コロナ禍で大きく変わった日常。これまでの“当たり前”が手放され、新しい生活様式が始まったことで、改めて、自分自身のキャリアを見つめ直す人が増えています。「資格を取得したい」「もっと幅広い知識が欲しい」と学び直しを考えた時、どのような選択肢があるのでしょうか。通信教育での資格講座、オンラインでの語学学習、パソコンスクールでのスキルアップ……とさまざまあります。
今回は、学びのひとつである社会人大学院に実際通った卒業生にリアルな本音を聞いてみました。
ニューノーマル時代の今
学び直したいと考える人が増加中!?
日常生活の変化を余儀なくされた2020年。いつもの通勤電車、いつもの定例会議、いつもの居酒屋での飲み会……それらのルーティンが途切れ、必然的に働き方も見直す機会が訪れました。そんな中、将来に対する不安や、現在の働く環境に不満を抱えている方も増えているようです。
今回、マイナビニュース読者に、学び直しについてアンケートを実施しました。
半数近い方が、働き方に変化があったようです。ニューノーマルな時代となって、働き方も多様になり「このままでいいのかな」と考える機会が増えたのでしょうか。
そして、半数近い人が学び直しを検討していることがわかりました。具体的に学び直したい内容を聞いてみると、経営の方法、プレゼンや英会話のスキルなど仕事に活かせることを身につけたいと考えているようです。
そこで、キャリアチェンジをするために学び直しをしたいと、KIT虎ノ門大学院に通った小野俊一さんにお話を聞きました。
<プロフィール>
小野 俊一さん(35歳・男性)
外資系コンサルティング企業にてSIとコンサルティング業務を兼務。現在キャリアチェンジを考えており、修士課程修了資格が必要な国際公務員試験にチャレンジするため受講した。 KIT虎ノ門大学院 イノベーションマネジメント研究科MBAコース2020年度入学、同年度修了。
激務の外資系サラリーマン生活と
大学院生活は両立できる!?
現在、外資系コンサルティング企業に勤務する小野さん。業界内でもハードワーカーが多く在籍することで有名な会社です。ただでさえ忙しい毎日に、大学院に通う余裕はあったのでしょうか。
「実は、入学試験の面接の際に、『きちんと通えますか?』とかなり厳しめに教授から確認されました。でもそれは、しっかり一緒に学んでいけるかを入学前に確認したいという運営の姿勢の表れだと感じ、誠実だなとありがたく受け止めました」
入学が決まった後は、上司に話し理解を得られたこともあり、1年間の濃密な大学院生活を送れたと話します。
では、一体、どのように学生と仕事を両立されていたか、じっくりみていきましょう。
入学から修了までフルリモートの学生生活
実は小野さん、授業はすべてオンラインで受講。また、コロナ禍ということもあり、仕事もフルリモートで行っていたそう。非常に珍しいケースですが、どのような毎日を送っていたのでしょうか。
「自宅近くに実家があり、仕事はそこで行なっていました。定時である9時〜18時に仕事を終えられるようみっちり集中し、業務を切り上げた後は帰宅します。その後、授業のある日は自宅で受講していました」
取っていた授業は、時期にもよりますが平日の夜の週2〜3回程度。1コマ90分の授業を連続して受講することがほとんどだったため、19時〜22時10分までを“学生タイム”としていたそうです。
「業務完了後、1時間で頭を切り替え授業に出る。そして、仕事と全く異なることをディスカッションします。このシフトチェンジが本当に刺激になりました。授業が終わったら、『今日もやりきったぞ!』と完全燃焼です(笑)。楽しかったですね」
ちなみに、授業をすべてオンラインで受講していた小野さん。他の学生からは「あいつはAIなんじゃないか?」と囁かれることもあったと笑いながら話します。実際にキャンパスへ足を運び、これまで一緒に学んだ同期生と初めて顔を合わせたのは卒業式の日。「本当に存在してたんだ(笑)!」「やっと本物に会えた!」と歓声が上がったとのことでした。
授業のない日は課題や残業デー
さて、授業を取っている2〜3日以外は、どのように過ごしていたのでしょうか。
「授業のない日も一度18時で仕事を終わらせるようにしていました。自宅に帰った後、子どもとご飯を食べたり、お風呂に入ったりした後は、仕事が残っていれば残業します。そして、課題です。課題は絶対にやると決めていました」
とはいえ、やはり仕事、学生、さらに家庭生活の3つを両立させるのはいささか大変だった様子。
「最もまずいのが子どもを寝かしつけているうちに、自分も寝ちゃうパターンです。ハッと12時くらいに目が覚めて、『明日授業だぞ! 課題をしなければ!!』ということが何度かありました(苦笑)」
勉強に当てる時間をしっかり取れるよう、仕事の調整はしていましたが、時には実家に子どもを預けて面倒を見てもらうこともありました。そのため家族の助けは、とてもありがたく感じていたそう。
