MSIから新しくリリースされた、クリエイター向けPCのニューモデル「Summit E16 Flip」。
このモデルは、そのネーミングからもわかる通り360度に展開するディスプレイパネルと軽量ボディ、そしてパワフルなスペックで、動画編集をはじめとした負荷の高い作業をこなさなくてはならないクリエイターをサポートしてくれる心強い存在だ。ミュージシャンでもあり、デジタルデバイスのエキスパートでもあったビデオグラファー 鳥越万紀雄氏にその使用感を試してもらった。
フリーランスのビデオグラファー&ドラマー。
MVを中心に企業のPRビデオや商品PRムービー、YouTubeチャンネルの制作などを行う。
YouTube/Twitter/ note
ビデオグラファー 鳥越万紀雄が誕生したワケ
―鳥越さんは、注目のビデオグラファーとしてご活躍されていますが、クリエイターを目指したきっかけはどのようなものでしたか?
動画に興味を持ったのは、大学時代から続けている音楽活動がきっかけでした。僕が入っていたバンドは、割とがんばって活動していたこともあって、CDも出しましたし、結構ファンが集まってくれていたんです。大学を卒業して就職しても音楽は続けていて、活動の中でファンの方々に「みんなにあげるよ!」みたいなノリで、YouTubeやSNSで公開していました。
そして、よく覚えていますが、2019年の5月に「自分でミュージックビデオ(MV)を作ってみよう」と思い、きちんとストーリーを持たせた本格的な動画制作をしてみたのです。
作ったMVをSNSで公開したら、とても評判がよくて「こんな映像ができるなら、うちのもやってよ!」といった感じで、いろいろと映像制作を頼まれるようになりました。それが今の仕事に入る最初のきっかけですね。
―現在のように独立してプロとして活動しようと思ったのはいつ頃からですか?
2020年に入る頃にはお仕事としての制作依頼を少しずついただけるようになり、映像制作を本業にできるのではないかと考えるようになりました。
そんな時に始まったのがコロナ禍です。その時にやっていた仕事はデジタルデバイスを店頭でお客様におすすめするデモンストレーターのような内容だったのですが、一回目の緊急事態宣言が出てからはお店に立つことができなくなったんです。
もちろん、音楽活動もできませんから、急に時間がたくさん余るようになりました。せっかくの時間がもったいないので、そこで映像制作についてみっちり勉強したんです。
やがて緊急事態宣言が解除されたのですが、その期間中に作った作品をSNSにアップしたところ、依頼がどっと増えるようになったので、これならやっていけると思い仕事をやめて、フリーランスのビデオグラファーとしての活動に専念することにしたのです。
―苦境の中でチャンスをつかんだのですね。素晴らしいと思います。実際にビデオグラファーというお仕事を始めてどんな印象を持ちましたか?
まず、僕のやり方として依頼があったら、どのような映像が作りたいのか、企画から入らせていただいて、撮影、編集もやらせていただいています。ですから、業務範囲としては幅広く、境界線も曖昧なのですが、逆にどこまでお手伝いできるか自分で決められるのもこの職業の特長かなと思っています。
例えば、撮影して編集して終わりというだけでなく、ヒアリングを重ねていくうちにこの会社はどんどん情報発信していったほうがいいなと思えば、YouTubeのチャンネルも持ってみましょうと提案してみたり、チャンネルの運用方法まで相談に乗ったりすることもあるぐらいです。
それって、もはやビデオグラファーじゃなくてWebマーケティングの範疇ですよね(笑)。
―守備範囲がとても広いですね。Webマーケティングのノウハウなどはどこで覚えたのですか?
自分のチャンネルで2ヶ月間毎日投稿という実証実験をしてみたんです。そうするとかなり精度の高いアナリティクスが手に入ります。それをベースに独自のノウハウを積んだ感じですね。
―なるほど、自分自身の活動そのものがノウハウになっていくスタイルなんですね。鳥越さんらしい取り組みの仕方だと思います。
ビデオグラファーとしてのPCへのこだわり
―ビデオグラファーとして活動していくうえでPCにもこだわりはありますか?
