コンビニエンスストアや書店、ホビーショップなどを中心に展開している"ハズレなしのキャラクターくじ"「一番くじ」より「一番くじ GODZILLA 怪獣惑星 ~怪獣王は進化する~」が登場。今回の一番くじは、『ゴジラ』シリーズの新作アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』を記念したアイテムをラインナップしており、映画公開日に合わせた11月17日より順次発売されている。
ヘッドマグネット、ラバーストラップ、クッション……。様々なアイテムが登場する中、特筆すべきなのはやはり「ビッグソフビフィギュア賞~アニメゴジラ~」だろう。ゴジラの恐怖感や質感を生々しいまでに再現した全高約20cmのフィギュアだ。
このゴジラフィギュアからあふれ出る圧倒的なまでの存在感、そして迫ってくるほどの力強さと造形美。これらを演出しているのは、数々のゴジラフィギュアを生み出し、ゴジラ造形における第一人者ともいえる原型師の酒井ゆうじ氏だ。
そこで今回は、「ビッグソフビフィギュア賞~アニメゴジラ~」の原型、彩色を担当した酒井ゆうじ氏に直撃。フィギュアだけではなく、前作『シン・ゴジラ』との違いや『GODZILLA 怪獣惑星』へ期待することについても話を聞いた。
そして、『GODZILLA 怪獣惑星』の監督・瀬下寛之氏や造形監督・片塰(かたあま)満則氏からもコメントをいただいたので、記事最後に記載している。
原型師・酒井ゆうじ氏インタビュー
――『GODZILLA 怪獣惑星』のゴジラをみて、最初に抱いたイメージは?
ボリュームのある体と、筋肉質で長い足。そんな力強い体に反して、老成した顔の対比が印象的でしたね。
――今回の「ビッグソフビフィギュア賞~アニメゴジラ~」を制作するにあたって、ポージングや彩色について監督たちと検討を重ねたとお聞きしました。
はい。まず資料を見たときに、今回のゴジラはポージングが鍵だと思いました。なので、最初にポージング案のラフイラストをふたつ作り、瀬下監督や片塰造形監督たちスタッフに選んでいただきました。
――ラフを提出してから何度やり取りを?
はじめのラフ原型を含め完成まで3回、彩色では2回監修を受けました。こちらが提出すると、向こうからは新しいイメージや意向がどんどんと出てくるんです。まさに映画制作さながらの激動の波でしたね。監督たちが発するキーワードをフィギュアに反映させて提出すると、監督たちは毎回、私が造ったゴジラに目を輝かしていたんです。その姿を目の当たりにすると、せんえつながら、新しいゴジラを一緒に生み出しているようなやりがいを感じましたね。
――フィギュア制作にも映画本編と同じくらいの力が入っているんですね。今回、特に苦労した部分などはありますか?
私が苦労したというよりも、監督たちの生みの苦しみに立ち会ったというのが近いですね。監督の脳内にいるゴジラ像を、できるかぎり忠実に具現化することが私の使命だと思っていますので。
――いま「ゴジラ」と聞くと、世間は『シン・ゴジラ』を真っ先に思い出すでしょう。『シン・ゴジラ』のイメージと、今回の『GODZILLA 怪獣惑星』ゴジラでは、ビジュアルのイメージがまったく違いますね。
私はまだ『GODZILLA 怪獣惑星』を観ていないので、同列に比較することはできないのですが、ビジュアルという意味ならまったく違いますね。新作のたびにスタッフたちが唯一無二の新しいゴジラを苦心して作り出していく。そうしてできあがったビジュアルの背後には、映画では描かれないような生い立ちやドラマがあります。『GODZILLA 怪獣惑星』も『シン・ゴジラ』もあのビジュアルでなければならなかったと私は思います。
――まだ『GODZILLA 怪獣惑星』を観ていないとのことですが、どういった部分に期待を込めていますか?
アニメーションならではの、ゴジラの迫力ある表現に期待していますね。また、アニメになるということで、今までのゴジラファンではない人が観に来てくれると思います。そうすることで、『シン・ゴジラ』のように新しいファンが生まれ、過去のゴジラや映画に興味を持ってくれるとうれしいですね。
――映画を観て、その帰りに今回の一番くじを引くという流れになるかもしれないですね。
そうですね。今回の「ビッグソフビフィギュア賞~アニメゴジラ~」は、とても格好良くできたと満足していますし、瀬下監督、片塰造形監督をはじめ、制作のポリゴン・ピクチュアズのスタッフとコミュニケーションを取りながら一緒に作り上げた渾身の作と自負しています。ぜひ手にして、アニメゴジラの魅力を感じ取っていただきたいです!
瀬下寛之監督、片塰満則造形監督コメント
――『GODZILLA 怪獣惑星』はシリーズ初のアニメーション映画となっています。今回のゴジラならではの特徴的な部分といえば?
