フロム・ソフトウェアから2016年3月に発売されたアクションRPG『DARK SOULSⅢ』(以下、ダークソウルⅢ)をご存知だろうか。本作はダークファンタジーの雰囲気ただよう重厚な世界観や、練られたストーリー、そして"死にゲー"とも言われる、やりがいのあるアクションとして、ゲーム好きにとって絶対に外すことのできないタイトルである。ハードはPS4、Xbox One、そして Windows PCなどでプレイすることができる。
マイナビニュース編集部でもゲーム大好き編集者がドハマりしていて、ことあるごとに「ハードを持っているのに『ダークソウルⅢ』をプレイしていないなんてありえない!」と主張している。これは決して大げさに言っているのではない。たしかに、それくらい『ダークソウルⅢ』は面白い作品なのだ。
そこで今回、『ダークソウルⅢ』の魅力をもっともっと多くの人に伝えるべく、「『ダークソウルⅢ』をなぜプレイしないの?」をテーマに座談会を開催することにした。参加したのは、『ダークソウル』シリーズをやりこんでいるゲーマー2名と、プレイできるハードを持っているのにまだやっていない2名。やりこみ派の熱いアピールを聞いて、未プレイ組は何を思うのか!?
未プレイ組のO.Nさん(手前)とH.Kさん(奥) |
やりこみ派のR.Tさん(手前)とT.Hさん(奥) |
『ダークソウルⅢ』は難しいゲーム? やりこみ派しかできないのか?
――ではまず、自己紹介がてら、今までのゲーム遍歴や好きなゲームジャンルなどをお伺いできればと思います。
未プレイ組O.N:O.Nです。『ダークソウルⅢ』は未プレイですね。今までは別メーカーのハードを中心に持っていましたが、PS4はやりたいゲームがあったので買いました。好きなジャンルは謎解き系アクションRPG、その他に協力プレイでドラゴンやモンスターなどを狩るゲームも好きです。基本的に好きなメーカーのゲームをずっと買い続けるタイプですね。
未プレイ組H.K:H.Kです。僕は『ダークソウルⅡ』をプレイしたことがあるんですが、ちょっと難しくて……途中で投げ出してしまいました。よくプレイするのは様々なロボット作品が出てくるシミュレーションRPGやロボットをカスタマイズして対戦するゲームなどですね。あとは自由に操作できるアクションゲームとか。
やりこみ派T.H:T.Hです。実は『デモンズソウル』の頃からのプレイヤーで、攻略サイトを作っているくらいやりこんでいます。なので、隅々までやっていますよ(笑)。『デモンズソウル』に出会うまでは『アーマード・コア』のようなロボット系、あとはダークファンタジーが好きでした。『デモンズソウル』のPVを見た瞬間に「これだ!」と思いましたね。
やりこみ派R.T:R.Tです。私も『デモンズソウル』の頃から全作プレイしています。世界観とBGMがよいゲームが好きで、特にバトルとBGMの盛り上がりが合っている演出のゲームが好きですね。
自己紹介でそれぞれ好みのゲームを語る四人。ゲーム好きメンバーが集まっただけあって、様々なジャンルのゲームが話題にあがった |
――ありがとうございます。では、さっそくですがO.Nさん、H.Kさんのお二人が『ダークソウルⅢ』をやらない理由を伺いたいのですが……。
未)O.N:私は自分のゲーミングスキルに自信がなくて……。今まで操作のテクニックじゃなくてひらめきで進んでいけるゲームを好んでやっていました。『ダークソウル』って操作が難しそうじゃないですか。この作品のことはゲーム実況動画を見て知ったのですが、それが特定の武器しか装備しない、魔法を使わないといった「縛りプレイ動画」だったので、上級者じゃないと楽しめないのかなと感じてしまって。
未)H.K:難しそうだからという点は僕も似てますね。『ダークソウルⅡ』を途中までプレイしたんですけど、やたらと死んで同じところに戻って、結局クリアできなかったんです。『ダークソウルⅢ』も調べてみたら「7周目をやってみた」みたいな動画が出てきて、これは大変だぞ、と(笑)。
未プレイの二人は「難しそう」という理由が大きい様子。実際のところは果たして…… |
――"難しそう"だし"ゲームの腕に自信がない"というのがお二人の主張ですね。やりこみ派のお二人、いかがですか?
