パウチ製品の製造工程を紹介した第二弾の記事はこちらから!
コンビニやドラッグストアでよく見かけるドリンク剤。疲れを感じたり、元気を出したりしたいときに愛飲している読者も多いことだろう。実は、ダイドーグループホールディングスの医薬品関連事業を担う大同薬品工業は、このドリンク剤の受託製造でトップシェアを誇っている。
大同薬品工業では、医薬品メーカーや化粧品メーカーなど100社以上の取引先から委託を受けてドリンク剤を製造。1日に製造できるドリンク剤の本数は、なんと240万本。年間3.5億本にのぼる。生産体制は、同業他社の追随を許さないほど圧倒的だ。
同社の親会社であるダイドーグループホールディングスは、東日本の製造拠点として2019年10月に竣工した関東工場の見学動画を公開した。本稿ではその動画の中身を紹介していく。
徹底した品質管理で安心・安全なドリンク剤を製造
同社ではドリンク剤の命となる製造用水の品質にも徹底的にこだわっている。利根川水系の地下水を水源とし、様々な工程を経て純度の高い精製水に仕上げている。
ドリンク剤の内溶液を作る工程では、指示書に従って各原料を量って調合タンクで攪拌(かくはん)。
内容液を入れるびんについても、事前に割れやカケがないかを入念に調べる。カメラでびん口を上と横から映し、些細な傷さえ見逃すことはない。
その後、びんの内側と外側を丁寧に洗浄する。
内溶液をプレート式熱交換器で加熱殺菌し、スピーディーにびんに充填。すぐさまUV殺菌を済ませたキャップを装着する。
なお、内溶液を充填するブース内はクラス10,000のクリーンな環境が常に保たれている。クラス10,000といえば、一般的な手術室の清浄度と同等だという。従業員たちは「無塵着(むじんぎ)」と呼ばれる粉塵の発生を抑制する特殊な作業着に身を包み、作業に臨んでいる。クリーンな環境整備は万全だ。
検査工程では、浮遊物や異物を静止画で確認できる高性能の検査機が用いられる。異物検査とキャップ検査については、それぞれ12台と7台のカメラで360度撮影する。
びんに製造番号や使用期限を印字したラベルを貼る際は、歪みやめくれがないかまで細かくチェック。また、包装工程でも、梱包に使う糊が塗布されているかはもちろん、その温度や面積まで最新のサーモカメラを使用して検査するなど、最後まで品質管理に余念がない。
1日70万本のドリンク剤の製造能力をもつ関東工場。製品づくりには水やエネルギーが欠かせないが、環境負荷を積極的に低減しようと努めている。太陽光発電パネルによるクリーン電力の活用や、高温排水の空調利用による省エネ対策が、その一環だ。
また、持続可能な消費と生産のパターンを確保するため、工場から排出される廃棄びんは適切にリサイクルを行い、再びドリンクびんの原料として利用されている。
品質保証部の担当者は「これからも安心・安全な製品をお届けできるよう、頑張っていきたい」と力を込めた。
見学の様子を動画でチェック
[PR]提供:ダイドーグループホールディングス