5月から元号が令和に変わり、時代の変化に期待をしている人も多いのではないだろうか。しかし、そんな中でも忘れてはならないのは過去の歴史。昭和、平成と時代の積み重ねを経て、令和という新しい時代を迎えているのは紛れもない事実だ。とはいえ、世代によっていろいろなギャップがあるのは皆さんも実感したことがあるのではないだろうか。
ダウンタウンの浜田雅功がMCを務めている「そんなコト考えた事なかったクイズ! トリニクって何の肉!?」(ABCテレビ・テレビ朝日系で毎週火曜よる9時放送)は、そんな世代間のギャップを楽しめるクイズ番組。いったいこれまでの放送から、どんな世代間のギャップが明らかにされてしまったのだろうか。さっそく番組の過去放送分をチェックしてみた。
珍解答に浜田も唖然! 手羽先はどこの部分?
昭和世代が“知っていて当たり前の常識”をクイズにして平成世代の若者たちに出題していくというこの番組。そのクイズは「えっ!? これがクイズになるの?」といった問題ばかりだ。解答者の平成世代30人が全員正解すると、問題ごとになんと賞金が100万円! 解答者にはタレントや芸人などのほか、東大や慶應、早稲田といった名門大に通う現役大学生も並んでいる。ところが、直近の放送までに100万円が獲得されたことは無く、MCの浜田も「どうか100万円を持って行って!」と懇願するばかり。常連解答者の横澤夏子はこれまで全問正解しているが「(この番組のせいで)足引っ張られちゃう」と平成世代はバカだと思われてしまうと嘆いていた。
先日の番組内で、昭和世代の麒麟の川島が出題したのは「Q.手羽先はニワトリのどこの部分?」という仰天の問題。川島も「もはや答え」と言ってしまうほど簡単な問題だ。
しかし、歌舞伎俳優の中村橋之助、演歌歌手の徳永ゆうきら6人もの平成世代が間違えてしまう。間違えた中には、早稲田大や青学などの大学生も含まれていたから驚きだ。もちろん、手羽先は鳥の翼にあたる部分の肉だ。
橋之助は手羽先を「太ももとふくらはぎみたいな……」と、鳥の足部分だと思っていた様子。「これ、やっちゃったやつですか……」と力なく話す橋之助に、出題した川島も「(ニワトリは)むちゃくちゃつま先立ちなんすか!」とツッコミ。
手羽先など鳥肉の部位の位置については知っている昭和世代も、名古屋名物の「手羽先の唐揚げ」がどのように生まれたのか? についてまではさすがに知らないもの。続く「昭和世代も考えた事ない『手羽先』のコト」ではその誕生秘話が明かされた。
実は、名古屋のある居酒屋でもともと鶏の半身を揚げたものを看板メニューにしていたが、ある時、鶏の半身の発注を忘れてしまって看板メニューを出せなくなってしまった。急遽肉屋を訪れるも今更半身は用意できない。そんななか、当時はダシとして使う程度で基本的には捨てられていたという手羽先を大量に持ち帰り、恐る恐る揚げて客に提供したところ大人気となったという。
この意外なエピソードには、平成世代も昭和世代も関係なく大きくうなずいていた。
東京タワーは『ただのシンボル』!?
また、別の放送回では、昭和世代の千原ジュニアが「Q.東京タワーは何のために作られた?」とテレビに関わる人間ならば常識と言っていい問題を出題。これは100万円獲得も期待されたが、5人もの不正解者が出てしまった。間違えたのは、モデル・タレントの大石絵理のほか、早稲田、慶応といった高学歴の大学生たち。大石は「東京と言えばということで、ただのシンボル」だと思っていたそう。これには浜田も「怖い怖い……」とドン引き。
「昭和生まれも考えた事ない『東京タワー』のコト」では、なぜ東京タワーが333mだったのかが解説された。これには先ほど不正解者にあきれ顔だった土田が「エッフェル塔をモデルにしているので、エッフェル塔に……」と答えようとするが途中で「違うな」と気付き不正解。遼河はるひが「宝塚でエッフェル塔を作る物語をやったの! エッフェル塔よりちょっと高くしたかったんじゃなかったっけ?」と続けるも、不正解だった。
東京タワーの高さの理由などには「エッフェル塔の312mを超えて世界一に」「高さ380mの予定だった」「3は日本人にとって特別な数字」など諸説語られているが、実はこれらはすべて間違い。333mは「ちょうどよい高さだったから」だという。
東京タワーはテレビ時代の幕開けとともに、関東の人々がテレビを見られるようにと作られた電波塔だ。高すぎると地震大国の日本では安全性が保てないし、強風などで揺れると映像が乱れてしまう。低いと遠方の人々まで電波が届かなくなってしまう。それを計算した結果が333mだったのだ。そんな東京タワーはたった1年半ほどで建設され、リサイクルの鉄なども使用されていることが明かされると、世代を問わず驚きの声をあげていた。
平成世代からの質問にタジタジ! 郵便マークはなぜ「〒」?
