新型コロナの感染拡大により、私たちが置かれている環境は一変しました。不安定な状況下で、後世のために何を“続けていく”べきなのかーーみなさんも一度は考えたのではないでしょうか。それは個人だけでなく組織も同じ。ここ数年、サステナビリティに関して、特に「SDGs」や「ESG」を経営戦略の重要な課題・取り組みとする企業は急激に増えましたし、カリキュラムに組み込む学校も多いようです。

サステナビリティを考えるのはとても重要だといえますが、その一方で、各企業がどんな取り組みをしているのかは見えにくいのが正直なところ……。

そこで今回は、昔から環境対応などに力を入れて取り組んでいる日産自動車株式会社に、現役大学生が訪問! 日産自動車のサステナブルな企業活動について、社員のみなさんにお聞きしました。

まずは用語をおさらい!

「SDGs」…持続可能な開発目標。2030年までに持続可能でより良い世界の実現を目指すべく国連サミットで採択された。
「ESG」…環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字。社会的により良い経営をしている企業を表す指標にもなっている。

▼登場人物プロフィール

- 大学生のみなさん -

  • 糸賀さん(大学2年生)
    この春、アメリカの大学に留学を控えている。現地ではSDGsについても学ぶ予定で、ESGにも興味を寄せている。

  • 安本さん(大学3年生、法学部)
    大学の講義をきっかけに、SDGsに関する課題に関心あり。

  • 奥田さん(大学3年生、医学部)
    医学部に在籍し、将来は医師になるべく勉強中。環境問題と密接にかかわりのある自動車メーカーの取り組みが気になっている。

- 日産自動車のみなさん -

  • 青木さん
    広報担当。記事や写真を使ったストーリーのコンテンツづくり、決算発表や生産技術発表の記者会見の運営などを担う。

  • 富岡さん
    主にマーケティング&セールス/アフターセールスで働く従業員の担当人事をしたのち、現在は新卒採用を担当。

  • 片岡さん
    マーケティング部で国際的なビッグイベントを担当。イベントのコンテンツ制作やプロジェクトマネジメントを担う。

※取材は新型コロナ感染拡大防止の観点から消毒など十分に配慮した上で行いました。

とりあえず日産自動車の社員に突撃! どんな社会貢献をしているの?

さっそくですが、日産自動車はどのようにSDGsやESGに取り組んでいるんですか?


日産の取り組みは多岐にわたりますが、たとえばもう10年以上前に、グローバル向けとして世界初の量産型EV「リーフ」を発売しました。SDGsやESGという言葉が知られるずっと前から環境負荷や安全性を考えて、電動化や運転支援技術などの技術開発を続けています。
直近では新型EVの「アリア」を発売し、リーフで培った経験やノウハウを活かしていますね。また、EVのリチウムイオンバッテリーの再利用にも力を入れているんです。


  • リーフ【LEAF】

バッテリーって再利用できるんですね……! どんなところに使われているんですか?


他のEVの交換電池、家庭用や大規模ソーラー発電用の蓄電池、日産の工場の部品搬送車のバッテリーなど、実はいろんな使い道があるんです。身近なところだと、踏切の非常用電源として導入されたりもしています。それに、EVは「走る」だけでなく電気の供給源にもなるので、災害時のライフラインとしての価値もあるんですよ。


EVについて動画で詳しくみる →

日産がSDGsやESGへと積極的に取り組んでいる理由は何ですか?


日産は「人々の生活を豊かに。 イノベーションをドライブし続ける」をコーポレートパーパスに掲げ、みなさんの生活をいかに豊かにできるかを考えてきました。特に今は企業のサステナビリティ戦略・対応に対する社会の関心が一層高まっているので、これに応えていくことが求められています。


日産は1947年に、日産初(※)のEV、「たま電気自動車」を製造・販売しました。日産のEVのルーツと言われている車です。その背景には「石油が手に入りにくい時代でも、優れたEVで日本の復興を支えたい」という想いがありました。やはり日産には、創業時から「イノベーションを起こして生活をより豊かにする」という精神があったんだと思います。
(※)当時の東京電気自動車(のちのプリンス自動車工業)


企業は自分たちの利益だけでなく、社会にとって「必要だ」と思われる存在でいなければいけません。社会に貢献していない企業は、持続性がないですからね。ESGは、安定的かつ長期的に成長していくという点で良い企業かどうか判断する指標になっています。学生のみなさんも、そういう視点から企業を選ぶケースが増えているようです。


たしかに。僕は今就活真っ最中なんですが、コロナ禍を経て「人のためになる仕事がしたい」「安定した企業で働きたい」と思うようになりました。そういう一人ひとりの想いが、ESGの取り組みにつながっているんですね。


EVだけじゃなかった! 日産自動車のESGへの取り組み

学生のみなさんは、ESGやSDGsのどんな部分が特に気になっていますか?


