Advanced Micro Devices(AMD)は、いまから数年前、テクノロジーに対する消費者ニーズの変化に気が付きました。人々は、仕事や娯楽のためにますますコンピューターを活用するようになっており、さらなるパフォーマンス向上と、省電力が求められるようになりました。
AMDは、自社の技術によって、そうしたニーズに応える必要があると実感し、1つのプロセッサー(すなわち1つの脳)ですべて処理できれば、CPUとGPUの2つのプロセッサー(2つの脳)をコンピューターに搭載する必要はなくなるのではないかと考えました。
APUの誕生によるメリットとは
なぜそれがパフォーマンス向上や省電力に関係するのか、と思われるかもしれません。まず、CPUとGPUを1つのプロセッサーに統合することで、タスクの共有がしやすくなり、双方間の転送速度が向上します。
例えてみれば、2人のシェフが2つの離れたキッチンではなく、同じキッチンにいるようなものです。料理を完成させるためのコミュニケーションが図りやすくなり、互いの専門技術で補い合うことができます。同じことがプロセッサーにも当てはまります。より迅速なタスクのルーティングと処理が可能になり、結果として処理速度の向上と省エネにつながります。
AMDは、CPUとGPUの技術を調和させる必要性を10年以上も前に予測し、それらを統合するための研究を始めました。そして、5年前にCPUとGPUを単一チップ上に統合した最初のAccelerated Processing Unit(APU)を投入し、このアイデアを現実のものとしました。
現在のAMD製APUは、エンターテインメントや写真の編集、タスクの完了などを合理化するとともに、APUがCPUとGPUに対してタスクのルーティングをスマートに行うため、電力効率の向上も実現しています。
いまはAPUのような設計が非常に一般的となり、多くのコンピューターが1つのチップで動いています。私たちが毎日使っているPCだけではなく、Microsoft Xbox OneやSony PlayStation4といったリビングにあるゲーム機や、飛行機、医療用画像装置、ホームセキュリティシステム、サーバールーム、デジタルサイネージ、パチンコなど、さまざまなデバイスにAPUが搭載されています。
過去5年間における最も目覚ましいAPUの改善点は、グラフィックス性能の向上です。今日では、コンピューティング・エクスペリエンスのほぼすべての側面において、高解像度のグラフィックスが中心となっています。
動画のバッファー処理やゲームのロード時間、Facebookのフィード画面のスクロール、動画の自動再生などを待つ間のイライラを考えてみてください。動画コンテンツは現代のエンターテインメントの重要な部分を占めており、それを支えているのがグラフィックス技術です。強力なグラフィックス能力がなければ、コンピューターは日常の使用においてさえも遅くて不十分なものに思えるでしょう。AMD製APUには強力なグラフィックス能力を備えており、これは現在のPC環境にとって大きなアドバンテージといえます。
また利便性を高めるために、エネルギーの節約も重要な要素です。省エネは、APUが実現すべきもう1つの改善点です。AMDは2014年に、APUのエネルギー効率を2020年までに25倍に向上することを目指す取り組みである「25x20 Energy Efficiency Initiative」を発表しました。
AMDがこの目標を達成すれば、AMD製APUを搭載するコンピューターは、現在に比べて5分の1の時間で処理を完了し、エネルギー消費量も平均で5分の1になります。時間とエネルギーの非常に大きな節約です。
これからのAPUの未来は
APUのこれまでの歴史は主にグラフィックスに関するものでしたが、コンピューティングの未来はAPUの進歩にかかっているといえます。AMDはこのことを予見し、ソフトウェア開発者が複雑なタスクに挑み、よりスピーディに作業を行うために、個々のコンポーネントの強みを生かせるように開発を重ねました。その成果は、個人ユーザーとあらゆる企業が、より迅速に問題を解決し、世界への理解を深めるというメリットをもたらします。
今後の5年を見据えるには、過去の5年を理解することが重要です。未来には何が待ち受けているのでしょうか。過去の5年が指標となるならば、コンピューター技術や、APUが消費者にもたらす潜在的な能力をさらに活用することで、有望な未来が期待できるでしょう。
著者紹介
デイビッド・ベネット(David Bennett)
コーポレート・バイスプレジデント兼
アジアパシフィック/日本(APJ)
メガリージョン担当・バイスプレジデント
デイビッド・ベネットは、AMDのコーポレート・バイスプレジデント兼アジアパシフィック/日本(APJ)メガリージョン担当・バイスプレジデントを務めています。オーストラリア、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムなどの国々におけるAMDの事業展開および販売活動を指揮します。
ベネットはAMDに約8年在籍しており、グローバルな販売分野において主要な役職を歴任してきました。2010年から2012年まではカナダのAMDでコンシューマー・リテール事業を率いて、重要顧客との関係強化や、消費者市場におけるAMDの圧倒的なシェア獲得に寄与しました。
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