株式会社ウエストはテレビ番組の制作をはじめ、映像制作の現場へ優れた人材を送り出す人材派遣会社だ。外部へ出向している社員が多数となる同社において、会社への帰属意識や働くことへのモチベーション向上は大きな課題となっていた。
その解決策を提案することになったユニットコムは、ハイスペックノートPCの大規模導入を実施。多くの社員の満足度向上を果たしたという。今回の施策について、株式会社ウエスト 常務取締役 伏見隆氏(以降、伏見氏)に話を伺った。
優れた動画クリエイターを最先端の現場へ派遣
株式会社ウエスト(以降、ウエスト)は、エンターテインメント向けのサービス提供では日本屈指のイーストグループの一翼を担う企業だ。同社の制作事業部では、人材派遣はもちろん人材育成にも力を入れており、日本の映像シーンのさらなる活性化へ向け、日々躍進を続けている。
「将来的にテレビ業界のコンテンツ制作も、アウトソーシングという形を取るようになっていくと考えています。どんな環境でも優れたスキルを発揮し、業界をけん引できるような人材を育成するのが弊社の仕事です」と語る伏見氏。
同社の豊富なノウハウを学んだ人材は、番組制作の現場で活躍するために派遣という形で様々な場所へ旅立っていくことになる。
一方で出退社するのも出先機関であることや、長期に及ぶ出向などもあるため、ウエスト社員としてのモチベーション向上と、組織の一員としての帰属意識の維持などが、常に課題となっていたのだという。
「朝起きて出社するのがテレビ局や制作会社で、仕事を終えるとウエストへは戻らずに自宅へ帰る。名刺も出向している組織のもの。そんな中で、ウエスト社員として働くモチベーションや帰属意識を維持するのは簡単なことではありません」と内情を語る伏見氏。
状況の改善を狙ってコミュニケーションツールを導入し、遠隔地同士でも社員間のコミュニケーションを活性化するなどの試みを続けていた。しかし、より社員満足度を向上させるため、さらなる施策を行うことにしたのだ。
「仕事ではどうしてもパソコンを使います。編集作業ももちろんですが、一般的な事務処理や資料作成などにも欠かせません。そんな無くてはならない存在であるパソコンを、最新の環境にして社員たちに配布する案が浮上したのです」と当時を振り返る。
こうした思いを背景に、2018年2月からマシンの選定を開始。社員への一斉配布を目指してプロジェクトがスタートした。
アップルかWindowsか、クリエイターの働く環境に合わせた要件設定
「パソコンの要件としては、既存のクリエイティブツールが動作することが最優先事項でしたが、そのほかにも、長時間の編集に耐えられる耐久性や、現場へ持ち込めるモビリティ能力の高いものがいいと思っていました」と伏見氏。
こうしたスペック的な要件に加え、クリエイターが好むアップル製品、そしてテレビ局などで標準となりつつあるWindowsといったOSによる違いや、マシンのデザインにもそれぞれにニーズがあり、機種選定は大きく二分されたのだという。
「制作会社では、相変わらずMacが人気ですが、テレビ局などでは制作以外の業務でも対応しやすいWindowsが標準となりつつあります。社員のモチベーション向上という目的なのでアンケートを実施しましたが、派遣先の環境などによって意見が分かれていました」と伏見氏は当時を振り返る。
もちろん、100台を越す大規模導入であるからにはコストも重要な決め手となる。相談を受けたユニットコムは、ハイパフォーマンスモデルでありながら薄型筐体を採用したノートPC「SENSE-15FX094-i7」(カスタムモデル)を提案。
最終的にはコストパフォーマンスで優位性があったことや、あらゆる環境で汎用性が高いWindowsを採用することになったこともあり、ウエストはこれを採用。126台という大規模導入を実現することになった。
キッティング、旧機材の買い取りを含めた導入サービスをワンストップで提供
