動画編集や画像のレタッチなど、プロクリエイターだけではなく副業やプライベートで創作活動にPCを使っている方にも必須アイテムなのが「液晶モニター」。 細かい作業をするうえで大画面やデュアルモニター環境は効率アップに貢献してくれますが、なにより重要なのは「正確に色を再現できているか」ということです。 今回紹介するViewSonicの「VP2785-2K」は、「AdobeRGBカバー率100%」を謳う、クリエイターにオススメの液晶モニター。本製品の実機を借用したので詳細レビューをお届けします。
Adobe RGBカバー率100%、DCI-P3カバー率96%を実現
「VP2785-2K」はAdobe RGBカバー率100%、DCI-P3カバー率96%を謳う27型WQHD IPS液晶モニター(2,560×1,440ドット)です。ドイツ印刷関連団体認証機関であるFograの認証を取得。さらに色差Delta E<2を実現するために、工場出荷時に個別にカラーキャリブレーションが実施されています。
今回、カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で実測したところ、sRGBカバー率は100.0%、sRGB比は155.5%、AdobeRGBカバー率は99.9%、AdobeRGB比は115.3%、DCI-P3カバー率は96.5%、DCI-P3比は114.7%という広色域を確認しました。
AdobeRGBカバー率、DCI-P3カバー率のどちらでもスペックどおりの広色域を備えており、RAW画像の現像、動画のカラーグレーディングなどに活用できるクオリティーを備えていることになります。
広色域によって赤や緑の微妙な階調も滑らかに表示できる
「VP2785-2K」の画質をテストスクリーン画像や手持ちの写真でチェックしてみたところ、広色域により赤や緑の微妙なグラデーションが滑らかに表示されていることを確認できました。今回使用しているノートPCはDCI-P3カバー率100%と広色域なため、デフォルトの色味以外では大きな違いは感じられませんでしたが、sRGBカバー率95~100%前後の一般的なノートPCと比較すれば明らかな差を見ることができるでしょう。
27インチ、WQHD(2,560x1,440)で実用上十分な解像感を実現
作業スペースとしては、画面サイズは27インチ、解像度はWQHD(2,560×1,440ドット)が確保されており、広さと精細さのバランスがよいです。もちろん4K解像度のほうが精細さという点では上回るわけですが、そのぶん価格が高くなります。「VP2785-2K」は画面サイズ、解像度、色域、そして価格のバランスを考慮したうえで、今回のスペックに落ち着いたのだと感じました。
なお実際に使ってみた感想としては、画面に目を近づければドットを視認できますが、50cmぐらい離れれば文字のジャギー(ギザギザ)はほとんど気になりません。実用上十分な解像感を備えているといえます。
視野角度については左右、上下ともに178度が確保されており、斜めから見ても輝度や彩度の変化は少なめです。もちろん真正面から見た場合と比べれば輝度や彩度に一定の変化はありますが、3~4人で同時に画面を見たとしても支障はないでしょう。
USB Type-C、HDMI、DisplayPortで最大3台の映像出力機器を接続可能
使い勝手という点で重要なのはインタフェースの種類と数。「VP2785-2K」は、USB Type-C(フル機能)×1、HDMI(1.4)×1、DisplayPort(1.2)入力×1、DisplayPort(1.2)出力×1、3.5mmオーディオ出力×1、USB Type-C(ダウンストリーム)×1、USB Type-A(ダウンストリーム)×2、USB Type-B(アップストリーム)×1と数多くの入出力端子を装備。USB Type-C、HDMI、DisplayPortで最大3台の映像出力機器を接続可能です。
また、1台のPCをUSB Type-C経由で、もう1台のPCをUSB Type-B(アップストリーム)とHDMI(またはDisplayPort)経由で接続し、USB Type-A(ダウンストリーム)にキーボードとマウスを装着すれば、1組のキーボードとマウスで2台のPCを切り替えながら操作が可能。複数のキーボードとマウスを置くと余計に場所を占有される、なんてこともありません。この「KVM(キーボード/ビデオ/マウス)スイッチ」は、複数PCを利用したい方にとって必須ともいえる機能です。
また液晶モニターを数珠つなぎに接続できる「デイジーチェーン」機能にも対応。PCからUSB Type-C入力→DisplayPort出力、またはDisplayPort入力→DisplayPort出力というふうに「VP2785-2K」を含む2台の液晶モニターを配線すれば、PCに接続するケーブルは1本で済みます。給電にも対応しているので、ノートPCを頻繁に抜き差しする際には重宝する機能です。
OSDメニューは、入力機器を選択する「入力選択」、音量調節や入力先を切り替える「音声調整」、用途ごとにプリセットからモードを選択する「ViewMode」、手動でカラーを細かく設定する「カラー調整」、シャープネスやアスペクト比などの画質設定を変更する「画像調整」、そのほか細かな機能をオンオフする「設定メニュー」の6つのタブが用意されています。液晶モニターに用意されている項目がほぼ網羅されているので、用途や好みに合わせてきめ細かに設定が可能です。
ユニークな機能が「オートエココントロール」。環境光センサーと人感センサーを組み合わせた機能で、約30cm、約60cm、約100cmなどのユーザーが設定した範囲内に人がいなくなると、約15秒後にバックライトを消灯して省電力モードに移行します。そして本製品の前に人が近づけば、約3秒後にバックライトは再び点灯。。OS自体にもディスプレイのオンオフ機能は用意されていますが、「VP2785-2K」はよりきめ細かく、電力消費を抑えられるわけです。
なお、パッケージには電源アダプタ、電源ケーブル、DisplayPortケーブル、USB(A/B)ケーブル、クイックスタートガイド、キャリブレーションレポート、保証書が同梱されています。USB Type-Cケーブル、HDMIケーブルはオプション。必要に応じて用意する必要がありますが、そのぶん低価格を実現できているのでしょう。
クリエイティブワークを効率的に、高品質で仕上げたい方にぴったりな1台
「VP2785-2K」は実測でAdobeRGBカバー率99.9%、DCI-P3カバー率96.5%の広色域を確保。プロのクリエイティブワークにも十分活躍してくれるクオリティを備えつつ、5万円以下という高コスパを実現しています。写真や動画の編集作業をより効率的に、そして高い品質で仕上げたい方にとってもってこいの1台です。この機会に購入を検討してみてはいかがでしょうか?
\手ごろな価格でマルチに活躍する液晶モニターはコチラ/
\手軽に画面を拡張できるモバイルモニターはコチラ/
[PR]提供:ビューソニック