や)R.T:難しいゲームなのは事実ですよ。でもゲームって慣れてくるものなので、最初は難しくても、だんだん「このパターンでくるな」というのがわかってきて、乗り越えると達成感や面白さをすごく感じられるんです。つまり、難しさこそが『ダークソウル』の魅力なんですよね。
や)T.H:そうですね。最初は難しいかもしれないけど、攻略法は絶対にあるんですよ。試行錯誤してそれを見つけるのが本当に楽しいんです。O.Nさんは先ほど「ひらめき」で進んでいけるゲームが好きだっておっしゃられていましたが、『ダークソウル』も実は同じなんですよ。こうすれば敵を倒せるぞっていう「ひらめき」と、前はあそこで、不意打ちで死んじゃったから今度は避けていくぞ、みたいな経験の積み重ねでどんどんうまくなっていけるんです。
力説するやりこみ派の二人 |
――うまくなるために必要なのは知識や経験であって、超絶な操作テクニックではない、ということですね。
未)H.K:なるほど、だから皆さん何度もプレイするんですね。
未)O.N:そう聞くとなんだか挑戦してみたくなりました!
や)R.T:それに『ダークソウル』は単なるアクションゲームじゃないんですよ。世界観やテキストがめちゃくちゃ凝っているので、ストーリーが気になってプレイするモチベーションになるんです。装備もかっこいいので、ロボットものが好きなH.Kさんも絶対ハマると思いますね。
未)H.K:僕、のめり込むタイプなんで、なんかハマりそうな気がしてきました(笑)。
や)T.H:アクションゲームって普通、そこまでストーリーを作り込んでいないんですよね。でも『ダークソウル』シリーズは世界観が本当によく練られていて、プレイすればするほど新しい発見があるんです。いい具合に端折られている部分もあって、そこはプレイヤーが想像する楽しみも残してくれています。それも繰り返しプレイする理由になるんですよね。ネットにも考察や分析している人たちがいっぱいいます。
未)O.N:ストーリーが良くて世界観が作り込まれているゲームは大好きです!
未)H.K:面白そうですね。
かなり興味が沸いてきた未プレイ組の二人 |
――やりこみ派のお二人の話を聞いて、お二人もプレイしてみたくなってきたのでは? 今回は『ダークソウルⅢ』を実際にご用意したので、やりこみ派のお二人にアドバイスをもらいながら実際に遊んでみましょう!
実際にやってみた
やはりゲームは実際にプレイしてこそ。ということで、大画面モニターとPS4版『ダークソウルⅢ』で遊んでいただくことにした。やりこみ派のお二人も普段はもっと小さなモニターでプレイしているとのことで、「こんなにきれいだったなんて……!」と改めて感動していた。
OPムービーの映像美にただただ感動(何度も見てきたであろうやりこみ派含む) |
ということで、ゲームスタート。まずは自キャラのクリエイトから行うのだが、設定できる項目が非常に多彩で、いくらでも作り込むことができる。
「これはどう?」「この声がいいんじゃない?」と4人でわいわいとキャラクリエイト。声は一番よく聞くことになるであろう、やられたときの声で選択するのがオススメらしい(左)。キャラクリエイトは頭部、胸部、腹部、腕部、脚部の大きさや肌の色合いといった細部まで決めることが可能。プレイしている方の中には、自分がクリエイトしたこだわりキャラクターのレシピ(パラメーターのふり方)を公開している方も |
キャラクリエイトが完了したら、いよいよプレイ開始。今回は未プレイ組のO.NさんとH.Kさんが"死んだら交代"というルールで最初のボス「灰の審判者グンダ」を倒すことを目標に進めていく。
チュートリアルで操作方法を覚えたO.Nさん。ゲーミングスキルに自信がないと言っていたが、あっさりとキャラクターの動きをマスターしていた。そう、やりこみ派の二人が言っていたように、『ダークソウル』は決して高難度のテクニックを要求されるゲームではないのだ。操作自体はゲーム好きであればすぐに覚えられるだろう。
