専門学校でパソコン講師として働く傍ら、FXのプロトレーダーとしても活躍中の斉藤学さん。今回はITにもFXにも詳しい斉藤さんに、FXのプロトレーダーが愛用する取引ツール「MT4(MetaTrader4)」と、その活用に欠かせない「VPS」について教えてもらいました。
世界中のFXトレーダーが愛用する取引ツール「MT4」
ロシアのMetaQuotes Software社が開発したFX取引ツール「MT4」。無料にも関わらずFX取引のプロが使うような高次元のテクニカル分析を初心者でも利用できるため、世界中のFXトレーダーに愛用されています。
ちなみに斉藤さんがよく使っているテクニカル指標は「THV」という指標。初心者には少し難しいので、まずは「MACD」「RSI」「一目均衡表」などの基本指標を表示するのがおすすめです。
斉藤さんが初心者に送る「MT4を活用するための3つのポイント」
実際にMT4を使ってFX取引をする際、プロはどのような工夫をしているのでしょうか。斉藤さんに3つのポイントを教えてもらいました。
ポイント1MT4はチャート分析ツールとして使い、取引の実行はFX業者のWeb画面で行う
MT4上で取引しようとすると、スプレッドが広かったり注文方法が少しわかりにくかったりするので、MT4はチャート分析ツールとして使いましょう。 |
スプレッドとは「買値」と「売値」の差のことで、取引手数料のようなもの。差が大きいほど手数料がかかります。FX業者のWeb画面に比べてMT4のほうがスプレッドが大きい場合があるため、斉藤さんはMT4をチャート分析ツールとして活用し、実際の取引はFX業者のWeb画面を使う工夫をしているそうです。
※自分の判断で行う手動売買の場合
ポイント2FX業者によってMT4をカスタマイズしているので数社比べてみる
FX業者によってはMT4を独自にカスタマイズして、テクニカル分析に使うデータ指標である「インジケーター」や自動売買機能を投資家に提供しているケースがあります。 |
インジケーターや自動売買機能を初心者がゼロから探し、MT4にセットするのは大変なんです。業者が用意してくれている機能を使えば、MT4の操作に慣れるまでが早い。1社だけでなく数社を比較してみると面白いですよ。 |
例えば、表示できるチャートの種類。FXTFが提供するMT4ではビットコインやリップルといった暗号資産のチャートが表示でき、FxProがリリースしているMT4ではNYダウや日経225が表示できるなど機能が異なります。自分が取引に活用したいチャートデータが使える業者を探してみましょう。
■FX業者が提供するMT4のオリジナル機能(FXTFの場合)
ポイント3MT4に頼りきりになるのではなく、経済動向などのファンダメンタルズにも目を向ける
MT4ではなくFX業者が独自で提供するチャートツールだと、カスタマイズ性が乏しく、使いたいテクニカル指標が無いことがあります。MT4だと自分だけのチャート環境を作れるのでトレードする際に安心感を与えてくれます。その一方で完全にMT4に頼るのは危険です。 |
実はテクニカル分析には「ダマシ」と呼ばれる状態が発生します。チャート上だと「買い」の状態になっているが、実際の相場はさらに値段が下がるような状態。 |
VPSを契約してMT4を試すなら「最小構成」のプランから徐々にスペックを上げよう
MT4を24時間365日稼働させたい場合、自宅に専用パソコンを用意するのも良いのですが、予期せぬ停電や思いのほか電気代がかかってしまう場合があります。そこで検討したいのがVPS。VPSとは「バーチャル・プライベート・サーバー」の略称で、クラウド上で自分専用のパソコンを利用できるサービスのことです。
■カゴヤ・ジャパンが提供する「カゴヤのVPS Windows Server」の場合
プラン名 | カゴヤのVPS Windows Server CPU1コア |
カゴヤのVPS Windows Server CPU2コア |
カゴヤのVPS Windows Server CPU3コア |
カゴヤのVPS Windows Server CPU4コア |
カゴヤのVPS Windows Server CPU6コア |
カゴヤのVPS Windows Server CPU8コア |
