毎日働いていると、仕事に対してモチベーションが上がらないと悩む方も多いでしょう。やる気が出ないと感じるときは、原因を把握して適切に対処するのが大切です。今回はモチベーションを上げる方法やコツを具体例とともに紹介します。

モチベーションが上がらないときもある! 重要なのはやる気を「コントロールする」こと

「はっきとした原因はないが、なぜかやる気が出ない」「以前よりも前向きに仕事ができなくなった」。長く働いていれば、そんな経験がある人も多いはず。この記事を読んで自分自身を理解し、モチベーションをコントロールできるようになりましょう。

モチベーションは上下するもの

仕事において、常にモチベーションが高い状態をキープするのは困難です。たとえ興味のある仕事に携われたとしても、時間が経つにつれて一つひとつの業務が作業のように思えてしまうでしょう。

モチベーションという言葉は3つに分けられます。1つ目は「やる気」で、何かを行おうとする気持ちのこと。2つ目は「興味」で、ある対象に対する特別の関心のこと。3つ目は「承認と達成感」で、自分自身が周りに認められている状態のことです。これらは周りの環境に左右されやすく、自分自身でコントロールするのは難しいです。

モチベーションは上下するのが当たり前。やる気が出ないこと自体を不安に思う必要はありません。

やる気を使いこなす方法を身に付ける

自分の意思でモチベーションを管理しようとすると、かえって精神的にしんどくなり、生産性も落ちます。モチベーションは管理するのではなく、使いこなしましょう。意識の仕方を変えれば、何事も前向きに取り組めます。

モチベーションが上がらない原因7選

モチベーションが上がらない原因は、大きく分けて2パターンがあります。「周りの環境」と「自身のマインド」です。

職場の人間関係が悪い

人間関係は人のモチベーションや生産性に強く影響します。社会心理学者のクルト・レヴィン教授によると、最も影響を与えるのは上司との関係性だそうです。一緒に働く同僚や上司の人間関係が悪いと、モチベーション高く仕事をするのが難しくなります。

成果に対し、正当な評価がされない

人は成果や努力が正しく評価されないと疑心暗鬼になります。一生懸命取り組んだ仕事に対して、本人が納得のいく評価が得られない状態は不健康な状態です。ましてや成果が認められず、他人の手柄になるようでは仕事に対して不信感しか持てなくなります。

業務に興味が持てない

「人事異動や役割変更で、興味がない業務の担当になった」「営業力を伸ばしたいのに事務の仕事ばかり任される」など、自身の興味関心や目指したい方向とは違う仕事ばかり任されていると、モチベーションは上がりません。

仕事量が多くて疲弊している

「優秀な人には仕事が集まりやすい」とよく言われますが、振られる側にも限度があります。キャパシティ以上の仕事を担当したり、切羽詰まった状態での仕事が続いたりすると心の余裕がなくなり、精神的にも身体的にも壊れてしまいます。

仕事の自由度が少ない

人は同じことを繰り返していると飽きがきます。創意工夫をする余地がない仕事は、「自分らしさ」を出せず、やる気が失われてしまうでしょう。

なんのために仕事をしているかわからない

やる意味を見い出せない仕事は、長く続きません。業務が立て込んでいるときは、目の前の仕事に集中しているので気づきにくいです。しかし、ふと余裕ができて自分の仕事を振り返った際、「誰の何に役に立っているか」がわからなくなると、とたんにやる気が出なくなります。

業務に慣れてしまった

長年同じ仕事を続けると当然飽きがきます。慣れた結果、惰性で仕事を続けることになります。

【TDK社員にインタビュー】
モチベーション高くリモートワークをする秘訣とは……?

