朝起きてポットでお湯を沸かしお茶を飲む。充電が終わったスマートフォンを持って電車に乗り、出勤する。何気ない毎日の中で当たり前に溶け込んでいる「電気」が、どのように作られているか意識したことはありますか?

電気はさまざまな方法によって作られていますが、実はそれぞれ特徴があるようです。果たしてその「特徴」とはなんでしょうか?

動画「みんなで一緒に働くお話」

今回は動画でも紹介されているお話を、よりわかりやすく解説していきます。それぞれの発電方法の「特徴」をふまえ、日本のエネルギーのこれからについて皆さんも一緒に考えていきましょう。

ポイント1:電気料金が上がっている!?

発電方法は主に火力、太陽光などの再生可能エネルギー、水力、原子力。それぞれには特徴があります。たとえば、火力はいつでも速やかに発電が可能ですが、太陽光は悪天候になると発電できない…など、各発電方法によってその性質が異なります。

実は、発電量の9割近くを火力発電でまかなっており、化石燃料の依存度が高まっていることをご存じでしたか? それにより燃料費が上昇することで、日本の電気料金が大きく値上がりしました。

ポイント2:地球に優しくない!?

上がったのは電気料金だけではありません。火力発電に頼りすぎているために、CO2の排出量も増加しました。

ここで改めて、それぞれの発電方法における特徴について整理してみましょう。

  火力発電
    ―速やかな発電が可能
    ―ほとんどの燃料を海外に頼っている
    ―働くほどCO2を排出

  再生可能エネルギー(太陽光発電)
    ―燃料は不要
    ―太陽がエネルギーなのでクリーン
    ―発電コストが高い
    ―天気が悪いと発電できない

  水力発電
    ―水さえあれば安定して発電できる
    ―どこでも発電できるというわけではない
    ―CO2を排出しない

  原子力発電
    ―発電コストが安い
    ―CO2を排出しない
    ―多くの安全対策が必要

それぞれの発電の特徴を考えながら、協力し合って発電量をコントロールすることが大切です。

ポイント3:安全性の確保は!?

発電コストが安く、安定した発電が行える原子力発電。電気が欠かせなくなった現代の暮らしを支えてきましたが、東日本大震災以降、多くの原子力発電が停止したままとなっています。

現在、それぞれの原子力発電所では、福島第一原子力発電所の事故の教訓をふまえ、さまざまな安全対策が進められています。

目標は2030年! そのために何ができる?

大切なのはそれぞれのバランス。いつまでも9割近くを火力発電に頼っていては、お財布にも地球にも負担になってしまいます。

安全性の確保を大前提にした原子力発電の活用や、再生可能エネルギーの導入拡大、火力発電の効率化などで、電力の安定供給や、コスト・CO2排出量の削減を目指すことが大切ですね。

また、コストの高い再生可能エネルギーですが、導入を進めるために、2012年7月から電気の利用者が「再生可能エネルギー発電促進賦課金」を負担するようになったことをご存知でしたか? 賦課金の額は年々増加しており、現在、平均的な家庭の年間負担額は8,000円を超えています。詳しくはこちらのサイトでチェックしてみましょう。

いかがでしたか? エネルギーを考える上では、「安全確保(Safety)」、「エネルギーの安定供給(Energy Security)」、「経済性(Economical Efficiency)」、「環境保全(Environmental Conservation)」という「S+3E」の観点から考えることが不可欠です。

資源に乏しい日本においては、火力発電、再生可能エネルギー、原子力発電、それぞれの発電の特徴を考えながら、バランスの取れた協力体制を実現することが求められます。日本のエネルギーについてもっと詳しく知りたい方はこちらのサイトからチェックしてみてください。皆さんも、日本のこれからのことについて考えてみませんか。

[PR]提供:電気事業連合会