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初期費用 | 無料 | |||||
月額 | 1,026円 | 2,160円 | 3,888円 | 6,588円 | 12,312円 | 22,086円 |
日額換算 | 37円 | 78円 | 139円 | 236円 | 440円 | 789円 |
CPU | 仮想1コア | 仮想2コア | 仮想3コア | 仮想4コア | 仮想6コア | 仮想8コア |
メモリ | 1GB | 2GB | 3GB | 4GB | 6GB | 8GB |
ストレージ | SSD 30GB | SSD 50GB | SSD 100GB | SSD 200GB | SSD 300GB | SSD 600GB |
OS | Windows Server 2016 |
「最小構成」のプランはメモリ容量やストレージ容量が小さめですが、MT4が動作する最低要件は満たしています。どのプランも初期費用が無料で、1日単位で利用可能。MT4を本格的に使うのであれば、3コアまたは4コアのプランを選択するとよいでしょう。
VPSを契約すると接続やログインに必要なコンピューター名(IPアドレス)やID・パスワードが交付されます。Windowsの機能「リモートデスクトップ接続」を使うと、デスクトップ上にVPSで契約したWindowsが表示される仕組み。
実際に斉藤さんもVPS環境でMT4を利用しています。その重要性やVPS選びのコツを以下にまとめました。
ポイント1VPSのサポート体制が充実していることが重要
やはりサポート体制は重要です。今使っているVPSは、午前中に質問メールを出せば午後には回答が返ってくるくらいのスピード感でサポートしてもらえます。 |
初心者がVPSを使う場合に、価格と同じくらいに気になるのがサポート体制です。メールや電話での問い合わせができるVPSがほとんどですが、その中でも何かあったときにすぐに応対してもらえるVPSを選びたいものです。
ポイント2Windows Updateなどは定期的に行う
VPSとはいえ普通のパソコンと同じなので、Windows Updateを実施しないとセキュリティ的によくありません。動作が完全に遅い場合は再起動をかけることもあります。完全にほったらかしにはできないので、メンテナンスを定期的に行うとよいでしょう。 |
斉藤さんのいうように、VPSはリモートで使えるパソコンなので、普通のパソコンと同様にWindows Updateは必須。VPS業者に自動でアップデートしてもらうことはできませんし、できたとしても再起動の操作が必要です。Windowsの機能で自動更新も可能ですが、自動更新をしてしまうと自動売買中に勝手に再起動がかかってしまうので、手動更新するようにしておきましょう。
ポイント3最安のプランから使い始める(初期費用がかかる場合には長く使いたいかで判断)
MT4はVPSの最安プランでも動作します。画面表示が少し遅く感じるかもしれませんが、耐えられるレベルです。私も一番安いプランでVPSを使っていますから。あとVPSを契約するときに初期費用がかかるかどうかは要チェックです |
VPSによっては月額費用以外に初期費用がかかります。初期費用を支払う分、月額費用が安いプランもありますが、1年以上の単位で続ける自信がない限りは初期費用無料を選ぶのが良いでしょう。
カゴヤのサーバー研究室でMT4やVPSの使い方がわかる
MT4やVPSの詳細なマニュアルはなかなか存在しませんが、カゴヤ・ジャパンが提供している「カゴヤのサーバー研究室」ではMT4の使い方やVPSの活用法などの情報が充実しています。手引書代わりにあれこれ参照してみるのもおすすめです。
斉藤さんにお伺いして分かったのは、FXプロトレーダーが使うMT4を24時間365日使うのにVPSが適していること。同時に、完全にほったらかした自動売買はなかなか難しいこともわかりました。VPSはクラウド上にあるので、リモートデスクトップ接続が使える環境であれば、どこからでも接続できます。
カフェにパソコンを持ち込んで、VPSで稼働させているMT4でテクニカル分析をしながら、FX業者の画面で発注するといった使い方をするなど、自分だけの取引環境の構築に「カゴヤのサーバー研究室」の情報を役立ててみてください。
[PR]提供:カゴヤ・ジャパン