最初は火炎壺(手投げの爆弾)を間違って使用してしまったO.Nさんも、開始10分ほどで基本操作は難なくできるようになっていた |
むしろプレイ中に死ぬ要因になっていたのは、やはり知識不足の点。敵がどこにいて、どんな攻撃をしてくるのかわからないので、まだ序盤とはいえ、うっかりするとすぐに死んでしまう。しかし、基本的に敵の位置や動きは毎回変わらないため、O.Nさんの死を見届けたH.Kさんが今度はうまく敵を倒していく。あるいはH.Kさんの死んだ箇所を、O.Nさんがうまくやり過ごしていく。これが、やりこみ派がいっていた「慣れてくる」ということなのだろう。
何度も繰り返すことで知識不足をカバーする二人 |
そうこうしているうちに、二人はどんどん上達。ゲーミングスキルに自信がないというO.Nさんも、最後は軽々とボスに到達できるまでに。しかし、ボスはやはりここまでの敵とは違って、何度もやられてしまう。それでも少しずつ行動パターンを覚えて、回避や攻撃のタイミングが身についていく。
ボス「灰の審判者グンダ」に何度もやられる二人。しかし、二人は決して諦めない。ボスの行動パターンを覚え、死と再生繰り返すことでボスを追い込んでいく |
プレイ開始から1時間弱で、ついにボスを撃破! 思わず「やったぁ!」という歓声とガッツポーズがO.Nさん、H.Kさんから上がった。やってみた感想を尋ねると、「面白かったし、達成感がすごい」と興奮気味のH.Kさん。O.Nさんも「すごく楽しい!」と笑顔を見せてくれた。
続いて、「せっかくだから」ということで、やりこみ派のR.Tさん、T.Hさんが初期装備のまま華麗なプレイを披露。敵の位置取り、攻撃をすべて見切ってサクサクと進めていく様子に、O.Nさん、H.Kさんも見とれていた。
やりこみ派のプレイに「いや、すごいな」と声を漏らすH.Kさん。O.Nさんも華麗な操作に見とれていた |
予定の時間を超過してもプレイを続けるなど、すっかり夢中になってしまった未プレイ組の二人。今回の体験を通して、もうすっかり『ダークソウルⅢ』の虜になっていたようだった。
「YOU DIED」の画面を何度見ることになっても、諦めない。攻略したくなる。それが『ダークソウルⅢ』 |
O.Nさん、H.Kさんのように、「難しそう」というイメージから『ダークソウルⅢ』を敬遠している人は多いことだろう。しかし、何度も倒されながらプレイヤー自身が徐々に学習し、工夫していくことでゲームのキャラクターだけでなく、プレイヤー自らも成長をしていく。実はその難しさと積み重ねこそが『ダークソウルⅢ』の魅力であり、困難な局面をクリアしたとき、他のゲームとは段違いの達成感ややりがいを得られる理由でもあるのだ。
2017年4月20日には、ゲーム本編に加えて、配信中のダウンロードコンテンツ2つを集約したオールインバージョンの『DARK SOULS III THE FIRE FADES EDITION』が発売する。パッケージ版5,900円(税別)、ダウンロード版5,400円とお得な一本だ。
なお、パッケージ版は、序盤攻略ガイドブック、オリジナルサウンドトラック、特製地図ポスターを専用ケースに入れた特別仕様版となっている。特に序盤攻略ガイドブックは、約80ページに渡るボリュームで単なるマップの攻略だけでなく、システム面や戦闘時の立ち回り方、キャラクターの育成指南など様々なノウハウが収録されており、今回のやりこみ派のR.TさんとT.HさんがO.NさんやH.Kさんにレクチャーしたように、シリーズ初心者にとっては心強い味方となるだろう。この機会にぜひ皆さんも『ダークソウルⅢ』の世界に飛び込んでみてはいかがだろうか。
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