あらゆる環境下で正確に時を刻み続けるG-SHOCK。言わずとしれた世界最高峰のタフネスウオッチブランドだ。高い信頼性を誇るG-SHOCKは多くのアスリートからも支持されており、これまでに数々のコラボモデルも発売されている。

そんなスポーツとG-SHOCKの深い関わりに大きく影響しているのが、『TEAM G-SHOCK』。NBAで活躍する八村塁選手や、プロサーファーとして世界に知られる五十嵐カノア選手など著名なアスリートで結成されたオリジナルチームだ。

そんなTEAM G-SHOCKはどんな経緯で誕生したのか。そして、これから何を成し遂げていくのか。カシオ計算機にて「スポーツ×G-SHOCK」の取り組みを手掛ける上間卓氏にTEAM G-SHOCKの全貌を語ってもらった。

ーー本日はよろしくお願いします!早速ですが、G-SHOCKとスポーツの深い関わりはいつ頃から始まったのでしょうか?

G-SHOCKは1983年に「落としても壊れない丈夫な時計」というコンセプトで発売をスタートしました。薄型が主流だった当初の日本では注目されませんでしたが、G-SHOCKをアイスホッケーのパックに見立てて耐衝撃性を謳ったCMをきっかけにアメリカでヒット。するとそのタフさと実用性が高く評価され、警察官や消防士といった過酷な現場で活躍される職業の方に人気となりました。

  • カシオ計算機 営業本部 時計コミュニケーション戦略部 部長 上間 卓さん

そこからサーファーやスケーターといったアスリートにも波及。90年代に彼らのスタイルがストリートファッションとして日本でも雑誌でよく取り上げられるようになり、G-SHOCKもその際に逆輸入という形でさらに人気に火が付きました。

ーーかなり早い段階からG-SHOCKはアスリートに人気だったのですね。

G-SHOCKはスポーツ向けで打ち出していたわけではありませんが、耐衝撃性能や防水性がアスリートに高く評価されました。そのため、90年代頃からはアスリートやスポーツの大会にスポンサードするようになったんです。たとえばハワイで開催されている「トリプルクラウン・オブ・サーフィン」や、スノーボードコンテンスト「Air & Style」、またサッカーワールドカップではライセンスモデルを発売したりもしました。

ーーなるほど。すでにスポーツとは深い関わりを持っていたわけですが、そのなかでTEAM G-SHOCKを結成された経緯はどのようなものだったのでしょう。

TEAM G-SHOCKを結成したのは2008年のことです。2008年はG-SHOCKが発売して25周年にあたる年で、あらためてG-SHOCKのマーケティングを見直していこうと考えていました。その一環として、これまで個別に行ってきたスポーツ分野における取り組みをまとめることにしたプロジェクトがTEAM G-SHOCKです。

ーーTEAM G-SHOCKには世界で活躍する著名な選手が数多く参加されていますが、どのような基準で選出されているのですか

TEAM G-SHOCKのアスリートたちは単なる広告塔ではありません。ただスポンサードするのではなく、アスリートの皆さんと一緒にスポーツ界とG-SHOCKを盛り上げていきたいと考えています。ですから、基本的にはG-SHOCKが好きで、実際に使ってくれていた経験がある選手や、ジュニアの頃から長期的にサポートしている方がほとんどです。

たとえば五十嵐カノア選手の場合は、彼が10代前半の頃からずっと支援してきましたし、BMXの中村輪夢選手もジュニア時代からの付き合いです。八村塁選手は高校生の頃、弊社がスポンサードをしていた大会に出場し、優勝賞品としてG-SHOCKをプレゼントしたのが始まりです。その後、ワールドカップ予選での彼の活躍に本当に感動してお声がけしました。日本で生まれ、アメリカで成功するというストーリーもG-SHOCKと重なるところがあり、ぜひタッグを組みたい……と。

ーー競技は選定基準などあるのでしょうか?

