©山森めぐみ/扶桑社 ©フジテレビジョン
“インスタ最恐”と話題になった原作をもとにした、ホラードラマ『憑きそい』が現在FODで配信中! 今回は作品の見どころについて紹介しつつ、8月23日(水)26時~27時の丑三つ時に放送されたラジオ番組の内容や収録風景も特別公開しちゃいます!
『憑きそい』監督の曽根隼人さんと監督兼プロデューサーの山口龍大朗さん、ラジオゲストの元火葬場職員 下駄華緒さんによるスペシャル座談会も!
心霊現象が起きると噂のスタジオから、ホラードラマ『憑きそい』を音声のみで放送!?
左から、元火葬場職員の下駄華緒さん、監督の曽根隼人さん、第1話に出演する俳優の福田沙紀さん、監督/プロデューサーの山口龍大朗さん、文化放送アナウンサーの久保朱莉さん
8月23日(水)26時~27時に文化放送で放送された「丑三つ時ホラー特番FODオリジナルドラマ『憑きそい』を語る夜」の収録に密着! おどろおどろしく始まったスタジオでの収録風景をお届けします。
前半は、文化放送アナウンサーの久保朱莉さん、ドラマ『憑きそい』の監督の曽根隼人さんと監督兼プロデューサーの山口龍大朗さん、そしてドラマの第1話に出演している福田沙紀さんが出演。第1話を音声だけで放送するという新たな試みに挑戦しました。
第1話は、主人公で占い師のめぐみ(山田真歩)に占ってもらっていたケイコ(福田沙紀)が「旅行を境に、旦那の様子がおかしくて……」と相談。めぐみが旅行の写真を見ると、そこには黒い服の男が写っていて、めぐみはその男に見覚えがあった。電車に飛び込む女性にその男が寄り添い、笑顔でホームに落ちていったのを目撃したことがあって……というストーリー。
「ホラーを避けてきたので、ほとんど見たことがない」という福田さんは、今回がホラー初出演。今回の現場は福田さんをはじめ怖がりな出演者が多かったということで、実感のこもったセリフからも十分に恐怖が伝わってきます。
1話の音声放送が終わると、「音に集中することによって、人間の想像力ほど怖いものはないんじゃないかと思いました」と福田さん。そして「目の前にいるお2人は、怖い音が聞こえてくるたびにニコニコしていて、それも怖く感じました(笑)」と、曽根さんと山口さんの様子に驚いた様子。
その理由を「ドラマに合わせる音を作っていくときに『とにかく不快感になるように』とお願いしていたので。本当に音だけを聞くと『皆さん、すみません』という気持ちでいっぱいです」と曽根さん。山口さんは「実際の1話で具体的にどういうことが起こっているのかは実際の映像で確かめてもらいたいですね」とドラマをアピールしました。
さらにアナウンサーの久保さんは、文化放送にまつわる怖い話を披露。文化放送は1952年にカトリック布教を目的に設立された放送局で、旧社屋があった四谷時代から心霊現象が起こることで有名なのだとか。視える芸人のシークエンスハヤトモさんによると今回収録したスタジオにも“いる”そうで、「この特番がここで行われたのは、そういう理由なんです」と語られ、出演者全員が肝を冷やしました……。
「丑三つ時ホラー特番FODオリジナルドラマ『憑きそい』を語る夜」を早速チェックする
今注目の火葬場奇談の語り手 下駄華緒さんとともに『憑きそい』の魅力を語る!
後半ゲストには、元火葬場職員で作家の下駄華緒さんが登場。「怪談最怖戦2019年」で優勝、怪談最恐位の称号を獲得しているトーク力で、火葬場で体験した恐怖体験を披露してくれました。
そんな下駄さんに、『憑きそい』の中でも特に怖いと思う話を曽根さんと山口さんがプレゼンすることに。
曽根さんが選んだのは8話。「8話は唯一幽霊が出ないんですが、『憑きそい』というタイトルにもなっているお話です。主人公で占い師のめぐみさんのもとに『最近、好きな人と連絡がつかなくなった』と相談に来た人とともに、その人がどこに行っているのか追いかけるんですけど……最後はやっぱり人間が一番怖いなと。自分たちで作りながら『これって本当にあった話をベースにしているんだ』とふと思ったときにゾッとしました」と語りました。
下駄さんは「幽霊は出てこなくても、愛も憎しみも目には見えないものを信じるという意味では同じ。そういう意味では、8話は見えない鎖の話でまさしく『憑きそい』がテーマになっている話だと思います」と太鼓判を押しました。
山口さんは、若者が心霊スポットのトンネルを訪れる5話をピックアップ。「暗闇って誰しも怖いと思うんですよね。見えない恐怖で何か出てきそうな気がして、必要以上に自分の想像力がかきたてられた回でもありました。そういう闇の象徴であるトンネルをロケーションに選んでしっかり描いているのが、この話の一番怖いところです」とプレゼン。
すると「ちょうど明日、心霊スポットでの撮影があるので、タイミング的に一番怖い!」と下駄さん。そして「暗いところで怖くなると目をつむっちゃう人がいるんですけど、『目をつむったら視えるよ』と実際に視える人が言っていました」と、怖さを倍増させるアドバイスもしてくれました。
丑三つ時に怖い話で盛り上がった「丑三つ時ホラー特番FODオリジナルドラマ『憑きそい』を語る夜」。ここでかき立てられた想像力とともにドラマ『憑きそい』を楽しんでいただくと、より深~くホラーの世界を堪能できるのかもしれません。
「丑三つ時ホラー特番FODオリジナルドラマ『憑きそい』を語る夜」を早速チェックする
【スペシャル座談会】
ラジオだけじゃ語りきれない! 原作への想いや音へのこだわり、“あの笑顔”の制作秘話まで!
