「料理道具は長く使っていると、相棒感が増してくるんです」
そう教えてくれたのは料理家の榎本美沙さん。発酵食品や旬の食材を使った料理を中心に、雑誌や書籍などのメディアやYouTubeなどでレシピを発信しています。榎本さんのキッチンには、長年大切に使っている料理道具がずらり。おいしいご飯を作るために、食材だけでなく道具にもこだわりを持っていることが伝わってきます。
そこで今回は、榎本さんに道具選びのこだわりをインタビュー。さらに東急ハンズから発売されている 「使うほど育っていく一生モノの鉄フライパン」をはじめとする料理道具を使用して、おすすめのレシピを紹介していただきました。
料理家、発酵マイスター。発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、テレビ、雑誌や書籍へのレシピ提供、イベント出演などを行う。YouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、Instagram(@misa_enomoto)、夫婦でつくるレシピサイト「ふたりごはん」も人気。最新刊『今すぐ始められる、毎日続けられる。ゆる発酵』が発売中。
相棒だからこそ、長く使える道具を選びたい
お気に入りの道具に囲まれたキッチンで、料理を楽しんでいる榎本さん。発酵食品や旬の野菜を使ったレシピを日々発信しており、メディアやSNSなどで人気を集めています。そんな榎本さんが料理道具を選ぶときのポイントは、「長く使えること」だそう。
「道具は長く使えば使うほど味が出ますし、相棒感が増してきます。だからこそ、最初は少しお値段が張るかもしれませんがいいものを買って、愛情を持って使い続けることを大切にしているんです。いい道具のほうが買い換える回数も減るので、長い目で見ればお得だと思います」
いい道具に出会うためには、じっくり選ぶことも大切。榎本さんは道具の材質だけでなく、背景にもこだわって選んでいるそうです。
「とくに包丁を買うときは時間をかけました。お店でさまざまな包丁を見て、手にフィットするか何度も確かめたことを覚えています。また、どんな職人さんが作ったのかも聞きました。手作りの道具には職人さんの愛が込められています。その愛を受け継がせてもらうのだと考えると、自然と大事に使いたくなるんです」
包丁はこまめに研ぐ、割れた器は金継ぎをしてまた使う、などお手入れをしながら道具を長く使っている榎本さん。東急ハンズのオリジナル商品シリーズ 「Hand Marks」(ハンドマークス)の、「もっと、ものを育てよう。」というコンセプトにも共感したそうです。
「Hand Marksの商品は長く使えるアイテムや交換パーツがあるなど、長くものを大切にするアイテムが充実していていいですね。今回使わせていただく道具も、職人さんがひとつひとつ作っているとお聞きしました。きっと料理の仕上がりが変わってくると思うので楽しみです」
手入れが簡単だから、毎日気軽に使える「鉄フライパン」
ここからは料理をしながら、Hand Marks商品の使い心地をインタビュー。まずは 「使うほど育っていく一生モノの鉄フライパン」と その専用カバーを使用して「塩麹レモンチキン」を作っていきます。
前日のうちに塩麹とレモンで下味を付けたチキンを、オリーブオイルをしっかりなじませた鉄フライパンに投入。するとたちまち、レモンの爽やかな香りが漂います。
「鉄フライパンを使うときは食材がくっつかないよう多めの油をなじませて、表面をしっかり温めておくことが大切です。熱くなりすぎたら少し火から外して冷ますといいでしょう。とくに、今回使っている麹は米が原料なので糖分が多く焦げつきやすいです。少しずつ様子を見ながら加熱していくと上手に焼けると思います」
しばらくすると、チキンの焼けるリズミカルな音が。裏返してみると、香ばしい焼き目が現れました。 「鉄フライパンは熱伝導率がいいので、焼き色がしっかりつきますね」と、榎本さんも満足げな様子です。
