大きなデータの持ち歩きに使用するモバイルストレージデバイスとして、軽量・コンパクトさと、大容量を兼ね備えたポータブルSSD「BOLT B10」が登場した。現在主流のUSBメモリを凌駕するその魅力を紹介しよう。
USBメモリを凌ぐ高耐久・高信頼性
メールやオンラインストレージに入りきらないような大きなサイズのデータを持ち歩くのに最適なのが、USB接続のストレージデバイスだ。コンパクトで手軽なUSBメモリから、大容量のハードディスクなど様々な容量・サイズのデバイスが販売されているが、USBメモリは安価でコンパクトな反面、容量が小さめで、ハードディスクはTBクラスの大容量のものがあるが、振動や落下に弱く、またサイズが大きく少々重たいといった弱点がある。
そんな両者の弱点をカバーするのがポータブルSSDだ。SSDはハードディスクに準じる大容量とフラッシュメモリの高速性、振動や衝撃に対する強さを持ちながら、低消費電力で、サイズも非常にコンパクトだ。フラッシュメモリを記憶媒体に使うという点ではUSBメモリも同じだが、SSDはエラー訂正など高度な処理を高速に実行できるコントローラーを搭載しており、性能と信頼性の点でUSBメモリを上回る。
今回紹介する「BOLT B10」は、シリコンパワー(本社:台湾)が販売するUSB 3.1 Gen1接続のポータブルSSDだ。ポータブルSSDというと、これまでは2.5インチハードディスクと同サイズの製品が多かったが、本来SSDはハードディスクのようにディスクの物理的なサイズや形状にとらわれる必要がない。そこでBOLT B10は名刺サイズよりほぼ一回り小さい横80mm×高さ49.5×奥行き9.4mm、重量はわずか25gという超小型・軽量のケースを採用し、バッグはもちろん、シャツの胸ポケットなどにも容易に入る。持ち運びに困ることはないだろう。
ボディカラーはメインがブラックで、サイドフレームなどがシルバー。本製品を接続すると内蔵している赤色LEDが点灯し、データ転送中は点滅するので、動作状況が一目でわかる。シンプルなデザインなので、ビジネスシーンなどでも違和感なく使用できる。
パソコンとの接続はUSB 3.1 Gen1接続。B10側は、スマートフォンなどのmicro-B(USB 2.0互換)ではなく、横に広い3.0用のコネクターとなっている。高速接続したい場合はこのUSB 3.0対応のケーブルで接続しなければならないので注意しよう。幸い、ケーブルは本体に付属するし、通常のmicro-Bケーブルしかない場合でも接続はできる(ただし、通信速度は2.0準拠となる)。
USBメモリを大きく凌駕する高性能
前述したように、SSDがUSBメモリより優れている点のひとつが、高速性能だ。メーカーが公開しているスペックによると、BOLT B10の転送速度は400MB/秒(=3.2Gbps)という。実機ではどの程度の速度が出るのか、実際に計測してみたのが次のグラフだ。
シーケンシャルリード(Q32T1) | |
---|---|
BOLT B10(USB 3.0) | 297.1 |
BOLT B10(USB 2.0) | 41.68 |
USBメモリ(USB 3.0) | 39.55 |
シーケンシャルライト(Q32T1) | |
---|---|
BOLT B10(USB 3.0) | 350.7 |
BOLT B10(USB 2.0) | 43.31 |
USBメモリ(USB 3.0) | 139.4 |
ランダムリード(4KB Q8T8/Q32T1/Q1T1) | |
---|---|
BOLT B10(USB 3.0) | 114.7+110.6+16.56 |
BOLT B10(USB 2.0) | 31.52+30.76+9.675 |
USBメモリ(USB 3.0) | 5.897+5.863+5.828 |
ランダムライト(4KB Q8T8/Q32T1/Q1T1) | |
---|---|
BOLT B10(USB 3.0) | 10.61+12.85+9.998 |
BOLT B10(USB 2.0) | 10.24+11.01+11.40 |
USBメモリ(USB 3.0) | 1.777+1.773+1.677 |
計測にはベンチマークソフト「CrystalDiskMark 6.00(64bit)」を使用。シーケンシャルリードの性能はUSBメモリの2倍程度だが、それ以外では10~20倍近い性能を叩き出している。なおUSB 2.0接続でもシーケンシャルリード速度以外ではUSB 3.0接続のUSBメモリを上回っており、コントローラー性能の高さが伺える
グラフのとおり、スペックに近い高性能を発揮できた。USBメモリと比べるとその性能差は歴然で、SSDのコントローラーがいかに重要な役割を担っているかがわかる。また、BOLT B10が搭載するSSDコントローラーは速度面だけでなく、データの書き込み時にLDPC(Low-Density Parity Check)という誤り訂正符号を使用しており、非常に高い信頼性を誇っている。USBメモリでは、場合によっては書き込んだはずのファイルが壊れてしまうといったことも起こりうるような環境でも、SSDならばそういったトラブルも回避できるわけだ。ビジネスなど重要な用途では、USBメモリよりもSSDを選んだ方がいいだろう。
なお、転送速度が速いということは、ファイルのコピーにかかる時間も短縮でき、ひいてはバッテリー消費の節約にもつながるため、モバイルユーザーにとっては重要な点だ。この点においてもBOLT B10はモバイル向きだと言っていいだろう。
日本市場での成長を続けるシリコンパワー
「BOLT B10」の販売元であるシリコンパワー社は、台湾・台北市に本社を持つ周辺機器メーカーだ。創業は2003年と比較的若い企業だが、モバイル機器やフラッシュメモリーメディアに強く、世界的シェアを持っている。日本市場へも2006年に日本支社を設立して参入して以来、近年はモバイルバッテリーやBluetoothオーディオ製品などにも分野を広げており、着実に市場に浸透しつつある。
同社はもともとデジタルカメラなどのメモリカードの販売からスタートして事業を拡大してきたが、参入当時から現在に到るまで共通するのは、フラッシュメモリーを使った製品が主力であり、その扱いに熟達していること、そして単に安さや容量だけでなく、使い勝手やデザインにも気を使った製品を投入してきたことだ。
日本市場向けにパッケージなども丁寧にローカライズされており、フラッシュメモリー製品やメモリモジュール製品には永久保証など、長期の保証期間が設けられている。サポートの充実度は国内の周辺機器メーカーと比べても遜色ないレベルだ。何よりも、世界的に見てもユーザーの目が厳しいと言われる日本市場で受け入れられてきた事実が、製品やアフターサービスのクオリティの高さを物語っていると言えるだろう。
今回紹介した「BOLT B10」は、こうした製品への高いこだわりを持ったシリコンパワーが、モバイルストレージ分野への新たな提案として送り出す製品だ。これまでUSBメモリなどを使ってきた人であれば、きっとその高性能と信頼性、モビリティの高さに納得できるだろう。ビジネスシーンからプライベートまで、幅広い用途での最高の相棒となってくれるはずだ。
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