もちろんです。僕にとってすべてを生んでくれる存在がPCであって、まさに創造神のようなものですからね(笑)。
これは僕の考え方ですが、動画編集をやりたい、映像を作りたいというのであれば、スペックはとても重要だと思ってます。PCってそれこそ5万円ぐらいから、上を見れば20万円、30万円するものもあります。スペックが上がれば値段も高くなるのですが、その中で僕が選ぶとしたら30万円のものなんです。
動画編集って実際にやってみると待っている時間が非常に多いんです。動画ファイルの書き出し、変換などの作業は、価格が低いPCほど長い時間がかかります。高価なPCを買うということは、その待っている時間を短くするためなんです。
待っている時間が短くなればなるほど、トライアンドエラーの回数が増やせるので、結果的にクオリティも向上します。ですから、動画編集をするのであれば、PCにはできるだけ多くの投資をしたほうが良い結果が得られるのです。
―今回はMSIのニューモデル「Summit E16 Flip」を試していただきましたが、ハイエンドノートPCを動画編集に使うことはありますか?
実は僕のような仕事スタイルの場合、ハイスペックなノートPCはマストだと考えています。
編集作業だけ専門にやるならデスクトップPCでよいですが、撮影もやる場合は現地までの移動が必ずあります。また、スケジュールによっては現地のホテルで何泊かすることだって普通です。そんな時にノートPCがあればその日に撮影したデータや資料を入れて確認したり、軽く編集したりと、いろいろな作業ができるので業務効率がとても上がるのです。
例えば、「Summit E16 Flip」の場合、グラフィックスにNVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop GPUが搭載されています。最近の動画編集ソフトはGPUを使うことが多いので、高性能なグラフィックスは必須です。
また、エンコードなどを行うにはパワフルなCPUも必要ですが、こちらもインテル Core i7-1195G7と最新のハイエンドプロセッサーが採用されているので安心です。
もう一つ大切なのはメモリが最初から32GB用意されているところですね。動画編集ではファイルをいったんメモリに書き出すことが多いので、メモリが大容量だとその分動作が軽くなりますからね。
―まさにスペックがクリエイターに最適な環境を提供してくれているのですね。ほかに気づいた点はありましたか?
ディスプレイが素晴らしいですね。16インチクラスと大きいのはもちろんなんですが、高解像度(WQXGA 2560×1600)なうえに16:10と縦方向に若干広い設定になっています。
動画編集っていくつもウインドウを出して作業するので、このディスプレイならそのためのスペースがかなり広く作れます。作業効率を考えると通常のフルHD16:9のパネルとはかなり違いますね。
―「Summit E16 Flip」のディスプレイはとても気に入っていただけているようですね。360度フリップやペン入力に関してはいかがですか?
このディスプレイのパネルはタッチ操作ができますが、アクティブスタイラスのMSI Penが使えるのがとても便利ですね。
もちろん、そのままラフを書くのにも使えますが、動画編集ソフトのカラーパレットをいじるような細かい作業にもとても向いてます。使いこなすと便利そうなのでもっと試してみたいと思いました。
実は僕、PCのディスプレイにペン入力するのになんか抵抗があるタイプなのですが(笑)、ディスプレイがフリップできてタブレットスタイルになるので違和感がないのも良いと思いました。
このスタイルはWeb会議だけでなく、リアルに集まって打ち合わせするときに相手に見てもらいやすいのでとても効果的ですね。
―実際に作業していただいた感触はいかがでしたか?