チキンを裏返したら蓋をして、さらに加熱します。今回使用した専用カバーは、蒸し焼きのように蒸発した水分が蓋の内側で対流を作ってくれるため、お肉がふっくらと焼き上がりました。
チキンが焼けたあとはバターとレモンで味付け。鉄フライパンの温かさで、バターがジュワッと溶けていきます。フライパンを少しゆすって、バターをチキンに絡めれば完成です。
「鉄フライパンのわりにはあまり重たくないので、女性でも使いやすいですね。それでも適度な重さがあってありがたいです。あまり軽すぎると料理中にコンロからずれやすくなってしまうので……」
「準備の簡単さも気に入った」という榎本さん。「従来の鉄フライパンは初めて使う前に、から焼きと油慣らしをする必要がありますが、『使うほど育っていく一生モノの鉄フライパン』はから焼きが不要と聞いて驚きました。鉄フライパンはお手入れが大変な印象がありますが、これなら使うときのハードルが下がっていいですね」と話します。
完成した塩麹レモンチキンは、水分と肉汁が閉じ込められたジューシーな仕上がり。レモンの爽やかな酸味や塩麹のほのかな甘みも加わって、いくらでも食べられそうです。
続いては旬の野菜・ズッキーニを使って「焼きズッキーニヨーグルトディップ」を作っていきます。ヨーグルトとアンチョビを混ぜたディップソースを用意したあとは、輪切りにしたズッキーニを焼くだけです。
「環境にやさしい 手になじむ竹のターナー」を使って、ズッキーニを焼いてみた榎本さん。「握り心地がよく、初めて使っても手にフィットしますね。ターナーの形状がフライパンの側面にもぴったり合うので、炒めものなどにも使いやすいと思います」と、感想を聞かせてくださいました。
鉄フライパンでじっくり加熱したズッキーニは素材本来の甘みが引き立つおいしさ。ヨーグルトディップを付けると味に深みが増し、メイン料理といっていいほどの存在感が出ます。今回紹介した2品のレシピは記事の最後で紹介しているので、ぜひ試してみてください。
使用後は棕櫚(しゅろ)ブラシでサッと洗える
「使うほど育っていく一生モノの鉄フライパン」とセットで使いたい商品が 「鉄フライパンに最適な棕櫚(しゅろ)ブラシ」。使用後の鉄フライパンを洗うとき、スポンジの代わりに使うと汚れがきれいに落ちます。そして、10年、20年と名前の通り「一生モノ」として長く良い状態を保ってくれるのだといいます。
「フライパンの面にフィットして洗いやすいです」と、使用後に感想を語ってくださった榎本さん。棕櫚ブラシの形状にも魅力を感じたそうです。
「断面が斜めにカットされているので洗いやすいですね。フライパンに触れる面積が大きいので一度に広範囲の汚れを落とせますし、力をそこまで入れなくてもきれいになりました」
「おいしい」が無限大に広がる料理
料理を終えたばかりの榎本さんにHand Marks商品の感想をうかがうと「とにかく使いやすく、普段作っている料理とは少し違った仕上がりになりそうでワクワクしました」との答えが。
「鉄フライパンは熱伝導率がいいので、焼きもののほかに炒めものをしてみたいです。たとえばイカの炒めもの。少しレモンを搾って仕上げるとおいしくなりそうです。また、野菜は焼き調理に合うものが多いので、パプリカやピーマンをじっくり焼いてもおいしくなると思います」
シンプルな手順でおいしいご飯の作り方を教えてくださった榎本さん。普段から「これなら作れそう!」と思えるレシピを心がけているそうです。
「作ろうと思ってもらえないと意味がないので、忙しい生活の中でも試しやすいシンプルなレシピを紹介しようと意識しています。いつもとは少し違ったレシピを作ることで、新たな味を楽しんでほしいです。鶏肉を焼くときにレモンの輪切りを入れてみるなど、新しいことに挑戦するとおいしさが広がっていきます。料理って、「おいしい」が無限大にできあがるものだと思うんです。 また、スーパーでどんな野菜も年中手に入る時代だからこそ、旬の食材を取り入れて食卓のうえで季節を感じてもらいたいと思ってレシピを開発しています」