G-SHOCKはもともとサーフィンやスケートボード、BMXなどで愛されている製品なので、そういったコアスポーツ(※)を軸にしてきました。しかし最近では、バスケットボールやサッカーなどのメジャースポーツとも徐々に関わりを深めていますね。G-SHOCKが時計ということもあり、メジャースポーツの中でも制限時間の中で戦う「タイム競技」を支援することを方針としています。

※市場は大きくないが熱狂的なファンが多いスポーツジャンル

ーーTEAM G-SHOCKの活動はどのようなものがありますか。

2008年から開催しているSHOCK THE WORLDというイベントにて、アスリートにコメンテーターを務めてもらったり、映像作品に出演してもらったりと、スポーツとG-SHOCKを一緒に盛り上げてもらっています。

  • SHOCK THE WORLD 2015 IN JAPAN

昨年、スポル品川大井町で開始したG-SHOCK FAN FESTAにもTEAM G-SHOCKに参加してもらいました。BMXやサーフィンやダンスなど様々なスポーツを子どもたちに教えたり、ワークショップやデモンストレーションなどを行い、大きな反響がありましたね。

  • G-SHOCK FAN FESTA 2019

ーーTEAM G-SHOCKとして、アスリートとのコラボモデルの発売を始めたのはいつ頃からですか?

実はコラボモデル自体はTEAM G-SHOCK以前から販売しています。最初に正式にコラボしたのは98年、スノーボードの世界的選手であるテリエ・ハーカンセンのモデルです。他にもBMXのナイジェル・シルベスター選手やスノーボーダーのルイ・ヴィト選手などともコラボしました。ファッション系に比べるとアスリートとのコラボモデルは頻繁に出すことはないものの、TEAM G-SHOCKをスタートしてからも、八村塁モデル、五十嵐カノアモデルなど多くのコラボモデルを発売しています。

ーーコラボモデルの開発はどのように進めていくのでしょうか。

大切にしていることは、必ずアスリートにヒアリングをして、できるだけ意見を取り入れるということです。デザインを起こしてスケッチを描いて、本人たちに納得がいくまで打ち合わせを重ねます。やはり本人が気に入ってくれることが大事ですからね。

ーーこれまでのコラボモデルでのこだわりを教えてください。

たとえば五十嵐カノアモデルでは、サーファーをイメージできる「クリアウォーター」というコンセプトを掲げ、スケルトン仕様にしました。さらに直射日光でも見やすくなるようMIP液晶を採用しています。まさにサーファーのためのG-SHOCKになったと思います。

  • 五十嵐カノアモデル

八村塁モデルでは本人が大好きな色である黒・金・赤を取り入れました。八村選手は「八」の漢字に強いこだわりがあるので、その部分を赤で強調したり、「八」をモチーフにした八村選手オリジナルのブラックサムライロゴを刻印したりしています。

  • 八村塁モデル

ーー今後、TEAM G-SHOCKとしてはどのような活動を展開していくのでしょうか。

G-SHOCKはスポーツを筆頭に、ファッション、音楽、アートといった4つのカルチャーと共に成長してきたブランドです。やはり、TEAM G-SHOCKで一丸となってスポーツを盛り上げていきたいと思っています。

コアスポーツはもちろんですが、メジャースポーツもさらに支援していきたいですね。メジャースポーツから興味を持って入ってきた人が、TEAM G-SHOCKを通じてコアスポーツにも興味を持ってくれるといった流れを作っていけたらと思います。

  • TEAM G-SHOCK向けに制作されたネオンカラーモデル

アスリートコラボモデルについても今後、定期的に出していくと思いますので、ぜひ期待していてください。

ーー上間さん、ありがとうございました!

長年、アスリートを支援し続けてきたG-SHOCK。これからも信頼のタフネスと意欲的な機能の数々で強力にスポーツ業界を盛り上げてくれるだろう。TEAM G-SHOCKのさらなる飛躍に期待したい。

[PR]提供:カシオ計算機