株式会社オプナス(以下、オプナス)は、世の中のセキュリティになくてはならない「鍵」を開発・製造・販売する企業だ。どんな時代でも完璧が求められる製品だけに信頼性や開発力が必要な業種といえる。
厳しいニーズに応え続けてきた同社は、昨年に開発用コンピューターの刷新を決断。数あるPCベンダーの中からユニットコム(パソコン工房)を選んだのだという。どのような経緯を経て導入に至ったのか、お話を伺う機会を得たので紹介しよう。
“錠前”の老舗として社会貢献を続けてきた歴史ある企業
オプナスは、昭和5年に創業、昭和23年から金庫用ダイヤル錠の生産を始めた歴史ある企業だ。以来、各種鍵製品の開発・設計・製造・販売までをおこなうメーカーとして活躍。日本銀行の大金庫の錠前を手掛けていることでも知られている。
「広く鍵製品を手掛けてきましたが、現在の主要は自動販売機、産業機械、オフィス・ファニチャー、建築関係向けの製品になっています」と語るのは、オプナスの開発部長を務める藤原重晴氏(以下、藤原氏)だ。
藤原氏が担当する開発部では、自社製品はもちろん、顧客からOEM製品として依頼される鍵の開発なども含まれる。
「セキュリティに関連する製品ですから、開発の難易度は高いです。簡単に開けられてはいけませんし、壊れてもいけない。不特定多数が使う可能性もありますから、誰が使っても仕様通りにきちんと動作する必要もあります」
鍵メーカーとしての中枢ともいえる開発部は、多くの製品を設計してきた部署になる。
「手書きによる製図の時代から、専用の大型コンピューターを使っていた時代などもありましたが、現在ではワークステーションクラスのコンピューターを使っています」
近年、設計の中心はCADソフトとなっており、同社でもコンピューターを導入。運用を続けていたが2018年になり、新たな課題が出てきたのだという。
「OSがWindows7だったこともあり、サポート切れが間近となっていました。また、CADソフトウェアのバージョンも随分と進んでいるため、最新版への乗り換えもあり、総合的に考え、コンピューターの買い替え時期だろうという経営判断になったのです」
こうして、オプナスの開発を支えるワークステーション選びが始まった。
最新の開発環境を構築するため先進スペックのマシンを選定
2018年11月、新しいコンピューターをオプナスの開発部に導入するべく、マシン選定が開始された。要件としては最新版のソフトウェアが動作するスペックを満たすこと、法人決済での取引が可能なことが挙げられた。
「3DCADはSolidWorks、2DCADはAutoCADを使います。また、シミュレーションなども行うので、要件としてはかなり高めのスペックが必要でした」
選定段階で挙げられた要件は、CPUがIntel Core i9、メモリは64GB、ストレージはSSD、そしてグラフィックスにはNVIDIA Quadro 4000クラスと、ワークステーションとしてもかなりのハイスペックとなる。
「このほか、これまで開発部が使っていたメインマシンがノートPCということもあって、画面が小さい点が気になっていました。今回はそれを改善する目的もあるので、より大きい24インチディスプレイも同時に導入することにしました」と語る。
近年の製品設計はより精密になっている。画面の解像度と広さは、そのまま作業効率の向上にも繋がることが期待されたのだ。
導入すべきコンピューターの詳細な要件が見えてきたオプナスは、購入先を探すことになる。
「実は個人的にパソコンが好きで、編集ソフトなどをよく使っています。つい最近、自分用にと新しいパソコンを買ったのですが、それがパソコン工房の製品だったのです」と藤原氏。
デジタル一眼レフ愛好家でもある藤原氏は、画像処理や編集にパソコンをフル活用するヘビーユーザーでもある。そんな彼が選んでいたのがパソコン工房だったのだ。
「スペック的には通販や店舗で揃えることも出来ますが、法人取引や細かなカスタマイズの要望がありましたので、ユニットコム(パソコン工房)の法人窓口に相談しました」
こうして、コンピューターの調達先にユニットコム(パソコン工房)が決定。2018年12月に発注され、翌2019年1月に希望するスペックのコンピューターがオプナスに導入されたのだった。
フルカスタマイズにより要件を満たすコンピューターを構成
オプナスが導入したのは、パソコン工房のクリエイターパソコン「SENSE-R029-LCi7SX-QZS-CMG」をベースとしたカスタマイズモデルだった。
「グラフィックスカードを変更する等、カスタマイズに手間をかけましたが、担当営業さんからの構成提案もあり、予定通りに納入されました。また、購買に関してもユニットコム 法人営業部(パソコン工房)が窓口となってくれたおかげで、法人取引の手続きも円滑に進みました」
導入された製品は、オペレーションをおこなうスタッフ自らがセットアップを実施。
「自分でセッティングすることで愛着も湧きますし、丁寧に扱おうという気になってくれると思います」とその理由を語る藤原氏。
既存の環境と比較して、数世代分の進化を遂げている新しいパソコンに、スタッフ一同は大変喜んだのだという。
「処理能力が大きく向上したことは誰もが体感できています。最新のSolidWorks 2019がストレスなく動作しますからね。グラフィックス機能も強化されているのでモデリングデータが非常に滑らかに描画できます。今回、大画面のディスプレイも併せて導入したことで、細部を観察しながら設計でき、業務の効率化に大きく貢献してくれるはずです」
また、レンダリング速度も高速化されているため、開発設計段階でのトライアンドエラーが行いやすく、設計精度の向上につながる点もメリットだという。
「その他、ストレージをSSDにしたので、OSやソフトウェアの起動時間が大きく短縮できたのはもちろんですが、重たい3DCADデータをいくつも開くようなシーンで特に効果を実感できます。年間単位でみると、労働時間の削減効果は非常に高いと思います」
企業の未来を支える製品開発環境の構築
今回のコンピューターの刷新により、最新の開発環境を構築したオプナス。
「今回のコンピューターの導入では、設計環境を大幅に底上げできたと思います。
スペックやソフトウェア面での効率化に目が行きがちですが、これらのマシンを扱う開発部のスタッフが気持ちよく働ける環境になり、仕事に対するモチベーションが大きく向上しているのが分かります。これは新しいマシンにした最大の収穫かも知れませんね」
「これから社会が必要としている鍵製品はIoT化されたものや、生体認証と組み合わせたものなどになっていく可能性が高いと思います。弊社でも一部、ICカードを利用したオフィス向けのドアロック製品などを提供していますが、こうした製品が増えるに従い開発環境にも変化があるでしょう」と将来を展望する。
社会の鍵製品への期待やニーズはますます高度化し、製品も短納期化していくことも予想されている。そうした状況に加速がつけば、新たな製品開発の構築も視野に入れる必要が出てくる。
「パソコン工房の製品はカスタマイズできるパーツの幅が広いのが気に入っています。最近のBTOパソコンはベースモデルで、ある程度スペックの差を付けて、いずれかをベースに少しだけパーツが変えられるというモデルが多いような気がします。
それだとなかなかピンポイントで欲しいスぺックにならないので、今後もユニットコム(パソコン工房)には細かいニーズにも応えてもらえるよう、がんばってもらいたいなと思っています」と最後に語ってくれた藤原氏。
鍵製品を通じて様々な業界に高い安心感を与えてきたオプナス。同社の取り組みを支えるため、ユニットコム(パソコン工房)は今後もサポートを続けていく。
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