兵庫県南部に位置する人口約45万人の都市「尼崎市」。平成30年には「本当に住みやすい街大賞2018in関西」で第1位に選出され、交通の便が良く大阪や神戸、京都、奈良にアクセスしやすいことから、近年では人口が増加傾向にあります。
※JR尼崎駅周辺

  • 尼崎市

そんな尼崎市では、若者の就労支援を通じて地域の活性化を図るべく、さまざまな取り組みを行なっています。そのひとつが、合同就職イベント「わかもの就職フェア in AMA」です。

  • 合同就職イベント「わかもの就職フェア in AMA」

今回は同イベントに潜入し、尼崎市が就労支援に力を入れる理由を探ってきました。

  • イベント会場へ向かう様子

若者と市内の企業を結ぶ!
大盛況だった「わかもの就職フェア in AMA」

お話を伺ったのは、尼崎市経済環境局 経済部しごと支援課 係長の中田さんと、ハローワーク尼崎 所長の小林さんです。

  • 尼崎市経済環境局 経済部しごと支援課 係長の中田さんと、ハローワーク尼崎 所長の小林さん

今回潜入した「わかもの就職フェア in AMA」は、就労・雇用支援に注力する尼崎市と、求職者と企業を結ぶ総合的雇用サービス機関のハローワーク尼崎が主催に名を連ねる、若者向けの合同就職イベントです。

平成29年にハローワーク尼崎と尼崎市の間で雇用対策協定が交わされ、以来、連携して雇用対策に邁進しています。

「わかもの就職フェア in AMA」も、若者と市内の企業を結ぶ就職・雇用支援の一環です。


  • インタビューに答える小林さん①

ハローワークの管轄区域が複数の自治体にわたるケースもありますが、ハローワーク尼崎は管轄を尼崎市に特化。だからこそ、連携が取りやすく雇用対策が進みやすいと小林さんは明かしてくれました。

「わかもの就職フェア in AMA」は平成29年から毎年開催していますが、昨年から、従来の新卒および既卒3年以内という条件から35歳未満にまで対象年齢を引き上げました。

「若者と出会える貴重な機会」と、市内の参加企業からは好評をいただいています。


  • 「わかもの就職フェア in AMA」の盛況な様子

    「わかもの就職フェア in AMA」の盛況な様子

参加した20社は、製造業が中心。若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理の状況などが優良と厚生労働大臣に認定された「ユースエール企業」も参加していました。

会場内には、バーチャル溶接体験と電気工事士の作業体験ができるブースも。ハンドルやマスクの重さまで忠実に再現したバーチャル溶接体験では、バーチャル・リアリティの世界で溶接の角度や距離、速度などを測定。安全に何度も本番さながらの練習ができます。

  • バーチャル溶接体験

一方の電気工事士の作業体験では、インストラクターがコンセントの増設工事をレクチャー。一口のコンセントを解体し、配線を組み替えて二口のコンセントへ。体験した若者は、慣れない作業に苦戦しつつも夢中になっている様子でした。

  • 電気工事作業体験

若い方々が製造業を身近に感じるきっかけになっていただければという思いで、バーチャル溶接体験と電気工事士の作業体験を設けました。

尼崎市は製造業の会社が多いので、市内の若い方に就職してもらえれば、企業と求職者の双方にメリットがあるのではないかと考えています。


  • インタビューに答える小林さん②

ちなみに兵庫県では、中小企業の人材確保や若年者の県内就職・定着を図るため、若手社員の奨学金返済を支援する中小企業と、当該企業に勤務する従業員を補助しています。

補助額は、企業向け・従業員向けともに年間返済額の3分の1の範囲で、上限は6万円。従業員の年間返済額が18万円で、その3分の2の12万円を企業が支援している場合、補助によって企業の実質負担は6万円となり、6万円の本人負担は無くなります(最長5年)。尼崎市に本社を構える中小企業12社が、この制度を導入しています。

  • 兵庫県の奨学金返済支援のモデルケース

イベント当日は猛暑でありながら、大勢の求職者が訪れ、会場は大盛況。若者たちは、企業担当者の話に熱心に耳を傾けていました。

いかに若い世代の方に周知するかについては知恵を絞りました。

ハローワーク尼崎さんが制作してくださったリーフレットを市の関係機関に配布したり、SNSを活用したりするなど、若年層へのアプローチを強化したことが来場者数の増加につながったのだと思います。


就労支援で地域経済を発展!
誰もが働きやすく、住みやすい街へ

  • 企業説明の様子①

連携して就労支援に励む尼崎市とハローワーク尼崎ですが、「わかもの就職フェア in AMA」は数あるうちのひとつでしかないと中田さんはいいます。

若い方々に市内の企業の魅力が伝わるように、高校生を対象としたインターンシップや学校への企業の出張講座を積極的に推進しています。


  • インタビューに答える中田さん①

また、その対象は若者だけではありません。

若い方の他にも、障がいをお持ちの方や高齢者のための面接会や、介護や保育といった人手不足が顕著な業界向けのイベントも開催しています。


自治体としては珍しく無料職業紹介窓口を開設したり、ハローワーク尼崎と連携したりするなどして、就労支援に力を注ぐ尼崎市。その理由を尋ねると、街づくりへの想いが込められていました。

尼崎市は企業の数が多く、大阪や神戸、京都や奈良にもアクセスしやすいため、職住近接を実現できる街です。

雇用情勢の変化に合わせたきめ細やかな就労支援を通して、市内の企業と求職者とのより良いマッチングを促すことで地域経済の発展をさせ、ひいては市民生活の向上を目指しています。


  • インタビューに答える中田さん②

市内の企業と求職者を結ぶ就労支援の先には、誰もが働きやすく、そして、住みやすい街を作るという目標が掲げられているのです。

尼崎市というと「工業地帯で住みにくい」「治安が悪い」といったネガティブなイメージを持たれていましたが、それは過去のものです。人が温かかったり人情味あふれたりする昔ながらの良いところはそのままに、ますます魅力あふれる街に変貌しています。

駅周辺のエリアブランディングを進める中で、自転車の利用やゴミの分別といった暮らしのマナーにまつわる意識啓発を図ったり、防犯カメラを設置したりして、住環境は大幅に改善しました。

「働き続けたい」「住み続けたい」と思っていただける街にしていきたいですね。


  • 中田さんと小林さん

尼崎市を知れば、尼崎市をもっと好きになる。生まれも育ちも尼崎市の中田さんは、地元への愛着を見せながら自信を覗かせました。

次回開催は12月6日!
「尼崎市で働く」という選択肢を検討してみては?

企業数が多く、有効求人倍率は常に県平均より上回る尼崎市。手厚い就労支援も相まって、働きやすい環境が整っています。就職や転職で働く場所を探しているのなら、「尼崎市で働く」という選択肢を検討してみるのも良いのではないでしょうか。

  • 企業説明の様子②

12月6日(水)には、今回の「わかもの就職フェア in AMA」が開催された尼崎市中小企業センターにて、合同就職イベント「あま・にしよど ものづくり就職フェア」が開催予定です。イベントには、尼崎市・大阪市西淀川区に就業場所がある企業20社が参加。市区外の方も参加可能なので、ものづくり企業への就業を検討されている方は、ぜひ足を運んでみてください。

12月6日のイベントの詳細はこちら

Photo:photographer eringi

[PR]提供:尼崎市・ハローワーク尼崎