2020年、一気に広まったリモートワーク。オンラインでのミーティングや商談も、いつしか当たり前に。「会社に行かなきゃできない」「人に会わなきゃ伝わらない」という思い込みや制限がはずれ、時間や気持ちにゆとりができた人もいるのでは!? 反面、ふと、頭をもたげてくるのが「このままで大丈夫なのだろうか」と今の働き方に対する不安……。

そこで、「自分らしく活躍するには?」「キャリアアップするには何をすべき?」といった疑問や悩みを吐露する座談会を開催。KIT虎ノ門大学院の野村恭彦先生にも参加いただき、新しい時代でキャリアを切り開くアドバイスを伺いました。

【座談会参加者 プロフィール】

Uさん(26歳)
2017年に新卒で現在勤める会社に入社。10月より内勤となり、訪問のない営業を行うようになった。2年前に結婚し、妻の状況や子どもの成長過程を自分の人生を照らし合わせた形で将来を考えるようになった。

Iさん(29歳)
2015年に新卒で現在勤める会社に入社。今年の10月よりマネージャーに昇格。管理職になったため、視野を広げつつ経営側に立った考え方の必要性に駆られている。

Mさん(29歳)
大学院卒業後、2017年に現在勤める会社に入社。総務部在籍。年末年始で大きなプロジェクトがひと段落するため、ビジネススクールでの学び直しに興味あり。

withコロナ時代の働き方で見えた自分に足りないもの

withコロナ、そして働き方改革と、何かと変化を求められる令和時代。IT技術の進化によって便利になってきたアイテムを使いこなしながら、人生100年時代を長きに渡って働き続けることを求められているけれど……。何から手をつければいいのか、どうキャリア形成していくべきなのか、正解が全く分からない! と困っている方も多いのではないでしょうか。

今回、座談会に参加してくれた3名は、こんな迷いや悩みを抱えていました。

緊急事態宣言中は、1週間丸々在宅期間もありまして……。そもそも外に行けないストレスに加え、業務内容が濃いものではなくなったと感じる機会が増えたんです。
それを解消するため、起業した方や副業をしている方などに話を聞かせてもらったんですが、自分には事業を立ち上げたいと思ったときに、その知識がないなと実感しました。

私は特に大きな変化もなかったんですが、10月に管理職になったんですよ。それを機に、売り上げや予算に対しての向き合い方、チームの育成といった、これまでと違う物事の見方を求められるようになり、行き詰まりを感じましたね。

僕、今抱えているプロジェクトが今年の年末年始に節目を迎えるので、ちょうど自分のキャリアについて今後どうしようかと考え始めたところだったんです。
とはいえ、どこから手をつけたらいいのかわからなくて。正直、困ってます。

僕も、同じようなことで悩んだ経験がありますよ。結婚した時に、将来のことを考えて、自分の価値というものを知りたくなったんです。
そこで、転職をした場合、どういう業界だったら活躍できるのか、年収アップができるのかの感触をつかむために、エージェントに登録して話を聞いたことがあります。最終的には、現在の会社でキャリアを積もうという結論に至ったんですが、いい経験になりました。

行動的! 私の場合は、もともと同じ会社の中で自己成長をしたいという希望が強いことも影響しているのでしょうが、キャリアアップのために時間と費用を費やしたところで、何が得られるのかイメージできずに踏みとどまっている状態なんですよね。

キャリアアップ、スキルアップは時代遅れ!?
これからのキャリアデザインに求められるものとは

人生の中で大きな割合を占める働く時間。やりがいを感じながらも、結果を出しつつキャリアを重ねていきたい。誰しもそんな風に思っているのではないでしょうか。 でも、具体的にどんな働き方をすれば充実感を味わえるのか、昇進や収入はどれくらい得られれば満足するのか、プライベートとのバランスは…? など、考え始めるとかえって混乱してしまうもの。

そこで、KIT虎ノ門大学院の野村恭彦先生に、これからの時代のキャリアデザインについてお話をお聞きしました。


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キャリアップやスキルアップはファストな発想。今まで右肩あがりだった時代には必要とされてきました。けれども、『年収をあげていかないと幸せになれないの?』『勝った人だけ幸せになるのは違うのでは?』と本気で語られ始めているのが、今の時代です。

ビジネススクールはスキルを学ぶことが真髄ではなく、考え方の前提を変えて行くところだと私は考えています。私たちは学校教育を通じて社会で働く際のOSが作られました。そのOSをアップデートしていく場所がビジネススクールなんです。

