多くの人が毎日のように使うドライヤー。
みなさんは、ドライヤーにどのような機能を求めますか?
美容師の「ドライヤー2台使い」がヒント。速乾の秘密は「ドレープフロー」にあり!
今回取材を受けてくださったのは、プラズマクラスタードレープフロードライヤー(以下、ドレープフロードライヤー)を企画・開発した下田さん、小柳さん、末廣さんの3名。
経歴や入社理由など、シャープらしいユニークな面々が揃うチームです。
そんな彼らが企画・開発した「ドレープフロードライヤー」の最大の強みは「速乾性」。
その秘密は、特殊な吹き出し口にありました。
2つの吹き出し口から風を送って髪を立体的に押し分けることで、深く広範囲を乾かす速乾性を実現しました。 また、髪がうるおうプラズマクラスターの美髪効果で、サロン帰りのようなまとまりのある仕上がりを実感いただけます。 風が当たった髪の表面が「ドレープ」のようにヒダ状に動くため、「ドレープフロードライヤー」と名付けました。 |
自社の従来機種と比較すると、乾燥時間はなんと約25%も短縮。
美容師の「ドライヤー2台使い」から風の届け方のヒントを得て、「奥行」にまで目をつけたのがきっかけでした。
ただ、単に吹き出し口のサイズを大きくしたり、数を2つに増やしたりするだけでは早く乾くようにはならなくて……。 美容師さんの髪の乾かし方を徹底的に研究し、風の強さや距離、吹き出し方を細かく調整していきました。 |
「ドレープフロードライヤー」は珍しい形をしていますが、これは速乾性と使いやすさを追求し尽くした証です。
最初は長方形や円形の吹き出し口も試してみたんですが、熱を帯びて本体が溶けてしまったり、風が髪に思うように当たらなかったりと、なかなかうまくいきませんでした(笑)。 それに重くて大きかったので日常的には使いづらい状態で。カットアンドトライを繰り返して、現在の曲線状の吹き出し口に辿り着きました。 |
驚異の速乾性の背景には、度重なる地道な試行錯誤があったのです。
開発中、速乾性が上がったデータが出ているにもかかわらず、実際に使ってみると人によっては「速く乾いている実感が持てない」というケースも発生しました。 でもこれは、使い方に問題があったんです。 |
「ドレープフロードライヤー」では、一般的なドライヤーのように小刻みに振る必要がありません。 本体を振らずに髪を撫でるように風に当ててあげれば、自然と深く広範囲を乾かせる設計になっています。 |
進化した速乾力が分かる動画はコチラ
※動画はIB-WX1ですが、IB-WX2も同機能を搭載
「もう普通のドライヤーには戻れない」。
末廣さんの言葉に、下田さんも小柳さんも同意しました。
ドライヤー業界のトレンドに逆行!美髪効果を加えた「センシング技術」が起爆剤に
見事な速乾性を実現した「ドレープフロードライヤー」ですが、日の目を見るまでには、長い時間を要したそうです。
その最大の理由は、従来機種よりも風量が小さい設計となっていること。
なんと、ここ数年のドライヤー業界のトレンドである「大風量」に逆らった常識を覆す製品だったのです。
風量のスペックで速乾性を評価する風潮に疑問を抱いたことがそもそもの始まりですが、当初はなかなか理解を得られず苦労もしましたね(笑)。 |
いわゆる「風量至上主義」に逆行するには勇気がいるもの。
けれど、ドライヤー業界におけるシャープの立ち位置が挑戦を後押ししてくれたと下田さんは振り返りました。
テレビや液晶といった他の製品と比べると、シャープのドライヤーは市場で強い認知をとれているわけではありません。 だからこそ、そのポジションから脱却するためにも新しい大胆な挑戦をする必要があったのです。 |
風量に固執しない構想に対し、最初は社内でも少なからず否定的な意見が挙がったのだとか。しかし徐々に賛同者は増加。
壁を乗り越える大変さを痛感したと3人は口を揃えますが、同時にチャレンジ精神を内に秘めている社員の多さに改めて気付いたそうです。
そんな中、「ドレープフロードライヤー」が社内で一気に注目される出来事が起こります。
