3月15日(水)から9月25日(月)まで、第6回企画展「ドクターイエローの軌跡」を開催する名古屋市金城ふ頭にある「リニア・鉄道館」。今回は、実際に「リニア・鉄道館」を取材し、その盛りだくさんの魅力に迫りました。
安全への使命を担う黄色い新幹線、ドクターイエローの進化を振り返る
"ドクターイエロー"とは、正式には「新幹線電気軌道総合試験車」と呼ばれる黄色い新幹線。レールや信号、電気などの状態を実際に走行しながら点検する車両で、一般客は乗ることができず、いつどこに現れるか分からないことから「見ると幸せになれる」という話まで生まれています。
※過去に開催されたドクターイエローイベントの様子 |
現在活躍する700系をベースとした7両編成のドクターイエロー(T4編成)は、1号車は電気検測室、2号車と6号車に測定用パンタグラフを搭載、3号車と5号車にはパンタグラフの動きを見る観測ドーム、4号車は軌道検測室など、車両ごとに役割が異なります。添乗室がある7号車には、通常の700系の車両と同じ座席が並び、大型ディスプレイでは列車先頭部の前方監視カメラからの映像を見ることもできます。
3月15日(水)から9月25日(月)まで、リニア・鉄道館2階の体験学習室で行われる企画展では、新幹線の開業から現在に至るまでのドクターイエローの歴史を、映像やパネル、模型などを用いて紹介。各種検測技術の進化にも着目し、実際に使われている機器も展示するとのこと。
そしてこのたび初登場となるのが、T4編成ドクターイエローの車内バーチャル見学。普段は見ることのできない車両の内部を360度カメラで撮影した映像により、車内を見学できるコーナーとなっています。
「私たちは、技術者から情報を集めながら、ドクターイエローが本来どんな使命をもっているのかを、改めてお伝えしたいと考え、今回の展示を企画しました。長い間、安全を守り続けてきた歴史をぜひ見ていただければと思います」(リニア・鉄道館 副長 西田良和さん)。
「今回の企画展を通じて、特にお子様が『高速鉄道技術の進歩』について、興味を深め、学校で学ぶことがどのように社会で活かされているのかを考えるきっかけになればいいと思います。これはリニア・鉄道館のコンセプトにもつながっています」(リニア・鉄道館 担当課長 吉澤正克さん)。
さらに企画展以外にも、春のイベントが盛りだくさん。ガイドツアー「ドクターイエローの秘密を探ろう!」では、その歴史や役割についてスタッフが紹介し、普段は公開していない測定機器室および運転台を特別にご案内。他にも、子ども用制服を着て記念撮影もできる「新幹線運転台の公開」、現役の在来線運転士が普段の業務内容を紹介する「お仕事紹介」、ミニトレイン走行、クイズラリーなどなど見どころがいっぱいです。
※イベントによって開催日が異なります。詳しくはホームページをご確認ください。
企画展だけじゃない! 実物の車両展示やシミュレータもチェック
リニア・鉄道館は、子供から大人まで楽しめる各種シミュレータや日本最大級の鉄道ジオラマ、新幹線や超電導リニアのしくみなどに関する常設の展示も充実しています。そこでリニア・鉄道館の柴田奈美さんに、館内を案内していただきました。
ドクターイエロー(T3編成)と柴田さん。「ファミリー層が多いのですが、最近では外国からのお客様も増えてきました。2、3時間かけてじっくり展示をご覧になる方もいらっしゃいます」(柴田さん)
エントランス付近には人間の移動や輸送の歴史がイラストで表現されています。鉄道の魅力をどう伝えるか?という演出にもこだわりが見えます。
エントランスを抜けると、世界最高速度を記録した3つの車両がお出迎え。一番右の超電導リニアMLX01-1は、2003年に山梨リニア実験線で当時の世界最高速度581km/hを記録したそう。
こちらの写真は新幹線の試験車両として製造された300Xの側面。車外騒音と空気抵抗などを少しでもなくすため、窓と車体の段差がなるべくないように作られているそう。
東海道新幹線沿線の風景を精密に再現した日本最大級のジオラマ。「よく見ると、一寸法師や赤ずきんなど様々なキャラクターが隠れています」(柴田さん)
新幹線シミュレータ「N700」では、スタッフ案内のもと、N700系新幹線の実物大の運転台で臨場感と迫力のある運転操作を体験。運転映像は前面の大型スクリーンに投影されるため、停車の瞬間は、運転者はもちろん、後ろの見学者もドキドキ。(※新幹線シミュレータ「N700」は有料・抽選制です。)
在来線シミュレータ「運転」(有料・先着順)では、実際の訓練装置をベースとして作られた運転シミュレータ8台が設置されているほか、在来線シミュレータ「車掌」(有料・抽選制)では実物大「313系」の車掌シミュレータで、ドアの開閉やアナウンスなど実践的な車掌業務を体験できる。
超電導リニアの技術を体験装置や模型を使って紹介する「超電導リニア展示室」。ミニシアターでは、約5分間の中で時速500kmの世界を疑似体験。
前方にあるモニターには、車両先頭部のカメラから撮影したようすをイメージした映像が流れる。速度が上がると列車が浮上走行に変わるようすなどを模擬体験できた。
ずらりと各時代で活躍した新幹線や在来線の貴重な車両が並ぶ。同館に展示する車両は全部で39両にも およぶ。「車両の並びもかっこ良いので、思わずカメラを構えてしまうかも」(柴田さん)
この日特別に見せていただいたのが、ドクターイエローT3編成。黄色の車体にブルーのカラーリングが映える。ちなみにリニア・鉄道館内デリカステーションでの人気商品第1位は、リニア・鉄道館限定の「ドクターイエローランチボックス」。「ドクターイエロー」のパッケージデザインが特徴で、商品は売り切れることもあるのだそう。
普段は入ることのできないドクターイエローの運転台や測定機器室などは3月18日(土)から6月4日(日)の土休日に開催されるガイドツアーでチェックしよう。
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ドクターイエローの企画展やバラエティに富んだイベントで、普段よりも特別感満載のリニア・鉄道館。鉄道の魅力を、体験しながら楽しく学べる仕掛けの数々に、お子さんはもちろん、お父さんたちも心踊ること間違いなし。ぜひ遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
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※お一人様お1つ限りです。
※入館されるお客様に限ります。
施設情報
【リニア・鉄道館】
開館時間 10:00~17:30(最終入館は閉館30分前まで)
休 館 日 毎週火曜(祝日の場合は翌日)、12/28~1/1※春休み、GW、夏休みは毎日開館します。
入 館 料 大人1,000円[小中高生500円、幼児(3歳以上未就学児)200円他]
アクセス JR名古屋駅からあおなみ線「金城ふ頭駅」下車徒歩約2分。
※写真は全てイメージです。
[PR]提供:東海旅客鉄道