就職や転職の企業選びの軸として、近年特に重要視されているのが「福利厚生」だ。特に資産形成制度が人気だが、中小企業がコストを抑えつつ導入するにはどの制度がベストなのだろうか。

求職者のニーズは「将来に不安を持たず働けるか」 ここ数年、就職・転職マーケットは売り手市場の傾向が続いており、特に中小企業の人材採用において顕著と言えるだろう。人材の流動化が進む中で、優秀な人材を獲得し、継続的に働いてもらうためには企業側も従業員のニーズを捉えておく必要がある。

就職や転職の企業選びの軸として、近年特に重要視されているのが「福利厚生」だ。

業務内容や会社の特色もさることながら、少子高齢化が進行し、終身雇用制への絶対的な信頼感ももはや失われつつある日本においては、「いかに将来に不安を持つことなく働けるか」を重要視する求職者が多い。

福利厚生の中でも、従業員に長期的な安心を与えられるサポートが資産形成制度だ。特に注目を集めているのは確定拠出年金である。上場企業を始めとして、「確定拠出年金」導入する企業は急速に拡大しており、2018年3月末には3万社(約650万人)を突破した。

なぜ今、「確定拠出年金」が人気?

なぜ資産形成制度の中でも、確定拠出年金が人気なのだろうか。

その背景には、先述した日本の「少子高齢化」「人材の流動化」という状況がある。

確定拠出年金に積み立てられた資産は、老後の備えになることはもちろん、離転職時には従業員個人の資産として持ち運びが可能だ。また、従業員自身も自分の給与から積み立てることができる。

確定拠出年金とは?

加入者自身が掛金を決め、自身で資産を運用する年金制度。個人型と企業型がある

働き方やライフスタイルの多様化が叫ばれるこれからの時代に求められる福利厚生として、企業・従業員の双方に受け入れられる制度なのだ。

経営負担を少なく福利厚生制度を作る、中小企業向けの新制度「iDeCo+(イデコプラス) 」

とはいえ、企業型での 確定拠出年金の導入にはコストがかかる。特に中小企業にとっては、効果的な打ち手であってもその負担は無視できない。

そこで注目したいのが、中小企業でも経営への負担を少なく確定拠出年金を導入できる「iDeCo+(イデコプラス)」だ。

「iDeCo」は個人型確定拠出年金だが、制度が変わったことにより、2018年5月から退職金制度として企業が導入できるようになった。それが「iDeCo+」だ。従業員のiDeCoの掛金に上乗せする形で事業主掛金を拠出し、まとめて納付するという新制度である。

従業員が「iDeCo」に加入して納める加入者掛金は給与天引きのため、従業員自身の手続負担は少なく済む。加えて、企業による事業主掛金がプラスされるため福利厚生として魅力的な制度だ。

また、事業主が拠出した掛金は全額が損金に算入されるため、税制面で事業主にもメリットがある。労使双方にとって有益な制度と言える。

「iDeCo」は元々、「掛金が全額所得控除される」「運用益は非課税で全額資産になる」「受け取りの際も控除がある」など、税制優遇が大きく魅力的な資産形成制度だ。企業が福利厚生として導入することで、ライフプランの意識が高い優秀な人材への有効なアピールポイントになるだろう。

iDeCo+のメリット

事業主
・経営の負担を少なく福利厚生の充実が図れる
・事業主が拠出した掛金は全額が損金に算入されるため、節税対策となる

従業員
・掛金が全額所得控除される
・運用益も非課税で再投資できる
・受け取るときも大きな控除が受けられる
・自分で積み立てる掛け金の額を決めて年金を作ることができる
・資産形成のハードルが低くなる
※iDeCoを個人で始める場合は最低掛金5000円からだが、企業からの上乗せが4,000円以上ある場合、個人負担は1000円から積み立てられる

「iDeCo+(イデコプラス)」の導入条件は?

「iDeCo+」の導入条件は、「企業型確定拠出年金」「確定給付企業年金」「厚生年金基金」を実施しておらず、従業員(第一号厚生年金被保険者)が100人以下の 事業主であることだ。

今の時代、優秀な人材の確保を行うために、コストをかけてでも福利厚生を充実させることは必須だ。「iDeCo+」はそのような課題を持つ中小企業にとって、心強い制度と言えるだろう。

「iDeCo+(イデコプラス)」の情報提供については、お取引のある三井住友銀行の営業拠点までお問い合わせください

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