みなさんは、日本の自転車競技が非常にハイレベルということをご存知だろうか? 今、東京で開催されている大会でも、メダル獲得が大きく期待されている競技なのだ。
そんな自転車競技や選手の魅力について、いろんな人に知ってもらいたい――。競輪を統括する団体、JKAの熱い想いに応えるために、マイナビニュースではクイズ法人「カプリティオ」に協力を依頼。メンバーの1人である石野将樹さんに「自転車競技に関するクイズ」を作成してもらった。その問題を、同法人が誇るクイズモンスター・古川洋平さんをはじめ、メンバーの酒井英太さん、松崎利浩さんに出題。”初代自転車競技クイズ王”を決める熱い戦いが、今始まる!!

※今回の撮影は、コロナ感染予防対策を行った上で実施いたしました。

カプリティオとJKAがコラボ!

クイズ法人「カプリティオ」は、高校生の頃からさまざまなクイズ番組で優勝し、現在は”クイズモンスター”の異名を持つ古川洋平さんが立ち上げた、クイズ・パズル集団。それぞれクイズの実力は折り紙付きなだけに、結果の見えない戦いになるのは間違いない……!

今回は、競輪を統括されている団体JKAさんとのコラボです!

  • 左から、石野将樹さん、酒井英太さん、古川洋平さん、松崎利浩さん

今日はクイズを通じて、自転車競技や選手の凄さや魅力を知っていただこうと思います。

正直、自転車競技や競輪ってあまり見たことないから詳しくないんだよね……。

同じく。

クイズの問題でもあまり出てこないから、表面的なことしか知らないかも。でも、クイズ王としては全問正解したいところです!

  • 「「「頑張ります!」」」

早速クイズに挑戦!

意気込み十分の3人に対し、さっそく石野さんから出題! まずは、日本の競輪の発祥に関する問題。

公営競技の競輪はなんと日本発祥のスポーツ! 2000年シドニー大会からは「ケイリン」の名で自転車競技の正式種目としても採用されており、数少ない日本生まれの種目のひとつとなっています。

ケイリンも、柔道や空手と同じく日本発祥なんだと思うと、親近感がわいてくるね。

さて、ここで問題!

 

 

【Q.1】日本の競輪発祥の地である政令指定都市はどこ?

(1)川崎市 (2)名古屋市 (3)北九州市

 

日本発祥までは知っていたけど、実際にどこかは知らないなぁ。

でも、名古屋市だとケイリンじゃなくてケイケッタマシンになっちゃうんじゃ……?

名古屋じゃ自転車は”ケッタマシン”とも言うからね(笑)

そして3人の回答は……?

  • 酒井さん(3)北九州市、古川さん(3)北九州市、松崎さん(3)北九州市

なんと全員が(3)北九州市を選択!

九州ってレース競技の場所がいくつかあって、そういうイメージが強いんだよね。何となく小倉発祥という話を聞いたことがある気がするんだけど…

3人とも確証はないものの、選択肢が一致した様子。 さて、正解は……?

 

―― (3)北九州市 ――

 

  • おお~、さっそく全員正解!

【KEIRINメモ】
競輪の第1回が開催されたのは、戦後間もない1948年のこと。8月に自転車競技法が成立し、11月20日に福岡県北九州市の小倉競輪場にて「第1回小倉競輪競争」が行われた。「第1回小倉競輪競争」の車券販売額は1,973万円、入場者数は約5万5千人と爆発的な人気となった。

めちゃくちゃ入場者数が多いね。前例がないのにそれだけ入ったのってスゴイ!

1,973万円って、今の価値だと億単位だよね。

 

 

華々しいスタートを切っていた競輪の歴史に驚いたところで、続く第2問!

トラックレースで使用する自転車は、レーサーと呼ばれます。ギヤが1枚で固定されている、ブレーキがついてないなど、公営競技の競輪と自転車競技のケイリンのレーサーには多くの共通点があります。しかし、公営競技のレーサーがクロムモリブデン鋼という合金でできているのに対し、自転車競技のレーサーはカーボンという炭素素材でできており、レーサーの見た目も性能もかなり違うんです。ここで問題!

 

【Q.2】自転車競技の日本代表選手が使用しているレーサー(自転車)の値段はいくら?

 

この問題は、金額を予想して一番近い人にポイントが加算されます。

もう日本のトップ選手が使うような自転車ってことだよね?

何から計算していけばいいのか……国際大会で使える予算とか、どれくらいなんだろう。僕らが普段乗るような自転車は、高くてもせいぜい十数万円くらいだけど……。

書き終わりましたかね? ……さて、ここでヒントです!

書き終わった後なのに!?笑

このレーサーを開発したのは、日本のメーカーであるブリヂストンサイクルです!

  • 「「「ブリヂストンかあ……」」」

最終的に3人の導き出した金額はこのようになった。

エンジンとかがあるわけじゃないから、高級品とはいえこのくらいじゃないかな。

スポーツ科学ってすごく進んでるから、計り知れないくらいの工夫がなされてると思う。

固唾をのんで正解発表を待つ3人。 正解の金額は……

 

―― 530万円 ――

 

  • 一番近かったのは、思い切った金額を書いた古川さん!