モチベーションが上がらないときの対処法7選

モチベーションが上がらないときの対処法は、「やる気」「興味」「承認と達成感」でそれぞれ異なります。

気分が切り替わる休息の取り方を覚える(やる気)

やる気が起きない状態では、生産性があがりません。休憩をとってクールダウンをするのは半分正解ですが半分間違いです。「休憩が終わったら、またこの仕事か……」と思うと逆に気が滅入ってしまいます。 おすすめは、マインドフルネスをすること。自分の呼吸に集中するなど、「今この瞬間」に意識を向けることで気持ちを切り替えやすくなります。

達成したときのご褒美を準備する(やる気・承認と達成感)

仕事をしていれば、苦手な仕事に取り組まなければならないことがあります。そんなときは自分が嬉しいご褒美を用意しましょう。「ここまでやったらチョコレートを食べる」等決めておくと、苦手な仕事でもやりきることができ、達成感を味わえます。

キャラクターだと割り切る(興味)

他人にモチベーションが下がることを言われた際は、その人のキャラクターだと割り切りましょう。同じ人間だと思うと腹が立つことも、その人のキャラクターだと思うと不思議と冷静かつ合理的になれます。結果、人間関係のストレスも減り、本来の仕事に集中できます。

尊敬できる人や一緒に成長できるライバルを見つける

上司や職場の仲間に恵まれなくても、尊敬できる人の存在は自分を勇気づけてくれます。尊敬できる人に近づいて直接指導を受けたり、相談相手になってもらったりしましょう。刺激を受ける機会ができるので、やる気が継続します。 また、直接指導が受けられなくても「〇〇さんだったら、どう考え動くか」と考えることで、その人の思考やマインド・行動特性を意識して行動できます。すると、気持ちが落ち込んだときも前向きに取り組めます。

いい意味でライバルを持つのもおすすめです。勝ち負けを争うのではなく、一緒に成長していける仲間です。優秀な人には若いうちから一緒に成長していけるライバル、いわば「同士」のような人が必ずいます。お互いに刺激し合うことで、安定的なやる気に繋がり、能力面や精神面での成長が加速します。

過去の自分と比較してみる(承認と達成感)

ゴールと現状のギャップを知り、それを埋める「ギャップアプローチ」を続けると気持ちが続かなくなります。ときには過去の自分と今を比較するのがおすすめです。できないところに目をつけて頑張り続けるよりも、成長の実感がつかめ、自信に繋がります。

仕事に自分なりの工夫をしてみる(興味・承認と達成感)

仕事のプロセスやルールが決まっていたとしても、視点を少し変えるだけで工夫の余地はあるものです。一見、単純作業に思える仕事でも、「気がきく」「正確さ」「速さ」といったように、人と差が出るポイントはたくさんあります。その差こそ、あなたが提供できる価値です。その価値を増やしていこうと思えば、おのずと工夫できる余地が見えてきます。

自分で目標設定してみる(興味・承認と達成感)

自分の目標や取り組む仕事に対して、価値や意味付けをしてみましょう。同じレンガを積む仕事でも「教会をつくり、歴史に残る仕事だ」と思えば、やる気が継続します。

仕事のコツを組みたて作戦にする(興味・承認と達成感)

達成したい目標や仕事があるときは、仕事のコツを探し出し、計画を練りましょう。コツがわかれば「やれる感」が生まれます。この「やれる感」があればトラブルが起きた際でも、最後までやる気が継続します。

デスクの横に”水槽”……!?
TDK社員がモチベーション高く働ける秘訣とは

モチベーションが高い人が多く働いている会社を選ぼう

社員のモチベーションを高く保てている会社の特徴

健全に利益をあげ、成長している

会社が健全に成長していると、新しいチャンスや役割が増えていくので社内が明るく活発になります。また、会社が成長しているという実績が、社員全員の自信にも繋がります。モチベーションを高く保つには、会社が健全に成長していることが一番の条件です。

会社が挑戦を続けている

会社が健全に成長していても、ビジネスモデルやプロセスが固定されてしまうと、仕事に対して「自分らしさ」を出しづらくなります。会社が挑戦を続けることで、社内全体が失敗を恐れない社風になります。たとえ失敗したとしても、それを糧にして次のチャレンジに繋げていけます。

仕事に前向きな社員が多い

人の足を引っ張るような行為や、やる気が落ちるような発言が多いと、前向きな人の心を折ってしまいます。しかし、仕事に前向きな社員が多くいれば、たとえマイナス思考が強い社員がいても、社内全体はポジティブな雰囲気になります。