私は大学でウインドサーフィン部に入っているので、環境問題に関心があります。海に行くとペットボトルやお酒の空き缶、たばこの吸い殻がたくさん捨てられているので、本当に深刻な問題だなぁ……っていつも感じています。


僕はやっぱり自動車に注目していますね。社会インフラは自動車があって成り立っているので、自動車にフォーカスしてSDGsの問題を考えるのは正しいのかなって思います。


うんうん、本当に大事なことですよね。


私は女性の社会進出に関心があります。医学部に通っているのですが、医師は男性のほうが圧倒的に多くて、男女比は7:3くらいなので……。


みなさん、ESGの「E(環境)」と「S(社会)」に関心があるんですね。「E」についていえば、環境負荷を減らせるよう、日産は使用済み自動車のリサイクルを進めていて、設計段階から「3R」(リデュース・リユース・リサイクル)の視点を取り入れたり、解体業者や破砕業者等と連携してリサイクルに取り組んでいたり、クルマをつくるときに発生する金属スクラップをリサイクルするプロセスを採用したりもしているんですよ。 CO₂削減の観点では、日産は世界に先駆けて量産型のEVを発売した歴史があって、今も電動車の普及と、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速させています。


たしかに、「日産」と聞くとEVのイメージがありますね。


「S」の部分にも力を入れていて、たとえば今後は少子高齢化が進み、ますます労働人口が減っていくのは明らかです。そのような状況下で持続的な経営を行っていくためには今以上に女性や外国人など多様な人財の活躍が期待されます。そのためにも、みんなが働きやすい環境づくりに取り組んでいます。


「ここまで任せてもらえるの!?」若手社員も驚いた刺激的な環境

みなさんが日産に入社しようと思ったきっかけは何だったんですか?


私の場合は、日産ならグローバルな環境で働けるし、職種別採用があったので自分のやりたい仕事ができそうだなと思ったからです。


僕は、グローバルに大きなインパクトを与えられる会社で働きたいという想いと、社員同士でちゃんと意見を言い合える環境で働きたいという想いがありました。日産なら、その二つがマッチできそうだと思って入社を決めたんです。


私はSDGsやサステナビリティに興味があって、大学でもアメリカでサステナビリティビジネスや環境学を勉強しました。当時は今ほどSDGsという言葉が知られていなかったのですが、もっと多くの人に知ってほしいと思って、環境問題にもかかわれる日産で働こうと考えました。今は「日産ストーリーズ」というサイトから日産のESGの取り組みについて動画や文章で発信したり、大学時代に勉強したことが活きています。


「日産ストーリーズ」はこちら →

実際に入社してみて、ギャップなどはありましたか?


すごく若手に仕事を任せてもらえる会社だなと思いました。私は入社して3年目ですが、大きなイベントのプロジェクトリーダーを任されました。大役なので初めは緊張しましたが、上司はちゃんと相談に乗ってくれますし、かなり風通しが良くて働きやすい環境だと思います。


それはあるね。「ここまで任せてもらえるの!?」ってビックリしたもん。もちろん、そういう環境を求めていたんですけど、想像以上でしたね(笑)。僕は、入社して2年経ったタイミングで「新卒採用に携わりたい」と会社に伝えたところ、その気持ちを汲んでくれて。今年から新卒採用の担当に従事できました。


みなさんのやりたいことと社会的意義を、会社が適切な形でマッチさせてくれるんですね。


男性の育休利用実績は24%! ダイバーシティが尊重される環境整備

女性の活躍という点でも日産は進んでいます。私の上司も女性ですし、そんな先輩たちをロールモデルにできるので、「きっと今後はこういうふうに働くんだな」っていうイメージがつきやすいですね。


現在、社員は世界中で13万人以上もいるんですよ。国籍は100カ国以上にのぼりますし、外国の方と一緒に仕事をする機会がとても多いです。


そうそう。特に、私の部署は日産の中でも外国人比率が高くて、半数近くが外国人なんです。会議も英語が多いですし、みんなバックグラウンドが違うから、思っていた以上にダイバーシティのある会社だなって思いました。LGBTへの取り組みを評価する「PRIDE指標」でも、2017年に日本の自動車会社で初めて最高ランクのゴールドを受賞してから5年連続でゴールド受賞していますし、多様性を重視する社風が根づいていますね。


女性の活躍や男性の育児休暇など、制度面での整備はいかがですか?


