取
次は筋トレサプリと聞いて誰もが一番に思いつくプロテイン。
筋肉の原材料となるタンパク質なので、優先順位がトップクラスであることは間違いありません。筋トレと組み合わせることにより筋肉量増加に役立つことが研究でも証明されています。
2022年発表された信頼度の高い研究では、体重×1.5gのタンパク質摂取と筋力トレーニングを組み合わせることが、筋肥大や筋力向上に最も効果的であると結論づけられました※4。
つまり、食事で摂取するタンパク質量が体重×1.5gに届かない人は、プロテインで補給することによって更なる筋肥大が見込めることになります。
ただし同じ研究では、体重×1.6g以上は、タンパク質量を増やすことによるメリットが頭打ちになることもわかっています。必須である印象のプロテインも、もし食事で十分なタンパク質量が摂取できていれば頻繁に飲む必要はないのです。
とはいえ、食事よりも手軽に、かつ速いスピードで吸収できる点はプロテインの魅力でもあります。結論、プロテインはどんな方でも家にストックしておいて損はない筋トレ用サプリといえるでしょう。
③ 効率を求めるガチ勢はEAAも併用
EAAは、体内で生成できない『9種類の必須アミノ酸』をまとめて摂取できるサプリ。
人間は体内でタンパク質をアミノ酸に分解して吸収しますが、EAAはすでに分解された状態なので吸収効率とスピードが桁違いに高いという特徴をもっています。
EAAはよくプロテインと比較されがちですが、用途が異なるので比較するものではありません。プロテインはタンパク質を補うベースサプリですが、EAAはパフォーマンスサプリに近い性質をもっています。
筋トレ直前に摂取して急速にパフォーマンスを高めたり、筋トレ後に身体に素早く吸収させることで筋分解抑制や筋合成促進の効果をもたらしたりと、吸収スピードの高さを生かして筋トレの効率を高めることができるんです。
実際の研究でも、EAAの摂取によって筋肉のパフォーマンス向上や回復の促進がしっかりと確認されています※5。
さらに、EAAはプロテインと併用することで筋肥大の効率をさらに高めることもわかっているんですよ。
研究では、ホエイプロテインのみ摂取したグループと、ホエイプロテインに加えてEAAを摂取したグループの筋タンパク合成率を比較しました。すると、ホエイプロテインとEAAを併用したグループはプロテインだけ飲んだグループに比べて、筋タンパク合成率がなんと最大6倍も高まることがわかったのです※6。
EAAはプロテインと比較してやや高価な傾向にありますが、予算に余裕があればぜひとも追加で摂取したいサプリといえますね。
※5参照:The effects of acute branched-chain amino acid supplementation on recovery from a single bout of hypertrophy exercise in resistance-trained athletes
※6参照:Anabolic response to essential amino acid plus whey protein composition is greater than whey protein alone in young healthy adults
④ エビデンス最強レベルのクレアチンをローディング
クレアチンは非必須アミノ酸の一種。筋トレに関するエビデンスが最も豊富で、世界的に評価されているサプリの成分です。
なぜそんなに研究が進んでおり注目されているのでしょうか? それは、効果をもたらすメカニズムが直接的すぎるからに他なりません。
人間は食べたものをエネルギーとして発揮するとき、必ずATPと呼ばれる物質に変換してから使用しています。電気にたとえると、燃料(食べ物)から発電して電気(ATP)をつくり、各家庭(身体の器官)で使われるわけです。
そしてなんと、クレアチンは摂取することでATPの生成を増加させることが明らかになっています※7。
筋肉でより多くのエネルギーが使えるとなれば、筋力や持久力に差が出るのは当たり前。ゲームならチートアイテム級の性能です。
信頼度が非常に高い研究でも、クレアチンの継続摂取によって筋トレ時の最大筋力が最高で15%増加し、運動パフォーマンスの大幅な向上が期待できると結論付けられています※8。
高重量を扱う方や、常にハードなトレーニングを行う方はパフォーマンスを高めるサプリの第一候補としてクレアチンを検討してください。
逆に毎日少しずつなど、ゆるくマイペースに筋トレを頑張っている方にはあまり必要ないサプリでもあります。
※7参照:Clinical pharmacology of the dietary supplement creatine monohydrate