「勉強に軸足を置かなければならない時、仕事が多い時期など、その時々で状況も変わってきます。やるべきことが詰まってしまった時は特に周囲の協力に助けられました」 また、学生生活を維持していく中では、仲間の存在も杖柱になったとのことです。全ての授業をオンラインで受講していた小野さんですが、同期生とはどのような関係づくりをしていたのでしょうか。
少人数グループでモチベーション維持
「KITの特徴として、少人数のグループワークがあります。多忙な毎日の中で、濃密に勉強をしよう、挑戦しようというモチベーションが維持できたのはやはり仲間との支え合いが大きいです」
ところで、オンラインでの同期生との関係づくりとはどのようなタイミングで生まれるのでしょうか。とても気になるところです。
「授業でグループに分かれてディスカッションすることもありますし、課題の中にはグループみんなでこなすものもあるんです。そんな課題が出た時には、例えば、『4週間後にみんなで発表できるように、毎週金曜日の21時から1時間、議題に沿ってディスカッションしましょう』というように、定期的にメンバーが集まって話し合いをします。オンラインミーティング以外にも、グループチャットで情報を共有しながら発表の準備などを進めていくので、とても密な繋がりが生まれました」
社会人になると、お互いに切磋琢磨しあえるような友人を作りづらくなる面があります。けれども、社会人大学院では、高度な学びを得たいという同じ目的を持った同士が集っています。授業や課題を通して密接なコミュニケーションが生まれるため、新しい友情が育まれるのも魅力だったと小野さんは話してくれました。
「実は、例に挙げた課題では、最終発表の際に上位を取ることができまして……。その時はみんなでウワーッとすごい盛り上がりました。リモートでも、一緒にこんな熱くなれるんだなと実感しましたね」
第一線で活躍する教授による授業で得られるのは
即、実社会で生かせる知識や経験
勉強、仕事、家庭と3つの両立に時に苦労しながらも充実した1年間を送ってきた小野さん。受講していたのは、「イノベーションマネジメント研究科MBAコース」です。思い出深い授業や、得られた学びをどのように業務に活かせたか聞いてみました。
「教授陣の貴重な経験が生かされた授業は、すべて大きな学びを得られたと言っても過言ではありません。非常に迷うところですが1つ印象深いものをあげるとしたら、コンサルタントのお仕事をされている先生が実際にクライアントの方を授業に呼んでくださった授業です。クライアントの方のお話を聞いて1つのプロジェクトをケースにまとめたのですが、それに対しクライアントと教授からフィードバックをいただきました。自分が働いている業界とは異なる世界で、実際に行われていることを聞けたのはとても勉強になりました」
他には、コーチングやマーケティングの授業で学んだことを、即実務に活かせたことも強く印象に残ったそうです。
「ここで学ぶのは単なるコーチングではなく、コーチングにマネージメント要素が加わったもの。そのため、チームのメンバーの力をどうやって引き出すのかという部分ですぐに業務に活かせました。他にも、クライアントが今どういう戦略を組んでいるか、その業界がどうなっているかを分析する授業もあったので、コンサルティングを行う際にそのフレームワークを使ってみたこともありました。他にもたくさんあるので、ご紹介するのが難しいくらいです」
まさに生きた知識、生かせる知識を得られた日々だったと言えるのではないでしょうか。
「自粛生活により刺激が減ったり、ストレスが溜まることも多くあるかと思いますが、僕の場合は大学院に通っていたため、暇になるどころかかえって忙しくなったほど。大きな刺激を受け、充実した日々を過ごせました。こういうタイミングだからこそ、勉強するといいのではないかと感じていますね」
KIT虎ノ門大学院なら1科目からの受講も可能!
KIT虎ノ門大学院では、「科目等履修生」制度も設置されています。修士資格を取得するのはハードルが高いけれど、必要なスキルの修得や専門性を高めるためにピンポイントで学びたいという場合に、気軽に受講できるようになっています。
もちろん、学んだ単位は大学院の正規の単位となるため、その後入学した際には履修済み単位として認められます。また、社会人が修士資格を取りやすいよう「長期履修学生制度」も設けられています。例えば、イノベーションマネジメント研究科では、標準修業年限1年を1年半〜3年に延長することができます。
リモートワークの導入や会食の中止などで、日常にゆとりができた方もいるかもしれません。そんな時間に、新しい人間関係や学びを呼び込める社会人大学院で学び直しをしてみてはいかがでしょうか。
[PR]提供:KIT虎ノ門大学院