すごく充実していますよ。多くの女性社員が活躍していますし、産休はもちろんのこと、ファミリーサポート休暇や育休も充実していて、性別を問わず多くの社員が使っています。直近だと男性の育休利用実績が24%というデータも出ています。


男性も育休が利用できると、家庭を持ったときに暮らしやすいでしょうし、家族のムードが良ければ仕事にも熱が入ると思うので、すごく憧れます!


上司でも下の名前で呼ぶ、本社では部長席がない……「日産自動車あるある」

ちなみに、「日産自動車あるある」みたいなものってあったりしますか?


そうですね、上司との距離がすごく近いと思います。他の会社は○○課長とか、△△部長とか、役職名をつけて呼んだりしますよね。でも、うちの場合は上司でも、苗字ではなく名前で○○さん、と呼んだりしています。


逆に、役職名で呼んじゃいけないっていうルールでもあるのかな?(笑) 私のいる本社では部長席みたいなものもないし、役員でも“さん”付けで呼ぶよね。


外国人の場合はファーストネームで呼び捨てだから、誰がその場の偉い人なのかもわからなくて迷ったことがあります(笑)。それくらいフラットな環境です。


うちの部活はみんな仲良しですが、上下関係は少し厳しいので、そういう環境に憧れちゃいます。みなさんは、どんなときに「日産に入って良かった」って感じますか?


個人的にはこれまで人間関係で悩んだ事がないというのは日産で良かったなと思います。どんなにやりたい仕事ができていても、人間関係でつらいことがあるとストレスがたまりますよね。でも、大企業にありそうな人間関係のしがらみを感じる事はないですし、それが若手でもチャレンジできる働き方につながっているんだと感じますね。


社員のモチベーションが高いのもいいですね。「こんなことをやりたいです!」って言えば、若手でも意見を聞いてもらえるし、実際に仕事させてもらえます。学生時代から、「こういうことをやりたい」と考えが固まっている人にはいい環境なんじゃないかと思います。


仕事を任せてもらえるから成長もできますし、仕事のやりがいを感じながら社会や環境にも良い影響を与えられるので、そういう点で日産は魅力的だと思います。


学生のうちに“本当に好きなこと”を見つけよう!

これから社会人になるにあたって、学生のうちから準備したほうがいいことはありますか?


学生時代は自分のために使う時間もたくさんあるので、「自分は何が本当に好きなのか」ということは考えておくといいかもしれません。時間に恵まれているうちに、いろんなところに行って、いろんな人の話を聞いて、いろんなことにチャレンジするといいと思いますよ。


僕が言いたいことは青木さんに全部言われちゃいました(笑)。でも、本当にそのとおりだと思います。自分のやりたいことを、ちゃんとやり遂げることが大事だと思っているので、何か最後までやりきって、形にしておくといいかもしれませんね。


自分の考えを持って、しっかり意見を言うのはとても大事なことなので、興味のあることは積極的にやってみることが大事だと思います。今日はありがとうございました!


大学生のメモを盗み見!

  • 日産自動車のSDGsやESGへの取り組みは、EVだけじゃなかったみたい。幅の広さにビックリ!
  • ダイバーシティへの理解が進んでいると実感。若手でもグローバルに活躍できるチャンスが多そう。
  • 社員のみなさんも仲が良さそうだった。社会的な意義を考えながら、自分のやりたいことを追求できる環境だと思った。

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SDGsへの取り組みが増えている今。ESGは企業を判断する新しい基準として、より一層重視されていくでしょう。みなさんも、先陣を切り責任を持って進んでいく日産自動車の姿から、自分なりの未来への取り組みを考えてみてください。

今回紹介した以外にも、日産自動車ではさまざまな活動を通してESGsやESGの情報を発信しています。たとえば、EVは災害時のライフラインを支えてくれていたり、バッテリーは驚きのものへ再利用されていたり……知らないうちに私たちの生活に深くかかわっているのです。

「もっと知りたい!」と思った方は、ぜひ「日産ストーリーズ」のサイトや動画をご覧ください。

「日産ストーリーズ」はこちら →

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