※8参照:Effects of creatine supplementation on performance and training adaptations
⑤ さらに最高効率を求めるならテストステロンブースター
テストステロンブースターとは、名前の通り摂取することで男性ホルモンのテストステロンを増加させることができるサプリメントを指します。
テストステロンはタンパク質と筋肉を合成させる役割を担っている※9ため、増加させることで筋肉量増加の効率が上がり、代謝も上がって脂肪が減少しやすくなるのです。
筋肉増強を目指すなら最も重視すべき物質といっても過言ではありませんね。
テストステロン量は20代をピークに毎年1%~2%ずつ減少してしまうので、男性ならコンディショニングサプリの中でも優先して摂取したいところです。
しかし、本当にテストステロンを増やせるサプリメントがあるのか疑問をおもちの方もいるはず。……ご安心ください。近年ではテストステロンへの注目が高まっていることもあり、データが豊富なサプリが市場に出回りつつあります。
例として、ザクロとカカオの有効成分から作られた『テスノア』と呼ばれる素材の臨床試験データを見てみましょう。
ある研究では、テスノアを8週間のあいだ摂取しながら筋トレを行ったところ、飲まなかったグループと比較して遊離テストステロン値が22%も多く増加しました※10。
さらに別の研究では、摂取によって握力と腕の太さが効率よく増加したとのデータも出ており、ボディメイクに有用であることがよくわかる結果となっています※11。
原料がザクロとカカオなので、ステロイドのような危険性もなく、継続的に摂取しても問題なし。他にもテストフェンやLJ100など、データが豊富で安全性が高い素材はたくさんあります。
ライト層から上級者まで、とにかく効率よく筋肉をつけて絞りたい人は、テストステロンブースターを検討すべきです。
※9参照:Effect of testosterone on muscle mass and muscle protein synthesis
※10参照:A proprietary blend of standardized Punica granatum fruit rind and Theobroma cocoa seed extracts mitigates aging males' symptoms: A randomized, double-blind, placebo-controlled study
※11参照:A Proprietary Herbal Blend Containing Extracts of Punica granatum Fruit Rind and Theobroma cocoa Seeds Increases Serum Testosterone Level in Healthy Young Males: A Randomized, Double-Blind Placebo-Controlled Study
⑥ ハードなトレーニングが習慣ならプレワークアウト
お次は、パフォーマンスを高めるサプリとして一定の人気を誇るプレワークアウトです。
プレワークアウトサプリの役割は主に以下の3つ。
- 集中力の向上
- 脂肪燃焼の増加
- パンプ感の増加
いずれもデータ上の結果や体感に優れた成分があるので、ぜひ一度は試してみたいサプリですね。
特におすすめなのが以下3つの成分です。
- カフェイン
- ムクナ
- NO系サプリ
カフェインは有名ですが、脂肪燃焼効果やパフォーマンス向上に大きく役立つ成分として知られています。
実際に19個の論文を分析した研究によると、筋トレ前にカフェインを摂取にすることで筋トレの回数が平均0.87回向上し、最大筋力も平均2kg増加したとのデータも報告されました※12。
次は聞き慣れないであろうムクナについて。ムクナは豆科の植物で、やる気ホルモンとして知られるドーパミンの原料に使われる「L-ドーパ」が含まれています。
摂取すると体内でドーパミンが増加するため、筋トレ時の集中力や気分の向上、モチベーション保持に効果的なんです※13。
最後にNO系サプリは、血管の伸縮性を高めるNOと呼ばれるを増加させて、血流を高めるサプリを指します。
いくつか種類がありますが、いずれもNOを増加させることでパンプ感の向上に役立つとして人気ですね。
EAAやクレアチン、テストステロンブースターほど優先順位は高くありませんが、相性を試してみてはいかがでしょうか。
※12参照:Effects of caffeine supplementation on muscle endurance, maximum strength, and perceived exertion in adults submitted to strength training: a systematic review and meta-analyses