ラジオ収録の直後に、監督の曽根隼人さんと監督兼プロデューサーの山口龍大朗さん、ラジオゲストの下駄華緒さんによるスペシャル座談会を行いました。『憑きそい』の原作の魅力から映像化にあたっての工夫、ホラーの魅力までたっぷりと語っていただきました!
「なにか嫌な感じがするような“不協和音”を意識しました」――映像化にあたって工夫したこととは
——今回のラジオは映像ドラマを音声だけでお届けするという試みでしたが、いかがでしたか?
下駄さん:最初のほうの「ドンッ」っていう音が何の音か分かったんですよ。それが本当に「怖っ!」と思いましたね。効果音とかBGMだけでも「今から何かくるんちゃうか……」というのがこんなに伝わるんやなと新鮮でした。
山口さん:曽根さんは、音だけで成立するのかを一番不安がってましたよね。
曽根さん:僕はもともと映像の人間なので。そうやって言っていただけてホッとしました。音だけでまずは想像力を駆り立てて、実際どういう映像なのかも見てもらえたら2倍楽しんでもらえるんじゃないかなと期待します。
——『憑きそい』は、映像はもちろん効果音が本当に怖いですが、どのようなリクエストをされたんですか?
曽根さん:ホラーというのは幽霊を出せば出すほど怖くなるというのはあると思うんですけど、そこであえて幽霊を出さずして怖がらせるには音のマジックが効果的かなと。ただ2人で対面してお茶を飲んでいるだけなんだけど、なにか嫌な感じがするような“不協和音”というのは作曲家さんと話した覚えがあります。
山口さん:それぞれの話にテーマはあるんですけど、共通して“不協和音”というのはありました。日常の中で、どうやったら人が不快に思うのか、ちょっと嫌だなという感じを作るための音は意識しましたね。
——先日は映画館での試写会も行われましたね。
山口さん:映画館のスクリーンと音響で見るのはまたすごかったですね。
曽根さん:結構キャストさんが来てくれていたんですけど、「2話でギブアップです。叫んじゃいました」って言って帰っていく人もいました(笑)。
原作の『憑きそい』というタイトルが、まず素晴らしい!?
——皆さんは原作の魅力をどこに感じていらっしゃいますか?
下駄さん:僕は普段怪談をやっているのでこういうマンガはよく見ますけど、最近の傾向として、リアルなんですよ。日常という感じなんですよね。その中で、この作品は『憑きそい』というテーマで描いていらっしゃって、めちゃくちゃいいタイトルだなと思ってて。
下駄さん:特別なことをするわけではなくて、普通に生活しているところにずっといるよっていう。1話でも、怖い人がずっといるじゃないですか。だからもしかしたら、人間世界の中で不可解なことが起こったときは、実は全部ああいうもののせいなんじゃないかと。それが昔でいう“憑きもの”ですよ。それをお祓いするというのは、すごく理に適っているなと思いました。
山口さん:原作を読んだときに、日常に潜んでいて、実はそこにいたものに自分が気づいたときのゾッとする感覚がありました。キービジュアルを作るときにもそれを意識して、目と何かをコラージュしたものがいいんじゃないかと思ってできたのが、瞳の中に主人公のめぐみがいるビジュアルです。あの目は、実は逆さまなんですよね。ちょっと作り込みすぎてしまって、トラウマになるという声が多いです(笑)。
山口さんからオーダーし、デザイナーの石井勇一さんと作った、トラウマになるという声の多いキービジュアルの「目」(©山森めぐみ/扶桑社 ©フジテレビジョン)
曽根さん:「これが出てくるんだったら怖くて見られない」とよく言われるんですけど、これはドラマの中には出てこないです(笑)。
——下駄さんは、ドラマをご覧になってお気に入りの話はありましたか?
