引越を決めても、仕事や日常生活をしながらの荷造り、手続き関係など、やることが多くて思うようにはかどらない……。実際にマイナビニュース読者のアンケートでも引越経験者のなかで引越準備のときに困ったと回答したのが約80%、また引越未経験者のなかで何から準備すればよいかわからないと回答したのが約50%と、引越に関する疑問・悩みを持っている方が多くみられた。そこで、今回は「アート引越センター」でおなじみのアートコーポレーション・広報宣伝部の中川佳代子さんに、マイナビニュース読者の疑問を投げかけ、お答えいただいた。
引越はとにかく計画的に
読者の声1:見積り時に届いた段ボールの数が、全然足りなかった(東京都・30代既婚男性ほか)
読者からの疑問で多かったのが「段ボールの数」について。段ボールに関しては、なかなか正確な量が伝えられず、苦労したという意見が多数寄せられた。引越会社の営業に家財を見てもらう際、正確に伝えるにはどうすればよいのだろうか。
「まずはどんな家財がいくつ、どれぐらいものが入っているのかをお伝えください。段ボールに詰めるのはおもに食器類、衣類、小物類です。クローゼットや食器棚の高さ、大きさ、引き出しの段数などをお伝えいただくと、必要数の段ボールをお渡しします。電話やインターネットでお見積もりいただく場合も同様に、細かくお伝えいただけるとそれに見合った数をお持ちします。また、アート引越センターでは、足りなくなった場合に、追加もできますのでお気軽にお声がけください」
面倒だと思われる人もいるかもしれないが、最初に細かく伝えておき、後から苦労しないようにしておくのがよいだろう。なお、新居で開梱した段ボールも3カ月以内なら無料で引き取ってもらえるとのこと。これで家が段ボールまみれになることはなさそうだ。
読者の声2:効率的な荷物の詰め方を知りたい(埼玉県・30代未婚男性ほか)
続いて多かったのが、「何から詰めていいかわからない」「うまく詰める方法が知りたい」など荷造りに関する声。引越は日常生活をしながら準備を進めていくので、思ったように準備が進まないという経験をした人も少なくないようだ。どのような順番、また詰め方がよいのだろうか。
「生活の邪魔にならないもの、シーズン品などすぐに使わないものを部屋の奥から順に置いていくのをおすすめします。洗面用具や寝具、トイレ用品、最低限の食器類はギリギリまで使うので最後に。当たり前だと思われるかもしれませんが、しっかりと頭のなかを整理し計画的に進めれば、意外と引越前日に焦って準備することがなくなると思います。
また、荷造りは食品、本、衣類などジャンルごとに詰めるといいですよ。詰めすぎずに、緩衝材で間を埋めるのがポイントです。本などをたくさんもっていらっしゃる方は大きい段ボールに入れがちですが、重くて段ボールが壊れたり、持ち上げられなかったりしてしまうので、小さい段ボールに詰めるのをおすすめします」
続けて、中川さんは荷物を詰める際に注意したほうがよいことも教えてくれた。
「荷物を詰める際に注意していただきたいのは、濡れているものはビニール袋に入れて他の家財を濡らさないようにすることです。他の家財が濡れるだけでなく、段ボール自体がひしゃげて荷崩れを起こす場合があります。ビニール袋に入れるのは、シャンプーや洗剤、調味料など液体も同様です。蓋が締まらない醤油さしなどは中身を処分してしっかり蓋を締め、蓋が開きそうなものはテープを留め、紙に巻いてビニール袋に入れます。多少の揺れがあっても漏れないようにしてください」
段ボールは湿気を含むと弱くなる。荷物は濡らさない、濡れたものを外に出さない、が鉄則とのことだ。
使いきれなかった調味料は袋に入れて、漏れないように。段ボールが弱くなるだけでなく、大切な家具が汚れてしまったり、臭いがついてしまったりする場合も |
洗剤やシャンプーも同様。スプレー式のものも匂いが漏れないよう、袋にしまっておくのがよい |
読者の声3:引越の準備に追われてガスの閉栓を頼むのを忘れていました(大阪府・20代未婚男性ほか)
引越の準備に追われて、ガスや水の閉栓を忘れてしまったという経験者もいるよう。もちろん、個人で気を付けなければならない点ではあるが、何か対処法はあるのだろうか。
「まずは引越日から逆算したTO DOリストをつくることをおすすめします。当社でも『引越チェックリスト』というTO DOリストをお渡ししていますよ。また、電気の供給廃止と再点手続き代行も無料で請け負っていますので、見積もりのときにおっしゃってください」
