何かと疲れる日々。たまには遠くまで旅行に出かけてリフレッシュしたいところですが、なかなか難しい状況が続いています。
そんな中、注目を集めているのが「マイクロツーリズム」。マイクロツーリズムとは「地元や近隣での近距離観光」のことで、自転車との相性の良さがクローズアップされています。
車や電車では素通りしてしまったり、そもそも出会えなかったりする風景を発見できるのが、自転車でマイクロツーリズムを行う魅力。
今回は、大阪市此花区・西区を舞台に「下町情緒あふれる銭湯を目指すマイクロツーリズム」を体験し、その様子をレポートします。すぐ近所で味わえる非日常が、たくさんありました。
入浴中に自転車を預かってくれる
下町の銭湯があるらしい……
もしもし、マイナビのKですが、権藤さん、今お時間よろしいですか? |
大丈夫ですよ!どうしました? |
全然大したことじゃないんですけど、権藤さんってプライベートで自転車に乗られているんですよね? |
乗ってますよ!街乗りするくらいですけど。 |
ところで、最近お疲れですよね? |
話、めっちゃ飛びますね。まぁ、それなりに疲れてますかね。 |
すみません……。次の休みの日、自転車に乗って一緒に銭湯に行きませんか? |
自転車に乗って銭湯? |
大阪の此花区に、入浴中に自転車を預かってくれる下町感あふれる銭湯があるらしいんですよ! それに、僕も先日ロードバイクをメンテナンスしてもらったので、せっかくだから街ぶらしてみたくて! |
自転車で走って銭湯に入るとか最高ですね! |
決まりですね!では、JR九条駅集合でお願いします! |
了解です!楽しみにしています! |
此花区・西区をサイクリング!
非日常を満喫できる発見がいっぱい!
大阪市此花区をめぐるマイクロツーリズムのスタート地点は、九条駅。ちなみに此花区は、埋立地が多くフラットな道が多いため、サイクリストたちに好まれています。
権藤とKの自転車は、いずれもシマノ製のパーツが搭載されているスポーツタイプ。
この自転車に乗って、通称「自転車湯」として知られる「千鳥温泉」を目指します。
いざ出発!
安治川隧道(あじかわずいどう)
「安治川隧道(あじかわずいどう)」は、西区と此花区を結ぶ日本初の沈埋トンネル。歩行者と自転車専用の“川の底を通るトンネル”という、全国でも珍しいトンネルです。今も交通手段として使用されていて、通勤や通学途中と思われる方々が続々とやってきます。
歩行者は階段でも地下のトンネルまで下りられますが、自転車はエレベーターを利用。列に並び、自転車を押しながらエレベーターに乗り込む光景は、とても新鮮に感じます。
川底のトンネル内は、夏は涼しく冬は暖かいのが特徴。まるで秘密の抜け道のようで、初めて通った僕たちのテンションは静かに上がっていました。
ちなみにこのトンネル、かつては自動車も通行していたようで、右側の大きな扉は旧自動車用エレベーターとのこと。
ユニバーサルシティ
安治川隧道を抜け、此花区へ突入。しばらく走ると、楽しげな絶叫が聞こえてきました。ユニバーサルシティです。いくつものホテルがそびえ、ヤシの木が並ぶ光景は、下町から一転、リゾート感が漂います。下町の対極にある、新しい非日常です。
北港ジャンクション
ユニバーサルシティを過ぎてほどなくのところで立ち寄ったのは、知る人ぞ知るフォトスポットとして有名な「北港ジャンクション」。見上げれば、武骨な橋がうねって重なる複雑な構造に圧倒されます。
ジャンクションや工場地帯に惹かれるのは、映画やゲームの世界に紛れ込んだような錯覚を覚えるからかもしれません。権藤は、中学時代に流行った大人気RPGを思い出していました。
此花大橋ループ~此花大橋
北港ジャンクションからすぐ、らせん状の「此花大橋ループ」を上って「此花大橋」を渡っていきます※。此花大橋を渡った先は、スポーツ施設やスラッジセンターのある人工島「舞洲」。
高架の此花大橋を渡るために、歩行者と自転車はこのループを上ることに。連続するループも北港ジャンクションと並びフォトスポットとされており、非日常を感じられる写真が撮れます。
※現在は改良工事のため歩行者・自転車道は通行止め(令和4年11月30日まで)。
常吉大橋
人工島「舞洲」を堪能した後、本土に戻る橋「常吉大橋」。橋から望む景色が綺麗。海を眺めるだけで癒されました。常吉大橋は、自転車から降りて渡りましょう。
橋から見えるヨットハーバー「北港マリーナ」は、2022年5月に新施設がオープンするそう。暖かくなったら是非立ち寄ってみたいですね。
淀川左岸スーパー堤防
今回のベストサイクリングロードと言っても過言ではないのが「淀川左岸スーパー堤防」です。小高い堤防の上は見晴らしが良く、フラットな道が真っすぐ続くので、走りやすさは満点。肌に当たる冷たい風が心地良かったです。スピードの出し過ぎにはご注意を。
堤防の途中であった水門、「伝法水門」。現在は埋め立てられたかつての河川「伝法川」と淀川を繋ぐ水門です。
伝法漁港
淀川左岸スーパー堤防を颯爽と走り抜け、漁船が停泊する「伝法漁港」で小休止。伝法漁港は、大阪市内唯一の漁港です。
のどかな雰囲気の中、2人で腰かけた石は、豊臣秀吉が大阪城を築く際に運搬途中に船から落ちたもの。「残念石」と呼ばれるこの石は、川から引き上げられ、ベンチとして活用されています。当時は城壁になり損ねたものの、こうしてフィーチャーされているのですから、逆にラッキーな石のような気がします。ご利益にあずかろうと何度も撫でました。
自転車を預けて、お風呂に入ろう!
