引越のときに頼りになる存在といえば“引越スタッフ”。食器などの小物をテキパキと梱包してくれたり、重たい家具や家電を運んでくれたりと、その手際のよさに思わず見とれてしまった人も多いのではないでしょうか。

そんな引越のプロたちが、日ごろの技を競う年に一度の全国大会があるのをご存じですか?それが、アート引越センターが、引越技術と接客サービスの向上を目的に開催している「引越技術コンテスト」です。今年で5回目の大会となり、先日、大阪・豊中市内で行われたこの熱き戦いの模様をリポートします!

第5回アート引越技術コンテストのポスター

競技内容は当日発表!日ごろの努力がものをいう!!

出場するのは、北海道から九州まで、全国16ブロックを代表する全16チーム。アート引越センターの各支店で働く現役バリバリのスタッフが、男女ひとりずつのペアで参戦します。会場に足を踏み入れると、いきなり「フレー!フレー!」というにぎやかな声が!出場選手の同僚や家族が応援に駆けつけ、揃いのTシャツやハッピを身にまとい、熱く声援を送る姿から、各チームの“本気度”がうかがえます。

競技は、「接客対応」、「小物梱包」、「筆記テスト」、「家具梱包」、「窓吊作業」、「積込技術」、「運転技術」、「運搬技術」の全8種目。それぞれの課題を10分の制限時間でこなし、全種目の合計点を競い合います。

接客内容やマナーを審査する「接客対応」

食器の梱包を行う「小物梱包」競技

引越における知識が問われる「筆記試験」

シングルベッドを梱包する「家具梱包」競技

2Fベランダから家具を吊り上げて搬入する「窓吊作業」競技

5㎥スペースへの積み込みを行う「積込技術」競技

2tトラックが入るギリギリのコース内に侵入し、旋回して退出する「運転技術」競技

狭い通路内で冷蔵庫・洗濯機を運搬する「運搬技術」競技

各競技はどれも難易度が高く、たとえば「運搬技術」は、柵で覆われたS字コースを、幅70センチの冷蔵庫など大きな家電を2人で力を合わせて運び、安全性や正確さを競うのですが、コースの幅はなんとギリギリの80センチ!柵に体や運搬物が当たると即減点になってしまいます。しかも、競技の内容は大会当日までトップシークレットで、選手たちに知らされるのは本番直前!大会に向けて特訓を積むなどできるわけもなく、日ごろの引越作業で培った確かな技術がものをいう、まさに実力勝負の戦いなのです。

「積込」は高難易度パズル!?「小物梱包」には心配りが

そんな技術の積み重ねが試されるのが「積込技術」。家具や段ボール箱など実際の引越によくある荷物を、トラックの荷台5㎥のスペースにピッタリと収まるよう、制限時間内に積み込んでいく競技です。収まりのいい四角い箱ばかりではなく、イスやテレビなどさまざまな形のものがあり、これをどのように組み合わせるかがカギに。荷物を無理やり押し込むことなく、素早い判断でこのパズルのような作業をこなしていく出場者たちには驚嘆!大量の荷物を短時間でトラックに積み込む引越作業には、こんなすごい技が隠されていたんですね。

小物梱包」では、引越スタッフの細やかな心配りに驚かされました。用意されたのは食器やキッチン道具。これをひとつひとつ柔らかいクレープ紙で梱包し、段ボール1箱にすべてを収めていきます。どんな形の食器もあっと言う間に包んでしまう手際のよさももちろんですが、感心させられたのは包丁の包み方。開けるときにうっかり刃を触り、ケガをしてしまうなんてこともある包丁ですが、そんな危険を避けるさまざまな工夫が目を引きました。たとえば、中身がわかるよう包みの外に“包丁”と表記したり、刃先の方向がわかるように印をつける、柄の部分が見えるように包む、などの心遣いは、利用者にとってはありがたいですね。

用意されたダンボールに食器やキッチン道具を全て収める。包丁の梱包は、中身や刃先の方向が分かるような心遣いがされていました

ところ変わればマナーも変わる!地域に応じた「接客対応」

一方、「接客対応」は、お客さん役のスタッフを相手に、ロールプレイング形式で、引越作業中によくある要望などの課題に応えていきます。接客態度やマナーなどが審査の対象となりますが、こちらもきめ細やかな心遣いに感心させられることばかりです。たとえば、引越先のご近所へのご挨拶。荷物の運搬などが慌ただしい引越は、ご近所の方も気になるもの。そこで、まずはスタッフが、引越があることを伝えるのですが、訪問する際、マンションならドアののぞき穴から見ても引越スタッフだとわかるように、持参した粗品などを胸の位置におくなど細心の注意を払うといいます。また、ところ変われば習慣も変わるため、家に上がるときのマナーなど、地域によって異なる丁寧な接客を笑顔で披露する、選手たちのさわやかな姿が印象的でした。

そのほか、「筆記テスト」では、安全対策や作業で扱う家財についての知識などを問う筆記試験に挑戦。「窓吊作業」では、2階のベランダから家具を吊り上げて搬入する高度な作業に挑み、「運転技術」では、トラックの全長ギリギリの円形コースを旋回するハイレベルな運転テクニックで応援団を沸かせた選手たち。

熱戦の末に、昨年の優勝チームである兵庫ブロック代表の松浦祐士さん・高橋桃子さんが頂点に輝き、見事、二連覇を果たしました。高橋さんは「がんばってよかったです」と感無量の様子。松浦さんは「嬉しいのひと言。来年も引き続き開催して欲しい」と早くも三連覇への強い意気込みを見せていました。

2連覇を果たした高橋さん(左)と松浦さん(右)

引越のプロたちの技と心、そして向上にかける熱意で大いに盛り上がった「引越技術コンテスト」。引越を安心して任せられる頼もしさは、会場ですばらしい技術を存分に見せてくれたスタッフの日ごろの努力があってこそ、なのですね。

[PR]提供:アートコーポレーション