そんな榎本さんが実感している料理の楽しさは「食べること」と「工夫すること」。
「まずは食べることを楽しみに料理をしてほしいです。あと、レシピを作る人間が言うのもなんですが、「焼き時間○分」などの時間はあくまでも目安なので、目の前の食材と向き合いながら調整するとおいしくなると思います。私も、今回はズッキーニが新鮮で水分が多めだったので、少し長めに焼きました。今日はこうしてみようなど自分なりの工夫を考えることも、料理の楽しさだと思います」
なにかと難しく感じがちな料理だからこそ、もっと気楽に考えてほしいと願っている榎本さん。最後に読者へのメッセージを伺いました。
「料理が負担になっている方も多いかもしれませんが、あまり難しく考えなくてもいいと思います。ピーマンを鉄フライパンで焼くだけでも立派な料理です。まずは自分のお気に入りの道具を手に入れて、『この道具を使いたいから料理しよう』と、楽しくキッチンに立ってみてください」
「ものと暮らす」人たちへ
記事内で紹介した、長く一緒にいたい「料理道具」
今回使用したHand Marks商品は、東急ハンズの店頭やネットストアにて販売中。どれも使うほどに味が出てくるので、料理の相棒として長くお付き合いしてみてはいかがでしょうか。
から焼き不要の鉄フライパン。鉄を窒化処理しているため錆びにくく、長く愛用できます。ガスコンロはもちろん、IH電気調理器などでも使用可能。
使うほど育っていく一生モノの鉄フライパン
ご購入はこちら >
+α 環境にやさしい 手になじむ竹のターナー
国産の放置竹林の竹を使用して作られたターナー。右利き左利き兼用で、フライパンや鍋底にフィットしやすい形状です。
「一生モノの鉄フライパン」にぴったりなサイズ感。ドーム状の蓋は焼き料理だけでなく蒸し料理にもおすすめです。
鉄フライパンを洗いやすい、斜めにカットされた先端が特徴的。先端が消耗しても、毛先を切って整えればまだまだ使用できます。
鉄フライパンに最適な棕櫚(しゅろ)ブラシ
ご購入はこちら >
記事内で紹介したレシピ
塩麹レモンチキン
(調理時間:20分 ※漬け込み時間、常温に戻す時間をのぞく)
材料
鶏もも肉 大1枚(300g)
レモン(国産かノーワックスがおすすめ) 1/2個
塩麹 大さじ1と1/2
オリーブオイル 小さじ2
バター 10g
作り方
1.レモンを輪切りにする。
2.鶏肉の皮目にフォークで穴をあける。鶏肉の裏面に切り込みを入れたら、保存袋に入れる。保存袋に塩麹を加えて揉み、さらに輪切りにしたレモンを入れて冷蔵庫で一晩おく。
3.加熱の30分ほど前に鶏肉を冷蔵庫から出し、室温にしておく。フライパンにオリーブオイルを入れて熱したら、弱火にする。塩麹を軽くぬぐった鶏肉を、皮目を下にして入れる。
4.5~6分ほど加熱して焼き色がついたら上下を返し、蓋をしてさらに5〜6分加熱する。余分な油をふきとり、バターとレモンを加えてサッと絡める。食べやすいように切り、器に盛り付ける。
焼きズッキーニヨーグルトディップ
(調理時間:10分)
材料(2~3人分)
ズッキーニ 1本
オリーブオイル 大さじ1
(A)水切りヨーグルト 50g
(A)アンチョビ(刻んだもの) 1枚分
(A)にんにく(すりおろし) 少々
(A)オリーブオイル、薄口しょうゆ(なければしょうゆ) 各小さじ1/2
作り方
1.ズッキーニは1cm幅に切る。(A)を混ぜ合わせてディップにする。
2.フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱する。ズッキーニを入れて片面1〜2分ずつ、焼き色がつくまで焼く。
3.器に盛り付け、ディップを添える。
[PR]提供:東急ハンズ