ガスの開栓・閉栓だけでなく、ゴミを出す日なども事前に確認し頭に入れておかなければ、新居にゴミをもっていくことになるかも。引越は「エイ、ヤー!」でやるより、TO DOリストをもとに計画的に進めるのがよいだろう。
生き物や貴重品は運んでもらえないので注意
読者の声4:庖丁など刃物の梱包方法がわからなかった(大阪府・30代未婚女性)
そのまま入れてはダメとわかっていても、どうすればよいかわからないという意見があった刃物の梱包。ケースがない刃物を持っていく場合はどのように対処すればよいのか。
「庖丁は刃の部分を厚めの紙にくるんで刃の先と手前の角の部分を畳んでテープで留め、上から紙や段ボールで包んで抜けない、突き破らないようにします。一番危険なのは、開梱したときに刃を触ってしまうこと。段ボールと庖丁自体にも“庖丁”と書いておくといいですよ。さらに、段ボールの一番上に入れて最初に目につくようにしておくと安心です」
刃物の梱包については、「アート引越センター」の問い合わせでも多いとのこと。ごそごそと段ボールの中を触っていて、気づかずに刃を触ってしまうのは危険なので、知っておいて損はないテクニックである。
読者の声5:熱帯魚の搬送タイミングがよくわからない。そもそも運んでもらえるのでしょうか?(和歌山県・40代既婚男性)
愛犬や愛猫は一緒に移動するイメージだが、その他の生き物の搬送は意外に知られていない。特に水槽で飼っているようなペットはどのように、いつのタイミングで搬送すればよいのだろうか。
「申し訳ありませんが、当社では生き物をお運びできません。また生き物以外にもなくなると取り返しがつかないような有価証券や宝石などの貴重品、火器類もご遠慮いただいております。貴重品はご自身でお持ちください。ガソリン、灯油は引越前に使い切るか、ガソリンスタンドで処分してもらってください。カセットコンロのガスボンベも火器に該当しますのでご注意くださいね」
水槽や用具は運んでもらえるが、熱帯魚、ハ虫類などの生き物は最寄りのペットショップや、引越会社に相談して搬送業者を紹介してもらうのがベスト。引越会社が運べないものは事前に把握しておき、当日焦らないようにしておこう。
頭を整理して準備するのが引越の鉄則
なお、今回読者の疑問には上がらなかったが、「アート引越センター」によく届くという、利用者からの問い合わせについても、中川さんにお話をうかがうことができた。
「利用者の方の問い合わせで多いのが、新居に冷蔵庫やソファ、洗濯機が入らなかったというご意見です。これらは、室内の置く位置には十分なスペースがあったとしても、玄関や、エレベーターの幅に収まらず、中に入れることができないという場合があります。採寸をする場合は、玄関幅や室内のドアの幅も測っておきましょう。エレベーターにも入るか確認しておくとよいかもしれません」
さらに、「新居や返却する部屋のカギを梱包してしまい、段ボールをかたっぱしから開けて探したというケースもありました。必要な書類関係や新居のカギなど当日絶対必要なものはまとめておき、間違えて梱包してしまわないようにするとよいですね」とも語ってくれた。
最後に中川さんからは、「引越の準備はとにかく計画的にやることをおすすめします。今回私がお答えした内容を当たり前だと思われる方もいるでしょうが、日常生活をしながら引越の準備をすると、普段なら考えつくことが焦って考えつかなくなったり、整理しないまま荷造りしてしまったりすることが多いんです。とにかく計画的に、少しずつ引越の準備を進めていきましょう」というアドバイスをいただいた。
「大丈夫だろう」と思って準備を進めていると、意外とわからないことが出てきて後悔する場合がある「引越」。わからないまま放置しておくと、引越当日・また荷ほどきの際にとんでもない苦労をしてしまうかもしれないので、計画的に少しずつ準備を進めていこう。また、不安なことがあれば、引越のプロへ相談してみるのが素早い解決につながるのではないだろうか。
調査時期: 2016年6月3日~6月6日 調査対象:マイナビニュース会員 調査数:300名 調査方法:インターネットログイン式アンケート
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