ワコムは、東名阪在住の30歳から50歳までの子供(小学生~中学生)を持つ男女540名を対象に実施した「職業に関する意識調査」の結果を発表した。それによると、親が考えるAIやRPA時代にも生き残る職種として「デザイナー・クリエイター系」との回答は40%、自動化によって失業者は増えると思うとの回答は60.4%に達した。

AIが進化してもクリエイター系が生き残る理由は?

同調査では、まず「今後10年間でAI(人工知能)やRPA(ロボットによる業務自動化)などで業務が自動化されても、生き残るであろう職種」を尋ねたところ、「医療・介護系」(55.2%)、「研究・教育系」(47.4%)に次ぐ3位に「デザイナー・クリエイター系」(40.0%)がランクインした。現在「デザイナー・クリエイター系」の仕事に就いている回答者は1.3%と少数派だったが、10年後には増えると考える回答者が多かった。

  • 今後10年間でAI(人工知能)やRPA(ロボットによる業務自動化)などで業務が自動化されても、生き残るであろう職種は何だと思いますか?

「デザイナー・クリエイター系」の仕事が残ると考える理由は、「芸術的センスが必要な仕事だから」(72.7%)が最も多く、次いで「何もないところから新しいものを生み出す発想力が求められる仕事だから」(46.8%)、「決められた仕事を行うのではなく、仕事を作る立場だから」(42.1%)という結果となった。

  • デザイナー・クリエイター系の仕事が生き残ると考える理由を教えてください

現在の仕事別で比較すると、「研究・教育系」に関する仕事している45人のうち27名(60.0%)が「デザイナー・クリエイター系」の仕事が今後10年間で生き残ると回答している。

6割以上の人が「AIにより失業者が増える」と回答

次に、「今後、AIやRPAによって失業者は増えると思うか」とを尋ねたところ、「増える」(60.4%)と回答した人の割合が、「増えない」(21.3%)と回答した人の割合を大きく上回る結果となっている。

  • 今後、AI(人工知能)やRPA(ロボットによる業務自動化)によって失業者は増えると思いますか?

今回の調査から、人工知能やロボット技術が進化していくなか、10年後というそう遠くない未来でも働く環境が変わっていくという危機感を持った父兄が半数を超えるということが判明。また、10年後に残ると予測された職業は、教育や医療などの必要分野が上位にランクする中、発想力と新たな仕事を生み出す力が求められるクリエイティブな仕事も上位にランクされている。

この結果を受け、小学生~中学生の子供を持つ親は、未来を築いていく子供が変わりゆく職業環境でも力を発揮できるよう、AIやRPA時代にも負けない想像力や発想力といったクリエイティブな側面を育むためのサポートをしていく必要性を感じている、と同社は分析している。

なお、クリエイターを支える環境づくりを支援しているMUGENUPの代表取締役伊藤勝悟氏もAI時代の到来で、職業環境が変わると予測。今回の調査結果に関して、「私達もAIなどの技術が進歩するに従って、創造性の高いクリエイター、デザイナーの仕事の価値が高まると考えており、多くの方が同じ考えを持っていることを確認できました。将来クリエイティブな仕事で活躍してくれる子供が増えるよう我々も願っております」とのコメントを寄せてる。

今回の調査は、東名阪の小学生から中学生の子供を持つ30〜50歳の男女540名を対象に、インターネット調査にて実施。調査期間は2019年9月13日〜24日。

***

ワコムは、子供のクリエイティビティを育むサポート活動の一環として、11月9・10日に日本科学未来館で開催される、みんな”が主役のIT×ものづくり発表会イベント「ワンダーメイクフェス6」に参加。

会場では、11月9日にゲームのイラストやマンガなどを制作しているMUGENUPのクリエイターを講師に招き、子供が自由な発想で考えながら、プロの仕事を学ぶことができる「プロクリエイターから学ぶキャラクターデザイン講座」を開催する。また、セミナーに参加できない場合でも、ワコムのブース内で自分で考えたキャラクターを描く体験が行える。

[PR]提供:ワコム