コロナがクリエイターにもたらした変化というのは、良くも悪くも大きい。今回、アートディレクターの浅野南さんにインタビューを行う際も、環境はもちろん「オンライン」であった。
浅野さんは、コロナによる生活環境の変化をきっかけに茨城に移住。現在は制作業のかたわらで蕎麦屋「ひるげゆうげ くらや」を経営している。非常にユニークな「二足のわらじ」について、詳しくお話を伺った。
また、WindowsノートPCの購入を検討しているという浅野さん。そこで今回は、マウスコンピューターの14.0型ノートPC「DAIV 4P」を試してもらうことに。この一台、クリエイターとして第一線で働く浅野さんの目にはどう映ったのだろうか。
クライアントと一緒に正解を探る過程が大切
――アートディレクターとして働くきっかけやこれまでの経歴、現在の業務について教えてください。
もともと父がエンジニア気質の人間で、電子工作や自作PCを作るのが趣味だったんです。なので、小学校低学年の時には常にオーバースペックなPCが最新の状態で使えるという環境でした。それから、ネット回線が自宅に導入されたタイミングでPhotoshopを買ってもらったことをきっかけに、ぼんやりと「将来、PCでクリエイティブなことをする仕事をしたい」という気持ちが芽生えました。
ただ、中学高校とダンス部だったこともあって、将来は身体で表現するダンサーになるか、ものづくりを通じて作品で表現する人になるか迷いましたね。最終的には「できることの選択肢が多いほうを」と決心し、クリエイティブの道へと進路を決めました。
その後、Webだけでなくグラフィック、動画やCGなど一通り制作を学べる大学に進学し、webデザイナーとしてアルバイトからインターンを経て、制作会社に入社しました。
現在は同業のフリーランスだった夫と二人で合同会社を立ち上げ、Webを中心とした受注制作業務全般を行うかたわら、蕎麦屋「ひるげゆうげ くらや」の企画と運営を行っています。最近は制作の前段階でクライアントが抱えている問題を一緒に整理し、解決のためのクリエイティブを提案するプロセスも増えてきました。
――首都圏のクライアントも多いかと思いますが、打ち合わせはオンラインがメインですか?
もちろん状況に応じて、対面のほうが良いと思えば直接会って打ち合わせすることもありますが、今はオンラインがほとんどです。
コロナ前はメイン拠点だった東京と茨城を往復する生活でしたが、クライアント側のリモートワーク環境が急速に整備され、その必要性が薄くなったことも拠点を移した理由の一つです。それまでは生活費のなかで「家賃」がかなり大きい割合を占めていて大変でしたが、ここが解消されたのもよかったですね。
――新規顧客はどうやって開拓しているのでしょうか。
新規のクライアントは、ありがたいことに紹介が多く。今年でフリーランス7年目になりますが、制作会社からの依頼や知人の紹介など、人との繋がりは本当に重要だなと感じています。地方に移住したことで、そのことに改めて気付かされましたね。
――蕎麦屋「ひるげゆうげ くらや」を開店した経緯やお店のコンセプトなどは。
もともと、義母が蕎麦屋をやっていた場所を手に入れる形で、土地も建物も既にある状態からのスタートでした。使っていない建物をそのまま残しておくよりも、人が集まれる場所として活用できたらいいんじゃないか。そんな夫の考えから、ギャラリーを併設して“アートと食の出会うお店”をオープンしました。
現在はコロナ禍で、飲食店の営業も風当たりが強い状況ですが、さまざまなチャレンジを通じて、料理やお店を通した体験の部分も日々アップデートされています。移住してからは、実際にお店に出てお客様と直接コミュニケーションを取ったり、反応をダイレクトに受け取る機会が増えて、普段の制作とは違った刺激がクリエイティブの仕事にも良い影響を与えているように感じています。今後もこのお店を起点として、さまざまな繋がりや出会い・体験を創出していきたいです。
――最近はコロナ禍も相まって、副業や兼業を考えている方も多いですよね。制作業と店舗経営を両立されている浅野さんからアドバイスがあれば教えてください。
私は「時間を効率的に使うこと」や「マルチタスキング」など、巷でよく聞くライフハックをうまく使いこなせない不器用なタイプで、気分のムラも大きいほうです。なので、その時々の自分の状態をできるだけ正確に把握して、気持ちを上向きにコントロールするスイッチのようなものを複数見つけるようにしていますね。
「自分の作業量を期待しない」「ハードルを低めに」がポイントでしょうか(笑)。ダメなときは「とりあえずPCの画面に向かえたらそれだけで十分偉い」みたいな。自分を褒めることも、時には必要だと思います。
あとは、副業となると肉体的にも精神的にも無理しなければいけないタイミングが必ずやってきます。副業する理由や意義、目標を見失わないこと、その状況が自分にとって幸せな選択なのかを客観的にみつめる時間を持つことが大事なのかもしれません。
アートディレクターを支える「DAIV 4P」、その実力は?
――最近、WindowsノートPCの購入を検討されているとお伺いしました。そのきっかけは?
