スマートフォンの性能は年々向上し、今やビジネスでも十分に使えるまでになった。実際、ちょっとした作業であれば外出先や移動中にスマートフォンから行うという人も少なくないだろう。もはやスマートフォンはただの携帯電話ではなく、重要なビジネスツールでもあるのだ。
そんなビジネスにおいて、「最強のスマートフォン」と呼ぶべき端末が登場した。ファーウェイ・ジャパンが技術の粋を注ぎ込んで作り上げたフラッグシップモデル「HUAWEI Mate 9」(以下、Mate 9)である。日本では12月16日に発売が予定されているこの端末を一足先に借りることができたので、レビューをお届けしたい。
気になるのは、このMate 9が本当に触れ込み通り、ビジネスに最適なスマートフォンなのかどうかである。
そこで今回は、日本と海外を行き来する多忙なビジネスマン藤野真二氏にお越しいただき、Mate 9を触っていただいた。はたして藤野氏はMate 9にどんなジャッジを下すのだろうか。
5.9インチサイズなのにコンパクト
普段、4.7インチサイズのスマートフォンを使っているという藤野氏がMate 9を見た第一声は「画面がすごく大きくて綺麗ですね」というものだった。
まさに、Mate 9の最大の特徴ともいえるのが5.9インチの大画面ディスプレイである。本体そのものの大きさは他社の5.5インチスマートフォンと同等にも関わらず画面は5.9インチなのだ。狭額縁の技術により実現できたサイズ感なのである。
藤野氏はメールに添付されて送られてきた企画書をスマートフォンでチェックすることが多いとのことで、「これまでは拡大して確認していましたが、これだけ画面が大きいと視認性が良くていいですね」とすっかり大画面に魅了されたようだ。
また大画面ゆえの端末サイズについては、
「5.9インチなんて、ほぼタブレットサイズかと思いましたが、これなら片手でも楽に持てますね。これまではポケットに入るサイズということで4.7インチを選んできたのですが、こうして触ってみると大画面に惹かれます」
大きいけれど持ちやすい理由の一つが、ゆるやかにラウンドした背面の形状。持ってみないとわかりづらいかもしれないが、こういった部分が使い勝手を大きく左右するのだ。
デザインについては藤野氏も高く評価しており、「見た目も高級感があってすごくいいですね」と満足そう。
シンプルな見た目に金属ならではのひんやりとした手触り、適度な重量感、そして細かく施されたヘアライン加工など、大人が持つ仕事道具、相棒としてふさわしいスタイリッシュさが感じられるのだ。
また、何よりもビジネスにはレスポンスの良さが重要だが、「昔のAndroidスマートフォンって、反応が遅くてストレスがたまっていましたが、このMate 9はサクサク動くし、まったくストレスがないですね」とMate 9の性能に満足した様子。
Mate 9はファーウェイ・ジャパンのフラグシップモデルというだけあり、メモリやCPUをたっぷりと積んである。ファーウェイが世界初だとするARMの最新CPUとGPUを採用したオクタコアチップセット「Kirin 960」により、仕事で重い作業をする場合でも、十分な余裕を持って操作できるはずだ。
マルチタスクでビジネス効率大幅アップ
藤野氏が次に興味を惹かれた様子だったのが、大画面を生かしたマルチタスク機能である。これは、画面を二分割して2つのアプリを同時に操作できるというもの。画面を指の第一関節でコツンと叩いて横に引っ張ってやるか、アプリ切り替えボタンを長押しすることで分割することができる。
真ん中の分割ラインは上下に移動することができ、自由にアプリエリアの広さを切り替えることも可能だ。
「これはいいですね! メールを見ながらブラウザを開いて調べ物をしたりすることが多く、そのたびにいちいちアプリを切り替えないといけないのがストレスでした。画面を分割できればPCのような感覚で仕事ができますね」
藤野氏も絶賛のマルチタスク機能こそ、タブレットに迫る5.9インチ大画面の恩恵といえるだろう。これよりも小さい画面では、分割してもそれぞれの画面が小さくなってしまい、使い勝手があまりよくない。
現時点で対応アプリは限られているが、今後どんどん増えていくことが予想される。メールを見ながらスケジュールをチェックしたり、移動中に地図を開いたまま打ち合わせの資料をチェックしたりと、よりビジネスを快適にしてくれるだろう。