※13参照:Dopamine mediated antidepressant effect of Mucuna pruriens seeds in various experimental models of depression
⑦ 体調を崩しがちな人はグルタミンで免疫強化
グルタミンは最も身体の中に多く存在するアミノ酸です。
筋肉のエネルギー源として活用されるほか、胃や腸を保護する作用や免疫力を高めるはたらきをしています。
特に注目したいのが、免疫力向上に関する効果。
激しい運動をすると免疫力は一時的に低下するため、ハードに筋トレをする人は意外と風邪をひきやすかったりします。
そこでグルタミンの出番。毎日継続的に摂取することで、体調不良を防ぎやすくなるのです。
研究でもアスリートにとっての有用性が明らかになっています。
実験では、151人のアスリートを、マラソンを走ったあとグルタミンを摂取するグループと摂取しないグループにわけて7日間継続してもらいました。
すると、グルタミンを摂取しなかったグループは51%の人が風邪をひいたのに対し、グルタミンを摂取したグループではわずか20%以下しか風邪をひかず、免疫力を高める機能があると結論づけられたのです※14。
一度体調を崩すと筋トレもできず、栄養摂取もおざなりになってボディメイクの効率は大幅にダウンしますからね……。
特に普段から体調を崩しやすい人には、優先的に摂取してほしいサプリです。
※14参照:The effects of oral glutamine supplementation on athletes after prolonged, exhaustive exercise
⑧ 運動経験ゼロの初心者はHMBも検討
HMBとは、必須アミノ酸であるロイシンが体内で代謝されてできる物質。筋肉とタンパク質の合成を促進する「mTOR」という物質を活性化する可能性があるとして注目されています。
日本ではダイエット系サプリや筋トレ用サプリとして爆発的にヒットしていますが、データを見ると期待されているよりは有用性が限定的な成分といえるでしょう。
HMBは高齢者や筋トレ経験の無い人の筋肉量増加や体脂肪の減少に効果的とされる一方、すでにハードな筋トレを行っている人にとっては有用性が薄いと研究で明らかになっているからです。
複数のHMBに関する論文を分析している質の高い研究でも、運動経験者の筋肥大や運動パフォーマンスの向上においては有用ではないと結論付けられました※15。
一方で、トレーニング経験のない大学生を対象とした試験では、体重1kgあたり38mgのHMBを摂取させて8週間トレーニングを行ったところ、筋力が32%、除脂肪体重が1.9kg増加する目覚ましい結果に※16。
筋トレを始めたての初心者にとっては、成長を後押ししてくれる頼もしい成分といえますね。逆に半年以上筋トレを継続している人なら、優先順位はやや低めです。
※15参照:Effects of beta-hydroxy-beta-methylbutyrate supplementation on strength and body composition in trained and competitive athletes: A meta-analysis of randomized controlled trials
※16参照:Beta-hydroxy-beta-methylbutyrate ingestion, Part I: effects on strength and fat free mass
まとめ:筋トレ用サプリの予算が限られるなら優先順位が大切
ここまでおすすめの筋トレ用サプリや優先順位についてまとめてきました。
世の中には無数の筋トレ用サプリメントがあるにもかかわらず、エビデンスが豊富で優れた成分は数えるほどしかないのが実情です。
だからこそ、広告の印象や宣伝を行う有名人の言葉だけをうのみにしていると、かけているコストの割に結果が伴わないリスクも出てしまいます……。
限られた予算で結果を出すためにも、目的に応じてデータを精査しながらサプリメントを選びましょう。
とはいえ、限られるのは予算だけでなく、一からリサーチする時間も……ですよね? そんなときは、ぜひナイトプロテインの無料相談窓口を活用してください。
薬剤師やサプリメントアドバイザー、パーソナルトレーナー有資格者などの専門家が、あなたから頂いたメッセージに1件1件手動で返信を行っています。
サプリメントや筋トレに関する疑問はもちろんのこと、ボディメイクに重要な食事や睡眠のことまで何でも相談可能です。
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