東京都渋谷区神宮前にある「表参道 文房具カフェ」において、ワコムの液晶ペンタブレットを使ったイベントが開催された。3DCGソフトでオリジナルスタンプを造形して3Dプリンターで出力する、というのがイベントの流れ。来場した10名の一般参加者はワコムのデバイスを用いて、思い思いのオリジナルスタンプを製作していった。
星屑七号先生が使い方をレクチャー
イベントで使用されたのは、11月に発売されたワコムの液晶ペンタブレット「Wacom MobileStudio Pro」。プロクリエイター向けに開発された「CintiqCompanion 2」の後継機にあたる製品で、8,192レベルの筆圧検知に対応するなど、機能を大幅に進化させている。
オリジナルスタンプのモチーフは、来年の干支である"酉(とり)"に設定された。まずは機材の使い方に慣れるため、イラストを描く練習から開始。スクエア・エニックス出版の「ヤングガンガン」で「文具少女ののの」を連載中の漫画家 星屑七号先生が、液晶ペンタブレットの使い方をレクチャーした。同氏は、優れた描画性能と自然な描き味を追求したWacom MobileStudio Proを普段から愛用しているという。
3Dモデリングに初挑戦
続いて、いよいよ3Dモデリングのレクチャーが始まった。今回、使用したのは「ZBrushCore」という3DCG作成ソフト。3Dモデリングに特化したワコムのペンタブレット「Intuos3D」などの製品にバンドルされているもので、Wacom MobileStudio Proとも相性が良い。講師として登壇したのは、デザイン事務所を経営する傍らでZBrushCoreの入門講座サイトなども運営する福井信明氏。絵を描くように、また粘土をこねるように立体作品を紡ぎ出せる同ソフトの使い方を、初心者にも分かるように説明していった。
福井氏の指導の下、実際に3Dモデリングの体験講座が開始された。ZBrushCoreはすっきりとしたUIが特徴で、確かに使いやすそうではある。しかし枠外などに沢山のツールが並ぶため、初心者にとっては「難しそう」という印象も抱くことだろう。当日の参加者は、そのほとんどがZBrushCore初心者だったが、福井氏の説明によりイベントの終盤には多くの参加者が同ツールを使いこなせるまでになっていた。
ちなみにマイナビニュースでは、「"3D・CGド素人"の中年記者が「Intuos 3D」を使ってハンコ制作 - 約2万円の出費で3Dクリエイター気分に!」と題し、"3D・CGド素人"の中年記者が今回のイベントのようにハンコを作っていく様子を紹介している。こちらも是非、あわせて読んでみてほしい。
3Dモデリングにも需要あり
ワコムと共同でイベントを運営した、表参道 文房具カフェでは、こうしたイベントを月に2、3回のペースで開催。これまでも文房具メーカー、アニメ制作会社などとコラボして、通算200回以上のイベントを行ってきたという。
ワコムの液晶ペンタブレットについて、表参道 文房具カフェ代表の奥泉徹氏は「描くという行為に特化した製品で、文房具好きにはとっつきやすく、はまりやすいのではないか」と話す。
デジタル文房具の可能性については「ひと昔前にあったアナログ派、デジタル派という垣根がなくなり、今後はボーダレス化していくでしょう。デジタルツールの普及により、逆にアナログの便利さも際立ち始めている」と持論を展開していた。
そして「例えば、ペンには"人間工学に基づいた心地よい重さ"といったものが存在する。文房具メーカーは、そうしたノウハウを長い時間をかけて蓄積してきた。今後、デジタル文房具を提供するメーカーと共同開発することで、面白い製品が生まれるのではないでしょうか」と期待感を口にした。
また、ワコム クリエイティブ製品マーケティング担当の小幡幸結氏は今回のイベントに手応えを感じたと話す。「3Dモデリング関連で、こうしたビギナー向けのイベントを開催したのはワコムでもほとんど初めてではないでしょうか。3Dモデリングの需要の高まりを感じています」と小幡氏。
実際、3DCG作成ソフトでフィギュアを造形、家庭用の3Dプリンターで出力して楽しむ個人ユーザーも増えつつあるとか。これまでは主に、プロのクリエイターを中心にユーザーが拡大していたワコムの液晶ペンタブレット製品。筆圧検知のレベルが上がり、ペンの追従性も大幅に向上した新モデルWacom MobileStudio Proだが、新たな需要を掘り起こすヒントが今回のイベントに隠れていたと言えるかもしれない。
(マイナビニュース広告企画:提供 株式会社ワコム)
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