子どもが産まれると、多かれ少なかれ働き方は変わるものです。体調を崩したら仕事を休んだり、保育園の行事に参加するために平日休んだり……仕事と家庭の両立は、働くパパママなら誰しも悩むことでしょう。

今回、時短で働く、仕事を辞めるといった選択ではなく、1人目のお子さんが生まれた後に「起業」したご夫婦に当時を振り返って話を伺いました。

また、ベビー・マタニティ用品メーカー・ピジョンの運営する情報サイト「コモドライフ」からオススメの記事を紹介します。


今回お話を伺ったのは安達春祥さん、利江さんご夫妻。光がいっぱい差し込むリビングでお話を伺いました。取材の日は5歳の娘さんは保育園に。2カ月の息子さんが一緒に出迎えてくれました。

▼今回お話を聞いた家族

パパ・安達春祥さん
親子でリンクコーデを楽しめる「LINKCODEKIDS (リンクコーデキッズ)」の運営やWeb制作など、「子どもを通して家族をつなぐ」事業を展開する株式会社LINKIDSを経営する

ママ・安達利江さん
Webデザイナー。親子でリンクコーデできる衣類のデザインを行う

娘さん 5歳

息子さん 2カ月

2人目が生まれた今、1人目を振り返ると?

――今日は宜しくお願いします。今、息子さんは2カ月とのことですが、1人目の娘さんが生まれた時のことを改めて振り返ってみると、いかがでしょうか?

パパ・春祥さん:今思うと、とにかく手探りでしたね。夜泣きをした時に「抱き癖がついたらどうしよう」と気にして泣かせてしまったり、いろいろと試行錯誤していました。今は2人目として息子を育てていますが、娘を育てた経験があるので心に余裕があるなあと実感しています。


ママ・利江さん:1人目の時は片っ端から調べてできることを試しましたが、知識不足だったなあと感じています。Webデザイナーという仕事柄、ネットを使って情報収集することが多かったんですが、夜泣きの対処も、昼寝をさせ過ぎない方が良いという情報を見て実践したら、今度は昼寝が足りなくて機嫌が悪くなったりして……。


パパ・春祥さん:2人で試してダメなら別のやり方を探してましたね。赤ちゃんが泣くときは、大抵おなかが空いているか、眠いか、オムツが汚れているかのどれかだと思うんです。でも1人目の時はそれがわからなくて、たくさん泣かせてしまっていました。


――1人目のお子さんが生まれた頃の自分に声をかけるとしたら、どんな言葉をかけたいですか。

ママ・利江さん:当時の私にひとこと言うなら、「調べたことはムダにはならないから、思うままにすすめて大丈夫だよ」っていいたいですね。1人目の時のいろいろと調べて試したから2人目の育児がラクになっているところがあります。だから、やっぱり必要なことだったと思う。


パパ・春祥さん:「もっと早く帰宅して、子どもとの時間を持ったらどうかな」と伝えたいです。娘が生まれた当時は会社員として働いていたので、朝早く出勤し、遅い時間に帰宅する生活でした。土日はできる限り子どもの世話をしていましたが、今と比べると全然関わる時間が違いますね。


夫婦で選んだ「起業」という働き方

――春祥さんは、衣服の販売やWeb制作を手がける会社「LINKIDS」を経営されていますが、起業されたのはいつ頃でしょうか?

パパ・春祥さん:娘が1歳のときです。元々、前職では子どもに関する事業を手がけていました。起業自体は別事業で立ち上げたのですが、親子一緒に着られるデザインのTシャツといった洋服のコーディネイトを”リンクコーデキッズ”と呼んで、「子どもを通して家族をつなぐ」コミュニケーションとして提案していました。試しに作ってみて、撮影してネットで販売してみたところ反響があり、事業として展開することにしました。


パパ・春祥さん:この黒い糸電話のTシャツが、最初に作ったリンクコーデのTシャツですね。


  • 最初に作ったリンクコーデのTシャツ

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パパ・春祥さん:妻や、協業するデザイナーがデザインを作って、子どもと自分たちで着たイメージをサイトにのせています。家族で協力して仕事ができるのは楽しいですね。


