「事実は小説より奇なり」とはよくいったもので、人生は予想外の連続。そして、ひとつとして同じものはない。
他人はどのような生活を送っているのか、それを垣間見るには「エッセイマンガ」がおすすめだ。今回は、波乱万丈な人生を歩む人々と、その模様を描いたエッセイマンガ5作品を紹介しよう。
『ガイコツ書店員 本田さん』
マンガ売り場の担当として、長年書店に勤めた作者・本田。その日常を綴ったコメディエッセイである。おしとやかで静かなイメージを持たれがちな書店員だが、その実情は慌ただしくも刺激的な業務に追われる日々。
18禁の同人誌を探すイケおじ(イケメンなおじさん)や、ボーイズラブのために国境を超えてやってくる外国人の女性たちなど、グローバル化が進んだ店内では、想像の斜め上をゆく相談が多数持ちかけられる。書店員たちは、その無茶振りにも近い要望を叶えるべく、必死で食らいついていく。2018年10月からアニメ放送も開始された話題作だ。
『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』
新興宗教の信者を母親に持ち、その二世として育てられた作者が、幼少期から教団を抜けるまでのエピソードをマンガ化。主人公・さやは、母親や信者から厳しい監視を受け、教団以外の人と極力接触しないように育てられる。
子どもながらに布教活動としてパンフレットを届けたり、クリスマスのお祝いをしてはいけなかったりと、教団特有の規則によって規制され、苦しむさやの姿が淡々と描かれている。
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『今日も拒まれてます~セックスレス・ハラスメント 嫁日記~』
交際期間9年を経て結婚した作者・ポレポレ美と夫の山木。しかし結婚後、ポレポレ美は深刻なセックスレスに悩まされることに。問題を解決するべく、 “セックスチケット”を付与したり精力のつく食事を作ったりと様々な努力をするが、ことごとく失敗。次第に身体だけでなく、心も離れていくようになる。
思い悩んだ作者は友人に相談するが、本質を理解してもらえず不倫を迫られるといった衝撃的なシーンも。昨今話題となっているセックスレス問題の実情が浮き彫りとなった作品だ。
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『連載終了!少年ジャンプ黄金期の舞台裏』
「少年漫画なんて描かないぞーーーっ!!」 『ゴッドサイダー』『メタルK』など、異彩を放つ作品を手がけた漫画家・巻来功士。彼は黄金時代の「少年ジャンプ」でどのように連載をしてきたのか。その軌跡をたどるエッセイである。
『シティハンター』の北条司や、『北斗の拳』の原哲夫、『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦なども登場。人気漫画家たちのデビュー直後の様子なども赤裸々に描かれている。漫画業界の裏側を見せてくれる作品だ。
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『岡崎に捧ぐ』
「仲良くなりたい人を順に並べたとする、堂々とその最下位にいたのが岡崎さんという人だった」 舞台は1990年代。小学生だった作者・山本さんは、転校をきっかけに同級生の岡崎さんと出会い、次第に親友と呼べる間柄に。そんな当時の思い出をさかのぼっていく作品だ。
猪突猛進で奇行に走る山本さんと、そんな山本さんのことがとにかく大好きな岡崎さん。2人の間で起こるエピソードは、子ども時代を思い出して共感する人も多いだろう。作中には「たまごっち」や「プレイステーション」など、同世代には懐かしいアイテムも多数登場する。
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多種多様な人生と触れることで、あなたの生活も彩り豊かなものになるだろう。自分好みのエッセイマンガで、人生の幅を広げてはいかがだろうか。
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