高いね~! 俺も盛りに盛ったつもりだったけど、それよりも高かった!

【KEIRINメモ】
日本代表選手が乗るレーサーの開発事業には、競輪とオートレースの補助事業の一環として、売り上げの一部から補助金が交付されている。また、大会規定として”市販されているもの”という項目があるため、実際に購入できるという。

自転車競技についてもっと知る≫

市販されているなら、会社が大きくなったら買うか!……って、盗まれないか心配で乗れないね(笑)。

 

 

続いて第3問!

公営競技の競輪は、日本のプロスポーツでは選手数が最も多い競技といわれています。ここで問題!

 

【Q.3】現在の日本に競輪選手はおよそ何人いるでしょう? (2021年6月1日現在)

 

こちらも、人数を予想して一番近かった人にポイントが加算されま~す。

  • 石野さん「今度こそ、ピタリ賞をお願いしますよ……」

日本の人口が1億2000万人ちょっとだから、2億とかにはならないはずだよね。

そこから考える⁉(笑)

都市の人口に対して、どれくらいの割合で競輪選手がいるんだろう……?

  • 酒井さん「次は当てる……!」

3人とも長考して言葉少なになるなか、回答はこのようになった。

  • 酒井さん2,581人、古川さん2,480人、松崎さん1万人

松崎のは多すぎない?

そうなんだけど、競輪選手ってブッチギリで多かった記憶があったから……。

果たしてピタリ賞は出るのか。正解は……

 

―― 2,402人 ――

 

  • 惜しい!!

ピタリ賞とはいかなかったが、古川さんがかなり近い数となりポイントをゲット。

ダントツ多かった、っていうイメージに引っ張られすぎたわ(笑)。

それでもすごい多いよね。

【KEIRINメモ】
2021年6月1日現在、選手数は2,402人。プロ野球は約900人、プロサッカーは1,900人程度なので、かなり多いとわかる。競技人口が多い理由として、多くのプロアスリートが20代~30代で引退しているのに対し、競輪選手の平均引退年齢は40代前半と選手生命が長いことが挙げられる。 過去には68歳の選手がレースに出走したこともあり、60歳を超えても現役を続けた選手は過去に何人も存在する。そのため、ベテラン選手もみんな、若い選手と同レベルの高い負荷をかけた厳しいトレーニングを積んでいるという。

ちなみに、ケイリン・スプリント種目の日本代表となっている新田祐大選手は35歳。日本自転車トラック競技代表チーム最年長の選手ですが、レッグプレスで最大700kgを持ち上げるほどの強靭な肉体を持っています。これは、大人10人くらいを吹き飛ばしてしまうほどです!

新田祐大選手についてもっと知る≫

他のスポーツでイメージしてみると、平均引退が40代というすごさがより分かってくるね。新田選手は同世代なのに、700㎏って……スゴすぎる!

 

 

続いて第4問!

トップアスリートである競輪選手は日ごろから激しいトレーニングを行っており、1日の練習だと200km近くを自転車で走る選手もいます。

200㎞はトレーニングって距離なの!?新幹線で移動する距離じゃん!

  • 古川「さっきからトレーニングの数字が桁違いだね」

そんななか、練習好きかつムードメーカーとして知られるオムニアム種目日本代表メンバーの橋本英也選手は、2019年に練習の一環として、岐阜から福岡までの800kmを自転車で走破。その理由がユニークで話題となりました。ここで問題です!

 

【Q.4】橋本選手が岐阜から福岡まで移動したのは何のため?

(1)ラーメンを食べに行くため
(2)友人の結婚式に出席するため
(3)車を盗んだ犯人を捕まえるため

 

う~ん、どれも話題にはなりそうだなあ。(1)のラーメンもすごく理解できる。

(3)は目視し続けたのかな?(笑) それかGPSで追いかけたのか……。

(2)とか『走れメロス』と同じ理由じゃん(笑)。

それぞれに考えを巡らせた結果、3人の答えは以下のようになった。

  • 酒井さん(2)友人の結婚式に出席するため、古川さん(1)ラーメンを食べに行くため、松崎さん(2)友人の結婚式に出席するため

まず、一流アスリートがラーメン食べるのかな?って……

たしかに! 三流筋トレーニーの俺ですら、ラーメンとかあまり食べないようにしてるもん。いい着眼点!

俺も同じ理由だね。あと、ラーメンを食べるための自転車旅みたいなのって大学生とか一般の人でもやっていることだから、それだけで話題になるかな? と。結婚式なら、現代版『走れメロス』で話題になるかなって思いました。

正解は……

―― (2)友人の結婚式に出席するため ――

【KEIRINメモ】
これは、橋本選手の友人で同じ自転車競技選手である一丸尚伍選手の結婚式での出来事。出席するための移動手段についてアンケートをとったところ、「新幹線」「飛行機」「ヒッチハイク」をおさえて「自走レーシング(自転車)」への投票が最多だったため、このチャレンジを敢行したそう。

橋本英也選手についてもっと知る≫

  • 松崎さん「ツイッターでアンケートを取ったら、絶対に自走レーシングになっちゃうでしょ!(笑)」

 

 

さて、残すは最終問題のみ!

