マウスコンピューターは「iiyama」ブランドより、5K(5,120×2,880ドット)のIPS液晶パネルを搭載した、27型ワイドディスプレイ「ProLite XB2779QQS」を発売。本製品は4K解像度の約1.7倍に相当する約1,470万ピクセルの画素を備えており、広いデスクトップ作業環境を確保し、また昨今急速に普及している4Kコンテンツを高解像度・高画質で鑑賞するのに適している。今回は本製品の実機を借用したので、主な特徴から細かな使い勝手にいたるまでレビューしていこう。
4Kの約1.7倍の領域表示が可能
本製品最大の特徴はなんといっても「5K解像度(5,120×2,880ドット)」。4K解像度と比較すると約1.7倍の表示領域を備えており、たとえばスケーリングを「100%」に設定し、かつ表示を最大化にした状態の場合、左側にナビゲーションウィンドウを表示していても、ファイル・フォルダーを横に45個、縦に20個並べられる。圧倒的な情報量だ。
この高解像度の恩恵をもっとも受けられるのは動画編集や、CAD・製図設計などのクリエイティブ系アプリケーション。5K解像度では広いデスクトップ作業環境が確保されるので、アプリケーションの各パネルが余裕のあるサイズで表示され、またプレビュー画面もより高解像度で表示できる。4K解像度の動画を編集する際には、5Kディスプレイは強い武器となるだろう。
Netflix、Amazon Prime Videoの4Kコンテンツを最大解像度で楽しめる
「ProLite XB2779QQS」の5K解像度の恩恵は実用アプリケーションだけでなく、エンターテイメント用途でも大いに受けられる。昨今、NetflixやAmazonプライム・ビデオ、YouTubeなどで4Kコンテンツが急速に増えてきており、本製品であれば最大解像度で楽しめる。また、ゲーム好きの方であれば、そのゲームの攻略動画を見ながらプレイするという使い方にもいいだろう。
実際に、今回筆者はNetflixやYouTubeの4Kコンテンツを視聴してみたが、空気まで映し出すような解像感に圧倒された。なおYouTubeはPCのブラウザ上で、Netflixは専用アプリまたは「Microsoft Edge」で4K動画を再生できるが、Amazonプライム・ビデオは「Amazon Fire TV」や「Fire TV Stick」などのストリーミングデバイスを接続しなければ、4Kコンテンツを再生できないので注意してほしい。
大画面を活かせるPiP/PbP機能でディスプレイ環境を一本化
27インチディスプレイの大画面はひとつのデバイスだけで使うのはもったいない。「ProLite XB2779QQS」は5つの映像入力端子を備えており、最大2画面のPicture In Picture(PiP)、Picture By Picture(PbP)表示が可能だ。PiPでは主画面にWindows、副画面にゲーム機、PbPでは左画面にWindows、右画面にBlu-rayプレーヤーや別のWindowsPCなど、使い方は自由自在。27インチの本製品導入を機に、ディスプレイを一本化したいという方にもってこいだ。
上下左右178度の広視野角をサポート、画質も良好
「ProLite XB2779QQS」の輝度は440cd/m2、コントラスト比は1200:1(標準)、80000000:1(Advanced Contrast Ratio機能時)、視野角は左右各89度、上下各89度。実際かなり斜めから見ても、明るさや色の階調は維持されている。複数人で画面を確認しながらのPCワークにも、上下左右178度の広視野角は重宝するはずだ。
本製品は特に色域などはうたわれていないが、色再現性などに癖はないと感じた。また応答速度も4ms(Gray to Gray)を達成しているだけに、ゲームも含めて幅広い用途に利用できる。