ママ・利江さん:以前からよく話す家族ですが、リンクコーデのTシャツを販売するようになって、さらに増えたなと感じています。


――子どもが生まれることで、安定を求めたり保守的な考え方をする方も思いますが、お話を聞いていると、結構思い切られたなあという印象です。

パパ・春祥さん:最初の一年は来月の売上がどうなるか……と常に気になる状態でした。今思うと、僕自身でもよく起業したなって思います。


ママ・利江さん:もしものときは私がWebデザイナーとして働けばいい! と思っていたのも、思いきれた理由かもしれませんね。夫がやりたいことは、やったほうがよいという考えでした。


  • Tシャツのデザインは、ママの利江さんも手がけています

家族をつなぐ「リンクコーデ」のコツ

――お子さんもうれしそうに着ていますね。リンクコーデのコツについて教えてください。

ママ・利江さん:リンクコーデは柄や素材、色などをあわせれば簡単に楽しめます。柄が違っても、子どもが着ている服と色をあわせるだけでも、統一感が出ますよ。


パパ・春祥さん:男親の場合、子どもおそろいの服を着るのってちょっと恥ずかしいんですが、色や柄をあわせるだけなら抵抗なくできます。


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ママ・利江さん:自分たちが「今日はリンクコーデだ」って分かっていればそれでいいんです。逆に、まわりの人に「今日おそろいなんですね!」って言われるとやや気恥ずかしくなるときもありますが、実はちょっと嬉しいですよね(笑)


パパ・春祥さん:パパ・春祥さん 一緒に写真を撮るときとか、「おそろいだ!」って子どもも喜んでくれますね。


子どもたちの感性を伸ばせる環境を作りたい

――お子さんを育てている中で、大切にしていることはありますか? 子育てのルールを教えてください。

パパ・春祥さん:これが気になる、これがやってみたいって思うことは体験させるようにしています。最近は娘が一眼レフに興味を持ったので、カメラを使わせているんですよ。子どもが撮ると視点が独特でおもしろいです。


  • パパの春祥さんは、インタビュー中ずっと息子さんを抱っこしていました

――カメラに興味を持たれたんですね。何かきっかけがあったんですか?

ママ・利江さん:仕事がらTシャツを着用したイメージをカメラマンさんに撮っていただく機会が多いのですが、それをみてフォトグラファーになりたい! と言い出したんですよ


――ご両親の仕事を間近に見ることで、お子さんの世界が広がっている感じがしますね。

パパ・春祥さん:あと、スマホやスマートスピーカーなど、新しいデバイスは積極的に取り入れて触らせています


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――それはどうしてですか?

パパ・春祥さん:子どもたちが大人になったときは、きっと今とは全然違う世の中になっていると思うんですよ。どんなことが仕事になっているのかわからないですし、どんなスキルが必要なのかわかりませんよね。だからいろんなものに触れさせて、今のうちからいろいろな可能性を広げてあげたいなと考えています。


  • 照明をつけたり、掃除機を動かしたりなど、安達さん宅で活躍するスマートスピーカー

ママ・利江さん:やりたいっていうことは止めないですね。これからも、好きなことはとことんできる環境を作ってあげたいなと思っています。


  • 安達さんご夫婦の子育てルールは「子どもたちの感性を大切にして伸ばして上げられる環境をつくっていこう」

今回お話を伺う中で、仕事のこと、そして子育てのことを話している中で「やりたいことをやったほうがいい」という言葉が何度も出てきたのが印象に残るインタビューでした。

やりたいことをやるといっても、一人では難しい場合も少なくありません。安達さんご夫妻の場合、子どもが産まれる前から、家事の面などいろいろなことを話し合ってきたそうですが、子どもが産まれてからは子どものこと、また仕事のパートナーとしてさらに会話が増えたといいます。

「ライフワークバランス」という言葉がよく聞かれますが、安達さん夫妻は、起業という方法を通して、とてもしなやかに働き方と生活のバランスをとっているように感じる取材でした。


なお、今回記事を紹介した、ピジョンの運営するWebメディア「コモドライフ」では、さまざまな家族の子育てのスタイルや、子育てを楽しくするヒントを紹介しています。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

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