ビジネススクールって敷居が高いイメージがあり、自分の中に選択肢がありませんでした。どういうメリットがあるのかが掴みきれていないというのが正直なところです。

今、右肩あがりのビジネスをしようとすると、他者からビジネスを取る形になってしまいますね。しかし、働いている人が幸せになる視点でビジネスを構築していくことを考えていくと、ライバルではなく同士になります。お客さんとも友人になり、一緒になって、お互いのビジネスをサスティナブルにしていけます。 このように、今までに持っていなかった考えを持てるようになるところがメリットだと思っています。

僕の場合、何がやりたいのか、何が作りたいのか、どういう自分になりたいのかと悩んでいるところです。ビジネススクールは、目的意識がはっきりした人が行くところではないのでしょうか。

考え方をアップデートしていくと、OSのバージョンごとにやりたいことが変わっていきます。まずは、今やりたいこと、今やれることに取り組んでいくと良いのではないでしょうか。
ビジネススクールには、多様なバックグランドの人が集まっており、同じ事象を見ても違う考え方をします。ケーススタディで徹底的に違った考えを持つ人と議論すると、自分にはこんな持論があるんだなと気付いていけますよ。

これまで私が受け身だったことに気づきました。自ら主体的に動いていくと同時に、考え方や物事の見方を変えていかないといけないなと感じています。ところで、ビジネススクールに通う人って、どういうきっかけを持って入ってくる人が多いんですか?

人生の転換期に入学することで学んだことを大きく発揮できると感じています。
例えば、入学時には研修事業を立ち上げようとしていた学生がいるのですが、学ぶうちに、人と人の繋がりの中で相互サポートができる仕組みを作りたいと180度考え方を変え、今は社内に変革を起こしています。
キャリアを転換する際、今やってきたことのパフォーマンスを落とさないようにすると選択肢が狭まりがちです。けれども、広い視野を持ちながら自分は何ができるだろうかと、ゆっくり一生懸命追求してくと、いい意味でピボットしながら信念を形にしていけるようです。

KIT虎ノ門大学院で新しい自分を見つけてみよう

昇進や起業を目指すような人たちが通うところだと思われがちなビジネススクールですが、どうやらそうではないようです。

今回お話いただいた野村先生のクラス『イノベーションファシリテーション特論1・2』を実際に受講している方からこのようなコメントも。

・様々な人を巻き込んで、発想の幅を広げたい方にはおススメの講座です。いろいろなセッション手法が体験できるので、例えば、職場での会議やミーティングなどで、何かアイデアを出さなければいけないときに役立ちます。

・実際のワークを通じ、自分の考えだけではなく、他の受講生といかに連携し、円滑かつ効果的に進めていくことの大切さを体感できます。また、関わるであろうステークホルダーをいかにテーマの世界に巻き込み、価値を持ってもらうか、ファシリテーションの進め方をポイントになるので、とてもやりがいのある講座です。そして、新たな発想力を身につけるのに必要なスキルを習得できます。

・フューチャーセッションは、これまで受けたことのないコンセプトで、半信半疑でしたが、自分で体験したことで、その有用性に気づくことができました。

KIT虎ノ門大学院には、科目等履修生といって1科目を7万円で受講できる仕組みやオンラインによる体験授業があります。野村先生の『イノベーションファシリテーション特論1・2』も科目等履修生制度の対象科目なので、気軽にトライできますよ。


※画像クリックで詳しく

しかも、実際に入学したあとは、わからなければわかるようになるまで徹底的に教えてくれるサポートシステムもあり、誰もが納得できる学び直しをできるようになっています。

今の自分を脱皮したい! と考えている方は、少人数制で、一流の講師がきめ細やかに指導してくれるKIT虎ノ門大学院のウェブサイトを一度覗いてみてはいかがでしょう。

【野村 恭彦 先生 プロフィール】

慶應義塾大学理工学部計測工学科卒業

慶應義塾大学大学院理工学研究科 開放環境科学専攻 後期博士課程修了

富士ゼロックス株式会社にて同社の「ドキュメントからナレッジへ」の事業変革ビジョンづくりを経験。2000年に新規ナレッジサービス事業KDIを自ら立ち上げ、シニアマネジャーとして12年にわたりリードする。


2012年6月、グローバルなフューチャーセンター・ネットワークを構築し、企業、行政、NPOを横断する社会イノベーションをけん引するため、株式会社フューチャーセッションズを設立。2019年10月よりSlow Innovation株式会社・代表取締役に就任。

著書に「フューチャーセンターをつくろう」、「イノベーション・ファシリテーター」(ともにプレジデント社)など多数。

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