『コミックBAR Renta!』をご存知だろうか。
TOKYO MX1(地上波9ch)で放送されている5分番組で、“BARのマスター”に扮した声優の森嶋秀太とゲストが電子書籍レンタルサイト「Renta!」のなかからオススメのマンガを朗読していくといった内容。「Renta!」を運営する株式会社パピレスが一社提供を行い、2017年1月より放送を開始した。
スタートから3年目を迎えたいま、その原点に立ち戻るべく、今回は企画の考案から携わってきた『コミックBAR Renta!』の立役者お二人にインタビューを敢行。制作に至ったきっかけから裏側までお話を伺った。
カウンターからカクテルを出すように
――早速ですが、『コミックBAR Renta!』はどのようなところから着想を得たのでしょうか?
山路 もともとTOKYO MXさんとはテレビCMをきっかけにお付き合いがあったのですが、CMでは伝えきれない「Renta!」の魅力をもっとアピールするために何かできないか、ということで相談を持ちかけたのが始まりです。
金子 最初はBARではなくカフェにしようなど、様々な案が挙がったんです。放送時間が深夜に決まったことや、カウンターで撮影すればリッチな雰囲気も出せるのではないかということで、最終的にはBARを舞台にしようとまとまりました。
山路 タイトルもギリギリまで決まらなかったですよね。30案くらい出し合っていました。「Renta! Renta! Renta!」や「ミッドナイトRenta!」、あとは「読む読むRenta!」なんてストレートなものもありましたが(笑)、番組内容が伝わりやすい今のタイトルにしてよかったと思います。
――「マンガを朗読する」以外の案で、印象に残っているものはありますか?
山路 当初はアニメソング界で大御所の女性を起用して、女神のような衣装を着てもらいながらマンガを紹介していく、なんて案もありましたね。その方はバラエティなどでも活躍されていましたし、ファンにとってはまさに神様のような存在ということで。マンガとも親和性が高いとは思ったのですが、さすがにちょっとぶっ飛びすぎかなと(笑)。
「Renta!」はスマートフォンでマンガが読めるサービスなので、BARのカウンターからスマートフォンをスッと差し出す様子も絵面としていいかなと。
――まさにカクテルを差し出すように、ですね。そういう画的な面白さもあって、いまのコンセプトに落ち着いたと。
山路 やはり、ただただマンガを紹介するだけではつまらない。 『コミックBAR Renta!』は5分番組ではあるものの、面白い要素をできるだけ詰め込みたいという想いはありましたね。
声だけではない演技の幅
――実際に動き始めてみて、苦労した点や意外だったところなどはありますか?
山路 いまも共通して言えることですが、声優さんたちがとても頑張ってくださるんです。なので撮れ高が良く、「5分」という時間に収めるのに毎回苦労します。朗読シーンも、本当はもう少し長くしたいのですが……。
金子 もちろんある程度のフォーマットは決まっているのですが、やはり演者の方によって個性があるんですね。それをきちんと引き出せるような台本を作るのも大変な部分ではあります。ご自分が好きなことだと熱量を持って話してくださるので、なるべくモチベーションを上げられるように、作家さんたちと打ち合わせを重ねながら作るようにしています。
――作品はどのようにチョイスしているのでしょうか。
山路 紹介したい作品リストは、常に数十個ほどストックしています。ゲストの方が決まると、そのなかからイメージとマッチする作品を抜き出して構成作家さん、ディレクターと共有。そこから番組の尺に収まるような朗読シーンを選定していきます。
たとえば、ランズベリー・アーサーさんに来ていただいたときには、執事喫茶で働いていた経歴があるということで『執事様のお気に入り』を選んだり、元塗装工でDIYがお好きな松風雅也さんのときには『ものつく。~手作り生活、はじめました。~』を紹介したり。もちろん毎回できるわけではないですが、やっぱり声優さんにも食いついていただける作品を選びたいと思っています。
――収録の現場で驚かされるようなことはありますか?
山路 当たり前のことですが、声優さんによる雑談パートと朗読パートの切り替えには驚かされますね。雰囲気がガラッと変わるので、流石だなと思います。
金子 そうですね。アドリブも入れてくださったりと、皆さん本当に芸達者な方々です。
――番組の肝となる朗読について、面白さや難しさなどは?
山路 『コミックBAR Renta!』の朗読シーンは、やや特殊といいますか。朗読している人を映しながらコマも見せているので、アニメではないですし、ラジオドラマのような感じでもない。この番組以前には無かったスタイルなんですよね。声を聞くだけでなくて、声優さんの表情が見えてくるのも面白いポイントだと視聴者の方からはご評価いただいています。演じる方によっては、表情まで作り込んでくれますので。
金子 第1回目にご出演いただいた浪川大輔さんが、番組の方向性を決めてくれたと思っています。浪川さんには表情豊かなキャラクターを担当していただいたのですが、お顔まで作ってくださったんですよ。そこで、マスター役である森嶋秀太さんの魂にも火がついたというか。そのおかげもあって、いわば顔芸的な要素が増えましたね。
――マスターの森嶋さんについてはいかがでしょうか。
山路 朗読というコンセプトが決まったとき、ならば声優さんを起用しようというところでキャスティングを始めました。森嶋さんはMCのご経験もありましたし、面白くてユニークなキャラクターで。それに、企画についてもアイデアをたくさん出してくださるんです。私たちの想像を超えてくるというか、「そこまでやってくれるんですか!?」ということも多くて。こちらとしてはありがたいのですが、ご本人のキャラ的に大丈夫ですか?と思うこともあるほど(笑)。おかげさまで、飽きの来ない番組に仕上がっていると思います
金子 森嶋さんは、本当にサービス精神旺盛ですね。
山路 ヒロインからモブまで何でも演じ分けてくださいますし、ゲストの方がリラックスできるような環境も作ってくださいます。人間としても素晴らしい方で、マスターに適任だと心から感じています。おかげさまで3年目を迎えられて、このスタイルにも満足です。
――森嶋さんの熱量も、番組が長く続いている理由のひとつなのですね。放送開始からこれまでで、変化を感じる部分はありますか?