仕事を正当に評価してもらえる

人は評価され認められる方向に動きます。仕事の成果ではなく年功序列や派閥、出身大学で評価が決まるとわかれば、成果を出そうと思えません。自分の仕事が正しく評価され、客観的に見ても正当な判断だと理解できるようにしましょう。

年上の人が謙虚に若い人から学んでいる

世の中が変化するスピードは速くなる一方です。経験を積んだ社員よりも、若く最新の情報をインプットしている若手社員のほうが、正解に近い知識を持っていることも増えてきました。健全な組織こそ、年上の上司や先輩から学ぶだけでなく、逆に謙虚に若い人から学んでいます。年上層が対応できないからといって、便利なシステムやツールを利用せずに昔からの慣習を続けているようでは、仕事の効率にも影響します。若手社員のモチベーションは下がる上に、組織運営の健全なアップデートができない状態になるのです。

モチベーション高く仕事をしている人の具体例

ここまでモチベーションをコントロールする方法について解説してきました。一方で、「実際に働いていると、色んな要因が絡み合いモチベーションを上げるのは難しい」と考える人もいるでしょう。しかし、会社員であっても、モチベーション高く働いている人たちはたくさんいます。

モチベーションは「最後の砦」という責任感

大野 吉久さん TDK株式会社 SCM&経営システム本部 SCM改革グループ(2009年入社)


入社後9年目までは情報システム部門であらゆるシステムを作ってきたという大野さん。「無いものは作る。どんなシステムやツールでも作れる」という心構えで、仕事に取り組んでいたそう。大野さんのモチベーションの根源は、「自分が最後の砦」という責任感。多くの人と関わりながら、攻めの姿勢で仕事を行っていました。
そんな大野さんは、ビリヤードの県代表として全国大会にも出場しています。ビリヤードで培った、「極度の緊張の中でも守らずに攻める覚悟と勇気」は仕事において役立つ場面が多いそうです。

日々の勉強で新たなキャリアパスを開拓

政岡 千智さん TDK株式会社 電子部品営業(2009年入社)


20歳で営業事務として入社した政岡さん。入社当初は周りの人たちとのキャリアが異なることに対し、劣等感を抱いていたそう。それでも愚直に仕事と向き合い、製造工程、物流、需要動向を懸命に勉強。徐々に周囲の方々から感謝の言葉をもらうことが増えていき、自身の「成果」に対する評価を、正当に受けられたことが自信に繋がっていきます。約5年間営業事務を続けたのち、営業への異動を果たします。
そんな政岡さんは営業職への異動から2年半後、異例の人事でアメリカのサンノゼ営業所へ赴任することになります。 周りと違うことを気にして劣等感を抱いたとしても、一つひとつ地道に成果を積み上げていくことで、自らの判断軸を持って仕事ができるようになったそうです。

TDK社員の「尖った大胆さ」について
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モチベーション高く働けるTDK

多彩な個性を持つ従業員が集まるTDK

TDKはフェライトを使用した磁性部品=フェライトコアを世界ではじめて製品化した総合電子部品メーカーです。スマートフォンやパソコン、電化製品、産業機器、自動車など、日々の暮らしを快適で豊かなものへと変えてくれる、数々のテクノロジーの進化を支えています。 世界30 以上の国や地域に250カ所以上の拠点を展開しており、従業員数は約13万人に達します。そのうち、日本以外の拠点に在籍している従業員は約90%と多様性溢れる会社です。 様々な価値観を持つ社員の活躍を支えるために、TDKでは様々な制度を整備。出産・育児支援制度や介護休業、在宅勤務・フレックス制度・、再雇用制度、配偶者転勤に伴う働き方の選択など、社員が自分らしく生きていくための環境が整っています。

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職場の環境や人間関係はモチベーションに大きく影響します。環境が良ければ、周りの人たちに触発されやりたいことに挑戦する意欲も湧いてきます。 やる気をあげるコツは、人それぞれです。自己理解を深めていきながら、モチベーションをコントロールできるようになりましょう。

「モチベーション高く働くコツ」って……?
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