逆に平成世代から昭和世代に、知らないことを教えてもらうコーナーでは、「郵便マークはなぜ『〒』?」と尋ねられた。千原ジュニアや陣内智則は大喜利で会場を沸かせるも、正解にはたどり着かない。
日本の郵便を担っている日本郵政グループは、かつて「逓信省」という役所だった。この「テイシンショウ」の「テ」をもとに、「〒」マークを決めたのがはじまりだという。逓信省から郵政省に名称が変更され、民営化されて日本郵政になってからも、この「〒」のマークは変わらず使い続けられているとVTRで紹介された。
実はこの問題には、土田晃之と遼河はるひが正解。浜田は「マジで!」と驚きを隠せないが、土田は「いろんな番組に出てますから(笑)。酒の席で後輩に言いたい情報は入ってくる」とはにかんだ。また、平成世代も東大大学院を含む東大3トリオが全員正解。高学歴の意地を見せつけていた。
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「そんなコト考えた事なかったクイズ トリニクって何の肉!?」は、世代間の知識差を楽しむだけでなく、明日誰かに話したくなるようないろいろなウンチクがたくさん詰まったクイズ番組。昭和世代の筆者としては、「えーっ!?」と平成世代に驚きつつも、平成世代からの質問に昭和世代のパネラーと一緒に考え込んでしまったり、一視聴者というよりは出演者のような気持ちで見入ってしまった。
単純に知識の量を競うクイズ番組ではなく、これまで無意識的に考えてこなかったモノ・コトについて考えるきっかけにもなる。当たり前に知っているつもりでも、実は表面しかわかっていなかったり……。それに気づけるだけでも新しいクイズ番組の形と言えるだろう。家族での親世代と子ども世代など、ぜひ違った世代の方と見ていただくと、より楽しめるのではないだろうか。
また、出演者たちの掛け合いも絶妙だ。多少毒がありながらも、愛を持って平成世代とぶつかる昭和世代、知らないことは知らないと物怖じせず、素直に気になることを聞く平成世代。そんな掛け合いを見ているだけでも暖かい気持ちになるし、ついつい見続けてしまう。
世代間のギャップも知れて、雑学も増えていく――。
新感覚のクイズ番組をぜひご覧あれ!
■7月16日よる8:54~9:48放送 「そんなコト考えた事なかったクイズ! トリニクって何の肉!?」
世代間ギャップを楽しむクイズ番組「そんなコト考えた事なかったクイズ トリニクって何の肉!?」7月16日はよる8時54分からの放送! 平成生まれの解答者には、アントニー(マテンロウ)、筧美和子、髙地優吾(SixTONES / ジャニーズJr.)、徳永ゆうき、内藤理沙、中村橋之助、中山優馬、みちょぱ、莉音、横澤夏子のほか、20名の有名大学合格者が出演。昭和世代では、川島明(麒麟)、カンニング竹山、紫吹淳、高橋真麻、千原ジュニア、トシ(タカアンドトシ)が出演する。
以前の出演時に珍回答を披露してしまった、平成世代の歌舞伎俳優・中村橋之助は「前回は間違えてしまって格好悪かったんです。今回こそは間違えられません」と信頼回復を誓う。平成世代の中山優馬は「今日は満を持して僕が答えて、信用を得たいと思っています」と気合充分。司会の浜田雅功にもハッパをかけられたという中山の運命やいかに。
出題には「Q.ホルスタインって何の動物?」「Q.サラダ油は何から作られる?」など、100万円確実か!? といった問題が。もちろん、それぞれの問題にちなんだ意外なウンチクも紹介される。
「じゃあ教えて! 昭和のみなさん!」では、中山が「どうして母親のことをおふくろって呼ぶ?」と質問。知れば世代を問わずに自慢したくなるマメ知識を紹介していく。
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