下町情緒あふれる「自転車湯」の魅力!
そして、旅の目的地である「千鳥温泉」に到着!赤い看板、銀色の煙突が目印です。適度に疲れた身体が、お風呂を求めていました。
暖簾をくぐると、昔ながらの木札の下駄箱が。
千鳥温泉には「自転車湯」という裏屋号があり、サイクリストたちの間で話題を呼んでいます。窓から店内をのぞくと、折り畳み自転車がありました。こちらでは、入浴中に自転車を預けることができるのです。
下駄箱や番台、飲み物が入った冷蔵庫。70年以上の歴史がある銭湯に、思わず懐かしさが込み上げてきました。
5年前に脱サラして経営を引き継いだ店主の桂秀明さん。自身も「お風呂」と「自転車」が大好きとあって、サイクリストたちの不安を取り除きたかったといいます。
よく自転車に乗って温泉や銭湯に行くのですが、入浴している間に盗まれないか気が気でないんですよね。 ゆっくりとお風呂に入ってもらいたいので、竹製の自転車スタンドを手作りしました。 |
これは安心!待合室にある自転車スタンドに自転車を設置し、店主さんの心遣いに甘えて、存分に疲れを癒すことにしました。
店主さん発案のサイクリングマップも配布されており。自転車愛が随所に感じられます。
脱衣所もなつかしさがあふれる見た目。
ガラガラと引き戸を開けると、壁一面に大きなタイル絵。現在の建物が建てら れた1967年当時のものがそのまま残っています。
洗い場に目を向けると、今では珍しい鏡広告がずらり。職人さんがひとつずつ手描きする鏡広告は、昔ながらのアナログさが評判で、IT企業やゲーム制作会社、SNSで活躍するYoutuberなども出稿しています。契約期間は半年間で、掲載が終われば、鏡ごと受け取ることができるそう。
普通のお風呂では満足できないという方に電気風呂やサウナも完備。
自転車を気にせず時間を忘れてお湯に浸かり、タイムスリップしたかのような空間で思いっきり身体を伸ばしました。
銭湯に来たのなら、これを飲まずに帰るわけにはいきません。定番のコーヒー牛乳とコーラで乾杯。風呂上がりの身体に染みました。
貸タオルや石鹸、シャンプーとリンスのセットなどをご用意しておりますので、サイクリング終わりに手ぶらでお越しいただけます。 自転車をお預けいただき、心置きなく疲れを癒してください! |
自転車×マイクロツーリズムで、
近場で非日常体験を!
自転車に乗って銭湯を目指すマイクロツーリズムは、控えめに言っても最高でした。
遠くに行かなくても、非日常を感じられるスポットは近場にたくさんあるんですね! 新しい発見がたくさんあったので、もっと探索してみたくなりました! |
自転車でのんびり走ると、普段素通りしてしまっているけど魅力的なスポットを再発見できますね! 疲れも癒せたので明日から仕事を頑張れます! |
そうですね!お互い、がんばりましょう! |
はい!またお声がけしますね! |
さて、次はどこを旅するのでしょう?あなたも自転車でマイクロツーリズムを試してみませんか?
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シマノは、世界中の自転車を愛する人の感動に寄り添いたいと願い、品質にこだわった本当に信頼されるものづくりをめざしています。
今までもこれからも「こころ躍る製品」を皆様にお届けしてまいります。
【店舗情報】
千鳥温泉(自転車湯)
大阪府大阪市此花区梅香2-12-20
TEL 06-6463-3888
14:30~22:30/定休日 火曜日
https://jitenshayu.jp/
Photo:ビレッジピクス
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