中部テレコミュニケーション株式会社(略称:ctc、以下ctc)は3月29日、最大10Gbpsの超高速インターネットサービスに優先的に処理するQoS(Quality of Service)技術を組み合わせた「コミュファ光ゲーミングカスタム」を発表した。
同サービスは2021年6月にリリース予定で、現在は無料トライアルを実施中。主に中部地区のオンラインゲーマーやeスポーツプレーヤーの利用を想定している。
発表会に登壇したctc 執行役員 コンシューマ営業本部長の髙木龍生氏は、固定ブロードバンド回線サービスをオンラインゲーム向けに最適化した「コミュファ光ゲーミングカスタム」の提供に至った背景として、eスポーツ市場の拡大と、コロナ禍によるゲーム時間の増加を挙げる。
しかしながら、家庭で快適にゲームをプレイするには課題があると髙木氏は言う。
「オンラインゲーマー、eスポーツプレーヤーの皆さんは、回線が混雑する時間帯を避けてゲームをプレイしているという実情がありました。」
オンラインゲームは、インターネットを介してプレイすることになる。eスポーツでも人気の格闘ゲームやFPSといった対戦ジャンルのゲームでは、一瞬の遅延が命取りだ。通信の遅延は多くの人がインターネットを使用する夕方以降に起きやすいため、eスポーツプレーヤーはできるだけ速く安定した通信を求めて、混雑する時間帯を避ける傾向があるのだという。
このような状況に対して、通信事業者であるctcとして何かできることはないか。そんな思いから生まれたのが「コミュファ光ゲーミングカスタム」である。
同サービスは最大10Gbpsの超高速インターネットサービスだ。インターネット回線を道路に例えるなら、帯域は道幅であり、通信量は通行する車の台数、回線速度は車の速度となる。一般的な100Mbpsサービスは、道幅(帯域)が狭く、車の速度(回線速度)も遅いため、走行する車の数(通信量)が増えるとすぐに渋滞が起きてしまう状態だった。
対して10Gbpsサービスでは、道幅(帯域)が非常に広く、車の速度(回線速度)も大幅に上がっている。一般的な回線では渋滞してしまっていた量の車(通信量)が走っても、まったく渋滞することなくスムーズに走行できる。
さらに「コミュファ光ゲーミングカスタム」は、この10Gbpsサービスの「道路」に優先的に走行できる専用レーンを用意するようなもの。そもそも10Gbpsサービスでは渋滞が起きにくいのに加えて、ほかのトラフィック(通信)の量にも左右されないため、常に一定の速度で通信できる安定性を備えているのだ。
実際に一般的な回線と「コミュファ光ゲーミングカスタム」を比較すると、特定の時間帯で顕著な差が出たという。
「お昼頃や18時以降の時間帯はトラフィックがピークを迎えるため、一般的なインターネット回線では大きなラグが発生しています。プレーヤーの皆さんはストレスを感じることもあるでしょう。しかし、ゲーミングカスタムでは時間帯に左右されず、一定の速度を保つことができており、24時間いつでも安定した通信状態でプレイできます。」と髙木氏は語る。
数字上は大きな改善が見られる「コミュファ光ゲーミングカスタム」だが、実際のプレイではどれくらいの違いが出るのか。
プロゲーミングチーム JUPITER ストリーマー部門に所属する配信者の新兵えす氏と、同じくプロゲーミングチーム JUPITERでSales Manager / Producerを務めるeスポーツプレーヤーの上岡応太氏が登壇し、格闘ゲームによるデモンストレーションを行った。
デモンストレーションでは、一般のインターネット回線と「コミュファ光ゲーミングカスタム」の2種類の回線を用意。もっとも混雑する時間帯を想定した状態に調整して比較が行われた。
その結果、画面を見ているだけの記者陣にも明らかにわかるほどの違いがあった。一般のインターネット回線はキャラクターの動きがカクついているのに対し、「コミュファ光ゲーミングカスタム」はまったく遅延が見られずなめらかな挙動となっていた。
プレイした新兵えす氏と上岡応太氏も大きな違いを感じたようだ。
「ゲーミングカスタムは動きがなめらかで相手の動きがよく見えた。これを使えば勝率が上がりそう」と語るのは新兵えす氏。
上岡応太氏も、「一般のインターネット回線では(ラグがあるので)ボタンを押しても技がなかなか出てくれないが、ゲーミングカスタムは技が非常に出しやすかった」と話してくれた。
「コミュファ光ゲーミングカスタム」は2021年6月の提供を予定しており、現在無料トライアルの申込みを受け付けている。同サービスの目玉となるのは最大10Gbpsの超高速インターネットサービスだが、これに加えて光電話、光テレビ、安心サポートサービスやNetflixパックの提供も行われるという。なお、毎月の利用料については、サービス開始前にあらためて発表となる。
もともとctcは積極的にeスポーツを支援している。2019年11月には、今回の発表会も開催された「コミュファeSports Stadium NAGOYA」をオープンし、多くのeスポーツ大会に同社の通信基盤を提供してきた。
また、2020年6月からは高校eスポ部支援プロジェクトを立ち上げ、eスポーツ文化の発展をサポートしている。「コミュファ光ゲーミングカスタム」は、そんな同社だからこそ提供できたサービスといえる。
今後、eスポーツ文化はますます盛り上がり、自宅でオンラインゲームを楽しむ人口はさらに増加すると見られている。一瞬を争うシビアなプレイにおいて、ストレスのない通信環境は何よりも重要なインフラだ。快適にゲームを楽しみたいなら、「コミュファ光ゲーミングカスタム」がベストな選択だといえるだろう。
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