山路 2年も続けると、ありがたいことに知名度も上がっていまして。ゲストの方から「ずっと出たかったんです」という嬉しい言葉をいただくこともあります。また、「Renta!」のマスコットキャラクター・レンタンの知名度もかなり上がってるんです。レンタンもリアルタイムで番組を実況したりとマメに宣伝してくれていて、本当にお世話になっています。この子もまた、番組の立役者の一人ですね。
山路 以前、番組で小さなレンタン、通称・コレンタンのプレゼントキャンペーンを行ったのですが、当選した方がコレンタンを旅行に連れて行ってくれたり、おうちで一緒にコミックBARを見ている様子をSNSでアップしてくれたりもしている。意外に人気があるんです。
“5分”を極めていく
――いままでで印象に残っている回は?
山路 個人的に動物が好きなので、動物がメインの回は記憶に残っていますね。最近だと、寺島惇太さんに来ていただいたときの『きつねくんと先生』。きつねくんは喋らないので、どうやって朗読してもらおうかと制作側も考えた回でした。あとは、ハロルド作石さんのマンガが大好きなこともあり、『7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT』 を紹介できたのも嬉しかったです。ワースというキャラクターは声的にもビジュアル的にも蒼井翔太さんがぴったりで、実現できたのは思い出に残っています。
金子 『Back Street Girls』を紹介したときは、ゲストでご出演いただいた小野坂昌也さんと小西克幸さんの迫力に驚きました。声量が本当に極道の方みたいで、森嶋さんが萎縮してタジタジになるくらい(笑)。声優という仕事の凄まじさを感じました。
――今後、番組の展望はどのようにお考えですか?
山路 『コミックBAR Renta!』は弊社としても初の試みだったので、飽きられないようがむしゃらに作ってきました。3年目はそこから一歩進み、“「Renta!」というサービスを使ってみたい”と思ってもらえるような仕掛けづくりに力を入れたいと思っています。
たとえば紹介したマンガを放送終了後から割引したり。あとは、データ放送を活用して、クイズや投票などをやってもらう、視聴者参加企画も考えたいですね。 「5分では難しい」ではなく「5分でどれだけ楽しんでもらえるか」といったように、時間の壁を破りたいです。
――最近では、TwitterやInstagramといったSNSも積極的に活用している印象です。
山路 Twitter用に告知動画を撮影してアップしたり、Instagramではストーリー機能を活用してクスッと笑えるような投稿をしたりと、放送内容以外のところにも力を入れています。ファンの方からはすごく好評ですね。 ちなみに、Twitterは私自身もネタを考えたり、投稿したりしていますが、InstagramはADの女の子がメインでやってくれてます。ブーメラン動画など、私も全く知らなかった面白いネタを考えてくれるので助かっています。
――声優さんのファンにとっては、オフの姿が垣間見えるだけでも嬉しいものです。
金子 声優さんが顔出しで出演される番組は、地上波では決して多くありません。そういう意味では、『コミックBAR Renta!』は希少性の高い番組ではないでしょうか。また、声優の方にご出演いただける番組が1枠増えるというのは、TOKYO MXにとっても大きな役割を担っています。この番組をきっかけに、TOKYO MXで放送しているアニメでも活躍していただけると嬉しいです。
――最後に、視聴者の皆さまへメッセージをお願いします。
山路 メディア化作品などは多くの方が認知していますが、すべてのジャンルを把握するのは非常に難しいですよね。そんなときには、『コミックBAR Renta!』によって新たな作品との出会いを作ってもらいたいと思っています。
SNSやアンケートなどで、「『コミックBAR Renta!』で紹介されていたので、近所の書店で買いました!」という意見をよくいただくのですが、それが本当に嬉しくて。もちろん、「Renta!」で作品を読んでいただければ最高なのですが(笑)、そうでなくても自分たちが紹介したマンガを読みたいと思い、買ってくれたというのはこの上なく嬉しいんです。
自分も一人のマンガ好きとして、業界に活気を与える存在になれれば幸いです。
金子 これだけ情報に溢れた社会になると、どの作品を読んでいいのかわからなくなることがあると思うんです。番組で紹介するのはどれも話題作・人気作ですし、なかにはのちにアニメ化が決まったものもあります。また、『コミックBAR Renta!』で担当した声優さんが、そのままボイスコミックで声を担当されるケースもあるんですよ。番組を通して、面白いマンガたちを多くの方に知っていただければと思います。また、普段見られない声優さんの素顔や個性を発見する楽しみも感じていただければと思います。
――今後も楽しみにしています! 本日はありがとうございました。
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『コミックBAR Renta!』は、TOKYO MX1(地上波9ch)にて毎週水曜日25:00~25:05、BSフジにて毎週月曜日23:55~24:00に放送中。過去1カ月の放送はYouTubeのTOKYO MX公式チャンネルで視聴可能だ。いつも番組を観ている人も、今回の記事で初めて知ったという人も、制作者たちの熱いこだわりに想いを馳せながら視聴してみては。
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