瀬下 『GODZILLA 怪獣惑星』に登場するゴジラは超進化した植物が起源で、数万年を生き延びた存在です。謎の金属元素を多分に含んだ体組織や、巨木・古木のような威厳と神々しさを醸し出す造形が特徴ですね。
片塰 これまで造形するときには"着ぐるみ"ということを意識していたのですが、今回はアニメーションということで、その制約から離れ、生物としての筋肉や骨格を持たせることができました。ただ、解剖学的に正しい筋肉ではなく、"日本の怪獣"という意識から、東大寺南大門の金剛力士像の筋肉表現を参考に造形しました。
――「ビッグソフビフィギュア賞~アニメゴジラ~」を造形する上で、酒井ゆうじ氏と検討を重ねたとのことですが、その中で印象に残っているポイントは?
瀬下 印象に残っているのはポイントではなく全体。酒井さんそのものの凄さですね。酒井さんは『GODZILLA 怪獣惑星』の世界観設定や性質、造形の全体像をち密に把握した上で、ゴジラの魅力を凝縮した「一瞬」のポーズを生み出しました。体組織や筋肉繊維の特長を最大限活用した体のねじれや重心移動のポーズは、まさに大質量の怪獣王ですね。その活き活きと表現された躍動感は、まさに動いて見えるほどです。
片塰 瀬下監督のイメージする今回のゴジラらしさを酒井さんに伝えるため、私がスケッチをしたのですが、なかなかうまくいかなかったんです。そこで苦肉の策として、私の頭のなかにあるイメージを伝えるため、熱唱するオペラ歌手の写真をお送りしました。すると「とてもわかりやすい資料でした」と言われ、ほっと胸をなでおろしたことが一番の思い出です。
――今回の一番くじを手にするゴジラファンにメッセージをお願いします。
瀬下 『GODZILLA 怪獣惑星』のゴジラはソフビなどさまざまなフィギュアになっていて、どれも造形が素晴らしいのですが、今回の酒井さんの原型はその中でも傑出の出来です。まさに至高のコレクションだと思います。
片塰 ポージングから彩色まで、酒井さんならではの個性と完成度が楽しめるものになっています。特に、一部に光沢をもたせた色使いは、アニメの設定に基づきながらも、独自の美しさで、まさに工芸品のような風格をそなえた造形物ですね。
アニメ監督、造形監督、原型師が三位一体となり生み出された「ビッグソフビフィギュア賞~アニメゴジラ~」は、今回の「一番くじ GODZILLA 怪獣惑星 ~怪獣王は進化する~」でしか入手できない究極のゴジラフィギュアとなっている。アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』とともに楽しもう。
「一番くじ GODZILLA 怪獣惑星 ~怪獣王は進化する~」はローソン、ミニストップ、その他コンビニエンスストア、書店、ホビーショップ、ゲームセンターなどで順次発売中(店舗によりお取り扱いのない場合や発売時期が異なる場合あり。商品がなくなり次第販売終了)。1回620円(税込)。
プロフィール
■酒井ゆうじ(さかいゆうじ)
1958年生まれ。福島県出身。ゴジラを中心とする怪獣原型師。1989年に大手模型メーカー主催のコンテストで受賞したのをきっかけに造形師としてプロデビュー。『ヤマトタケル』でオロチのひな形制作、『ゴジラVSデストロイア』で造形スタッフとしてゴジラジュニアの造形、『ゴジラ2000ミレニアム』でデザインワークスとしてひな形造形などを担当。現在までに160作を超えるガレージキットを造形しており、大手メーカーのフィギュア・模型の原型も多数手がけている。
■瀬下寛之(せしたひろゆき)1967年生まれ。東京都出身。映画監督。1989年リンクスに入社し、CGディレクター/デザイナーとして映画『河童』や『パラサイトイブ』など様々な分野のCG/VFX制作を担当。97年に渡米し、スクウェアUSAの映画『ファイナル・ファンタジー』にてアートディレクターを務める。00年に帰国し、スクウェアにて『ファイナルファンタジーX』や『キングダムハーツ』といったゲームムービー制作のデザイナー/VFXスーパーバイザーとなる。04年にカシオエンターテイメントに入社し、松本人志監督作品『大日本人』、『しんぼる』でVFX監督を担当。10年にポリゴン・ピクチュアズに入社し『シドニアの騎士』副監督、TVアニメ『亜人』総監督、『BLAME!』監督、『GODZILLA 怪獣惑星』監督を務める。
■片塰満則(かたあまみつのり)1964年6月15日生まれ。山口県出身。CGクリエーター/造形監督。1990年リンクスに入社し、『マクロスプラス』でCGディレクターを担当。95年にスタジオジブリに入社し、『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』、『ハウルの動く城』など多数の劇場作品でCG監督を務める。07年にカシオエンターテイメントに入社し、アートディレクターとしてTBS『リンカーン』オープニングのアートディレクションを手がける。10年にポリゴン・ピクチュアズに入社し、『トロン:ライジング』で3DCGによるキャラクター造形に関わったのをきっかけに造形監督として多数の作品に関わる。以後、TVアニメ『亜人』でキャラクター造形、ルックデベロップメント(質感の設定)、版権イラスト演出、『BLAME!(ブラム)』で光画監督、『シドニアの騎士』、『山賊の娘ローニャ』、『GODZILLA 怪獣惑星』で造形監督を担当。
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