現在使っているノートPCがそろそろ買い替えのタイミングで、スペックと費用を考えた時に「このブランドにこだわる必要はないのでは?」と思いまして。 もともと会社員の時はWindowsのPCを使用していたので、OSが変わることへの心理的ハードルが低いこと、購入や買い替えのコストが抑えられること、メモリなどのパーツ換装のハードルが低く、自分の作業環境に合わせてアップデートしやすいことなどから導入してもいいのではという考えに至りました。
選定基準としては、処理が速く使用ソフトの操作が快適であること。そして、自分の納得がいくデザインと使用感であることの2点ですね。
――今回は、マウスコンピューターのクリエイター向けPCブランド「DAIV」より「DAIV 4P」を試していただきました。使用感はいかがでしょうか?
まずは通常業務と同じ使い方をしてみようと、Figmaでワイヤーフレームの制作、Adobe XDでデザインの修正作業、Adobe After EffectsでWebデザインの提案時に使用する簡単な動画モックを作成してみました。基本的にどのツールも遜色なく使えるので、いろんなツールを浅く広く横断して使う業種に重宝されそうだなという印象です。FigmaやAdobe XDなど、デザインファイルをクラウドで保管するアプリケーションとの親和性も高そうですね。
驚いたのは、今使っているPCと同等の機能・スペックなのに、およそ半額で買えること。「DAIV」に限らず、マウスコンピューターの製品はコストや性能の面でのアドバンテージが特に大きいなと感じました。
――「DAIV 4P」のデザインや重さ、バッテリーの持ちなどはいかがでしたか?
今自分が使用しているPCと比較すると、本体の厚みや角張ったデザイン、キーボードに使用されたフォントからゴツさを感じるものの、持ってみると「意外に軽い!」と驚きました。
HDMI、USB-C、USB-3.0が本体に直接挿せるのは、本当にありがたいですね。バッテリーの持ちも非常に良さそうですし、カスタマイズ製が高いのもメリットです。セカンドパーティでの増設なども実装できて(※)、そういう意味での汎用性も高いと思います。
(※)お客様ご自身でのカスタマイズはサポート対象外となりますのでご了承ください。
あと、「DAIV 4P」は薄型・軽量で、カバンにも入れやすいのが高評価です。モニターに繋げさえすればPC本体は小さくても十分なので、持ち運びを考えると軽くて小さいほうがいいですね。
――制作を行う際、「DAIV 4P」はどういったシーンで活用しやすそうだと感じましたか?
資料制作の片手間で、デザインファイルを開いて作業をする必要のある方。簡単なモックを手がけるWebディレクターなど、マルチなスキルを持った方。クリエイティブ初心者で、コストをかけずに制作環境を整えたい方。あとは、コロナを期に副業を考えている方。そういった方々にはとても向いているPCだなと思いました。
まずは「DAIV 4P」のように手が出しやすい製品を使って、数年使ったら中身をバージョンアップさせながら入れ替えていくと、コスパもかなり良くなりそうです。 選択肢の一つとして、十分検討できる一台だと思いました。
一つひとつの質問に対し、しっかりと考え、自分の中できちんと整理をしてから丁寧にアウトプットされている様子が印象的だった浅野さん。制作業・店舗経営と忙しい日々を過ごされていることと思うが、仕事に対する真摯な姿勢を「オンライン」でも十二分に垣間見た気がした。茨城から発信する、柔軟で新たなクリエイティブに今後とも注目していきたい。
「DAIV」は浅野さんをはじめ、すべてのクリエイターを支え続けていくだろう。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター | |
---|---|---|
型番 | DAIV 4P | |
ディスプレイ | 14.0型 WUXGAノングレア(LEDバックライト) | |
CPU | インテル Core i7-1165G7 プロセッサー | |
メモリ | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) | |
M.2 SSD | 512GB(NVMe対応) | |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス | |
OS | Windows 10 Home 64ビット | |
無線 | インテル Wi-Fi 6 AX201 (最大2.4Gbps/ IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n) + Bluetooth 5モジュール内蔵 | |
インターフェース | ||
ディスプレイ | 3 (HDMI/ 右側面×1、USB Type-C/ 左側面×1、Thunderbolt 4/ 右側面×1) (HDMI) 最大3,840×2,160 (60Hz)/ (Type-C) 最大3,840×2,160 (120Hz)/ 1,677万色 | |
USB3.0 (5Gbps) | 2(Type-A/ 右側面×1 ※常時給電対応、Type-A/ 左側面×1) | |
USB3.1 (10Gbps) | 1 (Type-C/ 左側面×1 ※ディスプレイ出力と共用) | |
Thunderbolt 4 | 1 (右側面×1 ※ディスプレイ出力と共用) | |
サウンド | ヘッドホン出力/ ヘッドセット (CTIA準拠 ミニジャック メス/ 左側面×1) | |
サイズ | W308.8mm×D213mm×H16.4mm (折り畳み時/ 突起部含まず) | |
重量 | 約985g | |
動作時間 (標準バッテリー使用時最大) |
約12.0時間 | |
税込価格 | 153,780円~ |
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