下駄さん:僕は、7話の「審査員」ですね。めちゃくちゃ嫌な姑さん。あれはもう、怖いとかじゃなくて、本当に嫌です(笑)。でも、日本の集落で本家の人があいさつをするみたいなものは、いまだに日本にあるんですよ。
山口さん:おっしゃるとおりで、それは意識しました。やっぱり風習ってあるなと思って。ある集落に人が来たときに、いいとか悪いとかではなく、「あなた、ルールから外れていますね」という見られ方をするという。そのちょっと嫌な感じを描いていた話なので、あれは幽霊というより人の怖さですよね。
曽根さん:ホラーって、幽霊が出てくるものもあれば、人間の怖さを感じるものまでいろいろなタイプがあると思うんですね。『憑きそい』は、1人のキャラクターが出てはきますけど、それぞれ独立した話で、それぞれが違った怖さを刺激できたらなと思ってのラインナップになっています。
あえてアナログにこだわって作り上げた“怖い笑顔”
——映像化するにあたって意識したことはありますか?
曽根さん:幽霊を作るときに、CGに頼るとちょっと失敗しそうだなというのがあったので、特殊メイクの人や衣装さん、俳優さんに来てもらって。いろいろテクノロジーが進んでいますけど、あえてアナログな技を使いつつ、最後にちょっとだけCGを足したりしながら、どうやったら怖くなるのか試行錯誤しました。1秒使われるかどうかの映像のために時間をかけましたね。
下駄さん:第1話に出てくる男の人の顔が本当に怖いんですけど、あれはどうやって撮ったんですか? ぎりぎり生身の人間でいけそうな表情でもあって、それが怖いんですよ。
『憑きそい』の第1話「黒い服の人」に出てくる笑顔の男性役 半田周平さん(©山森めぐみ/扶桑社 ©フジテレビジョン)
曽根さん:そこは、まずは役者さんに最大限頑張ってもらって、「もう少し口角を上げてください」ってお願いしながらちょっとずつ調整していって「その顔だ!」みたいな。そこに少し加工しているんですよ。
下駄さん:あれは、笑顔っていうのがいいんですよ。笑顔って意外と攻撃的な表情なんです。ケンカ売るときも、笑顔になるヤツっているじゃないですか。
曽根さん:たしかに、一番怖いですよね。映像化したあの男の人の顔を見て、原作者の山森めぐみさんが「本当にあんな顔だった!」っておっしゃってくださって。僕らは想像で作ったんですけど、引っ張られているのかなと思いましたね。
『憑きそい』含め、そもそもホラーの魅力とは?
——では最後に。『憑きそい』を含め、ホラーの魅力とは?
下駄さん:さっきおっしゃったみたいに、日本人は死を避けていますよね。死は穢れという考え方もある。だからか、例えば霊柩車も昔より見なくなったと思うんですよ。
昔はよく見た金ぴかの霊柩車は今は火葬場で禁止しているところも多いんです。霊柩車と分からないような車になっていることで、目にする機会が減ってますよね。だからこそ、ホラーでそういう部分を見るというのは大事なことだと思います。
山口さん:そうですね。怖くて嫌だなと思いながらも、極端な話、生きている実感が得られるんじゃないかなと作ってみて改めて思いました。死が怖い、避けたいっていうのは、生への思いなんじゃないかなという。ホラーってそういうものをエンタメとして楽しめて、ほかでは感じられない感覚を得られるので必要なことなんじゃないかなと思います。「見てはいけない」って言われると、人間の性として気になっちゃいますし、気になって知ってもらっていいと思うんですよね。そういう感覚で楽しんでもらえばいいんじゃないかなと思います。
曽根さん:言いたいことを全部言われちゃいました(笑)。付け加えると、夏休みに若い人たちが刺激を求めるみたいなことがあるじゃないですか。ホラーでは死んじゃう人も出てきますけど、映像を見る分にはノーダメージで刺激を感じられるので、エンタメとして楽しんでほしいですね。ホラーというドキドキ感を楽しんでもらいつつ、皆さんの嫌なことを吹き飛ばしてもらいたいなと思います。
この夏の “最恐”ホラードラマ『憑きそい』をFODで見よう!
『憑きそい』は、イラストレーター兼占い師で、ときどき“視えてしまう”山森めぐみさんの恐怖体験を綴ったマンガ。Instagramで投稿を始めると“インスタ最恐”と話題になり、書籍化されました。
動画配信サービスFODのオリジナルホラードラマ『憑きそい』は、そんな原作の日常感やリアル感を大切にしながらアレンジを加えて映像化。監督の曽根隼人さん、監督兼プロデューサーの山口龍大朗さんという新進気鋭の監督たちの手によって、“最恐”のホラードラマが誕生しました。
ドラマで取りあげられたのは全9話。ショッキングな人身事故を描いた1話「黒い服の人」、特殊清掃の現場を描いた4話「そっちじゃない」、心霊スポットを訪れた若者を襲った5話「道連れのトンネル」、長年の親友との関係を浮き彫りにする8話「憑きそい」など、まったくジャンルの異なる恐怖を描いています。
FODでは7月28日(金)から順次配信が開始され、現在は全9話配信中。また、フジテレビ(関東ローカル)でも、毎週水曜日深夜に放送中です。
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