コロナ禍を受けてあらゆる企業がテレワークを採用しています。僕の場合もクライアントとのコミュニケーションはWeb会議が多いのですが、その際のカメラや音声の品質にも気を付けています。
例えばカメラの性能が悪いと顔色が悪く映ってしまうので、相手に与える印象が普段よりも落ちてしまうこともあると思います。ですが、「Summit E16 Flip」のカメラはとても明るく映ってくれるので問題ないですね。
Web会議では相手に編集中の画面を見せながら話を進めることもあるのですが、このマシンはスペックがしっかりしているので、複数のウインドウを並べたときでもカクツキなどもなくスムーズに描画できます。相手にイメージを伝えやすいのも魅力だと思います。
また、最近使っている動画編集ソフトで簡単な編集とエンコードをやってみましたが、第一に思ったのがソフトウェアの起ちあがりがとても速いということですね。これはSSDの関係だと思いますが、とても快適でした。
編集作業が非常にスムーズなのはもちろんですが、一番違いを感じたのはエンコードですね。5分程度の動画で試したのですが、とても速く終わりました。具体的なベンチマークは環境や使っているエフェクトにもよるのでなんともいえませんが、高性能グラフィックスを搭載していないノートPCと比較すれば、1.5~2倍は違うと思います。
これだけの魅力が詰まっているノートPCが25万円前後で買えるのであれば、これから動画編集をはじめる人にはもちろん、セカンドマシンとしてノートPCが欲しいと考える人にも安心しておすすめできますね。
―ありがとうございます。今後ビデオグラファーとしてどのような活動をしていく予定ですか?
いまはほぼ一人で動いているので、それぞれの得意分野を持ったメンバーを集めたいと思っています。チームが作れれば、もっと幅広いニーズに応えていけますし、作品づくりのクオリティも何倍にもなると考えています。まずは、それが実現できるようにがんばっていきたいです。
また、少し未来になってしまうと思いますが、動画編集を教えてほしいという人も大勢いらっしゃるので、そういう方々に向けてサービスが提供できればいいなと考えています。
例えば、いまYouTuberを目指す子供が多いので、小さいうちから家族と一緒に動画作りを楽しめるような場が作れればいいな、なんてことも思っています。
―今後のご活躍も楽しみにしています。本日はありがとうございました。
今回紹介したのはコチラ!
Summit E16 Flip A11U | |
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型番 | Summit-E16Flip-A11UCT-809JP |
JAN | 4526541191725 |
OS | Windows 10 Pro |
ディスプレイ | 16インチ、WQXGA(2,560×1,600)、グレア リフレッシュレート120Hz、DCI-P3相当、タッチ機能対応 |
CPU | インテル® Core™ i7-1195G7 (2.9GHz / Turbo 5.0GHz / 4コア8スレッド) |
GPU | NVIDIA® GeForce RTX™ 3050 Laptop GPU 4GB GDDR6 |
チップセット | CPU内蔵 |
メモリ規格/容量 | 32GB LPDDR4X オンボードメモリ |
SSD | 1TB(M.2 NVMe) |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2(※1) |
キーボード | シングルカラーバックライト内蔵日本語キーボード |
スピーカー | ステレオ2スピーカー |
Webカメラ | 92万画素(顔認証機能対応、マイク内蔵) |
メモリーカードリーダー | microSDカードリーダー(microSDXC対応) |
I/Oポート | Thunderbolt™ Type-C(USB PD対応)×2 USB3.2 Gen2 Type-A ×2 HDMI ヘッドホン出力 (Hi-Res対応)/ マイク入力 コンボジャック ×1 |
本体カラー | インクブラック |
バッテリー | リチウムイオン、82Whr、4セル、5,280mAh |
バッテリー駆動時間 | 最大11時間(JEITA 2.0) |
本体サイズ(WxDxH/mm) | 358.2×258.5×16.9mm |
本体質量 | 2.1Kg |
保証期間及び修理対応可能期間 | 製品本体国内保証:お買上げ日より2年間 修理:製品発売日から起算して3年間 ACアダプタ及びバッテリー:お買上げ日より1年間の国内保証 グローバルワランティー:お買上げ日より1年間 |
付属品 | 専用ACアダプタ MSI Topload バッグ MSI Pen |
(※1)5GHz帯に対応。6GHz帯の使用に関しては、各種法令をご確認の上製品をご利用ください。
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