ここ最近、総務省から大手携帯事業者に対し「日本のスマホの料金は高い」という指摘が相次いでいる。その引き下げに向けて有識者会議も開かれたほど。利用者からすれば「1日も早く安く使いたい! 」のが本音では?
そこで改めて注目を集めているのが、スマホを格安で使える「MVNO」だ。
ドコモやau、ソフトバンクといった自社設備で携帯電話サービスを提供する事業者である、【キャリア】とは異なり、キャリアから設備を借り受けてサービスを提供する企業のこと。格安SIMと呼ばれることもある。
キャリアに比べ、設備の保守費用や人件費などが削減でき、割安な料金でサービスを提供している。そしてそれが人気の理由となっている。
しかし、「スマホの料金を安くしたい」と思っているが、MVNOを利用していない人がいるのも事実。一体なぜだろうか? そこで、今回マイナビニュース会員429人を対象にMVNOのイメージや利用実態を調査した。
▼4人にひとりが格安SIMユーザー?!
「キャリアとMVNO、どちらと契約しているのか」聞いてみたところ、マイナビニュース会員では4人にひとり以上がすでにMVNOを利用しているということがわかった。
また、現在キャリアで契約している人にその理由を聞いてみると……
なんと「長年契約していて変更するのがめんどうだから」という理由が45.1%でトップに。次点も「長年契約していて変更する理由がない」となった。思った以上に惰性で契約を続けている人が多そうだ。MVNOの方が月額料金が安いのを認識していながら、変更が面倒くさいという理由で続けているのならば実にもったいない。
▼MVNOはとにかくリーズナブル!
キャリアと契約している人の不満には、「基本料金が高い」ということに対しての意見が多く見受けられた。料金に見合ったサービスを受けていないことや、料金プランの複雑さ、サービスの分かりづらさを指摘する人も多数いた。
・男性(45歳): 2年縛りがあるのが腹立たしい。料金プランがわかりづらい。
・男性(39歳): 料金が高い。それに見合ったサービスを受けていない気がする。
・男性(35歳): 契約料金がもう少し安ければもっといい。
・女性(38歳): あまり使わないのに料金が高い。
キャリアに対して「今後ほしいサービスは? 」という問いに対しても「基本料金を下げてほしい」という意見が圧倒的だった。多くの人が「利用料金が高い」と感じているようだ。
アンケート結果を見てみると……。
「月額料金が安そう」という印象を持つ人が半数近くに上った。
MVNOは格安SIMとも呼ばれ、その呼び名通りのリーズナブルなイメージは多くの人に浸透しているようだ。一方で「通信速度が遅そう」や「サービスに制限がありそう」というネガティブなイメージを持っている人も少なくなかった。「キャリアよりも制約が大きそう」という漠然とした不安がMVNOとの契約に二の足を踏む理由になっていると言えるだろう。
たしかにMVNOでは通信速度がキャリアと比較して遅い場合がある。
MVNOの場合、キャリアの回線の一部を借りてそれを利用者に提供している。
そして、バックボーンが企業ごとに差があるため、使い勝手に違いが生じてしまう。
☆分かりやすくキャリアをビルのオーナーにたとえると…
MVNOはビルの一室を借りて営業する店舗となる。
同じ混み具合でも、お客さんのさばき方が未熟で行列が全然進まない店もあれば、
スムーズに入店できる店もある。
並べている商品も違えば、サービスの提供状況も異なる。というわけだ。
キャリアと比較すると、ユーザーに提供する条件が異なっているため、混雑している時間帯では速度が遅くなることがある。そしてその適用の仕方は企業によってだいぶ異なる。
MVNOユーザーがMVNOを契約している理由は一体どういったものなのだろうか? 聞いてみたところ、次の結果に。
やはり、料金の安さが圧倒的。
そして、次点で「自分の用途にあった契約ができる」ことが続いた。
一体それはどういうことなのか。
具体的な例を挙げて説明しよう。