それが髪に与える熱ダメージや乾燥を抑える※1「センシングドライモード」の搭載でした。
センシングドライの技術が分かる動画はコチラ
※動画はIB-WX1ですが、IB-WX2も同機能を搭載
実は「センシング」の機能については、別の製品のために開発したものでした。 「ドレープフロードライヤー」に採用したところ、速乾性にさらなる美髪効果が加わり、シャープならではのドライヤーが誕生したのです。 |
「センシングドライモード」では、吹き出し口から髪までの距離を測定し、送風温度を自動でコントロールすることで髪の表面温度を55度以下(目安)にキープ。使用距離にかかわらず髪にうれしい温度で乾かせます。
またカラーリングの退色を約40%軽減※2するなど、髪がうるおうプラズマクラスターのトリートメント効果※3も相まって高い美髪効果が実証されています。
「“Be Original.”というシャープのDNAを自分が率先して発揮していきたい」。
小柳さんのような志ある技師がいつの時代もいるからこそ、シャープは長きにわたって独自性を保てているのでしょう。
「美髪アプリ」で心地良いドライモードにカスタマイズ。一歩先行くシャープのDNA
独自性の詰まった「ドレープフロードライヤー」には、もうひとつ特徴があります。美髪アプリ「ボーテアップ(beautéApp)」と連携し、冷風から高温まで7種類の温度帯から自分好みの心地良いドライモードにカスタマイズできるのです。
髪の長さと、どんな仕上がりになりたいかを選べば、おすすめの送風モードを提案してくれる「コンシェルメニュー」という機能も用意しています。 人によって心地良い温度は異なりますので、気分や季節に合わせた快適なヘアケアをご自宅でご体験ください。 |
「美髪アプリ」について教えてくれた末廣さんは、個人の裁量が大きく、アイデアを実行しやすいところにやりがいを感じていると言います。
一例を挙げると、「IB-WX2」の発売に際し、箱を小型化し、梱包材を紙に変え簡素にしたのは末廣さんと小柳さんの発案でした。
高級ドライヤー市場を見ると、プラスチックを使った豪華な梱包が今も主流なのですが、会社も私たちの意見を認めてくれました。 プラスチック使用量を約9割削減した紙梱包により、コストは増えてしまったのですが、SDGsの普及もあって大変評価していただき、嬉しかったですね。 |
「他社と同じなのはおもしろくない」「他社に真似される商品をつくれ」。
違う視点で一歩先行くシャープのDNAを、ここでも感じ取ることができました。
ドライヤーはまだまだ進化する!現状に満足せずに上を目指す姿勢の源泉
「ドレープフロードライヤー」は「IB-WX1」から「IB-WX2」と進化を遂げ、速乾性と美髪効果が向上しました。
しかし、下田さんは「まだまだ完成形ではない」と力を込めます。
ドレープフロードライヤーは、乾燥機能に収まらないポテンシャルを秘めています。 乾かすだけではない価値を提供できるドライヤーをつくるため、今後も挑戦していきたいです。 |
「商品を手に取ってもらえるのが何よりの喜び」と小柳さんが言えば、「たくさんの人にドレープフロードライヤーを届けたい」と末廣さんが意欲的に語ってくれました。
現状に満足せず上を目指す姿勢の源泉は、人々の暮らしの質を高めたいという一心にあるのでしょう。
※1 熱ダメージの原因となる熱ストレス(濡れた髪のケラチンの変性が始まる温度55℃以上に髪がさらされている温度と時間)を低減することによる。
※2 IB-WX2[2021年]で試験。カラーリングと約2ヵ月相当の紫外線照射をした毛髪に、<A>SENSINGモードと<B>HOTモードで約2ヵ月相当のブラッシングとブローをし、前後の色差を比較。<A>は<B>より約40% 低減。
※3 冷風を約5分間あて、使用直後から約8時間後の水分量変化率を比較。
Illust:mitsuhoshi
Photo:Hiroshi Tokioka
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