126台のハイスペックノートPC「SENSE-15FX094-i7」(カスタムモデル)の導入を決めたウエスト。それのみならず、既存のクリエイティブツール、規定のセキュリティソフト、一般業務用のOfficeソフトウェア、管理用のマシンのみとなるがIT資産管理ツール(MDM)などのソフトウェア環境の整備もユニットコムに依頼することになった。
「既存のクリエイティブツールに関しては仕事用のマシンとして必須です。セキュリティソフトに関しては、ライセンス製品を継続利用し、MDMに関しては導入台数が多いので管理負担軽減のために導入を決めました」と伏見氏は語る。
これらのソフトウェアのプリインストールはもちろん、カスタムモデルならではの特徴として、ウエストの企業ロゴシールを要所に添付したオリジナル仕様の準備も、ユニットコムが行うことになった。
「弊社のロゴを配布するノートPCに添付することにしたので、126台ともなるとかなりの負担になります。IT担当者の数も少ないですから、ソフトウェアのプリインストールに加え、ロゴシールの添付までユニットコムにお願いできたのは非常にありがたかったです」と笑顔で語る伏見氏。
実際にソフトウェアのインストール作業やシール貼りなどを含めると、数名単位での作業では数日は要するだろう。ノートPCの大量納品を可能にする調達力はもちろん、キッティングサービスに加え、顧客企業のニーズや内情に合わせたきめ細かいサービス展開ができるのもユニットコムの強みといえる。
また、これらのサービスと併せて既設の事務用パソコンの買い取りも実施、導入コストの低減にも繋がったという。
「今回のパソコンの購入と併せて入れ替えを行う予定でした。どこに頼んで良いのか悩んでいたところでしたので、このご提案は大変助かりました」
パソコンの買い取り、中古販売で「マイクロソフト認定再生PC事業者(MAR)」に登録されている、同社ならではのワンストップサービスだ。
モチベーション向上の成功を受け、さらなる社員満足度向上を目指す
ソフトウェアのプリインストールとロゴシールの添付が完了し、準備が整った「SENSE-15FX094-i7」(カスタムモデル)は、2018年6月、伏見氏ら経営陣の手によって社員1人ひとりに手渡されることになった。
「出向している社員らにも会社へ来てもらい、一台ずつ手渡しで配布しました。みんな笑顔で受け取ってくれましたし、現在もしっかり使いこなしているようです。当初の目的であるウエストの一員として働くことへのモチベーション向上と会社への帰属意識の維持という部分では大成功だったと思います」と配布時の模様を振り返る伏見氏。
また、その様子を見ていた、新入社員らからも自分も早くほしいという声が多数上がったのだという。
「今回は入社3年以上の社員に対しての施策だったのですが、現在の新入社員達からもリクエストの声が多く寄せられました。この制度を拡大して2年目以降を対象にすることで、彼らにもノートPCを配布しようと考えています」と展望を語る伏見氏。
また、今回のソフトウェア導入を受けて既存のクリエイティブツールの提供元であるアドビシステムズ株式会社(以降、アドビ)もウエストの取り組みに協力を表明。
同ソフトウェアの講習や、解説動画の提供、アドビ主催のイベント時にウエストの内定社員へ向けて特別枠でセミナーを実施するなど、全面的なバックアップをすることが決定している。
「これからこの業界で生きていくうえで必須のソフトウエアですから、社員らが共に学ぶことで一体感が生まれると期待しています」と伏見氏は語る。
「テレビ業界は慢性的なAD不足が続いていますが、人材を育成する会社は少ないのが現状です。そんな中でも弊社は現場に派遣しているスタッフの数では業界でもトップクラスになっています。これからも様々な施策を通じて、高いスキルとモチベーションをもって仕事に打ち込める人材を輩出していきたいですね」と伏見氏は最後に語ってくれた。
ユニットコムもウエストの取り組みを最大限の力でバックアップしていく。
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