競輪選手の中には、他のスポーツから転向してきた選手もいます。とくに有名なのはスピードスケートからの転向で、過去には金メダリストが転向してきた例もありました。

【KEIRINメモ】
「アジア選手権トラック2019」ケイリン金メダリストでケイリン・スプリント種目日本代表メンバーの小林優香選手は、元々はバレーボールに取り組んでおり、高校時代には全国高校総体に出場したほどの実力者。バレーボールで世界大会の舞台に立ちたいと考えていましたが、164㎝とバレーボール選手としては小柄な体格に悩んでいました。 そんな時に競輪と出会い、『この種目なら世界の舞台に立てる!』と転向を決意。驚異的な勝率の高さから”怪物”や”絶対女王”といった異名を持つ選手となりました。

小林優香選手についてもっと知る≫

【Q.5】次のうち、現役の競輪選手にいないのはどれ?(2021年7月現在)

(1)重量挙げの元日本代表選手
(2)ホッケーの元日本代表選手
(3)スキージャンプの元日本代表選手

ええ⁉ 全部いないよ、きっと。

足のイメージがない競技でも、結局は足腰も強かったってことはありそう。どの競技でも可能性があるよね。

  • 松崎さん「う~ん、これかなあ」

最終問題、悩みながら書いた3人の回答はこちら。

  • 酒井さん(3)スキージャンプの元日本代表、古川さん(3)スキージャンプの元日本代表、松崎さん(1)重量挙げの元日本代表選手

重量挙げだけはオールシーズンでできる競技なので、オフシーズンがなく、転向しにくいんじゃないかなって。

スキージャンプはいそうなんだけど、裏をかいて、という可能性にかけます(笑)。

正解は……

―― (3)スキージャンプの元日本代表選手 ――

【KEIRINメモ】
重量挙げからの転向は今村俊雄選手が、ホッケーからの転向は岡村育子選手がいます。 さらに異色の経歴なのが、ケイリン・スプリント種目日本代表メンバーの脇本雄太選手。脇本選手は高校から自転車競技を始めましたが、小さい頃はテレビゲームに熱中。また、理科の実験に興味があったことから中学時代は科学部に所属していたそう。好きな科学と、将来の就職などを見据えて工業系の科学技術高校に進学し、そこで自転車競技と出会ったそうです。

脇本雄太選手についてもっと知る≫

中学まで科学部ってところは酒井と同じだから、もし高校でクイズじゃなくて自転車に出会っていたら、今頃競輪選手だったかも?

(母校の)仙台第一高校に 自転車部はなかったなぁ(笑)。

結果発表!

興味深い自転車競技の問題に、熾烈な戦いながらも笑顔で挑んできた3人。気になる結果は、以下のようになった。

 

古川 4ポイント
酒井 3ポイント
松崎 2ポイント

 

見事4ポイントを獲得し、古川さんが優勝!!

  • 古川さん「おっしゃ~!!」

おめでとうございます! このクイズを通しての感想はいかがですか?

今回、知識があって答えられたのは1問目だけで、ほとんどが初めての問題でした。でも、考えるごとに答えに肉薄できたので、もっと自転車競技について考えれば、もっともっと興味も湧いてくるんだなと思いました。選手もユニークだと知ったので、応援したくなりますね。今後も注目していきたいです!

クイズを答えていくにつれ、自転車競技により一層の興味を持てた様子。惜しくも敗れた酒井さんや松崎さんも、それは同じようだ。

今後、競技を見る時の解像度が上がる感じがしますね。”この車体が530万円か”って思うだけでも、注目してみたくなる。そういう知識があるだけで、違って見えてくるんじゃないかな。

  • 酒井さん「クラッシュとかしちゃったらドキドキしちゃうよね……3台で1500万円、みたいな(笑)」

あまり競輪や自転車競技には詳しくなかったんだけど、今回でいろいろなことを知って、すごく面白いなと思いました。クイズみたいに選手生命が長いということで、僕らも負けないように頑張らないと!

知識を得たことで、今後、競輪や自転車競技を観戦する際も、新たな楽しみ方ができるようになったと話した。問題を作った石野さんは、その苦労も含めてこう話す。

今回、問題を作るにあたって色々調べていると、ユニークな選手がいたりと面白い競技なのに、思ったよりも情報が発信されていなくてもったいないと感じました。いろいろな形で、もっともっと自転車競技の情報が発信されればと思います!

  • 石野さん「もっと情報が多くなれば、クイズとしても面白いものを作れるんじゃないかな」

今日、名前の挙がった日本代表選手が、今行われる東京大会でも活躍するんだもんね。そりゃ、気になって観ちゃうよ!

と古川さんが語った通り、この夏、東京で行われている大会での自転車競技日本代表の活躍には、期待が高まるところ。日本が誇る自転車競技の勝利の行方に、ぜひ注目してほしい。

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[PR]提供:公益財団法人JKA